ゴジラ・アースに転生したので色んな侵略者から地球を守ろうと思います 作:アメコミ限界オタク
「スラターン待てやぁぁぁぁあ!!!」
俺の恫喝はゴジラ声帯を通してGYAAAAAA!!!という怪獣の叫びに自動変換される。
ここまでクソ不便なパッシブスキルもそうそうないだろう。
なんせまともにコミュニケーションすら取れないのだからワッハッハ。
現在、俺はスラターンの通った破壊跡を辿って野郎……というかデカいビッチを追跡している。小説版パシフィックリム読んでる時にデカイ娼婦と書いてビッチとルビ振ってあるの見て笑うてたわ。
EDF以外にもプライマー勢力とも激しい戦闘を繰り広げているのかアーケルス、エルギヌス、その他マザーやキング、クイーン級の死骸も転がっていた。
やつは空を飛べるクイーンをどうやって倒したんだろう。
ドドドドドドドド!!
スラターンは映画でも小説でも登場時は史上初のカテゴリーⅣとして威圧感と絶望感があったが、出てきてから数秒で瞬殺されてたから具体的にどんな能力があるのかは知らないな。
電磁パルスや酸や空を飛べるKAIJUはいたけどもう倒した。
バラララララララララララ!!
この世界では俺がプリカーサーをみな○しにしたからもう出てこないが、続編では合体するKAIJUもいた。
スラターンにも多分飛び道具があるんだろう。
いよいよウルトラ大怪獣染みてきたなハリウッド!!
ビィーーーーーーー!!!!
「なんだよもう!!!うるさいなぁあああ!!」
さっきからEDFの部隊がずっと攻撃してくるのウザすぎて流石にキレそう。
全くもって痛くはないが、心が痛い。
ちなみに効果音は上から順にタイタンの主砲、ケブラーの機銃、EMCのビームだ。
因みにレンジャーは全員ロケットランチャー持ち、その盾役の盾持ちフェンサーが数人。
ブレイザー持ちは……いないな!
みんなのアイドル軍曹チームはいないようだ。
そして主人公にして特異点たるストーム1らしき人物もいない。
多分スラターン撃破チームにいるんだろう(適当)
攻撃を加えてくる部隊を無視して、うっかり踏み潰したりしないよう慎重に足を運ぶ。
足下気を付けないと。うっかり誰か踏み潰したらその瞬間に人類の敵だ。
「はいはい~、そこ通りますよ~」
Graaaaaaaa……、的なうなり声に変換された声を聞いたEDF隊員たちは即座に左右に別れて道を開ける。
顔が向いてる方向にエルギヌスの電撃のような飛び道具が来ると思ったのか、それとも単に踏み潰されたくなかったか。どちらにせよ、どいてくれたのは助かる。
そのまま両サイドからの攻撃を無視して通り過ぎようとすると、俺の進行方向を塞ぐ形で青いずんぐりむっくりな人型巨大兵器が5台も投下された。
その兵器の名前は……。
「ウォーバルガァァァァァァァア!!!」
EDFが誇る対怪生物の切り札たる、バルガ。
そのバルガを戦闘用に改修を重ねて建造されたこのウォーバルガは、もはや転用されたクレーンではなく、人類の希望と呼ぶにふさわしい兵器だ。
起動シークエンスの拳をぶつける動作からウォーバルガ5機はのっそのっそと俺に向かって歩いてくる。
ちなみに体格差は俺300メートル級VSバルガ47メートル級だ。
うん、小さい。人間だった頃なら見上げるほどの巨人で歩く要塞だったバルガも、今の俺にとっては巨人が小人を見下ろすように小さい。
体格は6倍以上もあるが、バルガは構わず突撃してくる。地上のビークル部隊も誤爆の心配がないので容赦なく機銃とミサイルを掃射する。
もはや俺の体は爆炎と銃弾の服を着ているような状態だ。それでも傷付くどころか筆先でなぞられた程度の感覚すら感じないのは流石ゴジラアースボディー。無敵だ。
一応EMCも山を吹き飛ばせるし、ケブラーもビルを数秒でバラバラにできるそうだが核兵器クラスの威力は無いだろ。仮に150発の集中核攻撃でもゴジラアースにはなんのダメージにもならないだろうが。
「はい退いてね~」
膝の辺に張りついて執拗に殴ってくるウォーバルガをベース228の先輩風に優しく小突いて転ばせる。
背中から倒れたバルガは起き上がるまで時間がかかる。その間に足の脛を執拗に殴ったり、爪先を踏んづけたりする他のバルガも足先で軽く、あくまでも軽~く小突いて転ばせる。
パイロットにダメージはないだろう。多分。
「それじゃ俺は失礼するぜ~」
Gyaooooooooooon!!と叫んでEDFの攻撃を振りきるために俺は足早にその場を去る。
効果がない攻撃をいくら続けても無駄だと向こうも分かってるんだろう。
足の速さは間違いなくEDF側が上の筈なのだが、追撃は一切無かった。
そして追跡3日後、ついに俺はスラターンに追いついた。
■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!
大地が揺れるほどの叫び。
EDFの部隊を文字通り蹴散らしていたスラターンはこちらに向き直る。
GYAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!
スラターンが吠える。そして俺目掛けて突進。
俺も正面からそれを迎え撃つ。その場でクルリと一回転し、タイミングを合わせた尻尾ビンタで迎撃する。
突っ込んできた顔面に横から思いっきり一キロを超える長さの尻尾でビンタを受けたスラターンは半壊してるビルに突っ込み、全壊させる。
EDFの兵士が倒壊するビルの瓦礫の下敷きになりそうなところをサッと尻尾を差しこんでガード。尻尾を器用に使って間一髪で防ぐ。
あーぶね~、殺すところだった~。
ホッと一息つく暇もなく、スラターンがなにやら喉にエネルギーを充填する。
青く光る予備動作から来る攻撃。パシフィックリムなら酸、EDFなら電撃だ。
どっちだ!?どっちがくる!?
バリバリバリバリバリバリ!!!!!
電撃かあ~!!
俺の体表を撫でる電撃は俺がイェーガーやバルガなら大ダメージを受けていたであろう大電力。あ、コンクリート溶けてる。ぱねぇ。
しかしゴジラアースたる俺にとって電気などただのエネルギーであり、粒子ビームにすら満たないこの電力では傷すらつかない。
今、試しにゴジラアースの無敵の秘密である非対称性透過シールドを切ってみたが、やっぱり痛みすら感じない。なんか当たってる感触がするくらいだ。ちなみこの非対称性透過シールド、2万年前の死闘を描いた前日譚の時点でスーパーマンのフォースフィールドとほぼ同じ防御力(40メガトンの爆発に耐える)らしい。
それが2万年かけて成長したアースならどれほどの防御力か、もはや想像もつかない。
超新星爆発にも耐えられるなら、冗談抜きで光の巨人案件だ。
そんな訳でゴジラアースボディの俺には痛くも痒くもない。
「ほらよ、お返しだ」
必死に電撃ビームを吐くスラターンに歩いて近寄り、ズドンッッ!!とバルガのようなハンマーパンチを叩き込む!
スラターンが頭から地面に叩きつけられた衝撃が大地を揺らす。まるで地震だな。
一撃で昏倒したスラターン。だがまだ生きている。
足を思い切り持ち上げ、そして、全力のストンピング!!!
フォボスの集中爆撃のようなクソ重い爆撃音と先程を凌ぐ衝撃が響く。
舞い上がる砂煙はEDF隊員の目から俺の身体を隠すほど。
そして再び俺の姿が見えた時、そこに立っているのはこの俺、ゴジラアースただひとり。
スラターン、完全に沈黙。
■■■■■■■■■■■■!!!!!!!
勝利の雄叫びを挙げると、俺は海へと帰っていった。
その間、EDFの追撃は無かった。
プロフェッサーならゴジラの放射能汚染を除去できる発明とかできそう。