ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか 作:刺身の盛り合わせ
どうも、大学生活も残り卒業式だけとなった刺身の盛り合わせです。
ということで最新話です。
かなり難産でしたが、ようやく書けました。
今回は密林の大樹の麓の説明と突入直前のいざこざが中心です。
感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そして何よりも、今この作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。
それでは、どうぞ。
2023/2/10 本編での描写を一部変更しました(団体 ⇒ 冒険者の一団)
『密林の大樹』に辿り着いたモニカ達。
その規格外な大きさに驚愕しつつ、大樹へと向かっていた。
「18階層の中央樹をイメージしてたんですが、この大樹はそれ以上に大きいですね~」
「ダンジョンにはここと似たような場所があるのか?」
「はい。ダンジョンの18階層は安全階層(セーフティポイント)と呼ばれる地下空間になっていて、19階層に降りるための階段が入っている大樹が中央にあるんですよ」
「それよりも、大樹の麓が『リヴィラ』みたいになってるのにも驚いたにゃ」
「まぁあっちとは違って馬車預けられて、武具屋と道具屋、宿に食堂が揃ってるみたいだし、ちょっとした町だね、これは。」
大樹の麓には、ダンジョンの18階層にある『リヴィラ』には劣るものの、ちょっとした町があり、多くの人で賑わっていた。
武器屋や道具屋などの『密林の大樹』攻略に来た人々に向けた店だけでなく、大樹まで来るのに使った馬車を預かる店や換金施設、酒場に宿など様々な店舗があるものの、リヴィラほどではないが全ての店舗がぼったくり料金となっていた。
馬車を預けたモニカ達は大樹に―――
「おいアンタら、これから大樹の方に行くんだろう?あそこはかなり危険だから、そこの嬢ちゃんはここで留守番した方がいいぜ」
向かおうとした瞬間、馬車預け屋の店主が四人、というよりモニカに一声かけてきた。
「………それは、私に言っているのか?」
「?嬢ちゃん以外に、誰かいるか?」
預け屋店主の(善意から来る)言葉に対し、青筋を立てるモニカ。
「私は子供ではない、17歳だ!!」
「そんな分かりやすい嘘に引っかかるわけがないだろう、嬢ちゃん?」
「私を子供扱いするなぁ!やめろ、頭を撫でるなぁ!」
怒り心頭なモニカに対して未だに嘘をつかれていると思っている店主。
そんな二人のやりとりをタマキは爆笑、ツムギは困惑しながら見ていたが、晶からの指示を受けてタマキは暴走を止めるためモニカの背後、ツムギは説得のため店主に近づいた。
「いい加減にしろ貴公!私は子供では――フギャ!?」
「いい加減にするにゃ。ホントはもうちょい見てたかったけど、あたしらは大樹に用があるからここで暇をつぶす時間はないにゃ」
「彼女こんな見た目をしているんですが、本当に17歳なんです。それに実力も十分にありますので、安心してください」
「…まぁ、アンタが言うなら大丈夫なのか?とりあえず、悪かったな嬢ちゃん。大樹の方は実際にかなりヤバいからな、気をつけろよ?」
「私も怒鳴ってすまなかった。それと、忠告感謝する」
モニカと店主が和解している光景を見ていたタマキとツムギだったが、二人に指示を出した晶は大樹に向けてどんどん先へと進んでいた。
「おーい三人共―、早く来ないと置いてくよ~?」
「ちょ、晶!なんであたし達を置いていくにゃ!?」
「い、急ぎましょう!?」
「あぁ!それでは、馬車のことよろしく頼むぞ!」
「気をつけなよ、あんたら~!」
「てっきりラキアの兵士しかいないのかと思ったんですが、かなり冒険者みたいな見た目の人もいるんですね」
場所は変わって大樹の根の上。
橋の代わりになるほど頑丈な根の上には、モニカ達以外にも様々な人達がいた。
ラキアの兵士のような者から、冒険者のような恰好をした一団など様々な人達がいてダンジョンを連想させたが、一つ違った部分があった。
「でもエルフがオラリオほどいないのはなんでにゃ?」
「それは過去のラキア王国の過去のやらかしが原因だろうね」
「過去のやらかし…もしかして、『クロッゾの魔剣』ですか?」
「うむ。神アレスに憎悪を向けられない分をラキア王国の人々に向けているエルフ達もいるからな。ラキア近辺にはエルフがあまり来ないのだ」
「なるほど、そーいうことだったのかにゃ」
そんな話をしながら大樹へ向かっていると、背後からヒューマンの男だけで構成された冒険者の一団に声をかけられた。
「おいおい、もしかして女だけで大樹に行くつもりか?やめとけやめとけ、大樹はやばいぞぉ?俺達は何回も挑戦してるんだが、女だけだとかなりキツイぜ?」
「ふーん…、で?」
「だからどうだい、俺達と協力しねぇか?報酬は…アンタらと仲良くさせてくれたらいいからよぉ!」
話しかけてきた男達は、晶達に下卑た視線を送っていた。
その視線に対しモニカは自身にも視線が向いていることへの驚きを、ツムギは自身の身体に向けられた視線に嫌悪の表情を浮かべ、タマキはモニカへの視線を見て世界の広さを感じていた。
中心に立っていた晶は…
「悪いけどお断りさせてもらうよ、その話は」
いつもの表情できっぱりと断りを入れていた。
「………ハァ?」
「話を聞く限り、君達何回も大樹から逃げかえってるんでしょ?そんな人達の力は別に借りなくてもいいかなぁ。足手纏いになりそうだしね」
明らかに目の前の相手を挑発するような発言をする晶。
そんな発言を受けた相手がキレないわけがなく。
「このアマ、ふざけてんじゃ……ッ!?」
先頭に立っていた男が晶に殴りかかろうとした瞬間、ツムギによって背後にいた集団ごと糸でひとまとめにされ、晶は背に背負っていた大剣を男の首元に突きたてていた。
「これくらい避けられないと、足手纏いになるんだよね。だからお断りさせてもらうよ」
そのように言いながら晶が指を鳴らすと、タマキがナイフを引っ込め、ツムギが拘束を解いたことで自由の身となった男達は、捨て台詞を吐きながらその場を後にしたのであった。
「さっきの攻撃は私も避け切れないと思うのだが、ついて行っても大丈夫なのか?」
「さっきのは追い払うための口実だから気にしないでよ。モニカちゃんは私達がここに連れてきたんだから、君の意志は最大限尊重するつもりだよ。それに、同じファミリアの彼に追いつくためにここに来たんでしょ?」
「!その通りだ、私は、ベルに追いつくためにここへ来たのだ。貴公らが何と言おうとついて行くぞ!」
「モニカちゃんの確認も改めて取れたことだし!早速大樹の攻略、始めよっか!」
「「「お~!」」」
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回は戦闘回、自分達の影との戦いです。
描写は頑張るので、待っていてください。
それでは、次回。
~本編とは一ミリも関係ないお話~
やっとポケモンスカーレットのエンディング見ました。
まさしく『ひと夏の大冒険』で、すごいスタンド・バイ・ミーみたいだなって思いました。
モニカは……
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仲間
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相棒
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