ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか 作:刺身の盛り合わせ
本作品をここまで続けることが出来たのは読んでくれる皆様のおかげです。
本当にありがとうございます。
どうも、これからも執筆頑張る刺身の盛り合わせです。
ということで最新話、そして第五章の最終話です。
今話では一気に話を加速させて、春姫加入のシーンまで行っちゃいます。
感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そしてこの作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。
それでは、どうぞ。
「――おい、大男!?この道で合ってるのか!?」
「知らん!全て階段が壊されていただろうが!?」
「ええい、こんな時まで言い争いをするんじゃない、二人共!?」
襲撃される歓楽街と宮殿。
その惨状を目の当たりにし、ベル達の身を危ぶんだ三人は、ヘスティア達とは別行動する形で先行していた。
謎の襲撃者達はモニカ達を見向きもしないことが幸いし、三人は周囲の混乱に乗じて娼館街から一気に宮殿内まで走破していた。
「っ!?」
「
「うっ、うぁあああああああああああああああああああああああっ!?」
敵と遭遇することなく宮殿までやって来たモニカ達の前に、
血と裂傷まみれの彼女は呼吸を乱しながら左手で棍棒を持ち、右手で脇腹を押さえていた。
そんな彼女は血走った目で、まるで恐怖を来したようにモニカ達に襲い掛かってきた。
振り回される棍棒を咄嗟に防いだ
「大男!?」
「こいつっ、Lv.3だ!?」
痺れた両手から斧を取り落としかけた
手負いの敵であるものの押されている有り様と、相手とのLv.の差に対して盛大な悪態をぶちまけようとしたヴェルフだったが―――
「――二人共!一瞬でいい、相手の動きを止めてくれ!」
―――モニカのその言葉を聞き、
モニカはヴェルフの背中を踏み台にして飛び上がり、二人の必死の防御によって動きを止めた
後頭部への一撃に加え、ここまで負ってきたダメージの積み重ねの結果、
「おっとと……、二人共、無事だったか!?」
「無事だし何とか倒せたからいいが……、背中踏むなら一回声かけてくれよ、モニカ」
「まぁ倒せたのだからいいではないか、ヴェルフ?」
「お前達、今は先に――ッ!?」
襲い掛かってきた
ヴェルフと
無数の瓦礫と一緒に大穴から出てきて通路に転がったのは、ボロボロになった一人のアマゾネスだった。
「手間をかけさせんじゃねぇ、娼婦が」
瀕死とかした彼女に続いて、一人の
血に濡れた長槍を持つ小柄な冒険者は、手負いの
「なんだ、てめぇらは」
鋭い視線の切っ先に対し口を開けない中、青年はヴェルフの纏う空気が職人の者であることを見抜いたのか、ヴェルフを唾棄した。
「
「なっ………て、てめぇっ!?」
「押さえろ、ヴェルフ!彼は――」
軽い足音とともに大穴の奥へ消えたその姿に、
「【フレイヤ・ファミリア】のLv.6、【
息を飲む桜花(オウカ)の側で、屈辱と無力感を叩きつけられたヴェルフは、ドンッと壁を殴った。
「―――後悔の時間は後だ。今はベル達の救援に向かうぞ、お前達!」
「ッッ!……そうだったな。急いでいくぞ、大男!」
「言われなくとも!」
意気消沈していたヴェルフ達だったが、モニカに発破をかけられたことで立ち直り、ベル達の救援に向けて先に進み始めた。
そして、空中庭園に辿り着いたモニカ達は、月明かりに照らされながら
【イシュタル・ファミリア】との抗争から二日後。
そして、主神を失った【イシュタル・ファミリア】の団員達はそれぞれの道を歩み始めていた。
「わ、
ベルに助けてもらった
「あー、堅苦しいことはいい。俺もまだ入団して日が浅いが、よろしく頼む。ヴェルフ・クロッゾだ。下の家名では呼ばないでくれ」
「こちらこそよろしくお願いします、
「モニカ・ヴァイスヴィントだ、これからよろしく頼む。何か困ったことがあったら頼ってくれ」
「おっほん……じゃあ最後にボクが。昨日いろいろあったし知っていると思うけど、ボクがヘスティアさ。キミを家族として歓迎するよ、よろしくね」
ヴェルフとリリ、モニカに続いて
よろしくお願いします、とぺこぺこ頭を下げていると、ヘスティアは
「―――それで、
「は、はえ?」
「馬鹿なこと言わないでくださいっ、誰がベル様を育てたんですか!?ヘスティア様なんて借金だらけでベル様に養ってもらっていただけじゃないですか!!」
「こ、こらーっ!?新入団員の前で神の威厳を損なうことを言うんじゃなーい!」
「いつものことだからな、気にしないで大丈夫だぞ」
「だな、もう聞き流していいぞ」
ヘスティアとリリのやり取りを呆れた表情で見ているモニカとヴェルフ、ぎょっとして汗を流すベル達を見て、上手くやっていけそうと
「み、
「おいおい、動いて大丈夫なのか?」
「だ、大丈夫ですっ、もう
全員が唖然としている中、向かってくる途中玄関の階段で転び倒れ込む
驚くモニカ達に見守られながら抱き合う姿勢を取る
「申し訳ありません、
「は、
「助けてくれて……ありがとう、
しばらく目の前で見つめ合っていた二人の沈黙は、
目を伏せていた
体を
「
「……ベル様、本当にありがとうございます」
「今日から、僕たちは
「こちらこそ……ベル様、どうか末永くよろしくお願いいたします」
ベルの言葉を聞き、瞼を閉じて涙を流すと、深々と頭を下げると、桜のように笑みを咲かせるのだった。
「ちょっと待つんだ
「そうです、今何かおかしかったです!!」
「そ、そうでございますか?」
「ま、まぁまぁ。ヘスティア様、リリ様」
「そんなことよりも……新しい入団者だ、今日は羽目を外していいんじゃないか?」
「おっ!話が分かるじゃないかヴェルフ君、よしっ、今日は
「や・め・て・く・だ・さ・い!?これ以上の散財癖がついたら
「だから硬いこと言うなって!ベル君もモニカ君もパーティーを開くべきだと思うだろ!?」
「そう、ですね。
「新たな家族が加わったのだ、今日ぐらいはいいのではないか、リリ?」
「ベル様ぁ!?モニカ様ぁ!?」
「よ、よろしいのでしょうか?」
「いいのです、
空は快晴。
澄んだ
新しい仲間を歓迎するかのように、館に飾られたエンブレムが、日差しを浴びて輝いていた。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
ということで、歓楽街篇無事終了です。
本来この章ではモニカもベル達と行動するつもりで、フリュネの足止めを行うものの力の差で瀕死の重傷を負うものの、ミアハ・ファミリアメンバーに助けてもらう……という流れで進めるつもりでした。
しかし、7巻はベルと命、春姫が主役のお話なので、今回の活躍は控えめになりました。
アンケートを答えてくれた皆さん、ありがとうございました。
結果として、『作者、君に任せた!』が一番多かったので、順番はこちらで決めることにしました。
個人的にはオリジナル長編に2つも票が入ってて少しうれしかったです。
投稿の順番がどれからになるのかは、ゆっくりとお待ちください。
次回からは原作第八巻、そしてダンモニを書き始めるにあたって作者が一番書きたかった章です。
ここを書くためにこれまで書いてきたと言っても過言ではありません。
原作では色々な話が混ざった内容になっていますが、本作ではラキア関連のお話は書かず、全てオリジナルになります。
いい出来になるよう頑張って執筆していきます。
誤字脱字、また文章でおかしな部分があれば報告をぜひお願いします。
それでは、次回。