ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか 作:刺身の盛り合わせ
という訳で最新話です。
今回はサポーター登場回です!
どういうふうに会うのかお楽しみください。
感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、本当にありがとうございます!
それと、誤字報告ありがとうございました。
それでは、どうぞ。
「ちょっと遅くなっちゃいましたね、モニカさん」
「そうだな、早く帰らなくてはな」
買い物を終えた二人はエイナを家まで送り、自分達のホームへ帰るために詩のストリートをはずれ幾つもの小径が入り組んだ路地裏を走っていた。
すると、ベルとモニカ以外の小さいものと大きいものが走っている音が聞こえた。
「あうっ!」
「あいったぁ!?」
何事かと普段曲がる道を二人で覗き込んだところ、曲がり角から身を乗り出したベルの足に走ってきた影が引っかかり、ベルよりも体を出していたモニカに正面から激突してしまったようであった。
「だ、大丈夫ですか、二人共!?」
「ぅ……」
「きゅぅ~…」
モニカは頭の打ちどころが悪かったのか、気絶してしまったが、影はモニカがクッションになり気絶はしなかった。
そんな影の正体はパルゥムの少女で、幼い容姿で栗色のまとまりのない髪、そして大きく円らな瞳がベルに強い印象を与えた。
「追いついたぞ、この糞パルゥムがっ!!もう逃がさねえからな…ッ!」
少女に手を貸そうとしたその時、道の奥から目をギラギラと光らせた一人の男性ヒューマンが現れた。
息を切らす青年は悪鬼のごとき表情をしながらパルゥムの少女に視線を向けており、ベルはパルゥムの少女の体を隠すように青年の進路に立ち塞がった。
「…あぁ?ガキ、邪魔だ、そこをどきやがれ」
「あ、あの…今からこの子に、何をするんですか…?」
「うるせえぞガキッ!!今すぐ消え失せねえと、後ろのそいつごと叩っ切るぞ!」
ベルは眼前の男が少女に酷いことをすると確信し、涙目になりながらも、背負っているバックパックを下して路地の隅に寄せた。
「ガキ…!マジで殺されてえのか…!?」
「そ、その、い、一回落ち着いた方がっ…!?」
「黙れっ、何なんだよテメエは!?そのチビの仲間かっ!?」
「しょ、初対面ですっ」
「じゃあ何でそいつを庇ってんだ!?」
「…ぉ、女の子だからっ?」
「なに言ってんだよテメエッ…!もういい、まずはテメエからブッ殺す…!」
少女を庇い続けていると、男が手を後ろにやり剣を抜いた。
後ろにモニカと少女がいるため避けることができないベルは、ありったけの力を振り絞り瞳を釣り上げた。
「止めなさい」
しかし、芯のこもった鋭い声が場に入ってきたことによって、男の剣は僕に振り下ろされることはなかった。
振り向いた先にいたのは大きな紙袋を片手に抱えた『豊穣の女主人』で働いているエルフの少女、リューであった。
「次から次へと…!?今度は何だァ!?」
「あなたが危害を加えようとしている彼は、私のかけがえのない同僚の伴侶となる方です。手を出すのは許しません」
「どいつもこいつも、わけのわからねえことをっ…!ブッ殺されてえのかあッ、ああ!?」
「吠えるな」
目を細めたリューは途轍もない威圧感を放っており、大声を散らしていた男だけでなくベルも言葉を飲み込んでいた。
「手荒なことはしたくありません。私はいつもやり過ぎてしまう」
男が口をパクパクと動かしていると、最終通告を告げるかのように空いている手に鋭い音を立てて小太刀を装備するリュー。
それを見た男は顔色を青く染め退散していった。
「大丈夫でしたか?」
「あ、ありがとうございます、助かりました!」
「いえ、こちらこそ差し出がましい真似を。貴方ならきっと何とかしてしまったでしょう」
「いや、そんなことはぁ…。そ、それよりリューさんはどうしてここに?」
「夜の営業に向けて買い出しを行っていました。それよりも、貴方はここで何を?」
「あっ、そうだ、あの子…あれ?」
周囲を見渡すものの、先ほどまでいたパルゥムの少女は忽然と姿を消しており、気絶したモニカがいるだけであった。
「誰かいたのですか?」
「え、ええ。その筈なんですけど…」
「では、私はここで。それと、気絶した彼女を運ぶ場合、肩の上に担ぎ上げるのが良いですよ」
「はい。教えてくれて本当にありがとうございます!」
リューと別れた後、気絶したモニカを肩に担いでホームへと帰宅するベルであった。
装備を新調したベルとモニカ。
疲労からベッドに沈んでいるヘスティアから送り出され、バベルへとやって来た。
「今日も頑張りましょう」と横にいるモニカに話しかけようとしたベルだったが。
「お二人さん、お二人さん。そこ行く白い髪と金の髪のお二人さん」
「「えっ?/むっ?」」
声のした方に振り向く二人。
そこにいたのは、身長はおよそ100C、クリーム色のゆったりとしたローブを身に付けフードを深くかぶっている少女。
フードからは栗色の前髪がはみ出ており、背には思わずギョッとするようなバックパックを背負っていた。
「初めまして、お二人さん。突然ですが、サポーターなんか探していたりしませんか?」
「え…ええっ?」
「うむ?…確かにサポーターがいればと考えていたが…」
「混乱しているんですか?でも今の状況は簡単ですよ?冒険者さんのおこぼれにあずかりたい貧乏なサポーターが、自分を売り込みに来ているんです」
「そ、そうじゃなくて…キミ、昨日の…」
「何?ベル、この者と会っていたのか?」
「…?お兄さん、リリとお会いしたことがありましたか?リリは覚えていないのですが」
「だそうだが、ベル?」
「あれぇ?」
「それでお二人さん、どうですか、サポーターはいりませんか?」
「それでは、お願いしてもいいだろうか?」
「ぼ、僕からも…できるなら、お願いしたいかな…?」
「本当ですか!?それではこれからよろしくお願いします、お二人共!」
少女は無邪気にはしゃいだことで、フードと前髪の奥に隠れている円らな瞳があらわになったものの、その目はベルの腰に差さっているナイフに釘付けになっていた。
「改めまして、リリの名前はリリルカ・アーデです。お二人の名前は何と言うんですか?」
ベルとモニカのことを見上げる少女の瞳は、少し怪しく輝いていた。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
最近前書きと後書きに書く内容があんまり浮かびません。
せっかくなので、次回からは裏話や小ネタとか色々書いていきますね。
余談ですが、モニカとリリは大体30Cぐらいの身長差があります。
なので、二人は決して同じ身長ではありません!!
それでは、次回。
モニカは……
-
仲間
-
相棒
-
♡