ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

67 / 84
FGOで単発引きまくってギリギリカーマを当てました。
どうも、筆がのったので一週間に二回連続投稿する刺身の盛り合わせです。

ということで最新話。
題名からも分かる通り。今回からウォーゲーム開幕です。
最初の流れは同じなので、サクッと進めていこうと思います。

今回後書きの最後にちょっとしたおまけがありますので、ぜひ読んでください。

感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そしてこの作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。

それでは、どうぞ。


第65話 『私達のウォーゲーム~開戦~』

「遅かったな、二人共」

 

「すまん。二人共ギリギリまで修行を付けてもらっていてな」

 

シュリーム古城跡地付近、ギルド臨時支部内にある【ヘスティア・ファミリア】の待機所。

オラリオから一日かけてやって来たベルとモニカを出迎えたのは、ヴェルフと(ミコト)、そして助っ人として訪れたリューであった。

 

「お二方、準備の方は大丈夫ですか?」

 

「はい。二人共神様に【ステイタス】をみてもらいました」

 

「そうか。まずベル、約束していた短刀(ナイフ)だ。一代目より切れ味は抜群だ、保障する」

 

「ありがとう、ヴェルフ」

 

「おう。それとモニカ、お前の言ってたナイフだが、こんな感じでよかったか?」

 

「ああ。それにしてもすまないな、急遽作ってもらって」

 

「気にするな……それと改めて言っとくが、それは急造の品だ、威力も強度も保証できない。使いどころを間違えるな」

 

「分かりました」

 

「……その、ヴェルフ、良かったの?」

 

「ああ。……維持と仲間を秤にかけるのは、もう止めた」

 

「?」

 

「それでは…ヘスティア様達の手筈通りに」

 

「明日中に城を落とし、私達が必ず勝つ」

 

「うん……勝とう」

 

暗闇の中、手を重ね円陣を組むベル達。

ついに、【アポロン・ファミリア】との戦争遊戯(ウォーゲーム)が始まろうとしていた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

ベル達がシュリーム古城跡地に向かって一夜明けた戦争遊戯(ウォーゲーム)当日。

オラリオに刃尋常ではない熱気と興奮により賑わいを見せており、朝早くから全ての酒場が店を開き、街のいたるところで出店が路上に展開されている。

今日ばかりはほとんどの冒険者達が休業し、酒場に詰め寄せ観戦準備を整えていた。

更に冒険者達だけでなく、休暇を申し込んだ労働者達や一般市民も大通りや中央広場(セントラルパーク)に出て、今か今かと開幕を待っていた。

ギルド本部の前庭では仰々しい舞台(ステージ)が勝手に設置され、【ガネーシャ・ファミリア】主神ガネーシャと、【ガネーシャ・ファミリア】冒険者イブリが勝手に実況を始めていた。

 

「おー、盛り上がっとる盛り上がっとる」

 

そんな眼下の光景を、べたー、と窓に顔を押しつけて見るロキ。

彼女が居るのは『バベル』三十階、戦争遊戯(ウォーゲーム)を誰よりも楽しみにしていた神々は、酒場へ趣き冒険者達に混じる者とホームで眷属達と見守る者以外はほとんどが『バベル』に赴いていた。

 

「やぁ、ヘスティア!ベル・クラネルとモニカ・ヴァイスヴィントとの別れは済ませてきたかい?この戦争遊戯(ウォーゲーム)に勝利し、彼等が私のものになったら……君にはオラリオから、いーや下界から去ってもらうからね」

 

「フンッ」

 

そこにはもちろんヘスティアとアポロンもおり、ニヤニヤしながらヘスティアに話しかけていた。

 

「それじゃあ、ウラノス、『力』の行使の許可を」

 

【―――許可する】

 

懐中時計を取り出し正午が目前に控えていることを確認したヘルメスは、宙に向けて話しかけると、ギルド本部の方角から神威が重々しく響き渡った。

それを聞き届けたオラリオ中の神々が一斉に指を弾き鳴らした。

瞬間、酒場や街角、虚空に一斉に『鏡』が出現した。

都市の至る場所で無数に現れた『神の力(アルカナム)』の一つ、『神の鏡』に人々は色めき立った。

 

『それでは、間もなく正午となります!』

 

実況者の声が跳ね上がり、ギルド本部の前庭にざわめきが波のように広がっていく。

冒険者が、酒場の店員達が、神々が、全ての者の視線がこの時『鏡』に集まった。

そして、

 

戦争遊戯(ウォーゲーム)、開幕です!』

 

号令のもと、大鐘の音と歓声とともに、戦いの幕は開けた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

同時刻、開始を告げる銅鑼の音が、遠方の丘から古城跡地に響き渡る。

 

「それでは、私が先行します。あとはお任せします」

 

「では、その次は私が行きます」

 

「なら、俺達はその後だな。行くか、ベル、モニカ」

 

「「うん/ああ」」

 

リューと(ミコト)が古城に向かうのを見送ってから出発するベルとモニカ、ヴェルフ。

古城へ向かう際中、爆撃と共に城壁の北壁、そして東壁が破壊された。

その後、城壁内部の上空に深紫の光剣が現れると、古城内部に突き刺さった。

 

「おーおー、また激しくやってんな」

 

「ここまではヘスティア様達の計画通りだな。あとは…」

 

「リリなら大丈夫。早く行こう、二人共!」

 

先に古城の北壁へ向かったリューと(ミコト)とは違い、無傷である西城壁の大扉前へ向かうモニカ達。

大扉の前に着くと、まるでモニカ達を待っていたかのように大扉が開かれた。

開いた大扉から城壁内に侵入したモニカ達は、不意に遭遇し声を張り上げようとした敵団員をベルとモニカが一瞬で切り伏せた。

 

「上手く化けたな、リリ助?」

 

「18階層で見た時も思ったが、その変身能力は素晴らしいな」

 

「リリにはこれくらいしか取り柄がありませんから」

 

城内を走りながら、魔法(シンダー・エラ)でルアンに変身したリリに話しかけるヴェルフとモニカ。

走りながら古城内部の確認を行ったモニカ達は、空中(わたり)廊下の直前でルアン(リリ)と別れると、新調された軽装を纏うベルとサーベルを鞘から引き抜いたモニカ、大刀を肩に担ぐヴェルフは敵大将(ヒュアキントス)の待つ玉座に向けて走って行った。

 

「――弓矢は前に!逃げ場はないわ、狙い放題よ!ウチの合図で魔導士達も斉射!」

 

空中(わたり)廊下に出たところで、先の方で迎撃隊が展開されており、弓を引き絞り魔法の詠唱を終えているのに気づいたモニカ達。

 

「――行け!」

 

それと同時にヴェルフが吠えると、ベルとモニカは前傾姿勢になり並走するヴェルフの隣から疾走した。

 

「放て!」

 

「【燃えつきろ、外法(げほう)(わざ)】」

 

ダフネの号令により矢が発射され、続いて魔法が発動しようとした瞬間、ヴェルフは左手を突き出し、超短文詠唱を行った。

瞬く間にヴェルフの手から放たれた陽炎が音もなく鉄砲水のごとく突進し、先行したベルとモニカの身体を背後から包み込み、そのままダフネ達のもとに到達した。

陽炎が魔導士達のもとに吸い込まれると、次の瞬間、魔導士達の体が内側から炎の色に輝いたかと思うと、突如魔力暴発(イグニス・ファトゥス)を起こした。

咄嗟に身をかがめ衝撃に耐えたダフネの眼前で獰猛な爆風がうねりを上げており、息を飲み戦慄していると、間髪入れずベルとモニカが白煙の中から飛び出し、ダフネの真横を通り抜けると、ダフネの妨害をヴェルフに任せて敵大将(ヒュアキントス)の待つ塔に入って行くのであった。

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございました。

ということでウォーゲーム開幕編でした。
原作では『僕等のウォーゲーム』という題名でしたが、本作はモニカが主人公なので『私達』に変えてみました。
また、モニカがそれほど活躍しないリューと命のシーンは大幅にカットさせてもらいました。

次回は完全オリジナル回。
モニカvs虎人の冒険者です。

前書きで書いた通り、この下におまけがあります、ぜひ読んでください。
誤字脱字、また文章でおかしな部分があれば報告をぜひお願いします。
それでは、次回。



以下おまけ
~戦争遊戯開始前、とある酒場にて~

「全員【アポロン・ファミリア】に賭けたら賭けが成立しねぇ!誰か、【ヘスティア・ファミリア】に賭ける奴はいねぇのか!」

「【ヘスティア・ファミリア】に10万にゃ!」

「【ファントム・キャッツ】が【ヘスティア・ファミリア】に大賭けしたぞー!」「やりやがったよあいつ!」

「タマキさん…」

「まぁまぁ、【アポロン・ファミリア】に賭けてないし、許してあげたら?それにこの戦争遊戯、モニカちゃん達が勝つだろうしね?」

「まぁ、それはそうですけども……」

モニカは……

  • 仲間
  • 相棒
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。