ゴジラ・アースに転生したので色んな侵略者から地球を守ろうと思います   作:アメコミ限界オタク

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第一話

 

前世では熱狂的ゴジラファンで怪獣映画とゲームをこよなく愛するオタクだった俺は、今年もクリスマスをボッチで過ごしていた。

 

クリスマスから年が明けるまで、大好きな地球防衛軍と怪獣映画を恋人にひたすら遊んで過ごしていた。

 

そして遊び疲れて眠っていた俺が目を覚ました時、

 

 

俺はゴジラアースとなっていた!!!!

 

なにを言っているのかわからねーと思うが、俺もなにが起きているのかわからねー。

 

これが世に言うポルナレフ状態というやつなのか……と我が身に起きた超常現象に戦慄しつつも、これが明晰夢という可能性を思い付いた。

だって寝る直前に観てた映画はアニゴジ三部作だったからね。

 

俺の溢れるゴジラ愛が夢の中で夢を叶えてくれたのかもしれないじゃん?

 

 

そう思って自分の身体を見てみると、そこには立派な背鰭があった。

やはりこの身体はゴジラらしい。

 

足下には踏み均され、廃墟となった都市。

文明が荒れ果ててはいるが、自然が再生してところどころ野性動物の姿が見える景色は破壊と創造の塩梅がとても神秘的で美しい。

 

しかし俺の意識があるということは、これは憑依とかそういう感じの設定なんだろうか?

でも夢にしては感覚がリアル過ぎるし……。

 

まあいっか。どうせ目が覚めるまでの儚い夢なんだ。もう二度と見れないかも知れないんだ、この夢を楽しもう。

 

俺は気持ちを切り替えると、空から巨大なタワーが降ってきた。ちょうど地球防衛軍のテレポーションアンカーのようなやつだ。

ゴジラアースである俺とほぼ同じ大きさだ。

 

空を見上げて見ると、ゴジラアイが巨大な丸い物体が浮かんでいるのを成層圏の向こう側に捉えた。

 

その物体がミサイルのようにアンカーを射出しているのもバッチリ見えている。

ゴジラアースの視力ってすげー!

 

自分の肉体スペックに感動していると、アンカーから黄金色の巨大蟻が大量に出現し、ショットガンのような勢いで酸を吹っ掛けてくる。

幸いながら、非対称性透過シールドはフルオートで発動しているため、無傷だった。

 

「………マジでテレポーションアンカーかよおおおおおお!!!!!」

 

挨拶代わりに突然の酸をひっかけられる、という通り魔もびっくりな状況に。

シールドの発生障害の隙間を通して一瞬だけヒリヒリした痛みを感じた酸の恐怖に。

 

絶叫。

 

 

■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!

 

人の言葉で叫んだつもりだったが、その咆哮はゴジラの口を通して指向性と電荷を帯びた衝撃波となり、眼前の金蟻マザーたちをアンカー諸とも跡形もなく消し飛ばした。

 

 

巨大な砂煙と爆音が止んだ頃、辛うじて文明の残骸が残っていた廃墟は更地と化していた。

 

そして整地された土地に次々とテレポーションアンカーのお代わりが突き刺さり銀キング、金マザーの大軍が糸と酸の嵐を巻き起こした。

 

その中心にいるのは勿論、ゴジラアースこと俺だ。

酸性の糸と体液はEDFのアーマーや兵器を溶かせても、ゴジラボディの俺を溶かすことはできないようだ。

しかし、シールドがあっても10000分の1秒間の隙間時間が重なってヒリヒリとした痛みがあるので非常に不愉快だ。

むしろ気にしないようにすれば支障が出ない程度の弱い痛み、というのがかえってイラッとくる。ふとした拍子に忘れていた古傷の痛みがぶり返してくるような感じがして非常に不快だ。

 

某呪いの王ではないが、夢の中くらいなら己の快不快のみを生きる指針にしてもいいんじゃないか?

 

そうと決まれば話は早い。

 

「宇宙人どもぉぉおおおおおおお!!!!

撃滅だぁぁあああああああああ!!!!!」

 

俺の叫びは超振動波として炸裂。

視界はどこを見ても、怪物怪物怪物。

まるで後半ミッションの巨神激突のような無数の銀王と金マザーの大群を右に、左にと凪ぎ払う。

 

ド派手に大地が巻き上がり、自然災害でも滅多に起こらない規模の大量破壊を起こすのは気分がいいぞい!!快ッ感!!!

 

わざわざ行儀よく横一列に並んでくれたアンカーも全てを凪ぎ払い、消滅させる。

振動波の衝撃の中で崩壊しながらドカーン!と派手に爆発していくのはスポーツドリンクの宣伝よりもスカッと爽快そのものだ。

 

「ウオオオオオオオーーーーー!!!!」

 

爆炎に包まれて俺は勝利の美酒に酔いしれる。 まるで映画の怪獣になった気分だ。

 

オレ、コワス。オレ、ダイカイジュウ。

 

 

怪獣王ゴジラ・アースとなった俺の雄叫びは地球中に轟いた。

 

 

 

そしてしばらくして興奮も収まると、今度はのたうち回りたくなるような虚しさと恥ずかしさに襲われた。

 

なんだよオレ、コワスって。なんだよオレ、ダイカイジュウって。

 

なりきりか。怪獣王って自分から名乗るもんじゃねーだろ。

 

恥ずかしさを誤魔化すように超振動波で地面をえぐり、身体が汚れるのも構わず舞い上がる粉塵に身を隠す。

 

ショックから立ち直ると、今度はこの世界の人類が生き残っているのか気になってきた。

 

この荒廃した世界は多分、地球防衛軍5と6の間、リング到着までの空白の3年間なのかも。

 

となると、この世界ならまだストーム1がいて、他にもEDFの生き残りがいるかも知れない。

 

この世界にストーム1がいるなら是非一度会ってみたい。兵科はなんだろうな。レンジャー?フェンサー?エアレイダー?ウイングダイバーかも。

 

ゴジラ電磁波レーダーが周囲に無数の怪物や怪生物が集まってくるのを感知しているが、人間の姿はない。

小さいと捕捉できないのか、それとも感知範囲に生きた人間がいないのかのどちらかだろう。

 

 

「かかってこいやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

超振動波、三度炸裂ーーーー。

 

地ならしのように地平線と空の果てまで埋め尽くす怪物の津波を踏み潰し、蹂躙し、ことごとくを滅ぼす。

 

圧倒的〝多数〟を圧倒的〝個〟が蹂躙するなろう系作品でも滅多に見られないだろうオレツエーの蹂躙劇だ。

 

宇宙からこれを見ているだろう、あのマザーシップにいるプライマーどもに教えてやる!

 

この星にはたぶんEDFがいる!!

 

そしてなによりも、このゴジラアースがいる!!!

 

 

 

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