すごろく場から戻ったら、ゲームクリアされてた 作:フライングトースター
「く、糞ぁあああああああああああああああああああああああ!!?」
腹に抱える憎悪をあらん限りの声に出し、俺はオルテガに斬りかかった。まだ〝へんげのつえ″の効果は続いている。情事の最中&死角から&赤の他人からの攻撃。いくら何でも防げまい―――そう思ったのだが。
「お前だったな、我々に良からぬ感情を抱いていたのは。先の宴の頃からお前の事は怪しいと思っていた。隙を見せたら案の定、だな」
「ぐ、くく、何だと・・・?」
傍らに置いてあった〝おうじゃのけん″をつかみ取ると、一瞬で俺に反撃してきた。
嘘だろ、今のを防ぐのかよ。
完全にこちらに向き直ると手に持った剣と股間の剣をこちらに見せつけてくる。うげげ、嫌なもん見せるんじゃねぇよ。
お互い牽制し合っていると、後方で服を身に着けた
「勇者ロト、下がって服を!ここはアタシが!!」
「・・・!すまん、少しの間頼んだ!!」
「お任せください!」
おいおい、何なんだよその阿吽の呼吸は。てめぇはそんなことできるような器用な奴じゃなかっただろうが。あれか?体が繋がったから心も繋がったとかそういうこと言っちゃうわけ?いちいち、ムカつくやつらだよなぁ!
「てめぇ、糞ヴィッチ!人様の荷物奪っておいて、タナボタ勇者パーティ気取ってんじゃねぇぞ!!返しやがれ、俺の装備も名誉も何もかも!!命を以て俺に償えぇええええ!!!」
「あなた、まさか・・・!?」
そしてここにきて〝へんげのつえ″の効果が解け、俺の姿が元に戻る。
「そうだ、俺だよ
「嫌ぁああん、勇者ロトさまぁああ!助けてぇっ!!」
「黙れ、死ねぇええええ!!!」
コイツだけは必ずここで、殺す!!
そう思った俺だが、ヴィヴィアンが道具袋から無造作に投げつけてくる装備・アイテムが邪魔で中々当たらない!どれもこれも勿体ないが、全て切り捨てていく。
糞、糞、糞が!俺のアイテムが、俺の邪魔をするんじゃねえ!!
「すまない、遅くなった!!」
「勇者さま!」
「チッ、間に合いやがったか・・・それなら―――」
装備を身に着け終わり、完全武装となったオルテガが
それを見て俺は戦法を変える決心をした。剣が駄目なら―――
「ギ・ガ―――」
「なに?それは・・・!?」
オルテガがこれから放たれる何かに気づいたように動きを止めるが、もう遅い!!
喰らえ、勇者の最強魔法!
「―――デイン!!!」
「ぬわ~~~~!!!?」
「きゃあ~~~~~!!!?」
轟音を轟かせ、金色の雷が敵を打ち倒す。それがこの勇者の最強呪文〝ギガデイン″だ。
直撃を喰らった二人は、息も荒くその場に崩れ落ちる。もう二発もすれば、奴らの体力とて全損することが出来るだろう。
轟音を聞きつけ、遠くの方から兵士が駆けつけてくる気配を感じるが、奴らにこの俺はもう止められない!
「ハハハハハ!!見たか、これが真の勇者の証〝ギガデイン″だ!」
「そ、そんな!そんな馬鹿な!!?」
「ううう・・・強すぎるよぅ・・・」
「真の勇者であるこの俺の魔法の前に!!滅び去れ簒奪者共がァァァァ!!!」
愕然としてこちらを見つめるのみとなったオルテガ、倒れ伏して動けない有様であるヴィヴィアン。
もうこれ以上時間をかけるまでもない。ギガデイン連発で沈めてやる!!
そう思って手をかざした矢先―――
『おやめなさい』
中空に女性の姿が浮かび上がり、それと同時に俺の体が意に反して動きを縫い留められた。
こ、コイツは・・・!
「てめえ・・・ルビス!何のつもりだァ!?」
それは精霊ルビス。大地の精霊にして「上」の世界、そしてアレフガルドの大地を創造した存在。
かつてゾーマによって石となり封じられていたのを、俺が解き放った女性だった。
それが、俺を邪魔している。
『これ以上、彼らに危害を加えることを許容しません』
「ハァ!?何を寝ぼけたことを・・・おい、俺の硬直もてめぇの仕業だな。解け!解きやがれ!!」
『そのような粗野な物言い。感心しませんね』
「おい、お前は俺に恩があるんじゃないのか?俺がどれだけ世界の為に―――」
『彼らこそ、私が認める勇者です』
「な―――」
ルビスは、笑みを浮かべていた。ただしその笑みはどこまでも冷酷な色を宿し―――
『貴方を最早勇者として認めることは出来ません』
『貴方の力は危険なものです』
『よって、』
『貴方の力を―――
俺の全てを、奪い去っていった―――
アレル 現在の職業:**** Lv0 性格:****
取得技術 魔法:
特技: