ゴジラ・アースに転生したので色んな侵略者から地球を守ろうと思います 作:アメコミ限界オタク
これも全てプライマーの時間戦術の仕業なんだ。
オペレーション・オメガ。
世界中に散り、ゴジラから逃亡を続ける7隻のマザーシップへの全世界同時攻撃を主体とした作戦。
銀の巨人を倒したタイムラインでは民間人を肉の盾に使う無謀な特攻だったこの作戦も、この歴史に置いてはマザーシップへの攻撃作戦として正当に機能するようになっていた。
マザーシップ到来から、かねてより計画されていたこの作戦は、ゴジラ・アースのEDF参加をきっかけにより、遂に発令された。
全世界に散らばるマザーシップへの一斉反撃が遂に開始されたのだ。
「総員、攻撃開始!私が先導します!恐れずに進んでください!!」
謹慎が解けて、再び戦場の土を踏む。
仲間を鼓舞してスケルトンのVOBの推進力を無駄なく使い、加速と飛翔を行う。
当然ながらプライマーの攻撃は突出した私ひとりに向けて集中するが、直感と身体能力とサイドスラスターに任せて嵐のように降り注ぐ弾幕を回避する。
ドローンの軍団が行く手を阻むように塊になって整列するが電刃刀で切断、あるいはガリオン機関砲の乱射狙撃で撃墜する。
その勢いのまま、マザーシップNo.3のお膝元に待ち構えるプライマーの大部隊に一直線に飛びこんで行くと、VOBをパージ。即座に慣性ブーストに切り替える。
墜落するドローンの残骸を踏み台にしてジャンプと同時にブーストで加速、通常の慣性ブーストの3倍を超える速度で目標に接敵する。
最優先で狙うべき目標、それは非常に厄介で目障りで、逃げ足は割りと速いシールドベアラーだ。
あの一軒家も踏み潰せそうな巨大マシンは、武器を一切搭載されていない。
ただ、その防御力は実に厄介だ。
プライマーの攻撃は素通りさせる癖に、EDFの攻撃は完璧に防げる絶対の盾。
使い方さえ間違えなければ、戦局を単騎で変えることも可能であろう反則級の兵器だ。
今回の作戦では、マザーシップ防衛部隊は、エアレイダーによる空爆支援で凪ぎ払う計画だ。
そのためには、どうあがいてもやつを真っ先に倒す必要がある。
そして、やつを倒すのは私のようなフェンサーの仕事だ。
シールドを突破した私は電刃刀極式でベアラーの脚を切り刻み、止めにスパインドライバーM2を早打ちの要領で2連射。
「次ぃ!」
光の無敵要塞を建設するベアラーは他にもいる。
すぐ2機目に狙いを着けて、邪魔をする重装レーザーコスモノーツをデクスターとブラストスピアの二段攻撃で片付けてから突貫する。
シールド内部に突入した瞬間、散弾迫撃砲に切り替えて即発射。
一撃でベアラーを粉々に粉砕すると、残りの三機も同じ戦術で粉々にしてやる。
同伴していたフェンサー部隊が敵の兵隊を引き付けてくれたお蔭で、普段よりも楽に戦えている。
……今までの歴史では、少なくとも、前回のこの時間では、この作戦に参加してるフェンサー隊は全滅していた。私にとっての一周目にあたる時間でスケルトンの使い方を教えてくれた人もいたのだが、彼らはみな亡くなった。
作戦中なのに少しセンチメンタルに染まりそうになる。
今回は生きてる。仲間も大勢いる。
うん、大丈夫。やれる。
心の傷が抉られ、ぐるぐるぐるぐるとループする前に、頭を振って私の心から追い出す。
気持ちを切り替えて私は叫ぶ。
「皆さん、下がってください! エアレイダーの砲撃要請が来ます!!殿は私が引き受けます!」
エアレイダーの特殊砲撃要請を示す蒼い狼煙が見える。あれは戦場から遠く離れた彼に対する合図であり、人類最強の砲撃の予兆だ。
「離れろ!!巻き添えを喰らうぞ!」
「ひぇぇぇえ~~!おっかねぇー!」
味方が全員下がったのを見届けてから、私も急いで安全圏まで移動する。尤も、彼は味方が下がるのを待ってくれる優しい人だから多少遅れても誤爆の心配はない。
撤退線上に陣取るクラーケンが反射してきた砲弾を回避。接近して巻き添えを食らわないギリギリの距離で散弾迫撃砲を接射してやる。
人間で言うなら、服の下から手榴弾が爆発するようなものだろう。
触手を全て失ってふわふわ浮遊していたクラーケンが黒焦げになり、ゆっくりゆるやかにのんびり屋さんのようなペースで堕ちていく。
「踏みつけ失礼しますっっ!!」
敵とはいえ、相手は知的生命体の死体だ。
殺した上にブースト移動の踏み台に使うことを一言謝っておく。
私が味方と合流するのと同時に、彼の援護射撃は始まる。
ピカッ。
遠くにチェレンコフ光の稲光が輝く。
プロフェッサー曰く、宇宙で1番美しい光らしいが、芸術に疎い私でも見惚れるほど、この光はすごくきれいだ。
荷電粒子ビームが飛来し、着弾する。
鼓膜が破けそうなほどの轟音を立てて、マザーシップが爆発四散する。
轟沈するマザーシップの残骸が取り残されたプライマーの歩兵を押し潰し、爆炎に消えていく。
「やったぞおおおおお!!!」
「マザーシップを撃墜したぞおーーー!!!」
お腹の底まで響いてくるマザーシップの爆発音にも負けないくらい、声を張り上げて仲間たちが勝鬨を吠える。
「やったあぁ!!! ハイターッチ!!」
私もそれに負けないくらい、勝利の美酒に酔いしれる。
隣にいた同期のレンジャーにハイタッチして手を取ると、力の限り上下に腕をブンブンと振る。
できるならハグもしたいけど、相手はレンジャーだ。スケルトンのパワーでやったら背骨が折れるので遠慮しておく。
「そうだ、彼にもお礼を伝えないとね!!!」
ゴジラ……今では
彼がどんな生き物を起源にして生まれたのかは知らないが、その体は全身が植物のように見えて、触った感触は金属にも似ていて非常に硬い。
中学生の頃、女の子の私を相手に力強さでマウントを取ってきたクラスの野球部員に腹を立て、その男の子のバットを目の前で曲げる嫌がらせをした時とは比べ物にならない。それくらい彼の体は普通の金属より固い。
ループを重ねすぎた今となっては、それも100年は昔の思い出だ。
「ありがとう、おかげでみんな助かったよ」
『grrrrrrrrrr……』
お礼を言う私に対して彼は「気にするな」と言っているのか、小さな唸り声で返す。
この作戦では彼はとても忙しい。
少なくともあと2件、別の大陸での予定が彼を待っているのだから。
それは私も似たようなものなのだけど。
投下されたメカゴジラに急いで搭乗する。
寮の部屋よりも広いコクピットは私がスケルトンを脱ぐのに充分すぎるくらいのスペースがある。
スケルトンとインナーとサラシを脱いで裸になると、プロフェッサー特製の除染シャワールームで体と装備を隅々まで除染しておく。
シャワーの勢いはやけに強い。具体的には私の胸の形がぐにぐに変わるくらい強い。
多分これくらい強くないと放射能汚染は取り除けないのだろう。
……これをしてる時は、まるで自分が嫌な女になったように感じるけど、これはあくまでも放射線から身を守るための処置であり、決して彼のことを嫌っている訳でも不潔だとも思っていない。
脱いだ服をさっと着直す。
私はこのままメカゴジラでアフリカ大陸を現在地から東に向かって横断するハードスケジュールが待っている。メカゴジラの機動力と戦闘力でも時間はギリギリだ。
残念だけどこれ以上彼とのんびりお喋りしてる暇は無い。急がないと。
「それじゃあね!また会おうね!」
『grrrrr……』
スピーカーを通して彼に伝えると私は陸に、彼は海に。お互い背を向けて真逆の進路を取る。
そして私たちは競争するように同時に動き出した。
プロトン・スクリームキャノンに至っては面積辺りのエネルギー量は核爆弾を超える出力のビームを最大1分連続で照射することができる。しかもエネルギー切れの心配もない。
その力、その性能を存分に振るい、進路上のプライマー全てを蹴散らして新たなマザーシップに向けて私は怒涛の勢いで進撃する。
ストーム1
人類最強の美少女。下着はサラシ派。ゴジラアースを模して作られたメカゴジラのコクピットで裸になる水着回を通り越したスーパーサービスタイムを提供する。
アニメだったら多分神回になるやつ。
中学時代に腕力自慢してくる少年にムカついて怪力を見せつけて黙らせたことがある。その少年は自信を喪い二度と力自慢をしなくなったという。
ゴジラ
ストーム1にベタ惚れ中。彼の恋が実るかは割りと神の気分次第。
さっさとプライマー倒して次の侵略者に備えろ定期。
クラーケン
インフェルノ仕様なので攻撃を反射してくる。
しかしストーム1には手も足も出せずにサンドバッグにされた挙げ句、踏み台にされる。
俺を踏み台にしたぁ!
プライマー
時間戦術で作者の投稿時間を狂わせた許しがたい邪悪なやつら。滅ぼす。
メカゴジラ
コクピット内に放射能汚染除染装置としてシャワールーム完備。怪物の体液で作られた除染用の液体薬品をシャワーみたいに浴びることができる。
その薬液はお肌を若返らせ、髪は艶を取り戻し、体の疲労回復を促すという。
本来は服ごと入って洗浄する想定で設計されていたが、ストーム1は使い方を勘違いして体を洗ってからスケルトンを個別に洗っていた。
シャワーの勢いがやたらめったら強いのは服ごと洗うためにあえてそうしてる。
実は以前暴走したストーム1を監視するためにコクピットには超小型監視カメラで監視されていて、着替えとシャワーのシーンは全て筒抜けだったことはプライバシー保護のために現上層部と一部の関係者のみが知る極秘事項となっている。
ちなみに本人にバレたらこれが原因で再び大暴走することになる。
画像は作者のセルフイメージのストーム1。
自分の中のストーム1ちゃんのイメージを壊したくない方は閲覧注意ってことで。
【挿絵表示】