ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

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スマホを買い替えたおかげでプリコネがサクサク動くようになりました。
どうも、刺身の盛り合わせです。

今回から新章開幕です。
今章は原作5巻の内容が中心となっています。
原作5巻も見所が沢山あるので、そこでモニカを沢山活躍させつつオリジナルの要素を出して行ければと思います。

今話はモニカがオラリオに帰還後の話、時系列としてはベル達がちょうど中層へ向かうためダンジョンに潜ったところからです。
そしてモニカがランクアップしました。
一体どのようなランクアップとなったのか、是非とも本編を読んでください。
後書きの最後にオマケもあります。
お楽しみに。

感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そしてこの作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。

それでは、どうぞ。

2023/05/04 モニカの使用する魔法について、詠唱内容を変更しました。


第四章
第48話 『器の昇華』


モニカを除いた全員が武器を破壊されたため、モンスターに襲われないよう遠回りで時間をかけた結果、無事にオラリオに到着したモニカ達。

オラリオに着いた時はまだ日が登っていなかったが、人数が多く手続きに時間がかかった結果、オラリオに入れた時は太陽が完全に頭上に上っていた。

最初に集合した広場で晶達と別れたモニカが向かったのは、ヘスティアのバイト先であるジャガ丸くんの屋台であった。

 

「ただいま戻りました、ヘスティア様」

 

「モニカ君!2週間ぶりだね、体の方は大丈夫かい?」

 

「色々ありましたが大丈夫です。…本当は色々話したいことがあったのですが、ホームに帰ってからにします」

 

「どうしてだい!?久しぶりの再会なんだからさ、もう少し話そうじゃないか!」

 

「そうしたいのは山々なのですが………」

 

モニカは何とも言えない表情をしながらヘスティアの背後を指差した。

ヘスティアが振り向くと、そこにいたのは笑顔を浮かべたジャガ丸くんを販売しているおばちゃんであった。

 

「げぇっ、おばちゃん!?」

 

「ヘスティアちゃん!今はバイト中なんだから、ちゃんと働いて頂戴!」

 

「で、でも久しぶりに会えたんだから、ちょっとぐらいお話したって……」

 

「無駄口叩いてる暇があったらバイトに戻りなさい!でなきゃ今日のバイト代は無しだよ!」

 

「そんなの横暴だよ!そう思うだろう、モニカ君!?」

 

「ヘスティア様が任された仕事なのですから、ちゃんとやるべきだと思います。…これからギルドの方に行かなければならないので、私はここで失礼します」

 

モニカはエイナに帰還を知らせるために話を切り上げ、屋台から離れギルドに向けて歩いて行った。

 

「ほら、あの子もこう言ってるんだから、バイトに戻って頂戴!」

 

「うわーん、モニカ君の薄情者~!」

 

―――背後から聞こえるヘスティアの恨み言を聞きながら。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

場所は変わってギルド本部・ロビー内にある個室。

 

「…というわけで、ただいま戻ったぞ、エイナ殿」

 

「モニカちゃんお帰りなさい!…それで、冒険者依頼(クエスト)はどうだった?体は大丈夫?ケガはない?」

 

「…まぁ、大丈夫だ!」

 

「今ちょっと間がなかった?こら、よそ見しない。ちゃんとこっち見る!…それで、ケガしたの?」

 

「………樹木に貫かれて左のわき腹に穴が開いたのと、殴られた時に直撃した左腕が歪な形に折れ曲がったのと、後は目が覚めた時に聞いたのだが、衝撃で肋骨が数本折れていた、らしい……」

 

「………んもー!!『冒険者は冒険しちゃいけない』って何回も言ったでしょー!!そこになおりなさい、今からお説教だから!」

 

「い、今からか!?」

 

「今からです!モニカちゃん、死んじゃったら、何も意味が無いんだよ!分かってる!?」

 

「いや、分かっているぞ?ただ、今回は私以外が戦えなかったから私が戦う必要があったわけで―――」

 

「言い訳は後で聞きます!良いからそこに座りなさい!」

 

―――こうして、夕方になるまでエイナからの説教を受けたモニカは、ケガの内容を聞いたエイナによって一週間のダンジョン禁止令を言い渡されたのであった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「……ということがありまして、一週間ダンジョンに潜るのを禁止されました」

 

「まさか冒険者依頼(クエスト)で行った先でそんなことが起きていたとは…、今回はアドバイザー君の意見に賛成だ。一週間はダンジョンに行っちゃダメだからね?」

 

エイナからのお説教が終わり、夕食の買い出しをしたモニカは、ホームに帰ってきたヘスティアと夕食を食べ終えてから、久しぶりの【ステイタス】更新を行っていた。

 

「それは分かっています、ヘスティア様。…だが悔しいな、私が冒険者依頼(クエスト)でオラリオ外に出ている間にベルはミノタウロスを倒してレベル2になるとは…。早くベルに追いつくためには、もっと鍛錬が必要だな」

 

「………モニカ君。【ステイタス】更新、終わったよ」

 

「ありがとうございます、ヘスティア様…これは」

 

モニカの背から降り、【ステイタス】を書き写した用紙をモニカに渡すヘスティア。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカ・ヴァイスヴィント

LV.1

力: G245→A869 耐久:G263→S916 器用:H165→B729 敏捷:G231→B771 魔力:I0

 

魔法

【】

 

スキル

上官命令(オフィサー・オーダー)

●威圧行為を行うことで、対象に強制停止(リストレイト)を行う。

●自身より格上の相手に行う場合、差が大きいほど成功率・効果時間が共に低下。

対して、自身より格下の相手に行う場合、差が大きいほど成功率・効果時間が共に上昇。

●対象が何らかの状態異常に陥っている場合、相手との差に関係なく成功率・効果時間が共に上昇。

●対象へ向ける威圧の大きさによって効果上昇。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

ヘスティアから受け取った自分の新たな【ステイタス】を見たモニカは、基本アビリティの熟練度の数値の高さに驚愕したが、ヘスティアが告げた言葉に更に驚愕した。

 

「そしておめでとう、モニカ君。【ランクアップ】可能だよ」

 

「ほ、本当ですか、ヘスティア様!」

 

「本当さ、ボクが嘘をつくわけないだろう?……まぁ確かに、ベル君にはスキルのことで嘘ついてるけどさ。それよりも【ランクアップ】する前にすることが一つ…『発展アビリティ』だ」

 

モニカの目を見ながらヘスティアは人差し指をピンッ、と上げながら告げた。

 

「今のモニカ君には選択可能のアビリティが二つ出ていてね。一つは『毒』を始めとした症状を防ぐ『耐異常』。もう一つはLv.2の【ランクアップ】時にしか発現しない、一度倒したことのあるモンスター戦に限り、能力値(アビリティ)が強化される『狩人』。…全部ベル君からの受け売りだけど、とりあえずモニカ君に発現した『発展アビリティ』はこんなところかな?どっちの『発展アビリティ』にする?」

 

「……それでは、『狩人』でお願いしてもいいだろうか」

 

「任せてくれたまえモニカ君!それじゃあ、早速君の【ランクアップ】を始めよっか。もう一回ベッドに転がって!」

 

もう一度ベッドの上に転がったモニカの上にまたがったヘスティアは、【ランクアップ】のための【ステイタス】の更新を始めた。

 

「それにしてもモニカ君もLv.2かぁ…何というか、キミ達は本当にボクを驚かせるね」

 

「そんなに驚かせることをしただろうか?」

 

「もちろん。ベル君は一カ月半、モニカ君は二カ月でLV.2になったんだ。【ランクアップ】って本当は何年もかかるんだぜ?それなのに二人共一年未満で【ランクアップ】するんだから、驚くに決まってるだろう?……はい、終わったよ」

 

「…そこまで体に変化はないのですね」

 

腰からヘスティアが降りるのに合わせて上半身を起き上がらせ、自身の両手を握り締めるモニカ。

 

「体の構造が作り替わるわけじゃないからね。それでも【ステイタス】の昇華は本物さ。今はモニカ君が意識できていないだけで、スイッチが入ればこれまでとは比べ物にならない動きができる筈……だけど、今のモニカ君は一週間ダンジョン禁止だから、確認は少し待っていてくれよ?」

 

「分かっているとも。今は朝の素振りで簡単に確認を行うつもりだ」

 

そのように言いながらヘスティアはモニカの【ステイタス】を用紙に記し始めた。

シャツに腕を通して着替え終わったところで、ヘスティアから自身の【ステイタス】が書かれた用紙を渡された。

 

「そして朗報だよ、モニカ君―――」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカ・ヴァイスヴィント

LV.2

力:I0 耐久:I0 器用:I0 敏捷:I0 魔力:I0

狩人:I

 

魔法

【ウェスタ・エール】

●鼓舞魔法。

●発動対象は自身と自身が仲間と認識している者達の全能力の限界を突破させる。

●対象者が多ければ多いほど消費精神力(マインド)が増加。

●同一対象への重複は不可能。

●詠唱式【共に戦いし同胞よ。我が呼び声に応え、起立せよ】

 

スキル

上官命令(オフィサー・オーダー)

●威圧行為を行うことで、対象に強制停止(リストレイト)を行う。

●自身より格上の相手に行う場合、差が大きいほど成功率・効果時間が共に低下。

対して、自身より格下の相手に行う場合、差が大きいほど成功率・効果時間が共に上昇。

●対象が何らかの状態異常に陥っている場合、相手との差に関係なく成功率・効果時間が共に上昇。

●対象へ向ける威圧の大きさによって効果上昇。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「―――魔法の発現、おめでとう!」

 

「……何というか、驚きが一周回って落ち着いてきたな」

 

【ランクアップ】に引き続き魔法も発現したが、一度に沢山驚きが来たことでそこまで驚かなかったモニカ。

魔法の説明を読んだモニカは、気になった部分をヘスティアに質問を行った。

 

「ヘスティア様。この魔法の『全能力の限界を突破させる』という文だが…」

 

「うーん、ちょっとボクにもよく分かんないけど…、多分基礎アビリティが一定時間上昇するってことなんじゃないかな?とりあえず、ベル君と一緒にいる時に使って効果を確認した方がいいかも。……それにしても、ベル君はいつになったら帰ってくるんだか」

 

「確かに、普通だったらもう帰ってきてもいいはずですが…何かあったのでしょうか?」

 

「分からない。…とりあえず、もう少し待ってみようか」

 

ベルが帰ってくるまで待ち続けたモニカとヘスティアだったが、いくら待ち続けてもベルがホームに帰ってくることはなかった。

 




ここまで読んでいただきありがとうございました。

というわけで、モニカがレベル2にランクアップ&魔法を習得しました。
モニカの発現した魔法は『ウェスタ・エール』という魔法です。
本編でも説明はありましたが、詳しい内容については後書きの最後にまとめているので、是非とも読んでください。
それにしてもダンジョンに行って帰ってこないベル達…一体何があったのか?
詳しい内容は、次回をお楽しみください。

誤字脱字があれば報告をお願いします。
それでは、次回。



~オマケ~
『ウェスタ・エール』
 ●自身も含めた対象者の全ての基礎アビリティを、10分間だけ強制的に限界(SSS)まで引き上げる魔法。
 ●対象者は『自身』と『自身が仲間と認識している者』。ここでの『自身が仲間と認識している者』は同じファミリアの仲間は勿論、『共に戦う他ファミリアの冒険者』にも作用する。
 ●魔法は効果が終了してから5分のインターバルが必要になるが、連続して使用することも可能。

…と、一見強力な魔法に見えるが、『魔法の対象者が多いとその分消費する精神力(マインド)の量が増える』、『既に限界突破している対象者に重ねがけすることは出来ない』、『インターバルを置かず連続で使用した場合、SSS→SS→S→…と引き上げられる限界が徐々に減少していく』などの弱点も存在する。
また、あくまでも現在のレベルの限界まで引き上げるだけなので、春姫が使う魔法『ウチデノコヅチ』のように【ランクアップ】する訳ではない。

この魔法の詠唱中はモニカが炎に包まれ、発動した際にはその炎が周囲に広がり、発動対象に炎が当たることで効果が発動する。

モチーフはプリコネでモニカが使う『フリューゲルエール』。『ウェスタ』には『永遠に燃え続ける聖火』という意味がある。
ちなみに、この魔法を漢字に変換すると、『聖火の鼓舞』という名前になる。

モニカは……

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