すごろく場から戻ったら、ゲームクリアされてた   作:フライングトースター

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ギャンブルは程ほどにしようぜ。俺との約束だ

 

この世界にはすごろく場がある。

 

そう確信を持ったのは、ロマリアでいつものように『勇者特権』であるタンス漁りをしていた時だ。

ロマリア城のタンスにそれはあった。

 

 

「"すごろくけん"じゃねぇか・・・!」

 

 

黄色の紙にダイスにマス。左右にはマッチョな男二人がダイスを掲げている。間違いない。非売品のアイテム(なお、モンスターからもドロップする)である、すごろくけんである。

 

これこそドラクエ3のリメイク版から登場した要素も一つ、すごろく場に挑む必須アイテムである。各地に点在するすごろく場には、その時点では中々にレアなお宝が眠っており、見事踏破することで戦力のアップが見込めるというおまけ要素だ。

しかし、その実ランダム要素が多分に含まれ、何度もセーブ&ロードを繰り返すことによってやっとクリアできるという難易度である。

 

この世界にセーブ&ロードは無い。だが―――

 

 

  ざわ・・・   ざわ・・・

 

「地獄の沙汰ほど面白い!」

 

    ざわ・・・   ざわ・・・

 

 

 

 

ま、母数は正直よ。すごろくけんドロップするモンスターを乱獲して、各地のすごろく場を制覇してやりましたわ。

娯楽のほとんどない俺の旅のオアシスっちゃあ、これくらいだからなぁ・・・

 

んで、マイラのすごろく場な。

マイラでは、やれ「おうじゃのけん」だ、やれ「ようせいのふえ」だ、で重要イベントがてんこ盛りだったんでついつい後回しにしちまったんだ。

その後は(いつの間にか脱獄していた)ストーカーの対処やら、「にじのしずく」の作成やらで忙しくてな。リムルダールの岬で虹の橋が架かっていくのをぽけ~~っと見ていたらふと思い出したって寸法よ。

急いでリムルダールの宿屋に取って返して、宿屋のおっちゃんに「一世一代の大勝負に挑んでくるぜ」とニヒルに笑って告げて、向かうはマイラのすごろく場よ。

 

いやぁ、凄かった。今まで各地のすごろく場を制覇してやった俺だが、流石マイラが前面に押し出してあるすごろく場だけあって熱気も凄いし、観光客もそれなりに多かったし、難易度も過去イチだったわ。三日三晩挑みまくったわ。それに偶然すごろく場制覇を争うおっちゃんもいてな。あのおっちゃん、確かアマモジとか言ったっけ?すげぇダイス運で、あわや負けるかと思った。

 

だが俺もすごろく場の勇者と呼ばれた男(呼びません)―――デッドヒートの結果、なんとか競り勝った。あそこまで緊張したのは、キラービーに囲まれて麻痺攻撃(当たると一人旅の場合全滅)を避けまくった時以来だったぜ・・・

 

吹きならされるファンファーレ。

渡される豪華景品。

人々の喜悦の声。   ああ、空が!空が!!

夢見心地・・・!

圧倒的感謝・・・!!

ああ、空がこんなにも眩しいよ。空でさえこの俺を祝福してくれる―――

 

 

 

 

あれ?

 

 なんか

 

  空の闇が

 

   晴れて―――

 

 

≪そらの うえのほうで なにかが とじたような おとが した!≫

 

 

 

この後、デッドヒートを繰り広げたおっちゃんとめちゃくちゃ吃驚した





どういうことなの・・・
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