すごろく場から戻ったら、ゲームクリアされてた   作:フライングトースター

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クリスマスの暇つぶしに、どうぞ。
クリスマスは予定でいっぱい?またまたぁ・・・
―――嘘、なんですよね?


新しき時代に。俺、参上!(電王感
おうのなかのおうりゅうおう


 

今から600年ほど昔のお話。

アレフガルドの地に「闇の魔王」が現れ、人々を苦しめていました。

この大地を守護する精霊ルビス様は人々と共に戦いましたが、敗れて石に変えられてしまいます。

そうして人々が希望を失い、絶望に打ちひしがれたその時です。

闇を切り裂き、2つの希望がアレフガルドに現れました。

雄々しく力強き眼を持つ戦士と、それを支える凛々しく美しき眼を持つ賢者でした。

二人は精霊ルビス様を助け、石の呪いから解放しました。

精霊ルビス様の祈りによって「たいようのいし」と「あまぐものつえ」から虹の架け橋を作り出し、魔王城への道を作り出したのです。

そして「闇の魔王」を滅ぼし、魔王が隠していた「ひかりのたま」を取り返しました。

人々は彼らに深く感謝し、戦士を「ロトの勇者」賢者を「ロトの花嫁」と呼び祝福しました。二人は安住の地を求め、いずこかへと去っていきました。

この世にまた闇が迫るとき、彼らの末裔が現れその闇を払うだろう、と言い残して・・・

 

 

そして、その時はやってきた。

アレフガルド歴1348年、突如として現れた〝魔王″。彼は自らを王の中の王〝竜王″と名乗り、ラダトーム城に強襲。長い間平和を貪っていたラダトームの戦力ではただ蹂躙されるばかり。そして〝ひかりのたま″をはじめとする国の至宝を強奪し、去っていった。ついでとばかりに美しき姫〝ローラ姫″を手に。

竜王は〝ひかりのたま″の力で〝魔の島″に城を築いた。まさに昔、物語の「闇の魔王」がそうしたように。〝魔の島″はまさに難攻不落、ラダトーム側からは切り立った断崖と荒れ狂う潮に遮られ、リムルダール側からは同じく荒れ狂う潮とそれこそ橋でも架けないと渡れないほどに陸地と陸地が遠い。どこからも手が出せないでいた。

 

ラダトームの国は大慌てであった。突如破られた平穏。奪われた宝物とローラ姫。

とにかく急ぎ国の内外から戦力を求めたが、竜王の襲来と時を同じくして現れたモンスターどもの対応に追われていて国の外からの救援は見込めない。むしろ、既にいくつもの町や村がモンスターどもにより滅ぼされたようだった。

その時、誰かが呟いた。「伝説に謳われしロトの勇者よ、この世界を救い給え」と。

 

そうだ、国の誰もが知っている「ロトの伝説」。その最後にはこう書かれていたはずだ・・・

 

この世にまた闇が迫るとき 彼らの末裔が現れ その闇を払うだろう

 

今こそ、その時なのではないか?

ラダトームの神殿長は国のルビス教の教徒を集め、皆一丸となって精霊ルビスに祈りを捧げ続けた。かくして、その祈りは届けられた―――

 

 

『皆の祈りが私を呼ぶのが聞こえました。』

 

 

『皆の希望、ロトの末裔はラダトームに向かっています』

 

『彼こそ世界の希望。精霊の導きのままに』

 

 

どっと沸く民衆。神官。国の兵士たち。やったぞ!これで世界は救われる!

国の希望が、まもなくやってくる!万歳!ラダトーム、万歳!

アカルイミライヲー

 

 

『それt』

 

 

「?ルビス様、何かおっしゃられましたか?」

 

 

『―――?――――――!?―――・・・・・・』

 

 

精霊ルビスと交信をしていた神殿長は、彼女の声が徐々に聞こえなくなっていったことに疑問を抱き呼びかけたが、それっきりルビスが応じることは無かった。

なおも交信板を手に立ち尽くしていた神殿長だったが、人々が訝しむようにこちらを見ていることに気づき、慌てて笑顔を取り繕って言った。

 

「さぁ、皆さん。精霊ルビス様はロトの末裔がやってきて闇を払ってくれるとおっしゃいました*1。皆さんはモンスターに備えつつ、国を守るために尽力しましょう!」

 

 

ガヤガヤと話しながら散っていく人々。その中に見覚えのない青年が混じっていることも、交信の最中に増幅器の一部が闇に淀んで使えなくなってしまったことも、ついぞ誰も気づくことは無かった―――

*1
言ってはいない





ルビス「あれ?何か声が繋がっていないんですけれど!?もしもーし・・・」
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