ゴジラ・アースに転生したので色んな侵略者から地球を守ろうと思います   作:アメコミ限界オタク

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第十六話

 

青いプラズマ弾が照準に従い、ストーム1の頭部目掛けて発射される。体力と気力を消耗して疲れ果て、無防備に眠っているところへの狙撃。奇襲攻撃としては完璧なタイミングだ。

どんなに屈強な兵士であろうと、いかなる武術の達人であろうと、眠りながら戦うのは不可能だからだ。

 

「っっ!! 誰!?」

 

しかし彼女はプライマーと体感100年以上は戦い続けた果てに人類史上最強レベルの超人へと成長している。

生まれついての野生動物レベルの直感力と恵まれたその身体能力はもはや神憑り的な領域へ、あるいは超能力と呼べる領域にまで昇華していた。

その感覚と反射神経を持って殺意を持って放たれたプラズマが空気を焦がす臭いで察知する。その瞬間、周囲の環境の微細な変化と何者かの殺意を感じ取ったことにより、心地よく微睡んでいたストーム1の意識は急激な覚醒を迎える。

 

カッと目を見開いた彼女は、ライフル弾の軌道を見切れる動体視力を持ってプラズマ弾の弾道を瞬時に見切り、猫科の大型猛獣すら凌ぐ瞬発力と柔らかい身体を活かして間一髪で回避する。

 

「誰!? 誰なの?!」

 

プラズマが空気を焦がした臭いの中に、血や泥の混じった獣臭がする。

 

「返事は無し……。でも誰かいる」

 

姿が見えなくても気配はする。

 

確実に何者かがいる。

 

ストーム1はそう確信する。ヘルメットを被ると、彼女は本部に連絡を取る。

 

「こちらストーム1、何者かに攻撃を受けました。応戦します、敵の情報を送信します」

 

『こちら本部、了解しました!ご武運を!』

 

オペ子の返事を聞くと、無線を一旦切る。戦闘中にタマゴの発狂を聞くのは御免こうむる。

 

二射目が飛来する。すかさず慣性ブーストで回避し、プラズマ弾が飛んできた方向へとにかく散弾迫撃砲を発射する。

怪物の群れを凪ぎ払う強力な爆撃だが、相手は幽霊のように姿が見えない未知のプライマーだ。

油断は決してせず、HUDにリロード完了の文字が浮かべば再度爆撃。

 

「やったの……かな?」

 

数秒か、数分か。しばらくの呼吸を置いて敵の反撃がこないことを確認した彼女は、臨戦態勢を解く。

 

『こういう時ってアニメだと大抵のキャラは死ぬんですよ。 まっ、死亡フラグって奴ですね』

 

何周目での会話だっただろうか。ロボットアニメが好きな同僚と交わした何気ない雑談がふと脳裏をよぎる。全身の産毛が粟立つような感覚に襲われたストーム1は全力で回避運動を取る。

 

次の瞬間、彼女が立っていた場所に巨大なクレーターが空く。

 

「あっっっぶなッッッッ!!」

 

またしても不意を撃たれたことにストーム1は危機感よりも苛立ちを感じる。

 

『ギイィイイィイイ!!!』

 

そして彼女が反撃に出ようとすると、緑色のビーム光弾が雨のように降り注いだ。

慣性ブーストを駆使して白い閃光(ホワイト・グリント)の如く、華麗に避ける。

その攻撃は、未知のエイリアン(インデペンデンス・エイリアン)の残党がこの戦いに便乗して、攻撃してきているようだ。

 

「邪魔ぁっっ!!」

 

フォースブレードを最大チャージでひと振り。

その一撃で大半のインデペンデンス・エイリアンは上半身と下半身が真っ二つとなり、バイオスーツの中の本体も正確に上下に泣き別れとなった。

 

幸運にもブレードの錆びにならなかった生き残りは、健気にも必死に「女王の仇を取れ!」と言わんばかりにビーム銃を乱射する。

しかし、それはストーム1の白い装甲服にはかすりもせず、傷ひとつ負わせることさえできない。逆に生き残りもひとり残らずフォースブレードと電刃刀に断ち斬られ、錆びとなるのだった。

 

そして最後の1体となった時、そのエイリアンは突然、背後からの謎の刃によって胸を貫かれた。

 

「なにっ!?」

 

突然の出来事に、ストーム1の動きも止まる。

距離を取り、様子を見る。

 

バチバチバチバチバチ。

 

なにもない場所にノイズのように稲妻が走り、空間が人型に輪郭を取るとその空間が揺らぎ、

緑色の体色をした人間大の生物が現れる。

原始的な狩人のような格好をした、それでいて進んだ技術を持つエイリアンだ。

 

「あなた、いったい何者……?どうして私を狙ったの?」

 

今までのエイリアンとは明らかに違うなにかを感じたストーム1は、先手を取られるリスクを承知でそのエイリアンに問いかける。

 

先ほどまでのプラズマ攻撃は十中八九こいつの仕業だ。ならば対話に応じることはまずないだろう。

 

しかし万が一、これで情報が得られるなら儲けもの。いつかの周回でプロフェッサーから教わった交渉術というものの基本だ。

まあ今までは戦うことしか解決方法がなかったので基本の部分しか覚えていないが。

 

Gurrrrrrrr……。

 

獣と虫の鳴き声が混ざったような声。

単独行動といい、この見た目といい、集団行動が基本のインデペンデンスエイリアンともプライマーとも全く違う異質なエイリアンだ。

 

隙を見てメカゴジラに乗り込もうとすれば、すかさずプラズマ攻撃が飛んできて妨害してくる。どうやらメカゴジラで踏み潰すのは無理そうだ。

 

(完全に作戦終了後の油断を突かれちゃったみたい)

 

ストーム1は内心で舌打ちする。おまけに敵が目の前にいるひとりとは限らない。

光学迷彩を装備している以上、伏兵の可能性は十分……どころかほぼ確実にいる、と考えていいだろう。それこそ、相手になにか特殊な事情や信条がない限りは確実に仲間が近くに隠れているだろう。

常に見えない敵に警戒し、背中に気を配らないといけないのはいかに人類最強たる彼女でも精神力と体力を削られる作業だ。

 

ヘルメットの無線に連絡が来る。

 

『聞こえてるかストーム1、私だ、プロフェッサーだ。君の現在地へ増援を送った、それまでは耐えてくれ。

そのエイリアンについてだが、生体サンプルを回収して詳しく調査したい。爆発系の火器の使用はなるべく控えてくれ。可能であれば生け捕りか、装備の滷獲(ろかく)も頼む』

 

「無茶を言ってくれるっっ……!」

 

こっちは体力も気力も限界に近いのにっ……!

 

そんな弱音は胸の奥にしまい、スラスターを吹かす。

 

緑のエイリアンも恐ろしい雄叫びをあげてストーム1を迎え撃つ。

 

その瞬間、地獄の蓋が開くように空が大きく裂け、真空の宇宙と繋がった。私と目の前のエイリアンは、唖然としながら空を見上げる。

 

その穴から飛び出してきたのは……全身を機械化した宇宙人の軍隊だった。

 

 

 

 

急げや急げ!!あの白い娘に危険が迫ってる!

 

電磁推進全力全開でアフリカに向けて海を横断する。邪魔しようとするスキュラは全て轢き殺し、海上を飛ぶサイレンはすれ違い様に尻尾で叩き落とす。そこ退け、ゴジラ様のお通りだ。

 

「…ッッッ!? まだなにか来る!?」

 

そしてエイリアン襲撃センサーが再び警告を発する。そのセンサーを信じるなら、敵はもう地球に到着している。

これまでのエイリアンと違い、襲撃までなんの気配すら感じなかった、なんだ、この侵略者は?!

 

「しかも……全世界に複数だと!?」

 

プライマーのような全世界同時攻撃まで行っている。マジでなんなんだこの侵略者は!!

しかもあの白い娘のところの反応がいちばんデカい。俺から最も近いところでは都市が襲撃されてる。

 

俺としてはこのままあの白い娘を助けに行きたい。しかし、このまま街を見捨ててあの娘を助けに行った場合、あの娘はなんて言うだろう。

 

あの娘の性格はぶっちゃけ良く知らないが、気さくで優しそうな子だった。正直、なんで兵士やってるのか分からないくらい優しい子だ。

そんな子が市民を見捨てて自分を助けに来たところで喜ぶだろうか。

 

「……」

 

「……………」

 

「…………………………仕方ない」

 

優先順位変更。

先に街を救おう、そうしよう。

 

 





プレデター
サ○ヤ人に並んで超有名な戦闘民族。
装備は映画ザ・プレデターのアサシンと同じ。
アサシンと同じように肉体強化を重ねた個体であり、ストーム1の超人高速機動に生身で着いていけるプレデターの中でも超人的な速さと強さを兼ね備えた超戦士。
更なる強化のためにストーム1とゴジラの遺伝子を求めて地球に来た。
銀の人やクラーケンの存在を知れば確実にその遺伝子を狙う。


ゴジラ
主人公で今回出番無し。白いあの娘がストーム1であることをまだ知らない。


ストーム1
超能力レベルの危険予知・危機回避能力を持つ人類最強。
今回だけでプレデター、インデペンデンス、謎のエイリアンと三種類のエイリアンに襲われる運の悪い不憫の子。
多分一周目の世界ではドン引きするほどプライマーに襲われる地獄絵図だった。


空に穴を開けたエイリアン
全世界を同時攻撃してるサイボーグの軍隊。
プライマー、インデペンデンスの残党も構わず攻撃する好戦的種族。
映画ではこの種族を知るアライグマから「大したことない奴ら」程度の評価を受ける。

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