こんな作品読みたいなーというだけの自己満小説でさらに処女作ですが温かくのんびり見守って頂けると嬉しいです^_^
一応全体の流れはぼんやりと頭の中にありますがストックとかは一切ないのでゆーっくり投稿していきます( ̄^ ̄)ゞ
というか実は数話分作ってたけどデータが吹っ飛び、数日間心が折れてましたw
ーガタンゴトン、ガタンゴトンー
男1「今回は東京まで運ぶんだったか?」
男2「あぁ、このまま行けば今夜には着きそうだな」
男1「しっかし、千葉から東京まで1人運ぶだけで百万ずつだなんて良い仕事だよな」
男2「まぁその代わり奴隷の配達なんて絶対バレる訳には行かねーから隠れながらわんざわざこんな山道通ってんだけどな…おい、くれぐれもしっかり運転してくれよ」
男1「分かってるよ、けど今回いつも以上に報酬高いけど今回のはそんなに上玉なのか?」
男2「そうだな、さっき見た通り見た目は確かにかなり良かったろ?けど俺は無愛想っつーか反応無さすぎて不気味だから好かないだがな、だからこそ良いって人もいるんだよ」
男1「へぇ、なんでまた?」
男2「痛めつけてその顔が歪むとこを見るためだけに買う1人もいるんだとさ」
男1「おー、怖っ…こいつも災難だねぇ」
ー男達がそう言って振り向いた先、トラックの荷台の中には服というには余りにも簡素なボロボロの布だけを纏い手錠で拘束されている子供がいたー
子供「…」
ガッタン!!
子供「!?」
ー子供の乗っているトラックから突然これまでと段違いの物音と揺れがしたかと思うと突如世界が、正確には子供の視界がぐるぐると回りだし少しすると更に大きな物音と衝撃の後静寂が訪れたー
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロガッシャーン!!!
子供「…?」
ーその数分前運転席では…ー
男2「まぁこいつが災難な目に遭うのも俺らが報酬貰うのも何事も無く届け終えたらだけどな…っておいバカ!前見ろ!!」
男1「え?…!うわぁ!!」
ガッタン!!ゴロゴロゴロゴロゴロゴロガッシャーン!!!
男1「いって〜」
男2「このバカ、多少の数なら兎も角これで商品が死んでたらしたら俺らもやべーんだぞ…っておい!荷台の扉開いてるぞ、逃げられてねぇだろうな」
男1「それなら心配ご無用だぜ、前に手錠の鎖が錆びてたから千切れて逃げられたって聞いたからな…ちゃ〜んと手錠も鎖も新しく頑丈なのにしてきたぜ」
男2「そうかよ…じゃあとりあえず商品の状態だけ確かめとくか」
ーそうして男達が見に行った荷台の中には…ー
男2「…おい、このトラックお前が任せとけって手配してきたよな…」
男1「…」
ー子供はおらず、3ヶ所穴の空いた荷台の壁が見えるだけであったー
男1「…」
男2「荷台もちゃんと頑丈なのにしとけやー!!」
ーその頃トラックから数kmほど離れた場所を手足に鎖付きの手錠をはめている子供が走っていた…子供は別に逃げるチャンスだと考えた訳では無い、子供自身も何故走ってあの場から離れているのか分からないでいた…だが本能に突き動かされたかのように行く宛ても分からずただひたすらに走っていたー
ガチャガチャガチャ
子供「…ハッ、ハッ、ハッ、ハッ…」
タッタッタッタッ…ガッ!
子供「!?」
ガッシャーン!
ー路地裏を走っていた子供はもう少しで大通りに出られるというところで不安にも(子供はそのことは知らずたまたまそこを走っていただけで元より助けを求めていた訳でも無いのだが)転がっている空き缶に足を引っかけ転んでしまったー
子供「…ハァ、ハァ、ハァ…」
ー既に数kmの全力疾走で体力を使い切っていた子供は流石にもう動くことは出来ずにそのまま目を瞑ってしまったー
ーその頃商店街を歩いている1人の少女が居た…少女の名前は羽沢つぐみ、自身の所属する生徒会の業務を終えて帰宅しているところであったー
つぐみ「…(今日は皆に申し訳ないことしちゃったなー、急に入った生徒会の仕事でバンドの練習参加出来なくなったし…蘭ちゃん達は気にしなくて良いって言ってたけど…)うん!今日は家のお手伝い終わったら皆に置いてかれないように自主練しないと!」
ーそう、つぐみは(自分自身では特に誇れることのない平凡な存在だと思っているが)進学校の生徒会に所属し、実家の喫茶店の手伝いをし、幼なじみとバンドを組み、勉強も生徒会業務も喫茶店の手伝いもバンドもその全てを手を抜かずにいるとても頑張り屋な少女なのであるー
つぐみ「…あれ?」
ーつぐみは帰宅途中路地裏に入る所に転がっている空き缶を見つけた、人によっては無視することもあるが根が真面目なつぐみは当然のようにその空き缶を拾いに行き…ー
つぐみ「え?」
ー路地裏にボロボロの状態で転がっている子供を見つけたのであるー
つぐみ「だ、大丈夫ですか!?…(小学生くらいの子かな?ボロボロでよく見ると擦り傷だらけ…え?なんで手錠なんか…それにこの子、手が!)」
子供「…ハァ…ハァ…」
ーつぐみの問いかけで意識を取り戻したのか子供はまだ生きてはいるが呼吸は浅く依然として危険な状態のようだー
つぐみ「…(ど、どうしよう…手錠付いてるけど普通に救急車呼んでも良いのかな?で、でも早くしないとこの子が助からないかも知れないし…)」
ーつぐみが普段直面しないであろう場面にパニックになっている時1人の少女が近くを通りかかった…つぐみの所属するバンドAfterglowのリーダーの上原ひまりであるー
ひまり「あれ?つぐじゃん、そんなとこでどうしたのー?」
つぐみ「!…グズッ、ひまりちゃ〜ん…」
ひまり「え!?どうしたのつぐ!大丈夫!?」
つぐみ「この子がここで倒れてて、どうしよう…」
ひまり「酷い怪我…それにその子の手!…は、早く救急車呼ばないと!」
つぐみ「まって!この子なんでか手錠付いてるし服もこんなにボロボロだし普通に救急車呼んでも良いのかなって!」
ひまり「え、え〜とそれじゃあ…あ!そうだつぐん家もうすぐそこだからとりあえずつぐん家まで連れてこ?私も手伝うから!」
つぐみ「ひまりちゃん…うん、分かった!ありがと!」
ーそうして2人は子供をつぐみの家まで連れていくのであったー
つぐみ「ひまりちゃん、今お客さんいるから裏口から入ろ」
ひまり「うん、分かった」
ガチャッ
つぐみ父「つぐみおかえり、ひまりちゃんもいらっしゃい…ってどうしだんだ!?」
つぐみ「お父さん、実はね…」
ーそしてつぐみとひまりは帰宅途中路地裏に倒れている子供を見つけ訳ありでもあるようだからどうしようかと悩んでいるところ、ひまりの提案で共にその子供を自宅まで連れてきたことを伝えたー
つぐみ父「…そうか…ひまりちゃん、ありがとね」
ひまり「い、いえ…」
つぐみ父「つぐみ、今からお母さんを呼んでくるからお父さんが店を閉めている間にお母さんにも同じことを伝えておくんだ」
つぐみ「え、でも…」
つぐみ父「大丈夫だから」
つぐみ「う、うん分かった」
ー少ししてー
つぐみ母「つぐみ?お父さんから少しは聞いてきたけどお母さんにも説明してくれる?」
つぐみ「うん、あのね?…」
ーつぐみとひまりが母親にも説明している途中ホールでは…ー
つぐみ父「すみません、急で申し訳ありませんが今日は閉店にさせて頂きます…お代は結構ですのでどうかご協力のほどよろしくお願いいたします」
ーつぐみの父親が頭を下げ客に急遽閉店の旨を伝えていた…いくら料金が要らないと言っても詳しい説明も無くいきなりそんなことを言われれば普通は文句が飛んでくるが…ー
客1「…マスターに頭まで下げられたら仕方ねぇな」
客2「あぁ、しゃあねえな」
客3「その代わり今度サービスしてくれよ」
つぐみ父「はい、ありがとうございます!」
ー客達は皆、特に文句も言わずそれを許したのである…これはつぐみ達家族がどれだけ誠実かを知ってもらっていたからであろう…日頃の行いの賜物であるー
ー閉店後の羽沢珈琲店では、室内のソファーに子供が寝かされていて(その子供に対する)これからの話し合いが行われていたー
つぐみ「お父さん、ごめんね?」
つぐみ父「つぐみ、お前はなにも悪いことはしていない…ならそういう時に言う言葉はごめんじゃないだろ?」
つぐみ「うん、ありがと」
つぐみ父「さて…要するにこの子に治療を受けさせてあげたいが訳ありのようだから普通に医療機関に連れて行くのは躊躇われる、さらにこの子が何処のだれかなのかも、どういう経緯でこんな状態なのかも何も分からない…という訳か…」
つぐみ「う、うん…」
つぐみ母「どうしましょうかねぇ…」
つぐみ父「そうだなぁ…」
ー特に特殊な人脈も無い為、結局八方塞がりになりかけてた時…ー
ピピピピピ
「「「「!?」」」」
ー皆思考に没頭していたため突如鳴った電話に驚いていたー
つぐみ「美咲ちゃんからだ、ごめんちょっと出るね…もしもし美咲ちゃん?」
美咲「あ、もしもしつぐみ…今大丈夫?」
ー電話をかけて来たのはつぐみ達の通う羽丘女子学園ではなく近くにある花咲川女子学園に通い、同校に通う世界規模の大富豪の娘の弦巻こころの作ったハロー、ハッピーワールド!のDJを(キグルミを着てミッシェルという存在になりきりながら)している奥沢美咲であったー
つぐみ「え?えっと…どうしたの?」
美咲「あー、実は今日また病院でライブして来たんだけどね?こころがいきなり羽沢珈琲店で打ち上げやりたいって言い出してね?またいつもの思い付きだと思うんだけどね…ということで大丈夫かなーと思って電話したんだけどどうかな?」
つぐみ「あ、あー…」
美咲「あー、やっぱりいきなりそんなこと言われても無理だよね?」
つぐみ「い、いや…その…」
美咲「?つぐみ…気のせいだったら悪いんだけど何かあった?何か元気無さそうな気がするけど…」
つぐみ「えっと、ごめんね?美咲ちゃん今ちょっと色々あって今日はちょっと無理そうかなって…」
美咲「そっか、うん分かったよ…こころ達には私から伝えておくね…つぐみ、私達に何か出来ることがあったら言ってね?つぐみの悩みが何か分からないし私達じゃ力になれないかも知れないけど何か出来ることがあるこもしれないからさ」
つぐみ「うん美咲ちゃん、ありがと…こころちゃんにもごめんねって伝えt…」
ひまり「え!?こころ!?…あ、そうだ!つぐ、ちょっと変わって!」
つぐみ「え?」
ひまり「もしもしこころ!?」
美咲「え、ひまり?私美咲だけど、急にどうしたの?」
ひまり「あ、そっか…ごめん美咲、こころそこにいたら変わって貰える?こころにどうしてもお願いしたいことがあるの」
美咲「え…その、私は良いんだけどもしそのお願いごとが真面目なことだったらこころと直接話して大丈夫?ひまりが大丈夫ならそれでも良いけど私から上手く伝えようか?」
ひまり「あー、ごめん美咲…美咲から伝えて貰おうかな」
美咲「うん、分かったよ…それで?どうしたの?もしかしてつぐみの様子とも関係ある?」
ひまり「うん、そうなの…あのね?…」
ーひまりはこれまでの経緯を美咲に伝えたー
ひまり「…ということなの」
美咲「…そっかー…(あー、これは思ってたよりかなりヘビーなの来ちゃったなー…と言っても流石に無視出来ないし、それなら…)じゃあひまりのお願いっていうのは…」
ひまり「うん、その…この子でも何も気にせず安全に治療出来る病院がこころの知り合いとかでないかなって…」
美咲「なるほど、ちょっと待ってね…黒服さん」
黒服「はい、ここに」
ー美咲が呼んだ時には既にこころのSPである黒服の1人がそこに居たー
美咲「…(相変わらずの早さ…)そのー、出来ればちょーっとお願いしたいなーってことがあるんですが…」
黒服「はい、既に弦巻家所有の病院に話はつけてあります…情報も一切漏らさぬように申し付けてありますのでご安心下さい」
美咲「…(ってことは話しは全部聞こえてたのか…ハァ、プライバシーも何もあったもんじゃないな…まぁ、今回は助かったからいいけど…)ありがとうございます…っていうか良いんですか?お願いしようとした私が言うのも何ですけどこれって結構ヤバいことな気がしますけど…」
黒服「上原様も羽沢様もこころお嬢様と奥沢様のご友人…そのご友人がお困りならば動かぬ理由はありません、旦那様からもご了承は得て有ります」
美咲「…本当にありがとうございます」
黒服「いえ、勿体なきお言葉、それにこちらこそいつもこころお嬢様のことありがとうございます…それと奥沢様、羽沢様のお宅まで迎えに行く用意も済ませてあるので良ければ今からでも動けますが」
美咲「…(むしろ未来でも見えてるんじゃないのってくらいの早さ…)ありがとうございます、ちょっと待って下さい…もしもしひまり?ごめん、お待たせ」
ひまり「あ、うん…どうかな?」
美咲「あーっと、こころにはまだ話してないんだけど何かもう既にこころのお父さんに話しが付いてるみたいで協力してくれるって」
ひまり「…え?そ…れは嬉しいんだけど早すぎない?」
美咲「あー、うん…その気持ちは私も痛いほど分かるけどこればっかりはどうしようも無いからそういうものだって思って」
ひまり「…う、うん…」
美咲「それで、もう病院の手配も出来ててひまり達さえ良ければ直ぐにでも迎えに行けるみたいなんだけど…どうかな?」
ひまり「うん、ちょっと待って…ねぇつぐ、つぐのお父さんお母さん、今こころのお父さんがこの子でも行ける病院用意してくれてて直ぐにでも迎えに来てくれるって言ってるけどどうかな?」
つぐみ「え、そうなの?…それなら…私はお願いしたい!」
つぐみ母「ねぇあなた…」
つぐみ父「そうだな、俺たちだけじゃあどうしようも無かったからな」
つぐみ「それじゃあ…!」
つぐみ父「あぁ、弦巻さんのお力を借りるとしよう」
つぐみ「うん!」
ひまり「もしもし美咲?」
美咲「あ、うん…どうだった?」
ひまり「うん、皆で話してお願いしようって…で、私達はどうすればいいかな?」
美咲「そうだね、それh…」
黒服「奥沢様」
美咲「!」
ー美咲の横には既に「30分ほどお待ち頂ければ」というプラカードを持った黒服が待機していたー
美咲「…」
ひまり「美咲?」
美咲「あー、ごめんひまり…あと、30分くらいで着くからそのまま待っててくれる?」
ひまり「え?分か…ったけど流石に早すぎない?」
美咲「ひまり…気にしちゃ負けだよ…」
ひまり「…う、うん」
美咲「じゃあ30分後に迎えに行くから、とりあえず切るね?」
ひまり「う、うん…美咲、ありがと」
美咲「うん、じゃあね」
ひまり「うん、またね」
ピッ
ひまり「えと…こころのお父さんのとこの人が30分後に着くみたい…」
つぐみ「…え?」
つぐみ母「それはいくら何でも…」
つぐみ父「早すぎないか?…」
「「「「…」」」」
ー4人共弦巻家という大きすぎる存在に思考を放棄したようだー
ーその頃弦巻家では…ー
はぐみ「みーくん、はぐみたちも行くよ!」
薫「あぁ、勿論だとも迷える仔羊を導くのもまた私の使命…つまり、そういうことさ」
花音「あはは…私も何も出来ないかもだけど出来れば一緒にいたいかな」
美咲「…皆、ありがとうございます…皆の気持ちは嬉しいですけど今回は意識の無い重病人が相手だし、みんなで行ったらつぐみのご両親にもご迷惑がかかるかもしれないから今回は私とこころだけで行きます」
ーハロー、ハッピーワールド!のベースの北沢はぐみとギターの瀬田薫とドラムの松原花音も付いていくと言っていた…3人共我儘でもただの興味本位でもないのだが、今回は事情が事情なだけに直接話しを聞いた美咲と弦巻家の人間であるこころ(と黒服)だけで行くことにしたようだー
花音「そっか…うん、分かったよ!」
薫「そうか…美咲がそういうなら今回の舞台は美咲とこころに譲るとしよう…これもまた運命!…あぁ、儚い」
美咲「はぐみ…きっとこころの家の病院で入院することになると思うからさ、明日以降ならいつでも行けるだろうからその時にお見舞いしよ」
はぐみ「みーくん…うん、分かった!」
ダダダダダッ、ドン!
こころ「美咲!お父様から話は聞いたわ!早速つぐみを笑顔にしに行くわよ!」
ー電話の途中で黒服に呼ばれたこころはどうやら父親から事情を聞き、今戻って来たようだ…尤もちゃんと理解し切れているかは微妙なところであるー
美咲「…あー、うん…じゃあ、行こうかー…でわ3人共行ってきます」
はぐみ、薫、花音「「「行ってらっしゃい」」」
ー約30分後、羽沢珈琲店の前に一台のリムジンが止まったー
ガチャッ
黒服「上原様、羽沢様お待たせしました」
つぐみ父「つぐみの父です、この度は本当にありがとうございます」
黒服「いえ、どうかお気になさらず…それとこちら旦那様から預かって参りました…コーヒー豆です、良ければお使い下さい」
つぐみ父「!(これは、1杯1万円はするというコーヒー豆!!)い、いや流石にこんな高い者…」
黒服「いえ、普段からこころお嬢様と仲良くして頂いてるお嬢様達やご家族への旦那様からのお気持ちですので…どうかご遠慮なさらず」
つぐみ母「あらあら、ではありがたく頂きますね」
つぐみ父「…ありがとうございます」
黒服「いえ…それと上原様はこちらをどうぞ、これからもこころお嬢様のことよろしくお願いいたします」
ひまり「!(え!これって1箱3万円もするのに予約1年待ちの超人気スイーツの詰め合わせセット!!)あ、あわわわわわ…あ、ありがとうございます!!」
ー動揺しながらもしっかり受け取ったひまりの口の端からは涎が垂れていたがこの場にはそんなことを指摘する無粋な者は居なかった…皆優しいのであるー
黒服「それで、患者様というのは…」
つぐみ「!はい、この子です!」
ー黒服やつぐみ達の視線の先には…ボロボロの布を纏い、手足に鎖付きの手錠の付いているが話しに聞いた割りに身綺麗に見える子供がソファーで寝かされていたー
黒服「…路地裏で転んでいたとの話でしたが擦り傷は兎も角付着しているであろう血液や汚れが見当たりませんがこれは皆様が?」
つぐみ「は、はい…待っている間せめて私達に出来ることをと思って…といっても詳しい医療知識もないから濡らしたタオルで体を拭いてあげるくらいしか出来なかったんですけど…もしかしてやらない方が良かったですか?」
黒服「いえ、ありがとうございます、とても助かります…それではこれから病院まで運ばせて頂きますが皆様も来られますか?座席のことならご心配なさらず、皆様でも問題なく乗れますので」
つぐみ「え、えっと…」
ーつぐみが周りを見渡すと、両親もひまりも頷いていたー
つぐみ「はい、全員行きます…お願いします!」
ーつぐみ達が黒服に頭を下げた後、戸締りを終え店の前に止まっている黒塗りのリムジンに乗り込むと、中にはこころと美咲が座っていたー
こころ「皆、いらっしゃい!」
美咲「ひまりもつぐみもお疲れ…つぐみのお父さんとお母さんも、ご無沙汰してます」
ひまり「う、うん」
つぐみ「美咲ちゃんもこころちゃんもありがとね」
つぐみ父「弦巻こころさんですね、改めましてつぐみの父です…この度は本当にありがとうございます、お父様にもお伝え下さい」
つぐみ母「つぐみの母です、わたしからも…本当にありがとうございます」
こころ「気にしないでちょうだい!私もつぐみ達が笑顔の方が嬉しいもの!」
つぐみ父「…ありがとうございます!…美咲ちゃんも久しぶりだね、またコーヒーでも飲みに来てよ、サービスするよ」
美咲「はい、ありがとうございます」
こころ「あら、つぐみのお父さんもお母さんも私にも美咲と同じように話していいのよ!遠慮しないで」
つぐみ父、つぐみ母「「…」」
ーそう言われても大富豪のお嬢様で、更に今回家族の恩人にもなった相手なので2人共躊躇っていたが…ー
美咲「…あー、こころのお父さんは兎も角こころ本人は本当に気にしないので大丈夫かと…というかこころは寂しいから多分フレンドリーな方が良いんじゃないですかね」
つぐみ父「そ、そういうことなら」
つぐみ父「えぇ、そうね…改めてありがとねこころちゃん」
こころ「えぇ!」
ー美咲のフォローによって納得したようだ…流石は普段からこころのフォローを(ほぼ強制的に)しているだけのことはある出来る女なのであるー
美咲「それにしてもこんな小さい女の子がなんでこんな…」
つぐみ、ひまり「「!」」
つぐみ「あ…ち、違うの美咲ちゃん…」
美咲「違うって何が?」
つぐみ「え〜と、そのぉ…」
ー美咲の発言につぐみとひまりが動揺したかと思うとつぐみが否定したが何のことか分からない美咲、つぐみが答えあぐねていると…ー
黒服「奥沢様、患者様は男性でございます」
ー黒服が助け舟を出した、黒服は車まで運び込む時に気付いていたのであるー
美咲「あー、そうなんですね」
つぐみ、ひまり「「…」」
美咲「…って男の子ぉ!?こんな可愛い子がぁ!?」
黒服「はい、先程運び込ませて頂く時に触れた骨格の形で分かりましたので間違いございません」
美咲「…(骨格だけですぐ性別って分かるんだ…)まぁ、黒服さんがそう言うならそうなんだろうね…へぇ、これだけ可愛くて男の子って漫画のキャラみたいだねぇ…私完璧に女の子だと思ってたよ…それにしてもつぐみ達良く気付いたね?」
つぐみ「え、えっと…私達も最初は女の子だと思ってたんだけどね?」
美咲「ふ〜ん、じゃあなんで気付いたの?」
つぐみ、ひまり「「…」」
ーつぐみもひまりも答えようとしない…その様子に美咲はまさかと思いつつも友人達に疑惑の視線を向けるー
美咲「…まさか2人共、意識の無い年下の男の子に変な事したんじゃ…」
ーもしそうなら事案であるー
つぐみ「ち、ちg…」
ひまり「そんな訳ないじゃん!」
美咲「…じゃあ何?」
ーその時またも黒服から助け舟が出されたー
黒服「奥沢様、わたくし達が到着した時には患者様は上原様達の手によって綺麗に拭かれていました…おそらくはその時は不意に気付いてしまったのではないかと」
美咲「へ?…(あー、そっか…黒服さんが余りにも自然に運ぶから意識してなかったけどあの格好はほぼ裸…同性だと思ってて体を拭いてあげようと思ったら…)あー、その時偶然見ちゃった感じ?」
つぐみ、ひまり「「…」」///
ー頷く2人、優秀過ぎる黒服に改めて感謝するのであったー
美咲「ど、どんまい…」
黒服「皆様、到着いたしました」
ガチャッ
つぐみ、ひまり、つぐみ父、つぐみ母「「「「…」」」」
ー車から降りて目の前にある明らかに要人等のVIP専用の様な大病院に固まる4人…美咲はもう慣れたものであった、といっても流石に全く何も感じない訳では無いが…その間にも黒服が病院のスタッフに指示を出していくー
黒服「こちらの患者様の診察と治療を、これは旦那様のご指示でもあるので最優先で」
医師「は、はい!」
ガラガラガラガラ
黒服「では皆様、治療が済むまでの間お待ち頂くお部屋にご案内いたしますのでこちらへ」
こころ「えぇ、お願いね黒服の人!」
ー黒服の案内の元、こころ達6人は何故病院にあるのかというほどの大きな、パーティーの会場になりそうな部屋に案内されていたー
黒服「飲み物や食べ物はこの部屋にある物ならご自由にどうぞ、その他にご入り用な物があればなんなりと…奥沢様、こちらのボタンを押して頂ければいつでも参りますので」
美咲「あ、はい…ありがとうございます」
ーその後6人が部屋で待機すること2時間…黒服が戻って来たー
コンコンコンッ
美咲「あ、はーい」
ガチャッ
黒服「失礼します…患者様の治療が終わりましたのでご案内に参りました」
ー黒服の案内の元、6人が連れてこられた部屋には鎖付きの手錠が外され病衣を身に纏い複数のチューブに繋がれた少年がベッドに寝かされていた…その側の机には少年が身に付けていたと思われる手錠、鎖、布が置かれていたー
黒服「では、説明させて頂きます…見ての通り手錠等はこちらではずさせていただきました、安全には配慮しておりますのでその際に傷付くこともありませんでしたのでご安心下さい…それと、おそらく最近出来たであろう擦り傷に関しては治療済みなので時間経過と共に治ります、感染症にもかかっておりませんでしたし今後も経過を観察させていただきます…それと、どうも長い間…もしくは日常的に栄養失調の状態にあったようなので今それに合わせた点滴を投与させていただいてます…それと右腕ですが…」
つぐみ、ひまり「「!」」
黒服「傷口の状態から見て、動物に襲われた訳でも無く、事故にあった可能性も低く…おそらく意図的に人の手によって直接捩じ切られたのだろうと思われます」
ーそう、つぐみ達は皆気付いていたが少年は右腕が肘辺りから先が歪な形で千切れたかのように無かったのである…その説明につぐみとひまりは涙し、つぐみの両親や美咲だけで無くこころまでも落ち込むが、黒服からさらに追い討ちのような説明が続くー
黒服「これもお気付きかと思いますが、服で隠れている範囲には傷だけで無く複数の痣や火傷がありました…表面の傷や火傷や痣自体はもう時間経過で治る状態なのですが、痣の原因が日常的な暴行のようで内臓のいくつかが傷付いていました…今後薬物療法で治療させていただきますが少なくとも数ヶ月の通院は必要になるかと思います…以上のことから長年の間、日常的に虐待を受けていたのではないかと思われます」
ー黒服から説明される…少年の予想以上に酷い状態に強いショックを受ける6人…その時…ー
ピクッ
少年「…う、う…ん…」
ー少年が目を覚ましたー
文字数どうでしょうか?
自分で書いてると1話辺りの文字数が多いのか少ないのか良く分からないんですよねw
サブタイの通り始まりの出逢いまでを書かせていただきました
厳密には路地裏で出会ってますがその時はオリ主の意識がほぼ無かったので病院で意識を取り戻したときが本当の出逢いということで
治療や病院の手配の手際とかは弦巻家というご都合主義の力に頼らせていただいてますw
実際には無理だろとかのツッコミは無しの方向でw
今後もご都合主義多発の恐れ有り…ですw
美咲はつぐみたちのことを最初は羽沢さん、上原さんって呼んでた気がするけどこの世界線ではもうそのくらい仲良くなってるってことで、つぐみの両親とも知り合いなのも含めて羽沢珈琲店で仲良くなったということでw
ちなみにこの世界線では初期5バンドとも羽沢珈琲店の来店経験ありということで…勿論花音(とその親友の女優さん)とか元々常連の人は常連のままです
あと、美咲が優秀過ぎる気もしましたがこころ(やはぐみ達)のフォローをしながら黒服さんとの付き合いもこなしてたらこのくらい出来そう…ですよね?w
急募!!
つぐみの両親の名前
一応調べたけど2人の名前って見つからなかったんですよね
もし公式で名前あるのを知ってる人いれば「知ってるよー○○だよー」って感じで教えてくれると嬉しいです
分からなければ今の表記のままで行こうかと思います