ゴジラ・アースに転生したので色んな侵略者から地球を守ろうと思います   作:アメコミ限界オタク

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転生ゴジラが人間になるための外伝、ちょくちょく考えてるのに本編終了後にやるか、別のシリーズとして投稿するかで迷ってます。


第十九話

 

 

 

「はやく逃げないと!!メカゴジラが降ってきてる!」

 

「しかしどこに逃げればいい!?」

 

「とにかく遠くっ!」

 

パイロットはいなくなり、コンソールも破壊されたメカゴジラは既にストーム1の制御を外れていた。今ストーム1にできることは、少しでも遠くに逃げることだけだ。

「「逃げろおおおおお!!!」」

 

ストーム1はブースターを吹かし、ソーはハンマーに掴まり、落下するメカゴジラから必死に逃げていた。

50万トンを超える質量の機体が降ってくるのだ。 隕石など比ではない威力になるのは簡単に想像できる。

少しでも遠くに逃げるためにふたりは必死だ。

 

「ねえ、この石の力で逃げられないの!?」

 

「使い方がわからぬ!!」

 

ストーム1はスケルトンの胸部装甲に半ば融合する形で填まったスペースストーンを見てそう叫ぶ。しかしこの石を持ち込んでいたソー自身も使い方は知らないようだ。

 

「なんでっっ!?さっきまで使いこなしてたじゃんっっ!!」

 

「そなたも使っていただろう!?なんとかならんのか!?」

 

ワーワー叫びあい、お互いに思わず相手を罵倒したくなるストーム1とソー。

しかし二人は喉まででかかっていた言葉をグッと飲みこむ。今は責任の擦り付けあいをしてる場合ではないのだから。

 

脳みそをフル回転させて解決策を考える。

 

しかし悲しいことに彼女がいつかプロフェッサーに対してこう言っていたことがある。

 

「私は全身が筋肉、脳みそも筋肉、つまり全身が脳みそでできてる私はあなたよりも賢い」

 

この言葉が出てくる前後の話は定かではないが、彼女は絶対に賢くない筋肉三段論法を披露した筋金入りの脳筋少女である。

そしてソーもまた、筋肉三段論法を義弟に披露したことがある脳筋だ。

いくら知恵を絞ったところで無い袖は振れないのだ。

 

「まずいまずいまずい!このままじゃ私たちも街も終わる!」

 

メカゴジラの落下速度と質量はこういった物理学や計算が苦手なストーム1の目から見ても、目測で数キロの距離にある街を破壊するには充分な威力があることを直感で理解している。

彼女の超能力の領域にまで踏み込んだ直感力、危険予知能力がこのまま逃げるだけでは確実に死ぬと叫び、大音量で警笛を鳴らす。

 

しかしできることは逃げることだけ。

それも、現状では自分の命すらも守れない。そのことに幾度とないループで心に染み付いた無力感が一層強まってきた。

 

メカゴジラの地表落下2秒前。

 

「もうだめかも………」

 

弱気な声をあげたその時、もはや退避も間に合わないと思っていた瞬間だった。

極太の荷電粒子ビームが隕石のように落下しているメカゴジラを跡形もなく粉砕した。

そのビームの発信源に目を凝らせば、地平線の彼方、地球の丸みから「ひょこっ」という効果音が聞こえるような愛嬌のある動きで顔を出している超巨大生物と目があった。

 

そう、山よりも巨大な大怪獣が進撃している。

 

故郷であるアスガルドはもちろん、どんな激しい戦であってもここまで巨大な生物を観たことがないソーは叫ぶ。

 

「なんだあの怪物は!?火を吹いたぞ!!まさか……スルトなのか!?」

 

ストーム1が答える。

 

「いいえ、彼はスルート?なんて名前じゃない!彼の名前はゴジラ・アース。私たちの味方!」

 

GYAOOOOOOOO!!!!

 

ゴジラの遠吠えが、およそ30キロは離れているこの場にも響いてくる。

 

 

 

そしてベース251。

 

「~♪~~♪」

 

ロキは上機嫌に鼻歌を歌いながら、街で一番高いビルで空中ディスプレイを投影させていた。

神としてのプライドが非常に高いロキにとっては、完璧な防衛能力があったとしても暗くジメジメとした地下基地を宮殿にするなどありえない。論外だ。

 

神のおわせられる黄金の玉座をこしらえるには、天空に最も近い場所が選ばれるべきなのだ。

 

彼の手にはビルにあったポップコーンと上等な酒があり、映像に撮されている戦いを劇でも楽しむように眺めていた。その映像の内容は、ストーム1の操るメカゴジラと彼の義兄であるソー・オーディンソンの死闘のライブ放送だ。

 

今はソーがメカゴジラのコクピットを破壊したところを撮している。

 

「ほう~、あの小娘なかなかやるな。あの大きなオモチャがあるとはいえ、兄上と互角とはな。ではあの自慢のオモチャで潰してやるとしよう」

 

そう言うとおりロキは手に持っていた杖を空に向けてかざす。

杖に填められた宝玉セプターの中で、マインドストーンが琥珀色の輝きを灯す。

するとどうだろう。

無機物であるはずのメカゴジラが無機物のボディに明確な知性とそれによって芽生えた僅かな自我を持って、動きだした。

自動推進装置を遮断すると、落下姿勢を空気抵抗が最も少ない姿勢に整え直す。そして斥力フィールドとジェットで更に加速。

 

ストーム1とソーを狙って超巨大なバンカーバスター、あるいは質量ミサイルと化して落下する。

 

「ふははははははははは!!!兄上を喪うのはなかなかの痛手だが、洗脳が解けたのであれば最早いらん!!この程度の損害の穴埋めだって今の私ならどうにでもなる!そうさ、私にはまだマインドストーンがあるのだからな!!」

 

誰に向かって説明しているのだろうか。

すっかり興奮しきっている彼は玉座から立ち上がり、大袈裟な身振り手振りまで加えて笑う。

 

メカゴジラ着弾まで後二秒………。

 

その瞬間、赤い稲妻を纏った青い光線がメカゴジラを消滅させた。

 

それを行った山よりも巨大なゴジラが画面越しだというのに、真っ直ぐにロキを見据えて進撃してくる。その頭の上で仁王立ちするのは、ストーム1とソー・オーディンソン。

彼女の胸には、スペースストーンの蒼い光が美しき輝きが灯る。

雷神が握るハンマーは、かつてない怒りを燃料に稲妻をたなびかせる。

 

怪獣、人間、神……。

地球で、否、宇宙で最強の戦士たちがそれぞれの種族は違えど、三者三様にロキへの怒りを携えて、嵐を引き連れて突撃してくるド迫力。

 

その光景を見たロキは……。

 

 

「 」

 

 

 

魂が抜けた。

 

 

 






ゴジラ
ようやくちょこっとだけ出番がきた怪獣王。
ロキの魂を昇天させた。

ストーム1
スペースストーンの現所有者。
ストーンの使い方はまだ分からない。ただ使えるようになれば空間歪曲やテレポート、飛行、念力を使いこなせるもはや別ゲーと言えるくらいの空間操作能力者となれる逸材。そろそろプライマーの代表をワンパンできそう。

ソー
ハンマーが戻ってきた。
ゴジラを見てスルトと間違える。

ロキ
詰んだ。

筋肉三段論法
ソーが短編スピンオフでガチでやってたやつ。
ムジョルニアを恋人か子どもみたいに扱っててクソワロタンバリン。

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