先生って本当にザコ♡   作:ねこのふすま

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第二話 世の中はお金と出会いが肝心

 何時も思う事があります。そう、この世界に女の子として生を受けてからいつも、本当に何時も思う事があります。

それは……まわりの顔面偏差値高すぎじゃない問題です。そもそも、本当に美人さんしかいません本当にありがとうございます。

とても目に優しくてほくほくなんですけども。今の自分も女の子なんです、そう考えると自分ってあまり可愛いくないんじゃないかと思うわけですよ。

 モブA、またはモブBとして生きてきた自分にとってはハードモード。ルナティックなんです。ザコ♡本当に自分ってザコ♡

卑屈になりながらも毎日何とか生きています。まあ、依頼人に切られて自分の命が危うかったですけど何とか保護されたらしくて生きてます。

 おかあさん、きょうも空気がおいしいです。

そうして目が覚めたら噂の先生がいると言われているシャーレに保護もとい収監されているではありませんか、あら不思議!

 噂で聞いていた先生の第一印象よりはましかなと思います。ひどい目に遭いたくなかったら近寄るなというのは噂の話だったようですね。

よかった、よかった。

 

 いや、やっぱり先生は変人♡ キヴォトスの変人♡

 


 

 目の前で人が倒れた時は何事かと理解するのにたい焼きを一つ食べ終えるまでかかってしまった。ようやく、傷だらけの子が銃口をこちらに向けてから急に倒れたことを理解して。

辺りから聞こえる誰かを探す声や足音に、この子は追われていて私を追手だと思って銃口を向けたのだろう。

匿うべきか、無視するべきかと悩もうとした瞬間。

 

『おい!あそこにいるぞ!』

『あの女は?!』

『もしかしたらアイツの味方かもしれない!捕まえろ!』

 

 えっ?ええぇ……?

  

【挿絵表示】

 

 


 

 目が覚めたら見知らぬ天井。彼女こと追われていた少女は見知らぬ部屋にいる事に気づき身体を起こす。撃たれた痛みで言葉を漏らしそうになったが、気合で口を噤む。

どこかのオフィス、少しボロボロなソファーに小汚い机。壁には”一日一惡”と書かれたものが飾られている。見たこともない言葉に首をかしげているとソファーの対面から声がかかる。

 

「……起きた?」

 

 少女は視線を向けたが、相手を見た瞬間気圧されて言葉につまる。原因は少女の人相、迷惑を運んできたと言わん程の怒っている表情。

とても怖く少女は返答を返す事は出来ず、後ずさりすぎてソファーから転落してしまう。とても綺麗な落ち方だったので対面の少女は何も言えない、言わなかった。

 

「今帰ったわよって……えぇ……??」

「あっ、どうも」

 

 逆さになりながら少女は返事をする。地面から逆さで見ている姿は酷く滑稽な姿ではある、しかし少女とっては逆さまの状態から見える風景が最高の物だったので黙る事にした。

手を借りて何とか立ち上がらせてもらうと、少女は身体に違和感を感じて自分の姿を見る事にした。

 

(これは……ブラウス?)

 

 今まで着ていた服ではなくブラウスを一枚だけ羽織っている状態。裸ブラウスとはフェティシズムをくすぐるが、実際自身がその状態になっている場合羞恥に顔を赤くするだろう。

今回はたまたま少女は赤面はせず恥ずかしがらなかったが、服装を見ている事に気づいたソファーに座る少女は付け加える様に口を開いた。

 

「服はボロボロだったから、取り敢えずアルのブラウスを着せたよ。手荷物は回収できるだけしといたから」

 

 なるほど、そういうわけで裸ブラウスなんですか。少女は現実逃避しつつ眠っていたソファーに回り込んでゆっくりと腰を下ろす。

補足するように少女の手荷物を机に置き、自己紹介を始める。

 

「私は鬼方(おにかた)カヨコ(かよこ)、でっこっちは……」

「フッフッフッ……私は便利屋68の社長の陸八魔(りくはちま)アル(ある)。貴女をここに運んであげたのは私なのよ」

 

 アルの言葉で少女は思い出す。追手に追われていて勘違いして銃口を向けてしまった相手。たい焼きをおいしそうにほおばっていたあの時の人がこの人だと理解した。

しかし今はカッコつけたように自己紹介をしている。それで少女の中で1つの仮説が生まれる。

 もしかしたらこの人はポンコツなのではないか? 少女は自身の結論を心中に収めて話を進める。

 

「鬼方さんに陸八魔さん、今回は本当に助かりました。何とお礼を言えばいいかわかりませんが……ぁっ?!」

 

 匿ってくれている事、介抱してれた事に対して素直に礼の言葉を伝えていると途中で後方から急に誰かに抱き付かれて言葉が遮られる。

 

「ふふふっ、アルちゃんはお礼ならばそれ相応の物を差し出さないと身ぐるみ這いでしまってあんなことや、こんなことをしてしまうよぉ♡」

「ムッ、ムツキィーー!!」

 

 ムツキと呼ばれた少女は小生意気で蠱惑的な表情で笑い、アルに対してある事無い事を口にして少女を脅す。ひえぇ、それはやめてださいと少女は思いながら手荷物の中のスマホを手にして電源を入れる。ここが便利屋ならばと少女は解決法を見出していた。

 

「ひぇえ……これぐらい差し上げるのでどうか穏便にぃ……」

 

 銀行のアプリを立ち上げて引き出す額を入力。そして怒っているアルに見せるようにスマホをアルやカヨコの前にムツキに抱きつかれたまま提示する。

カヨコは慣れた手つきな事に少しの違和感を感じつつ。アルは思わぬ臨時収入にワクワクしつつ画面の額を確かめる。

 

「「えっ」」

 

 二人の言葉は重なる。それは一人の少女が軽く提示できる額ではない。明らかに異常な金額が提示されていたからだ。

少女からすれば貯金していた銀行口座は依頼人に割れているので早々に口座から引き出して抹消を図らなければならない。助けてもらった恩もあるのでここで渋って依頼人に身柄を引き渡される事だけは防ぎたい。その為の金額。

 

「あっ、アルちゃんフリーズしちゃった」

(数百万じゃ少なかったかな……?もしかして私はあんなことや、こんなことをされてしまう……?)

 

 裸ブラウスの少女は身の危険を感じつつ、身体を震わせるのであった。





一人称、二人称がわからぬ。
因みに裸ワイシャツなのでワイシャツ以外は身に着けていません(大事)
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