ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

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プリコネ6周年おめでとう!
周年記念で全キャラ分のアクスタが販売されるみたいですね。
皆さんは誰を買いますか?
どうも、モニカのアクスタは絶対購入の刺身の盛り合わせです。

ということで最新話。
今回はラキア侵攻の裏側、モニカが何をしていたかや本陣での一幕のお話。
そして今回も新たにオリジナルキャラを一人、登場させます。
一体誰なのかはお楽しみに。
また、後書き最後におまけもあります。

感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そしてこの作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。

それでは、どうぞ。



第78話 『惨状』

 

久しぶりに両親とともに眠った翌日―――すなわち、ラキア侵攻の日。

戦場に向かう父『エルドア』を送ったモニカは、戦場に向かった(トモ)とマツリに代わって母『ティモロ』の護衛を行っていた。

 

「――――こうして、色々な人から力を借りたことで、ワイズオウルを倒し、そしてLV.2となったのです!」

 

「ワイズオウルが討伐された、っていうのはラキアでも話題になってたけど……まさかモニカちゃんが倒したなんて、びっくりね♪…でも、カップを持ったまま動くのは危ないからやめましょうね?」

 

「ごめんなさい、お母様。つい熱が……」

 

護衛をしつつ、ティモロにオラリオでの活躍を話していくモニカ。

しかし、話に次第に熱が入り始めたのか、椅子から立ち上がり手に持っていたティーカップを振り回し始めたところで、ティモロから落ち着くように言われたのであった。

 

「モニカちゃん、オラリオでの生活は楽しかった?それに……もう少し、オラリオで過ごしたかったんじゃない?」

 

「大変なこともありましたが、ファミリアのみんなと過ごした日々は、とても素晴らしかったです。……ですが、私がオラリオにいたのは軍人になるためです。オラリオを離れたことに後悔はありません」

 

ファミリアの仲間と離れ離れになって悲しくないのか。

そんなティモロからの問いかけに「後悔はない」と笑顔で答えたモニカ。

しかし、モニカの浮かべた笑顔からは力を感じられず、無理して作ったような、そんな印象を受けた。

 

「―――モニカちゃんがそう言うなら、私からは何も言わないわ。……さっ、紅茶が冷めないうちに飲んじゃいましょ?マドレーヌもあるわよ?」

 

「お母様の作ったマドレーヌですか!?いただきます!……ん~、おいしい!」

 

「それならよかったわ。…本当はもっとモニカちゃんのお話を聞きたかったけど、そうも言ってられないみたいね。本陣に行くわ。モニカちゃん、ついて来て」

 

「ほ、本陣にですか?ちょっと待ってください、お母様!?」

 

モニカの表情から何かを感じ取ったのか、それ以上の追及はしなかったティモロ。

しかし、突如立ち上がると、テントから本陣へ足を進めた。

何故本陣へ行くのか理由は分からないものの、護衛のため母の後ろからついて行くモニカ。

本陣に辿り着いたモニカが目にしたのは―――――

 

「さぁさぁ軍人さーんっ、今ならオラリオ製の回復薬(ポーション)が一○○○ヴァリスだよー!痛いだろう、苦しいだろう?その傷、早く治したいだろう?それならこいつだ、効き目は保証するぞー!……よしっ、商談成立!」

 

次々と運び込まれてくる負傷したラキアの兵士達と、見張りのラキアの兵士達の制止を振り切り、あるいは隙を突いて本陣に侵入しては負傷者や武器がない者達相手に商売を行うオラリオ所属の商業系【ファミリア】の者達や神々、

 

「ちっ、碌な雄がいないね…」

 

そして負傷して動くことのできない兵士達を貪り食う無所属(フリー)の娼婦達がいた。

 

「こ、これは酷い……」

 

「まぁ、私もこれに参加したことあるから、あんまり悪く言えないのよねぇ。……とりあえず、怪我人の看護に行きましょっか、モニカちゃん」

 

「はい、分かりま―――今参加したことあるって言ってませんでした?ちょっ、お母様!?」

 

兵士達が何もできないのをいいことに好き放題振る舞うオラリオの住人達によって、一種のお祭り騒ぎと化している王国(ラキア)軍の陣営。

それを見て絶句するモニカと、右手を頬に当てながら過去にオラリオ側で参加していたことを明かしたティモロ。

母の口から出たまさかの発言について追及しながら、母と共に負傷者の下へ向かうのであった。

 

 

○○○○○

 

 

「オラリオォ―――――ッ!?(から)()とは卑怯なぁ~~~~~~~~っ!?」

 

場所は変わって王国(ラキア)陣営最奥の最も大きな幕舎の中。

そこでは、今回の抗争勃発の張本人である、ラキア王国――【ファミリア】の主神アレスと何人かの将校達が兵からの報告を聞き終えたところであった。

獅子(しし)彷彿(ほうふつ)させる光り輝く金髪に真っ赤な鎧を身に付けた精悍(せいかん)かつたくましい容貌をしているアレスだったが、その相貌は盛大に歪んでおり、装着している鎧と同じく顔を真っ赤に染めていた。

 

「報告します!(トモ)・ミクマとマツリ・ウェーベンが殿(しんがり)として【重傑(エルガルム)】と戦闘!両名共満身創痍ではありますが、結果として騎兵隊の三分の一が本陣へ帰還!また、【凶狼(ヴァナルガンド)】の足止めを行っていたジュン・アルジェントは、オラリオ本陣への宣戦布告を終え帰還途中だったクリスティーン・モーガンと協力し撤退させたとのことです!」

 

既に敗戦濃厚な空気に将校達は一様に口を閉ざし、男神の怒声のみが響き渡る幕舎内。

しかし、一人の兵士の報告により、幕舎内の将校達は息を吹き返したのであった。

 

「クリスティーナにジュン、(トモ)、マツリ…なんで俺の眷属じゃなくてお前の眷属しか活躍していないんだ!?納得がいかんぞぉ!!」

 

しかし、そんな中で納得していない人―――否、神が一柱。

アレスは憤慨しながら玉座から立ち上がると、幕舎の奥で椅子にもたれかかり目を(つぶ)っている一人の女性―――女神を指差した。

アレスと同じく獅子(しし)彷彿(ほうふつ)させる光り輝く金の長髪、燃えるような真紅のロングドレスの上に光すら飲み込むほどの漆黒の軽装を身に着けた彼女―――不和の女神エリスは、目を開くとアレスを冷ややかな眼差しで見つめた。

 

「―――何を言うかと思えば『納得がいかない』とはな……()()よ。私の眷属達はオラリオの者達には劣るものの、誰もが屈強な戦士だ。それに対して兄上の眷属は一部は磨けば光る者もいるが、ほとんどが烏合の衆。そんな雑兵共だけでオラリオの冒険者達に勝てるわけがないだろう?……兄上、これは戦争だ。これを機に馬鹿の一つ覚えのように突撃するのは止めて、次からは少しぐらい策を練ってみたらどうだ?」

 

「ぐぅぅぅ……俺はお前の兄だぞ!?少しは敬ったら――っておい待てエリス、どこへ行くつもりだ!?」

 

「眷属達の顔を見に行くついでに新たに眷属となるモニカの下だ。―――それと、敬ってほしいのだったら、もう少し敬意のある態度を取れ。そうすればほんの少しぐらいは態度を改めてやらんこともない」

 

そう言い放つと椅子から立ち上がり、幕舎を出ていくエリス。

幕舎には先程とは別の理由で一様に口を閉ざした将校達と、先程よりも激しい男神の怒声のみが響いていた。

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます。

ということで、オリジナルキャラとして「女神エリス」が登場です。
この女神様については完全新規のオリジナルとなっています。
……ギリシア神話に登場した【争いと不和の女神】エリスが元ネタなので、別にダーク草野さんや胸パッド女神様は特に何も関係ありません。
簡単な設定については最後にありますので、そちらを読んでみてください。

誤字脱字、また文章でおかしな部分があれば報告をぜひお願いします。
それでは、次回。



おまけ【争いと不和の女神】エリスについて
ラキア王国の従属神の一柱で、クリスティーナやマツリ、モニカの両親の主神。
身長は約170C、容姿は本文中に記載した通り金の長髪で深紅のロングドレスの上に胸当や肩当、手甲など主に軽装備を装備している。
見た目はアレスを女体化したみたいな感じ。
性格はアレスと同様に極めて好戦的で戦いが好き、普段は冷静沈着だが戦場に出ると狂暴になる。
敵に対しては一切の慈悲無く戦うが、自身が認めた相手には敵味方関係なく公平に接する。
また、アレスがあまりにもアホの脳筋なため、兄ではあるものの欠片も尊敬しておらず、下に見ているし雑に対応している。

そんな彼女がアレスの従属神になった理由は、モニカの両親を自身のファミリアに入れたかったため。
最初は前線指揮官の一人であるエルドアと貴重な回復魔法を使えるティモロを手放すまいと拒否していたアレス。
しかし、エリスがLv.4の冒険者を2人眷属にしていることに気付いたアレスの出した『従属神になるなら二人の改宗をしてもいい』という条件を飲んだため、従属神となった―――のだが、例え兄であったとしても格下に従う気などさらさらないため、『従属神』というより同盟の形に落ち着いている。

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