ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

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ポケモンSVで自由にストーリーを進めることができるようになった結果、何から進めるか悩んでます。
どうも、あまりの自由度に困り気味(勿論いい意味で)の刺身の盛り合わせです。

ということで最新話です!
今回はナァーザさん初登場&原作2巻での敵?登場です。

感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、本当にありがとうございます!

それでは、どうぞ。


第29話 『薬師、そして悪意』

魔導書(グリモア)問題も解決したため、ダンジョンへ向かうことにしたベルとモニカ。

その前に、回復薬(ポーション)を補充するために、まず【ミアハ・ファミリア】へ向かうことにした。

 

「すいませーん、おはようございますーす…」

 

「おはよう、ベル、モニカ。久しぶり……」

 

「朝早くから申し訳ない、ナァーザ殿。今は大丈夫か?」

 

「大丈夫、二人が帰ったらお客なんて来ないから…。それで、今日は何を買ってくれる?この高等回復薬(ハイ・ポーション))なんか使ってみない…?」

 

「うむぅ、我々にはまだ早いと思うのだが…」

 

「……それよりも二人共、この頃私達のお店に顔を出さなくなったよね…」

 

「「うぐっ……!?」」

 

「ミアハ様、寂しがってたな。お腹も鳴らしてた。……ひもじいから」

 

ナァーザからのセリフに

 

「モ、モニカさんはポーションを見ていてください!…その、ナァーザさん。昨日ダンジョンに潜っていた時におかしなことがあってですね―――」

 

咄嗟に話題を変え、昨日こっそりダンジョンに潜って魔法を使った際に気絶したことを話すと、ナァーザはすぐにベルの身に何が起きたのかを答えた。

 

「それは精神疲弊(マインドダウン)。魔法を覚えたばかりの人が調子に乗ってると、よくやる…」

 

精神疲弊(マインドダウン))…?」

 

「魔法を使えば精神力(マインド)っていうエネルギーを消費するから、消費が激しいとぱたりといく。だから精神力(マインド)を回復させるこのポーションを飲んで、未然に防ぐ。最近作ったばっかりだよ…」

 

そのように言いながらカウンター下の棚から一本の試験管を出すナァーザ。

 

「え、で、でもそれって、お高いんじゃあ…」

 

「大丈夫、ベルはお得意さんだから負けてあげる。…7800ヴァリス」

 

瞬時に一歩間合いを取ったベルに対して、ナァーザは頭の犬耳を垂らし、さらに二本の試験管を取り出した。

 

「分かった…これを8700ヴァリスで引き取ってくれたら、この二つの回復薬(ポーション)も合わせて9000ヴァリスで売ってあげる…どう?」

 

悩むベルに、ナァーザは止めの一言を放つことにした。

 

「ダンジョンでは、何が起きるかわからない。備えはちゃんとしておいた方がいいよ…」

 

「分かりました。それ、買います」

 

「ありがとう、ベル。愛してるよ……」

 

瞼を半分下げたまま笑いかけ、臆面もなく言ってくるナァーザに赤面したベルは、品物を受け取り代金を渡すと、モニカを待たずに店を出ていった。

 

「おいベル、なぜ出ていった!?くっ、すまないナァーザ殿、この回復薬(ポーション)を頼む!ピッタリ分の代金を置いておくから支払いはこれで頼む!それでは失礼する!!」

 

「毎度あり。…それにしても、ちょろいな、ベル……」

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

追いついたモニカによって説教を受けたベル。

集合場所である中央広場(セントラルパーク)に辿り着いたものの、周囲にリリの姿が見えなかったため探しにバベルまで行こうとすると、その途中で中央広場(セントラルパーク)の一角にリリと冒険者らしき男達がいるのを発見することができた。

リリ達のもとから言い争っている声が聞こえたため、その場に行こうとすると、動きを邪魔するかのようにベルとモニカは男の冒険者に肩を掴まれた。

 

「おいテメェら。あのチビとつるんでるのか?」

 

ベルは姿や声、口調から以前路地裏で出くわした冒険者であることを理解した。

 

「オイ、さっさと答えやがれ。お前、あのサポーターを雇ってんのか?」

 

「……あの子は、貴方が追いかけていたパルゥムのことは違う子ですよ」

 

「…例え貴公の言っているサポーターを雇っていたとしても、それを貴公に言う義理はないであろう?」

 

「バァカ……といってやりてえが、思うのはテメエらの勝手だな。せいぜい間抜けを演じてろ。それよりお前ら、俺に協力しろ。…あのチビをはめるんだ」

 

「「なっ……/……」」

 

「タダとは言わねえよ。報酬は払ってやるからアレから金を巻き上げたら分け前もくれてやる。テメエらはいつもを装ってあのチビとダンジョンにもぐればいい。あとは適当に別れて、あいつを孤立させろ。あとは俺がやる。どうってことはねえ、簡単だろ?」

 

口の端を裂いた嫌な笑い方に、ベルは体中に寒気と嫌悪が駆け巡ったものの拳をいっぱいに握りしめながら男に反論した。

 

「何で、そんなことを言うんですかっ…?」

 

「ああ?うるせえよ、テメエは素直にハイって頷けばいいんだよ。たったこれだけで金が手に入るんだ、美味しい話じゃねえか。それによぉく考えろ。アレはただの荷物持ち(サポーター)だぜ?大した役にも立ちはしねえ能無しが居なくなったって、痛くも痒くもねえだろ?搾れるだけ搾って、あとは捨てちまえばいい」

 

男の発言に対して、決定的な怒りがベルの体を支配した。

男に拒絶の言葉を吐こうとしたベルであったが―――

 

「―――先ほどから話を聞いていれば、貴様は何様のつもりだ?」

 

ベルの横にいるモニカから声が聞こえた。

その聞こえてきた声は、普段のモニカからは想像もできないほどの冷徹さを放っており、目の前の男だけでなく横にいたベルまでもが、あまりの重圧に言葉を発するどころか指の一本まで動かすことすらできなかった。

 

「『サポーターがいるからこそ冒険が容易に進められる』、そんなこと簡単なことも分からん冒険者がいるとはな。…ここで貴様の無駄話を呑気に聞いている時間があったのならば、ダンジョンでモンスターを倒していた方が有意義に時間を使えたであろうな」

 

男に軽蔑の目線を送りながら淡々と言葉を発するモニカ。

 

「こ、このクソガキ―――」

 

「失せろ、二度と我等に関わるな」

 

男は何とか声を絞り出し反論しようとしたものの、モニカの一言により体が固まったかのように動くことができなくなっていた。

目の前にいる自身より小さいはずの存在に恐怖感を覚えた男は、動けるようになると舌打ちをして踵を返してその場から立ち去って行った。

 

「…ベル様、モニカ様?」

 

「リ、リリっ?いつからそこに?」

 

「ちょうど今ですけど…あの冒険者様と、何をお話していらっしゃったんですか?」

 

「…少しいちゃもんをつけられただけだ。気にするな、リリ。それよりも、貴公も絡まれていたようだが、無事か?」

 

「見ていらっしゃったんですか…。安心してください、リリはこの通り無事ですから」

 

「リリ、あの人達は…」

 

「リリもお二人と一緒でいちゃもんをつけられてしまいました。リリもベル様もモニカ様も、やはり弱っちく見えてしまうんでしょうか?…それよりも、行きましょうベル様、モニカ様。リリは二日も探索をサボってしまったので、今日はお二人のご活躍を期待させてもらいますよ?」

 

二人の脇をすり抜けて、バベルへと足を向けるリリ。

そんなリリに何も言わず、黙って後をついて行くベルとモニカ。

 

「……もう、潮時かぁ」

 

リリの言葉は、二人には届かない。

 




ここまで読んでいただきありがとうございました!

というわけでモニカのスキルが発動しました。
今回はモニカが元から持ってる圧迫からのスキル発動というコンボになってます。
モニカのスキルは『相手を強制停止させる』ものなので、中々使いどころに困りますが、今後はもうちょっと書いて行ければなぁと思います。

次回はそろそろ原作二巻の終盤!
そろそろリリが動き始めます。

それでは、次回



~本編に一ミリも関係ないお話~
ナァーザさん良いですよね。
おかげでダウナー系キャラがすごい好きになって、一時期pixiv漁ってました。
…チョロいなオタク!(夢見りあむ風に)

モニカは……

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