ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

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一日遅れですが、明けましておめでとうございます。
本年度も本作をよろしくお願いします。
刺身の盛り合わせです。

というわけで新年一回目の投稿です。
今回はオラリオにいるベル視点からスタートです。
今回なんでモニカがラキア出身なのかを晶が知っているのかもわかります。

感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そして何よりも、今この作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。

それでは、どうぞ。


第40話 『危急』

「モニカさん、どうしてるかなぁ…」

 

アイズとの昼寝の訓練の際中、ベルは勝手に体が動き出し寝込みを襲おうとしていた。

天使(ヘスティア)VS悪魔(祖父)の戦争が脳内で勃発し、天使が敗北。

襲う一歩手前まで行くものの、アイズの寝言で何とか襲うことを回避。

仰向けの体勢になり頬を引っ張ることで現実であることを確認したベルは、青い空を見上げながらこの場にはいないモニカのことを考えていた。

 

「今は馬車に乗ってクエスト先に向かってる頃かな…僕もアイズさんとの特訓、頑張らなきゃ」

 

そのためにも昼寝をしなきゃ、と考えながらゆっくりと瞼を下し、まどろみに落ちていくベルであった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「……………は?」

 

場所は変わってオラリオ外にある街道上の馬車内部。

そこでモニカは人生で最大の危機を迎えていた。

 

『どういうことだ!?私とラキア王国の関係性については誰も気が付かないはずだ!なぜ晶殿はワタシがラキア王国出身だと気づいたのだ!?』

 

自分の出身地がラキア王国だと知られている。

今目の前にいるモサクジ・晶から出た情報はたったそれだけである。

しかし、もしも目の前の人物がそれ以上のこと、すなわちオラリオで課せられた使命までも知っていれば?

 

「…いきなり何を言うのだ晶殿。私がラキア出身など―――」

 

「そういう下手な芝居は打たないで大丈夫だよ、ラキア王国近辺に手紙を送っているモニカちゃん?」

 

誤魔化しのために嘘を言おうとした瞬間、被せてくるように目の前の人物は新たな発言を行った。

なぜ手紙を送っていることを知っているのか、晶へ詰め寄るべく立ち上がろうと―――

 

「大人しく座っとくにゃ」

 

気付いた時には近寄られたタマキによって喉元にナイフを突き付けられていた。

 

『いつの間にナイフを…!?』

 

「ほらタマキ!そういうことしないでいいから!まだ話すことがいっぱいあるから、二人共ちゃんと座った座った!」

 

「「分かったにゃ/す、すまない…」」

 

元の席に座り直すモニカとタマキ。

二人が座ったことを確認した晶は、モニカの方を向くと話し始めた。

 

「まずモニカちゃんの手紙の宛先をあたしが知ってる理由についてだけど…、あたしには特別な情報網があってね、オラリオの色んな情報が手元に集まってくるんだ。例えば、『今月の【デメテル・ファミリア】はニンジンが大豊作だった』だったり、『どこかの神様が莫大な借金をこさえた』とか、『最近ラキア王国付近の村への手紙の配達がある』だったりね」

 

「……ッ」

 

「ちょっと気になって色々調べたら投函してるのは少し前にオラリオに来た冒険者、しかも顔見知りだってことが分かった。その情報が事実か確認のために試しに鎌をかけてみたらビンゴだった…ってわけ」

 

「……確かに私はラキア王国出身の人間だ。それで、貴公は私をどうするつもりなのだ?」

 

「ん、特に何もしないけど?」

 

「………は?」

 

「…あれ、モニカちゃんは何でそんなに驚いてんのさ?」

 

「あー……多分、尋問と化されると思ったんじゃないかにゃ?一応敵対してるラキア出身だし」

 

まさかの回答に思考停止状態になるモニカだったが、なぜ何もしないのか晶に質問をした。

 

「ん?だってモニカちゃんはただこのオラリオに来ただけだし、それなら誰かに伝える必要なんてないでしょ?それに、モニカちゃんはスパイじゃないだろうしね」

 

「…なぜ私がスパイじゃないと言えるのだ?」

 

「もしもオラリオでスパイをするんだったら、あたし達の所みたいな商業系のファミリアか【ロキ・ファミリア】みたいな大手の探索系ファミリアに入るべきだ。なのに君が所属したのは明らかにスパイ活動には向いてない出来立てホヤホヤの探索系ファミリア。だからモニカちゃんはスパイじゃないだろうなって考えてね」

 

『……言えない、ほとんどのファミリアから門前払いを受けたなど……』

 

「まっ、三人全員がモニカちゃんに絆されたから、っていうのも理由の一つだけどね」

 

「そ、そうか……」

 

晶の口から出た発言に照れて顔を赤くするモニカ。

 

「…というわけで、モニカちゃんが何でラキアからこのオラリオに訪れたのかの理由は知らないけど、ここにいるあたし達三人は君がラキア出身だってことを誰にも話すつもりはないからさ、安心してね」

 

「……なぜ何もしないのだ?私はラキア出身、貴公らと敵対している者達と同郷の者なのだぞ?」

 

「いやいや、実際に戦場で戦ったラキアの兵士ならともかく、ここにいるモニカちゃんを敵視する意味なんてないでしょ?それにラキアとの戦いはあたし達商人にとっては稼ぎ時。ラキアの兵士はあたし達商人にとって大事なカm…お客様だからね、大切にもするさ」

 

「今カモと聞こえたのだが?」

 

「モニカちゃんの気のせいだよ」

 

ハッキリと晶に断言されたため、先ほど聞こえた『カモ』という言葉は聞き間違い、ということにするモニカ。

 

「それで、クエストに協力はしてくれるのかな、モニカちゃん?」

 

「そんなことを今更聞くのか?…ツムギ殿にも伝えたと思うが、私なんかの力で良ければ是非とも協力させてくれ」

 

「そっかそっか!いやーほんと助かるよ、モニカちゃん!…それじゃ、これから2週間弱、改めてよろしくね」

 

「あぁ、こちらこそよろしく頼む!」

 

晶から差し出された手を、オラリオを出る前とは違いしっかりと握り返すモニカ。

その光景をツムギとタマキはをそれぞれ笑顔を浮かべながら握手を交わす二人を眺めていた。

 




ここまで読んでいただきありがとうございました。

というわけで晶が何故知っていたのかの理由が明らかになりました。
ちょっと無理矢理だったかもしれませんが、そこはご愛敬ということで。

次は今月中にもう一回投稿することができればいいなと考えています。
ということで、ゆっくりお待ちください。
それでは、次回。



~本編には一ミリも関係ないお話(ネタばれ注意!)~
ついにダンまち4期がスタートです。
とりあえず作者はBS11で見るつもりです。
個人的に一番楽しみなシーンは『ヴェルフの始高シリーズ作成』。
本当にあの場面が楽しみです。

モニカは……

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