ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

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前回の投稿から四カ月が経ってました。
気付けばダンまちアニメ五期も終わりました(現在撮り溜したものを視聴中)が、2024年末には小説も20巻が販売(まだ読んでない)され、直近には新作ゲーム『水と光のフルランド』も発売されるためダンまち熱はまだ冷め止みませんね。
どうも、刺身の盛り合わせです。

ということでやっと最新話です。
前話ではヘスティアを取り返しに来たアイズとかち合ったところからまでで、今話はその続きから。

感想と評価、お気に入りを登録してくださった方々、そしてこの作品を読んでくださっている方々。
本当にありがとうございます。

それでは、どうぞ。



第82話 『ラキア脱出大作戦』

「おーい見張りの兵士くーん、この縄解いてくれないかなー?………マリウス王子の指示だからダメ?そこを何とか―――うーん、やっぱりダメか」

 

ラキア陣営の中心から少し離れた場所にあるテント。

兵士たちが体を休めるために使うテントと見た目は同じだが、他のテントとは違い入口には見張りの兵士が二人立っていた。

そんな兵士たちの守っているテントの中には先程モニカ達の手によってオラリオから連れ去られたヘスティアがおり、椅子にロープで縛られポツンと座っていた。

 

「うむむむむむ、ここから出るにはまずロープを解かないと…でもボクの力じゃ解けないし、助けがいつ来るのかなんて分からないし……。というか、最近ボク捕まってばっかりじゃないか!?」

 

うがぁぁぁぁあ!!?、と雄叫びを上げながら椅子に縛られたまま暴れまわるヘスティア。

ひとしきり暴れたところで落ち着きを取り戻すと、テントの外が騒がしいことに気付いた。

外では見張りの兵士と誰かが戦っているようで、見張りの内の一人は既に地面に倒れており、戦っている兵士も突然の攻撃にうまく対応することが出来ず、剣身で頭を殴られ気絶し地面に倒れた。

 

「―――無事ですか、ヘスティア様ッ!」

 

「わぁぁぁあ!ボ、ボクは神だぞ……って、モニカ君!?」

 

テントの入口を勢いよく開けて入ってきた下手人に向けて、目を瞑り触手のようにツインテールを振り回すヘスティア。

ふとオラリオでよく聞いた声が聞こえたため目を開けると、そこにはモニカが立っていた。

ヘスティアが縛られているのを確認したモニカは、ヘスティアの背後に回り傷つけないようにゆっくりとナイフで紐を切り始めた。

 

「まさか最初の頃に話してた『使命』がラキアのスパイのことだったとはね、流石に予想外だったよ」

 

「……ヘスティア様は、気付いておられたのですね」

 

「ボク達超越存在(デウスエア)は下界の子供達の嘘を見抜くことが出来るんだ、それくらい分かるさ。それに、モニカ君との最後の会話の時なんて、みんなキミの嘘に気付いてたぜ?」

 

モニカにロープを切ってもらう間、モニカに話しかけるヘスティア。

モニカの嘘がまるわかりだったことを苦笑気味に話していると、モニカからの返答が無くなった。

背後でロープを切っているためヘスティアからは表情は見えないが、悲痛な表情をしていることはすぐに分かった。

 

「―――ここに来る前に、お父様とお母様に『本当にやりたいことをやれ』って背中を押されて………、ヘスティア・ファミリアのみんなともっと一緒に居たい、一緒に冒険したいっていう、自分の本当の気持ちに気付いたんです。自分勝手なのは分かっています、それでも、それでも私は!オラリオに、【ヘスティア・ファミリア】のみんなの下に帰りたいです……ッ!」

 

「――――『オラリオを離れるときは笑顔で見送る』って最初恩恵(ファルナ)を授けた時に決めてたんだ。だからキミがオラリオを離れるなら笑顔で見送る予定だったが、本当はオラリオに居たいのなら話は別だ。一緒にボク達の(ホーム)に帰ろうぜ、モニカ君!!」

 

「――――ありがとう、ございます…っ!」

 

モニカの懺悔を聞き、笑顔で一緒に帰ろうと伝えるヘスティアとその言葉に涙を流し感謝を伝えるモニカ。

その後ヘスティアを縛っていたロープを切り終えると、ティモロから貰った陣地周辺が描かれた地図を見ながら、二人で脱出方法を考えていた。

 

「――今私達はラキア陣地の左奥、入口から一番遠い場所にいます。入口への最短距離は陣地を突っ切ることですが、兵士達に見つかってしまいます。なので、陣地を囲む木々を壁にして入口へ向かい、もしもモンスターに見つかった時は兵士達に擦り付ける……。この作戦で行きましょう」

 

「よーし、それじゃあ早速脱出――『おい、何で寝てるんだお前。起きろ』――って、人が集まってきたよ!?どうする、モニカ君?!」

 

「ヘスティア様、作戦変更です。おんぶするので私の背中に乗ってください―――しっかり捕まっててくださいね。あと、お尻の痛みは少し我慢を………それでは、行きます!」

 

周辺の地図を見て陣地からの脱出経路を見つけたヘスティアとモニカ。

見張りが気絶している間に脱出しようとしていたが、テント前の倒れている兵士を不審に思ったのか、巡回中の兵士達が起こしに近づいてきていた。

倒れている兵士が起こされた場合、モニカの襲撃と自分の逃走に気付かれてしまうと慌てたヘスティアだったが、モニカはそんなヘスティアに背中に乗るように指示を出した。

その言葉に従いモニカの背中に乗って首に手を回すと、ヘスティアの太ももを両手で持ち上げ落ちないよう固定をした。

そこから右足を後ろに引き重心を前に倒し、いつでも走れる体勢となったモニカ。

倒れた兵士を起こすために近づいて来た兵士がしゃがんだ瞬間に走り始め、そのまま兵士の顔面に飛び蹴りを食らわせると、あっけに取られている他の兵士達の横を通り抜け、脱出のため入口までの最短距離を走り抜けていくのであった。

 

 

○○○○○

 

 

時間は少し遡り。

ヘスティアが連れていかれたラキア王国の陣地を見つけ、陣地の近くでヘスティア救出の策を練っていたベル達。

しかし、陣地から聞こえた『女神が脱走した』という言葉を聞き、突撃することとなった。

 

「―――突撃前の最終確認です。私達の目標は女神ヘスティアと脱走を手伝っている者との合流および女神ヘスティアの救出です。その為に【剣姫(けんき)】はラキア王国の本陣に入り戦闘を行い注意を引き付けてください。その間に私とベル・クラネルの二人で上空と地上の二方向から女神ヘスティアの捜索を。もしも発見した場合は空に合図を。……それでは、ご武運を」

 

そう言うと飛翔靴(タラリア)を使い空へ飛び上がるアスフィ。

それを見送ると、アイズが先行する形でラキア陣地へ突撃するベル。

集まっていた兵士達をデスペラードの一振りで吹き飛ばしていくアイズの横を通り過ぎると、陣の奥へと突き進んでいく。

こちらに気付いて妨害してこようとする兵士を体術で吹き飛ばしながら、陣地の奥へと駆け抜けていくベル。

兵士達を蹴散らしながら進んでいると、聞き覚えのある二つの声と兵士達の争う声が聞こえてきた。

声の主を囲んでいる兵士達を吹き飛ばすと、そこには――

 

「―――神様、モニカさんッ!!」

 

「「こ、こっちに来るんじゃなぁーい―――って、ベ、ベルくーんッ!!助けに来てくれると信じていたよーー!!/ヘスティア様、危ないですから暴れないで……って、ベルッ!?」」

 

――ツインテールを縦横無尽に振り回すヘスティアと、そんなヘスティアをおんぶで支えつつ、兵士達が近づかないようサーベルを構えているモニカの姿があった。

あっという間にモニカ達を囲んでいる残りの兵士達を倒し、モニカ達を助けたベル。

そんなベルに抱き着こうとモニカの背中から跳び上がろうとしたヘスティアだったが、危ないためモニカに足を掴まれ阻止されていた。

囲んでいた兵士達を倒し二人に近づくと、モニカの背から飛び降り満面の笑みでベルに抱き着きに行くヘスティア。

しかし、一度裏切ったことから来る罪悪感からかベルの顔を見ることが出来ず顔をそらしていたモニカ。

 

「神様に怪我はないみたいですし、きっと大丈夫です……だから、一緒にオラリオに帰りましょう、モニカさん!」

 

どこか居心地悪い表情を浮かべたモニカに許しの言葉と共に笑顔で手を差し出したベル。

モニカはそんなベルの差し出した手を掴もうと―――

 

「おいおい、そんなことさせると思っているのか?」

 

―――したその瞬間、強烈な殺気を感じ、殺気とは真逆の方向にヘスティアを連れ飛び下がったモニカとベル。

その直後、襲撃者の攻撃によって地面が吹き飛び、モニカ達を土煙が包みこんだ。

 

「私の攻撃を避けるとは、中々やるじゃないか。だが、敵陣で話し込むとは警戒心が足りんな」

 

周囲を警戒するモニカ達に話しかけながら、辺り一帯の土煙を一振りで切り払う襲撃者。

 

「―――だから、包囲されていることにも気づけない」

 

土煙が晴れると、そこにはクリスティーナとマツリの二人を中心にラキアの兵士達がモニカ達を囲うように並んでおり、その背後に女神エリスが立っていたのであった。

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます。

ということで、モニカ達は陣地から脱出が出来ず、逆に囲まれてしまいました。
次回からは75話で書いていた通り本格的にオリジナルな部分が出てきます。
ここからの展開をお楽しみに。

誤字脱字、また文章でおかしな部分があれば報告をぜひお願いします。
それでは、次回。
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