ゴジラ・アースに転生したので色んな侵略者から地球を守ろうと思います   作:アメコミ限界オタク

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気がついたら前回から一ヶ月も投稿期間が空いちゃってた上に、かなり短めという舐めた作者を許してクレメンス。

転職が決まったけど嘘みたいに残業1日6時間のスーパー激務が続いて休日も飲み会でリアル朝帰りしたり、出張で1週間も都会に行って右往左往したり、家族と温泉旅行したりと大変だったからしかたないね(隙有自語)(ここまで3週間の出来事)



第二十三話

 

ワールドシップNo.3。

 

対ゴジラ兵器として作られた黄金の巨人、そのハイエンドモデルであるプライムティラニッド は70億という天文学的な数を持ってゴジラへ群がっていた。

 

『どけぇぇええええ!!!!』

 

ゴジラが憤怒し、マインドストーンのエネルギーを混ぜた熱線を放てば途端に1000を超えるプライムティラニッドの黄金の外骨格が瞬時に溶解し、装甲で守られた柔らかい肉を焼かれ、原子崩壊を起こして爆散していく。

 

他のワールドシップでストームチームやアスガルド人を相手にしている量産型や試作型と違い、最高の性能と品質を誇るハイエンドモデルであるプライムは、超新星爆発にすら耐えられる耐久力を有する自らの肉体が容易く破壊されることが理解できなかった。

 

目の前にいる怪獣王を倒し、食らうためにも優れた知性と理性を与えられているはずの自分達がなぜ押されているのか分からなかった。

 

分からなかったが、彼らはティラニッド。

 

ただハイヴ・マインドのために産まれ、そのためだけに生きて死ぬ存在故に、彼らに恐怖や躊躇いなどという他生物のような生物的な弱さなど欠片もない。

 

彼らはこの戦いで得た情報からゴジラの正面から角度およそ160°が熱線の射角になると分析し、攻略法を編み出す。

 

熱線の射角内となるその角度に意識して留まる囮部隊がゴジラの気を引き付けている、その隙に死角から接近した本命の部隊が攻撃を始めた。

 

両腕をクロスしてアブソリュート粒子を利用した粒子ビーム(アブソリュート光線)を。

 

両手をかざしてフォースを利用した電撃(フォース・ライトニング)を。

 

あるいは両方の力を利用したアブソリュート・ライトニングを。

 

ハイブ・マインドを通して一つの意識を共有しているティラニッドはなんのコンタクトも合図も無しに1ヶ所に攻撃を集中させる。狙うのは背鰭、その最上段からなぞるように重なった光線を全く同じタイミングと速度で下へなぞっていく。星をも吹き飛ばせる威力の光線と電撃が十重二十重に重なることでその威力は乗算式に跳ね上がる。

 

300発の核兵器を喰らってもなんの損害もないゴジラ・アースの防御力があっても、ダメージは避けられなかった。

 

『ぐああああぁぁぁぁ~~~~~!!!』

 

ゴジラの絶叫がワールドシップに轟く。

眼も眩む光線の光が収まると、ゴジラの背鰭は音を立てて崩壊し、ガラス細工のように砕け散る。

 

『この、俺に……ゴジラ・アースに傷をつけただと?!』

 

これまでの戦いで初のダメージに、動揺を隠しきれないゴジラは背後の敵に背中を向けたままプラズマカッターを射出する。

 

数百、数千の敵へ放たれたプラズマの刃に、ティラニッドの群れはそれぞれバリアやテレポートで対応する。

 

攻撃にエネルギーを大きく割いて体力を消耗して反応が遅れた個体は仕留められたが、大多数のティラニッドはプラズマカッターの攻撃を凌ぐ。

 

後方数キロに渡り、青い刃が爆炎と轟音を立ててワールドシップの内部装甲の一部を破壊する。

 

『喰らえええぇぇぇ!!』

 

電力の増幅器官である背鰭の回復は待てない。

ゴジラはマインドストーンのエネルギーのみで熱線を放つ。黄金色の熱線は直線上のティラニッドを穿ち、熱線からは衝撃波のように周囲のティラニッドを破壊する波動が発生する。

 

気合い、やる気、殺意、敵意などの精神力をストーンの力で物理的破壊エネルギーへ変換したマインドエネルギーブラストだ。

 

『焼き払ってやる!』

 

敵の群れの中心に撃ち込んだブラストを右へ左へ、もう一度右へ凪ぎ払う。

 

 

敵の第一ウェーブを凌いだゴジラはその場に膝を付き、肩で息をするように頭を伏せる。

背鰭の回復に体力を回す。

 

『死にそうなほど痛ぇ……』

 

 

数十秒もすると、より大きく、より鋭く、より強くなって再生した背鰭がゴジラの背中に誇らしげに並ぶ。

 

『ちょっと強くなったか? まあなんにせよ怪我の功名ってやつだな』

 

新しくなった背鰭の力を試すように、軽く熱線を撃ってみる。すると、半分程度の力で撃った熱線はそれまでの全力に匹敵する威力で遥か遠くの山脈を跡形もなく溶かしてみせた。

 

崩壊する原子が核爆発を起こし、キノコ雲が上がるのを見てゴジラは呟く。

 

『俺、すっげー……』

 

山脈があったはずの場所は熱線と核爆発によって装甲を失い、宇宙に繋がる大穴が空く。

 

どうやら山脈は小型ティラニッドの巣だったらしく、運良く生き残った小さなティラニッドがその穴に吸われて宇宙に放り出されて行くのが見えた。

 

 

『ワールドシップのコアを目指すか』

 

ゴジラはマインドストーンの力をレーダーのように使って索敵を行うと、最も強い生体反応と意思力を持つ者を発見する。

 

『この大きな反応……コアは星の中心にあるのか?』

 

ワールドシップのマントル付近からその反応を感じると彼はバーニングモードへ変身、地表を溶かして地面に沈んでいくと、溶岩の海を泳いでマントルへ一直線に進む。

 

 

 

 

 

 

 

 




ゴジラ
ようやく出番が来た主人公で怪獣王。
さらっと電力増幅器官である背鰭を強化。まだ強くなる大怪獣。




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