わたしのヒーローアカデミア 作:Plot Must Die
突如として現れた
No.1ヒーロー、平和の象徴を殺すなんて目的は正直馬鹿馬鹿しい。あの不世出の男に危害を加えようなんて考える愚か者はまず居ない。居たとしても実行に移そうとする者は絶対に居ない。筈だった。
しかし現在、敵連合はオールマイト殺害の為に動いている。どこからかカリキュラムを割り出し、USJにオールマイトが姿を現すと把握した上で。不幸中の幸いと言うべきか、ここにオールマイトはまだ居ない。だがその幸いを打ち消すかのように、ヴィラン達は生徒を標的に動き始めた。
立ちはだかる黒い
……現在、被身子と癒々はクラスメートの尾白と共にUSJ火災エリアにて、数多くのヴィラン達と対峙していた。
火を操る者、火を吐き散らす者、風を煽り火勢を強める者、熱に強く火に焼かれない者。そんな火に対して強い者ばかりが、このエリアに集結しているようだ。
「っ、何だ……? ワープの個性……!? 渡我、七躬治、大丈夫か!?」
燃え盛る炎が広がり続ける偽の街中で、道着のようなコスチュームの尾白が共にワープさせられてしまった二人を気遣う。二人を庇うように先頭に立ち、恐怖を感じながらも拳を構える姿は如何にもヒーロー志望らしい。彼の勇気ある行動は、本来なら称賛されて然るべきものだろう。だが今は、今回のケースに置いてはそうじゃない。むしろ愚策だ。
何故なら、三人の目の前にはあの黒い少女が居る。真っ先に生徒達を襲撃しようと動き、実際に危害を加えたヴィランが冷たい微笑みを浮かべたまま立っている。その黄金色の瞳は、ただ真っ直ぐに被身子を見詰め続けている。
「……被身子を連れて逃げて。わたしが時間を稼ぐ」
「この数を? 駄目だ、俺が何とかするから二人こそ逃げないと」
「駄目。二人を庇いながらじゃ、あの子と戦えない」
黒い少女の戦力がどれだけのものか。既にそれを癒々は把握している。その上で、彼女は尾白と被身子に逃げろと言っているのだ。
あの黒い少女は、ただのタックルで骨も内臓も壊すようなヴィランだ。癒々一人で戦うには手に余るかもしれない。まして相手は一人じゃない。先程から下衆な笑い声を上げている、チンピラと呼ぶべきヴィランが何人も居る。
被身子も尾白も、こんな状況で癒々一人を置いて逃げるなんて真似は出来ない。したくないのだ。
「駄目です! 逃げるなら癒々ちゃんも一緒じゃないとヤだ!」
「それは出来ない。誰かがあの子を止めないと」
「だったら! わたしが止めます!」
「被身子。言うことを聞いて」
「嫌です! 聞きたくないっ!」
独りこの場に残って戦おうとする癒々に、被身子は必死になって反対する。小さな体を抱き締めて、縋り付くかのように離れない。この場所から、あの少女から一緒に逃げようと叫び続けている。
もうずっと、ヴィランが姿を見せてから嫌な予感が止まらない。ここで癒々一人を置いて逃げてしまえば、何か取り返しが付かない事が起きてしまうと被身子は感じている。だから決して、癒々を戦わせたくない。逃げるのなら一緒が良い。他の何が犠牲になったって、仮に今クラスメートを見捨てることになっても、被身子は癒々と共にこの場から逃げ出したいのだ。
これがただのわがままで、癒々を困らせるだけと分かっていても、被身子は一切譲らない。譲ることなど、絶対に出来ない。
「被身子、離して」
「嫌! 一緒に、逃げるんですっっ」
もう殆どパニックになりながら、それでも被身子は癒々を抱き締めたまま逃げ出そうと動く。そんな状態の被身子を見た尾白は拳を握り直し、静かに息を整える。彼の目が睨むのは、襲撃してきたヴィラン達。まだ敵は動こうとしないけれど、動き始めたら戦闘は避けれれそうにない。そうなった時、二人を守るのは自分なのだと彼は思っている。
「七躬治、渡我と逃げてくれ。俺が時間を稼ぐから」
「違う。残るのはわたし。二人は逃げて」
「だけど渡我がその調子じゃ……」
「被身子」
「嫌ですっ。離さないから!」
どうしても、被身子は癒々の言葉を聞こうとしない。黒い少女を怖がっているのは確かだ。でもそれだけなら、ここまで怯えた様子を見せることは無いだろう。だから今、被身子が感じているのは死の恐怖じゃない。それだけならこんなにも逃げようとしていない。
現に彼女は、ワープさせられる直前にナイフを片手にヴィランに立ち向かったぐらいだ。黒い少女を倒すことは出来なかったけれど、癒々を救ける要因にはなった。
つまりただ怖いだけなら、まだ被身子は冷静に動ける。この間の対人訓練での経験も有ってか、戦うことは出来なくもない。ならどうして今、こんなにもこの場所から逃げ出したいのか。喚き散らしてでも、黒い少女の前から遠ざかりたいのか。
「ヤだ……! 本当に、癒々ちゃんが居なくなるのが……嫌なの……っ!」
もし。もしも、あの黒い少女が言っていた事が本当だったなら。もしも、この戦いの中で癒々が記憶を取り戻してしまったら。
その時、彼女がどちらを選ぶのか分からない。過去を選んでヴィランに連れ去られてしまうのか、今を選んで被身子の側に居るのか。癒々の存在がどちらに転ぶのか被身子には全く分からない。分からないから、どうしようもなく恐ろしい。痛いのも怖いのも、まだ我慢出来る。立ち向かうことも乗り越えることも出来るだろう。
でも、癒々を失うことだけは絶対に無理だ。この世界で唯一、自分を受け入れてくれた人を失うのは何よりも堪え難い。癒々が居なくなってしまったら、どうやって生きて行けば良いのか分からない。もう一度、彼女のように被身子を受け入れるような存在と出会えるかも分からない。
「わたしは居なくならない。何があっても被身子が居る所に帰る。全部あげるって、言ったでしょ?」
「……っっ!」
「大丈夫。だから、お願い。彼と逃げて。
……被身子が生きてなきゃ、わたしはもう生きれない。お願いだから、わたしが生きる理由のままで居て」
「……っ、でも……っ、でも……っ!」
「……尾白。お願い、被身子を連れてって。直ぐに追い掛けるから」
被身子の胸を強く押すことで、癒々は彼女の腕の中から逃れる。その後真っ直ぐ、ヴィラン達に向かって独り歩き始めた。もう癒々の目は、黒い少女しか見ていない。
「尾白行って! 被身子を逃がして!!」
「っっ、直ぐに戻る! 出来るなら直ぐ追い掛けて来いよ!」
「っ、ヤだ! 離してっ、嫌だっっ!!」
癒々の気持ちを汲んでくれたのか、或いは平静じゃない被身子を逃がすことを優先しなければと考えたのか。尾白は被身子を抱え上げて、この場から駆け出した。本当は、彼だってこの場に残って戦いたい。でもそうする場面じゃないと、彼はもう気付いている。
あの黒い少女の前に立った時から、本当は体の震えが止まらない。戦えば、殺されてしまうと本能で感じ取っていたからだ。今の自分じゃ、どうすることも出来ないと思ってしまった。
クラスメート一人に頼るしか無い悔しさを噛み締めながら、尾白は駆ける。腕の中で暴れる被身子を必死に押さえ付けながら、今はこうするのが正解なのだと言い聞かせながら。
「……優しいね、ナナサは。あの子達を逃がす為に、独りで戦うんだ? でも大丈夫? 独りは怖いんでしょ? 寂しいが怖いんでしょ? 無理しないでよ。わたしがずっとずっと一緒に居てあげるから!」
尾白が被身子を抱えて走り去る姿を見送りながら、黒い少女が優しく微笑む。被身子を殺すと言っていた彼女だけれど、遠ざかる獲物を追い掛けるつもりは無いらしい。
「ひとつ、聞きたいんだけど」
そんな彼女に、ここに来て癒々はようやく話し掛ける。無造作に、それでも真っ直ぐ前へと歩きながら。
「なに? なーに!? やっと話し掛けてくれたね!!」
「あなた、誰?」
「は?」
癒々の発した言葉で、黒い少女は笑顔を消した。さっきまで浮かべていた微笑みはもう無い。代わりに大きく目を見開いて、すっかり固まってしまっている。彼女は、癒々が記憶喪失であることを知らない。きっと『ナナサ』とは、癒々が記憶を喪う前に持っていた名前なのだろう。
「わたしはナナサじゃない。名前なんてどうでも良かったけど、今は癒々って大事な名前がある。
……それで、あなた誰?」
「…………………………、ははっ。酷いなぁ……。もしかして、わたしが直ぐに迎えに行かなかったこと、……怒ってる……?」
「怒ってるよ。被身子に手を出そうとしたから。ねえ、あなたは誰?」
「っっっ!! ナナサはそんなこと言わない!!! そんな酷いこと言わないの!!!」
癒々の言葉を受け止めきれない少女が、その場で地団駄を踏む。がむしゃらに腕を振るう。それだけで地面は砕け、周囲に居るヴィラン達が勝手に吹き飛んだ。
ある者は空高く吹き飛んで、受け身も取れず落下した。ある者は建物に激突して動かなくなった。ある者は飛んできた瓦礫に押し潰されて、血をバラ撒いた。
本当に恐ろしいことに、彼女の挙動ひとつひとつが容易く周囲の物体を吹き飛ばすのだ。それはまるで、オールマイトのような力で。OFAを、無造作に振り回しているかのようで。
「ねえ見てよ! ナナサのお陰でこんなに強くなれたんだよ!? あの時わたしを生き返らせてくれたから!!」
「何を言ってるか分からない。わたしはあなた何か知らないし、生き返らせた憶えもない。それにそんな事をしたら、わたしはもう死んでる」
「生きてるじゃん!!! 確かにナナサの個性は命を使っちゃうけど!!! 今ナナサは生きてるじゃん!!!」
頭を掻き毟りながら、彼女は絶叫する。もう表情はぐちゃぐちゃで、泣いているのか怒っているのか笑っているのかも分からない。それ程までに、癒々の言葉がショックだったのだろう。一切の現実を受け入れられなくて、落ち着くことの無い感情を吐き散らし続ける。
「わたしは! No.69のナロク! あなたはNo.73のナナサ!! あの場所で、ずっと一緒に頑張ってきたの! 怖いのも痛いのも悲しいのも辛いのも! 全部全部皆で我慢して! やっと自由になれたんじゃん!! 本当はナナサだけ生き残る筈だったけど! 最後にナナサはわたしを生き返らせてくれて! 皆を生き返らせようとして!! 確かに目覚めるまでに時間はかかったよ!? でも起きたから迎えに来たんじゃん!! だから! だから! わたしと一緒に来てよ!!!」
きっとこの少女は、癒々の事が大好きで。どうしようもなく愛しくて。だからこそ、今の癒々を認められないのだ。
そして癒々も、彼女の言葉を認めるつもりは一切無い。例え目の前の黒い少女が過去の自分を知っていたとしても、被身子の命を狙おうとしているのなら絶対に許すことは無い。
過去など、やはり癒々にはどうでも良いことなのだ。けれどその過去が今を奪おうとするのなら、今を傷つけようとするのなら。
癒々はもう、過去など要らないと切り捨てる。今さえあれば良い。たった二つ。被身子が居て、OFAの役に立つことが出来るのなら。もうそれ以外は何も要らない。
「
開手した右手を前に、左足を後ろに引いて半身に構える。これ以上の会話は無意味だと決め付け、癒々は口を閉ざした。ただ目の前に居るヴィランを倒す為に。その為だけに、全ての感覚に神経を注ぎ込む。
■
癒々とナロクの戦いが始まった。始まってしまった。癒々は個性を全開にし、思うがままに拳を振るう。一足で距離を詰め、頭を、腹を、肩を、腕を、顎を打ち抜く。一息で五撃を加え、相手の反撃が来る前に目の前から居なくなる。距離を潰しては離し、距離を離しては潰す。ひたすらヒット&アウェイに徹して、ただただ一方的にヴィランを殴り続ける。
だがそれでも、ナロクの動きは微塵も止まらない。どこを殴ろうが、何度殴ろうが、彼女の動きは絶対に止まらない。何故ならば、彼女が持つ個性が、大活性に酷似している個性だからだ。ただ、その出力は癒々とはまるで違う。身体能力の上昇度合いも、治癒力の向上も、癒々より遥かに高い位置にある。彼女が公安で積んできた訓練とは何だったのかと思える程に、大き過ぎる差が有るのだ。個性の強さは、ヴィランに軍配が上がる。
「っ!」
理合もクソもへったくれも無い、ただ乱雑に拳を振るう行為。ナロクの仕掛ける攻撃は、大きく手足を振るうだけのものに過ぎない。直線的で、短絡的で、しっかり初動を確認しておけば避けるのは造作も無いだろう。だけど大きな問題が有るのも事実だ。
ナロクが一度何かをする度、地面がひび割れる。燃え盛る火を掻き消すかのような、凄まじい突風が手足を振るった方向に吹き荒れる。一回でも当たってしまえば、もう二度と立ち上がれなくなるような攻撃が手足を振り回すだけで成立しているのだ。故に、癒々は一瞬も気が抜けない。僅かでも掠ったりしたら終わりだ。防御も出来ない。避けるという行為に、全神経を集中させられる。その挙げ句が、消耗戦を強いられている。
そして黒い少女は、癒々に攻撃を当てられない。どれだけ腕を振り回そうと、足を踏み込もうと、動いた瞬間に間合いの内から癒々の姿が消えている。そして改めて彼女の姿を視認した瞬間、離れていた距離を零にされてしまう。だから攻撃が当てられない。対応出来ない。どうしても癒々の姿を捉え切れない。どれだけ強い力を振り回していたとしても、当たらなければ意味が無いのだ。
お互いに決め手が無い以上、この戦いはどちらの生命力が尽きるか勝負だ。であれば、不利であるのは癒々の方だろう。
既に内臓と肋骨を治癒した後の癒々には、体力に余裕が無い。公安での訓練で、体力と個性を伸ばし続けてきた。なのに、それでもナロクとの間に圧倒的な差があると痛感させられている。相手の個性が使えなくなるのが先か、自分の個性が使えなくなるのが先か。どちらの生命力が無くなるのが先であるのか、もう癒々は気付いてしまっている。
だけど、この場からは決して逃げ出さない。そんな選択肢は無い。目の前のヴィランが被身子の命を狙っている以上、絶対に退けない。例え、ここで自分が死ぬことになったとしても。
どうしたってこのヴィランは放っておけない。放っておけば、いつか必ずOFAに危害を及ぼす。直接的にしろ、間接的にしろだ。
「っあ゛!」
負けちゃいけない。勝たなきゃならない。退いてはいけない。今ここでナロクを止めることが出来ないのなら、何の為に生き残ったのか。誰の為に生きているのか。OFAの役に立つ。何を捨てでも。何を失ってでも。
疲労し始めた体に再び生命力を叩き込み、全身余すところ無く活性化を行う。無理矢理にでも思考を加速させ、反射を加速させ、動作を加速させ。
ーーーー 早く、早く早く。もっと早く。まだ遅い。まだ鈍い。まだ動ける。まだ行ける。
『癒々ちゃん!』
ふと、癒々の脳裏に泣き喚く被身子の顔が浮かんだ。守らなきゃいけない人を、思い出してしまった。一瞬にも満たない時間だけ、動きが鈍る。理性が、体にブレーキを掛けようとしているのだろう。
彼女の個性は、自らの命を燃やし尽くす可能性がある難儀な個性だ。下手に全開で個性を使い続ければ、待っているのは身の破滅。本当に命を落としてしまう。だから、止まるのであれば今の内だ。今ならばまだ、命を落とさなくて済む。
なのに。癒々はそれすらもどうでも良いと切り捨てて、戦闘を止めない。
大きく右から左へと振るわれる右腕を斜め前にダッキングすることで避け、上体を起こし様に左拳を斜めに振り抜く。戦闘開始から十秒足らず。もう何度目になるのか分からないリバーブローが、ナロクの右脇腹に直撃した。
「かふ……っ!」
脇腹を打ち抜かれた衝撃で黒い少女は掠れた吐息を吐く。が、体の動きを止めることはない。右腕の薙ぎ払いを避けられた次は、返す刀で左拳を右斜め下に打ち下ろす。掠れば終わるその一撃を、癒々はナロクの真後ろに回り込むことで回避した。弧を描くような摺り足、或いは捻りを加えた軽快なステップのどちらかで。
もう、傍目から二人の動きを視認するのは難しい。どちらも人の域を越えた速度で動き続けている。加速は止まらない。どこかに限度がある筈なのに、永久に速度が増しているように見える。
何故ならば、二人は動けば動く程に体の動かし方を最適化していくからだ。
癒々は大きく避けていた攻撃を、時間が経つに連れて段々と小さな動きで避けるようになっていた。掠るだけで大惨事になる恐ろしい打撃を、掠りそうな程に近い距離で避け続けていたのだ。
そしてナロクも、徐々に殴る為の動作が最適化されていた。腕力だけで振り回していただけの腕に、踏み込んだ際の力や腰の捻りが加えられ、速度も重さも増している。皮一枚掠めただけで、間違いなく人を殺せる程に。
(背中取った……! 殺せる!!)
回避の勢いを乗せ、大きく左腕を振りかぶる。距離は十分。勢いも十分。このまま拳を突き出せば、渾身の一撃がナロクの後頭部を砕く。如何に回復出来る個性でも、人智を越えて体を強化出来る個性でも、頭を潰されればそこでお仕舞いだ。人間である以上、脳を破壊されれば死んでしまう。運良く死ななかったとしても、自発的に動くことは出来なくなるだろう。
それを分かっていて、癒々は今。拳を交えているヴィランを殺そうと動いている。ヒーロー科で学んでいるものが、容易く殺人を引き起こそうとしているのだ。
これでは、どちらがヴィランなのか分からない。
『駄目だよ』
殴る為に腕を動かそうとした、その直前。癒々の動きがピタリと止まった。まるで何者かに、腕を抱き止められてしまったかのように。
(……っ、誰……?)
活性化されて加速した思考の世界で。癒々は、間違いなく誰かの声を聞いた。この場には居ない、誰かの声だ。それは被身子のものではなく、かと言って尾白のものでもない。なのに聞き憶えがある。どこかで確かに聞いた、けれどもその声の主が今は思い出せない。
戦いの最中で、動きを止めること。それは死に直結する愚行と言って良い。止めなければならない存在を前にして、記憶喪失の少女は止まってしまった。殺意を以て打ち出すべき拳を打ち出すことは出来なかった。それが彼女に、そして被身子に何をもたらすのか。
「ぁ……」
振り向き様の、突き上げるかのようなボディーブロー。ナロクによって放たれた、人など容易く殺せる決死の一撃が、癒々の脇腹を深々と抉った。
ナロクとか言う見た目ほぼ癒々ヴィラン。長文台詞めちゃくちゃ喋るなこいつ。
さてデート回より弔と共に突然出てきた彼女の存在ですが……言ってしまえばこの子が敵連合の紅一点枠です。つまりそのうちヴィランサイドの話を書くと言うことです。プロット上ではね。プロット君直ぐ死んじゃうから怪しいけど。
それはそうとトガちゃんのヒーロー名まじで思い浮かばねぇ。詰んだかもしれん。