ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

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どうも、刺身の盛り合わせです。

ということで最新話、題名からも分かる通り今回で『戦争遊戯』決着です。
それと、モニカの二つ名も登場します、お楽しみに。

感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そしてこの作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。

それでは、どうぞ。



第68話 『私達のウォーゲーム~終戦~』

 

喧虎(けんこ)の足止めも出来たことだし、急いで、ベルの、もと………zzz」

 

何とかダイゴを無力化することに成功し、ベルが敵大将(ヒュアキントス)と戦っている王座の間へ向かおうとしたモニカ。

しかし、ダイゴとの戦いで体力を使い果たした結果、急激な眠気に襲われ地面に倒れてしまった。

足を一歩踏み出そうとしたところで目が閉じ始めたモニカは体を左右にフラフラさせたかと思うと、眠気に抗うことが出来なかったようで背中から地面に倒れたのであった。

その結果、広場には地面へ大の字になって倒れたモニカの規則正しい寝息が響き渡っていた。

 

 

○○○○○

 

 

「……ベル様達が戦っておられるというのに、何故こんなところで寝ておられるのですかモニカ様ァ!」

 

モニカが倒れて数分後。

アポロン・ファミリアへの攪乱を終え変身魔法(シンダー・エラ)を解除したリリ。

ヴェルフとダフネの戦闘に巻き込まれないように空中(わたり)廊下を通り抜け玉座の塔内部の広場に辿り着いたリリは、広場の中心で大の字になって倒れているモニカとその側でうつ伏せになっているダイゴを見つけた。

最悪の可能性を考えたリリは確認のため急いでモニカに近づくと、気持ちよさそうな表情で眠っているだけであった。

他の仲間達が戦っている中一人だけ眠っていることに怒ったリリによって、上半身を起こされ前後左右に揺らされていると。

 

「―――やめてやれ、そいつぁオレ様の足止めで疲れ果ててるみてぇだからな」

 

ふと自分の背後から声をかけられたリリ。

振り向くと、そこには先ほどまでうつ伏せで倒れていたはずのダイゴが起き上がっていた。

 

「『喧虎(けんこ)』ダイゴ・ウェーベン!?眠っていたはずでは!?」

 

「テメェの声がデカすぎて目が覚めたんだよ、チビ…それと言っとくが、テメェ等を攻撃するつもりはねぇ、安心しろ。……信用できねぇって顔だな。まっ、違いねぇか」

 

ダイゴの言葉を信用できず、戦えないモニカを守るようにダイゴと向かい合うリリ。

 

「『気絶』っつー形でだが、一応そこの金髪チビには負けたからな、テメェ等には手は出さねぇ。それに、散々脳揺らされてには頭がいてぇんだ、動くつもりはねぇよ。…それに、そいつらはどうせウチのファミリアに入るだろ?その時に戦い直せばいいわけだ」

 

「……残念ですが、ベル様達が【アポロン・ファミリア】に入るようなことはおきませんよ」

 

ダイゴの発言を否定したリリは、ダイゴの顔を見て不敵な笑みを浮かべた。

 

「この戦争遊戯(ウォーゲーム)、勝つのは私達【ヘスティア・ファミリア】ですから」

 

「―――ハッ、面白れぇこと言うじゃねぇかよ!おい、テメェとそこの金髪チビの名前を教えろ」

 

「私はリリルカ・アーデ。こちらで寝ているのはモニカ・ヴァイスヴィント、Lv.2で二つ名は【炎輝(フルゴル)】です。…それでは、私はこれからベル様のもとへ行かなければならないので、失礼します」

 

「zzzzzz……あうっ、ガッ、グエッ!?ちょっ、待て、誰だウっ、足を引っ張って痛っ!?ってリリか!?止まれ、もう起きた、起きたからアダダダダダダッ!?頼むから止まってくブガッ!?」

 

ダイゴに自身とモニカの名前を伝えたリリは、ベルの下にから向かうためモニカの左足を持つと、地面に引きずりながら広場を抜けていった。

地面の溝に頭をぶつけ目を覚ましたモニカ、止まるように声をかけたが先を急ぐリリには聞き入れてもらえず、頭をぶつけながら広場を後にしていった。

 

「……暇になったし、もう一回寝直すか」

 

 

○○○○○

 

 

「―――念のため言っておくが、私はベルの戦いに加勢する気は一切ないからな、リリ」

 

場所は変わって玉座の間へ向かう階段にて。

なんとかリリに引きずるのをやめてもらったモニカは、階段を駆け上がりながら隣りにいるリリに決意表明を行っていた。

 

「これは【ファミリア】の問題でもありますが、ベル様が決着をつけなければならない戦いですから、もちろん分かっています。ですが———」

 

階段を登り終えて半壊した玉座の間にたどり着いたモニカとリリ。

そこにいたのは、カサンドラに足にしがみつかれて動けないベルと魔法の詠唱を行っているヒュアキントス、少し離れた場所でベルに向けて剣を投げようと振りかぶっている冒険者の姿があった。

 

「———ベル様への妨害の妨害ならば、問題はありませんね!」

 

「そういうことだ!リリはベルのところへ行け、私はあちらの冒険者を無力化する!」

 

「了解です!」

 

それぞれ別れ、ベルの下へまっすぐ駆け抜けていくリリと剣を投げようとしている冒険者の元へ走るモニカ。

走りながら右手で腰のホルスターからナイフを二本取り出すと、それぞれ冒険者と瞬時に予測した剣の軌道に向けて投擲を行った。

ナイフの内の一本は投げられた剣の先端に当たり力が加わったことで軌道がずれ、ベルから離れた場所に飛んでいき、もう一本のナイフは冒険者の左肩に突き刺さった。

肩にナイフが刺さったことで冒険者が動きを止めた隙を見計らい、一気に距離を詰めると――

 

「――どりゃあ!」

 

「ぶげらぁ!!?」

 

――両足で跳び上がり、冒険者の顔面に向けてドロップキックを決めた。

モニカの全力の一撃が顔面に直撃した冒険者は、短い断末魔を上げるとそのまま壁の方向まで吹っ飛んでいき、気絶した。

 

「………全く、一対一の戦いを邪魔するものではないぞ」

 

落下の衝撃で体の所々を瓦礫にぶつけながらも、ベルの妨害を行おうとした冒険者の無力化に成功したモニカ。

ベルから少し離れた場所でリリとカサンドラが取っ組み合いをしているのを確認したモニカは、側にある瓦礫の山に座ってベルとヒュアキントスの戦いを見守ることにした。

 

「うああああああああああああああああああああああああッッ!!」

 

「がぁっっっ!?」

 

途中でベルが危機に陥る場面もあったものの、ヒュアキントスを殴り飛ばし気絶させたベル。

決着を告げる銅鑼(どら)の音が、古城跡地に響き渡った。

 

 

戦争遊戯(ウォーゲーム)勝者:ヘスティア・ファミリア―

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございました。

ということで、『戦争遊戯』に決着が付き、見事【ヘスティア・ファミリア】が勝利しました。
今回の戦争遊戯ではナイフの投擲やドロップキックなど、モニカの新たな戦い方を書くことが出来たので良かったなと思います。

そして今回ついにモニカの二つ名が登場しました。
炎輝と書いて『フルゴル』と読みます。
名前の由来としては金髪+炎に関連した魔法を使うことから、ヘルメスの提案でこの二つ名になった………という設定です。
『フルゴル』はラテン語で『輝く』という意味で、ヴェルフの『不冷(イグニス)』を参考に考えてみました。

次回は戦争遊戯の後日談を予定してます。
誤字脱字、また文章でおかしな部分があれば報告をぜひお願いします。
それでは、次回。

モニカは……

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