ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

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本作を書きながらプリコネにログインしたら、ツムギの星6が発表されてました。
実装後は本作でのツムギ周りの設定が変わると思うので、どのように変わるかはお楽しみください。
どうも、刺身の盛り合わせです。

ということで、最新話です。
今回は題名通りアポロン・ファミリアからの襲撃回。
途中からオリジナルの展開も挟んでいます。
そして、今話プリコネから新たにキャラを登場させます。
一体誰が参戦したのか、是非とも本編を読んでみてください。

感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そしてこの作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。

それでは、どうぞ。


第63話 『襲撃』

 

「ベル君、モニカ君、何かあったらすぐ逃げるんだぞ。移動する時も一人にならないように、人が大勢いるところを行くんだ」

 

「「分かりました/了解です」」

 

「ダンジョンへ潜るときも、しばらく(ミコト)君達と行動をともにしたほうがいいかもしれない。タケも事情を分かってくれている筈だから、パーティの申請も受け入れてくれるだろうしね」

 

『神の宴』から一夜が明け、翌朝。

【ステイタス】更新を終えたベルとモニカ、ヘスティアは 今後の予定を話し合っていた。

ダンジョン内でのアポロン・ファミリアからの襲撃の可能性を考慮したヘスティアは、ベルとモニカになるべく一人にならず、ダンジョンでもタケミカヅチ・ファミリアのメンバーとパーティを組むようにと言う話をしていた。

 

「二人共、出るのが一緒なんだし、どうせだから摩天楼施設(バベル)まで三人で行こうぜ?」

 

「はい、いいですよ」

 

「せっかくですしね、行きましょうか」

 

隠し部屋から出て教会内を突っ切ろうとした瞬間、魔力を感じたため足を止め周囲を見渡すベル。

 

「……ヘスティア様、念のため礼拝堂の奥に入っていてもらえませんか?」

 

「?わ、分かったよ……」

 

足を止め周囲を見回すベルに怪訝な表情を向けたが、最悪の可能性を考え背後にいるヘスティアに礼拝堂の奥へ入っておくように言うモニカ。

礼拝堂の奥に入って行くヘスティアを見送ったモニカは、協会から出たベルに近寄ろうとすると、ベルが突然反転して部屋の中に戻ってきた。

ベルの行動に一瞬だけ驚き固まったものの、考えていた最悪の可能性が当たったことに気付いたモニカは、すぐに反転しヘスティアの元へ向かい、一気に近づいてきたベルと共に礼拝堂の奥へ飛び込んでいった。

その直後、魔法と爆薬が結わえられた矢が着弾したことで大爆発が発生し、教会が跡形もなく破壊された。

その裏で、教会の裏口からギリギリ脱出したモニカ達は、ヘスティアを胸の中に抱え込んだベルとモニカはごろごろと地面を転がるとすぐさま体制を立て直した。

 

「――シャアッ!」

 

「気を抜くな、ベルっ!」

 

あらかじめ裏手で待ち構えていたのか、短剣をもって頭上からモニカ達を強襲する複数の獣人達。

半壊した教会(ホーム)に気を取られ行動が遅れたベルを庇うようにサーベルで敵の斬撃を打ち返すモニカ。

受け流し、躱し、ベルの魔法(ファイアボルト)で襲撃者達の隙を作ったモニカ達は、あえて立ち込める砂煙の中に飛び込んでいった。

 

「手短に言う。ベルはヘスティア様を連れて最短距離でギルドに向かえ。私は襲撃者達を引き付ける!…ヘスティア様のことを頼むぞ、ベル」

 

「!?……分かりました、気を付けて!」

 

砂煙の中で一瞬言葉を交わし、それぞれ別方向――ベルはヘスティアを連れギルドの方向の裏道、モニカは襲撃者達の多くいる教会(ホーム)入口――へ向かった。

 

『おい、正面から一人来たぞ!』

 

『金髪のチビだ!【リトル・ルーキー】はどこ行った!?』

 

『クソッ、反対側だ!俺達はチビを追う、お前達は【リトル・ルーキー】を追え!』

 

背後の怒号を聞きながらベル達がギルドに辿り着けるよう、襲撃者達の多いメインストリート方面へ向かうのであった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

【アポロン・ファミリア】の襲撃から数刻後、モニカはメインストリートから離れた裏路地で、冒険者達から逃げ回りながら戦い続けていた。

前方からモニカに襲い掛かろうと剣を振り被る冒険者に対し、サーベルで攻撃を受け流しつつ一気に近づいて護拳(ガード)で顎を殴るモニカ。

脳震盪を起こしその場に倒れる冒険者を尻目に更に裏路地を駆け抜けていく。

屋根の上から放たれた魔法と矢を避けつつ、襲い掛かってくる格上の上級冒険者達の攻撃を受け流し躱しながら、最小限の動きで顎や(すね)など的確に攻撃を加え、冒険者の動きを止めるモニカ。

しかし、冒険者達の数は減るどころか増えてきたため対処出来なくなり、次第に向かう路地の先に行き止まりが多くなってきていた。

 

『いかん、移動方向を誘導されている!このままでは、追い詰められる…!』

 

脳内に描いた地図を頼りに裏路地を走り回るモニカ。

屋根の上から放たれた矢を確認するため上を向いた時、モニカの瞳に一人の冒険者のエンブレムが目に入った。

 

『【三日月】に【杯】?……まさか、【アポロン・ファミリア】以外のファミリアが襲ってきているのか!?どうにかしてベルとヘスティア様に知らせなくては…!』

 

【アポロン・ファミリア】を示す太陽のエンブレムとは違う、他派閥のエンブレムを付けた冒険者。

矢を躱しながら敵は【アポロン・ファミリア】だけでないことに気付いたモニカ。

どうにかしてこの事実をベルとヘスティアに伝えようと考えていたモニカだったが―――

 

「――ッ!?」

 

「―――どぉぉりゃぁぁああああ!!!」

 

これまでの襲撃とは違い、大声を上げながら上空からの奇襲。

襲撃者の攻撃を前方に飛び込み躱すモニカ。

ごろごろと地面を転がり体勢を立て直したモニカが顔を上げると、そこには一人の虎人(ワータイガー)の冒険者がいた。

腕には紅い目の宝石と金色の装飾が施された黒の籠手、腰には籠手と同じ紅い目の宝石が装飾された金のベルト、首元にも紅い目の宝石の付いた装飾品を装備していたが、何故か上半身が裸であった。

 

「まさかオレ様の攻撃を避けるとはなぁ!中々やるじゃねぇかてめぇ!」

 

「いやいや、あんな大声を出していたら簡単に分かるだろ…。それより――」

 

そう言いながらモニカが見たのは虎人(ワータイガー)の冒険者の足元。

モニカに攻撃をしようとして空振りした右腕は路地の地面を粉々に砕いており、虎人(ワータイガー)の放った一撃の強さを物語っていた。

 

「――受け流さず、避けて正解だったな」

 

「本当は正面切って戦うのが一番好きなんだが…、アポロンの旦那の頼みだ。わりぃがここでやられてくれやっ!」

 

言い切ると同時に右拳を振り抜いてくる虎人(ワータイガー)の冒険者。

虎人(ワータイガー)の冒険者の懐に飛び込み攻撃を回避したモニカは、再びごろごろと転がり体勢を立て直そうとしたが、モニカが回避し背後に回ったのに気づいた虎人(ワータイガー)の冒険者は、即座に体を反転させつつ左拳で裏拳、更に右拳による全力のストレートを放ってきた。

立ち上がった直後だったため回避行動をとることが出来ず、何とかヘスティア・サーベルで攻撃を受け流そうとしたモニカだったが、裏拳の一撃の重さに耐えきれずサーベルを放し後ろに飛んで回避を行う。

しかし、後ろに飛んだモニカを追うように迫ってきた右拳に対して武器がないモニカは、少しでも攻撃から自身を守るため両腕を顔の前で交差させた。

 

「オラァ!!」

 

虎人(ワータイガー)の冒険者の路地を粉砕する右拳の直撃を食らったモニカ。

両腕を自身と右拳の間に挟んだとはいえ、その一撃の威力はすさまじく、モニカは路地の壁にまで吹き飛ばされた。

 

「…オレ様の全力の一撃を耐えきるなんて、中々やるじゃねぇか、金髪チビ!」

 

「それでも、気を失うギリギリ、だったがな。ツムギ殿の作った装備のおかげだ。…あと私のことをチビと言うな!」

 

虎人(ワータイガー)の冒険者の全力の一撃を食らったモニカだったが、ツムギの制作したフリューゲル・コートのおかげで致命傷と言えるほどのダメージを負ってはいなかった。

しかし、致命傷にならなかっただけで、殴られたダメージはそこまでなかったものの殴られた衝撃はモニカの身体に未だに残っており、その中でも特に両腕は痺れが激しく、握りこぶしを作ることすら不可能なほど痺れが残っていた。

 

『この手の状態だと最低でも庇えて一回…いや、それすらも不可能。ベル達の元へ向かわなければならないのに…!』

 

「本当は正面切って戦いたかったが、アポロンの旦那の頼みだ。ここら辺で眠っとけやぁあああああああああ!?」

 

「―――無事だったみたいだね、モニカちゃん」

 

「あ、(アキラ)殿…?」

 

惜しむようなことを言いながらモニカに近づいていた虎人(ワータイガー)の冒険者だったが、突如足元に大きな穴が開き、足の踏み場が無くなった虎人(ワータイガー)の冒険者は綺麗に穴に落ちていった。

驚いた表情で虎人(ワータイガー)の冒険者が落ちていった穴を見ていると、エプロンを着て髪型をポニーテールにした(アキラ)が路地の奥からやって来た。

エプロンのポケットから回復薬(ポーション)を取り出し、手を動かせないモニカの代わりに口元に運び飲ませる(アキラ)

身体の傷を回復させたモニカは立ち上がると、両手が動くかどうか確認を行うと(アキラ)へお礼を行った。

 

「助けてくれて感謝する、(アキラ)殿。それにしても、よく私の場所が分かったな」

 

「二つの場所でファミリア同士の抗争が起きてて、片方はリトル・ルーキーが屋根の上を走ってると来たら、もう片方はモニカちゃんだろうと思ってね。それよりも、仲間達の元に向かわなくていいのかい?」

 

「そうだったな!助けてくれて感謝する!」

 

「いいよ、気にしないでー。……さて、ツムギの店にでも行きますか」

 

ベル達の元へ向かうモニカを見送った(アキラ)は、虎人(ワータイガー)の冒険者を落とした穴を消すと、ツムギの仕立て屋に向かうのであった。

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございました。

ということで、襲撃回でした。
新キャラは上半身裸でバカでかい黒の籠手を装備した虎の獣人でした。
本来プリコネではヒューマンでしたが、本作に登場させるにあたって獣人に変更させました。
一体何ゴさんなのか…皆さん分かりましたか?
ちなみに私は最初このキャラのことを獣人だと思ってました。

今話を投稿後、活動報告を更新します。
内容は『モニカの二つ名』について。
どのような内容かは活動報告を読んでください。

誤字脱字、また文章でおかしな部分があれば報告をぜひお願いします。
それでは、次回。

モニカは……

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