進撃の巨人 The end -ゲームの主人公が生きていました- -誰が為の翼- 作:キラトマト
「……クソ、おい!! 誰かいないのか!!」
必死に生存者を探し続けるグリュック。
「もう……いねぇよ……生きてるやつなんて……」
「うるさいなぁフロック! お前だって団長見つけたんだろ!? だったらこっちだってきっと!」
「しつっこいんだよ!! 受け入れろよ!! 俺の同期は全員石つぶてに砕かれて死んだ……お前らんところは超大型巨人の熱風で焼かれて死んだ……死んだことには変わりねぇだろ!!」
「でも……諦めきれねぇよ……モブリットさんも……ハロルドさんも……必死で戦ってた……それを殺したやつはもう……アルミンの中だ」
「あぁ、団長を見捨てたせいでな」
「お前っ……!! ……もう、いい」
「おい待てよグリュック!!」
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「地下室へは私とリヴァイ、エレンとミカサで行くから、残った者は四方を壁上から見張っててくれ」
そう言ってハンジは、4人でエレンの生家、その地下室へと向かっていった。
「なぁグリュック……さっきはすまなかったな」
「いいってフロック」
(それよりも……地下室の中……気になるな)
だが彼らに与えられたのは見張り。独断で行動する訳にはいかなかった。
「海って……どんなところなんだろうな」
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地下室の、グリシャの手記に書かれていた内容は世界を、いいや壁内を揺るがすものであった。壁の外の人類はまだ滅んでいないということ。そして自分たちの種族が「エルディア人」という人種の中でも巨人になれる生態を持つ「ユミルの民」であることが記されていた。
「つまり今まで俺たちが倒してきた敵ってのは俺たちと同じ民族の、俺たちの祖先ってことなんだろ?」
「そうだけど……グリュック、なぜ君はそんなに冷静でいられるんだい?」
「いや……俺はもう巨人であるライナーを殺そうとしましたし……それに何十年も前の祖先より、今の仲間の方が大事ですから……そんなことで戸惑ってられません」
「……そうか」
「でも……世界が敵ってんでしょ? ……これからどうなるんでしょうね……。この壁の中は……」
「あぁ……いちばん厄介な超大型が奪えたとはいえ、鎧と獣には逃げられたままだ。いつ攻めてくるか」
「それに俺たち壁内の文明と壁外の文明じゃ流石に差がありすぎますよ……勝てっこない」
「だが……もしあの調査船が送られてくるという話が本当ならもしかしたら……」
「まさか人を……殺すんですか?」
「……わからないさ」
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「ただいま。ナナバさん」
「……!!」
「あ、あ、あぁ……グリュック……」
「うわっとナナバさん?」
「……生きて帰ってきてくれて……ありがとう」
「そ、そりゃぁ……約束しましたから……。ナナバさん、ウォール・マリア、奪還しました」
「……そうか。君が無事なら……それだけで……」
「……それと俺たち今度、海ってところに行くんです。一緒に行かないですか?」
「もう……調査兵団は辞めているんだよ? いいのかい?」
「まぁ……今の調査兵団に人はほぼ居ませんし……。……それにハンジさんが団長だから多分……許可してくれると思いますよ」
「なら……ついていってみようかな。折角だしね」
次回、『青』
グリュックに魅力は感じますか?
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感じる
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感じない