すごろく場から戻ったら、ゲームクリアされてた   作:フライングトースター

3 / 26

この作品内でマイラは、ドラクエ3時点では「町」であったとして書いております。
ご容赦ください。


すごろく場を抜けると、そこは光の世界でした

 

この世界にはいくつかのルールがある。

例えばそれはモンスターを倒すと落とすゴールドだったり、ホイミや薬草でたちまち回復する体力値だったり、『勇者特権』のいくつかだったり。

 

そして、ストーリーの進行に対する仕様だ。

結論から言うと、〝フラグ管理があるいくつかの出来事に対して、勇者側が干渉しないとストーリーの進行がない"という事だ。

 

アリアハンの町から出て延々狩りを行っていても、これ以上バラモスは勢力を強めてこないし、カンダタが捕まったりバハラタまで移動するなんてこともない。

だから俺も悠々とすごろく券を集めまくっ(乱獲し)ていたわけだしな。

 

 

それが俺が検証したルール、の筈だ。しかし―――

 

 

 

「な、なんで空が・・・?まさか大魔王ゾーマが倒されたっていうのか?」

 

マイラのすごろく場を出た俺。そこに広がっていたのは、まさかの真昼の空。ド快晴である。端的に言えばすげぇ眩しい。

あり得ないことだ。

なぜなら、〝このアレフガルドの世界"は大魔王ゾーマによって闇に閉ざされているから。その為、常に世界は薄暗い闇に包まれており、例え時間的に夜であるとしても星の一つさえ空には見えない。

町の外では強力なモンスターが闊歩しており、無数にあったはずの村や町は数えるほどに滅ぼされて消滅。人々は先の見えない世界に絶望しながら何とか生きながらえている―――

そんな感じの設定だったはずだ。

 

とにかく、これはまずい。

何がまずいって、「勇者がすごろく場で遊び惚けているのに世界が平和になりました」って絵面がまずい。

今の俺は可能な限り一般人の装いをしているが、見る者が見れば勇者だとバレるかもしれない。

え、勇者装備?そんなもんは、宿に置いてきたよ。こちとらすごろく(お遊び)に来とるんじゃい。「勇者様がすごろくに現を抜かしておる」な~んて言われたくはないからさ。

 

 

取り敢えず俺は変身バレをしたくないヒーロー(ウルトラマン)よろしく物陰で「へんげのつえ」を使用し、老人の姿に変身した。狂喜乱舞(アカルイミライヲー)する町人達を尻目にこそこそ町の外へ移動し、ルーラを唱える準備をする。

目を瞑りルーラを使おうとすると、脳内に今自分が〝行ける"地名が浮かんでいく。

 

ラダトーム―――行ける。

リムルダール―――行ける。

アリアハン―――行け、ない・・・

ランシール、ダーマ、ロマリアも・・・駄目、か。

 

アレフガルドは行けて、あちら(「上」)の世界は行けない―――

 

 

間違いないだろう。これ、ゲームクリアされている奴じゃん・・・




ゲームクリアしたのか、俺以外の奴で―――!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。