進撃の巨人 The end -ゲームの主人公が生きていました- -誰が為の翼- 作:キラトマト
「ガビ!? オイ!? どうしたんだ!? おい!? しっかりしろよ!?」
2人1組で牢屋に入れられたガビとファルコ。ガビはバタバタと両手両足を振り回して暴れる。
「何があった!?」
看守が心配そうに牢屋の中に入ってくる。
「き、急に苦しみ出して!」
自分一人では埒が明かないと、そう思い看守に助けを求めるファルコ。
「おい嬢ちゃん、大丈夫か?!」
彼女に近づいた瞬間、頭をぶっ叩かれ倒れる。そしてそんな看守をレンガで滅多打ちにする。
「やりすぎだっ!! おい! どこ行くんだよ!!」
牢屋を出るガビを追い掛けるファルコ。
「こっから逃げてっ! どこに行くんだよっ!」
「もうっ、誰も信じられないっ! ジークに会って! 問い詰めるまでっ!」
「おいっ! 待てよ!!!」
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ある村のはずれの河原まで逃げていたガビとファルコ。
「もう追っては来ない……」
「逃げて、どうすんだよ……」
「私は捕まって死ぬまでにジークに会って問いただしたいだけ。……私たちマーレを裏切ったのかって」
「ならそれにその腕章外せよ。ここにもいずれ軍人が来る」
「こんな田舎に来るわけないでしょ……何してんの!?」
ファルコがガビの腕章を引っ張ると、彼女はファルコを投げ飛ばす。
「痛っ! 何すんだよ!」
ファルコの胸ぐらを掴みながら彼に怒鳴った。
「これがないと、島の悪魔と同じになるでしょ!? 私は崇高なマーレの戦士なの! そもそもあんたまで死ぬ必要は無いのに……」
2人の背後で、ガサッという音がした。現れたのは少女だった。
「ねぇ」
「!?」
「そこで何してるの? こんなところで子ども2人だけなんて」
「私たち……親が嫌で出てきて……もう、帰れないんです……」
そう言いながらガビは石を手に取ろうとする。それを目にしたファルコは止めようとするがその前にその少女は後ろを向いて言った。
「お腹、空いてるでしょ? こっちに私たちの家があるから来なよ」
「え……?」
2人は顔を見合せ、一旦少女の後を着いていった。
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「皆に話してくるから、ここでちょっと待ってて」
「……あの馬は逃走用に使える」
そう呟いたガビにファルコは「何言ってんだよ……」とツッコミを入れる。
「看守を殺したかもしれない、もっと遠くに逃げないと……ここもじきに捜索される」
「今やみくもに動いたってすぐに見つかるだろ。この牧場なら働き口もあるだろうから……何日か居させてくれるように頼んでみよう」
「……私は悪魔共と一緒に食事なんてできない……」
「お前なぁ……」
そんな押し問答の最中、ドアがガチャりと開き、彼らを連れてきた少女カヤが顔を出してくる。
「入ってきて」
「俺が全部話すから……余計なこと言うなよ……」
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ベンとミアという偽名を使い、ブラウス夫妻が営むブラウス厩舎へと辿り着いたファルコとガビはそこに住む少年少女を暮らすこととなった。
「2人とも仕事覚えるの早いね。体力もあるし」
「ハハ……そんなありがとうございます。しかし……カヤさんもですけどここで働いてる人はみんな若いんですね」
「うん……殆どここにいる人は孤児だからね」
「……そうだったんですか」
「女王の方針で行き場のない子供には支援があるから、ここは4年前に親を失っている子供達の集まりなの」
そう言うカヤに対してガビはキッと睨みを効かす。
「罪を受け入れてないようですね……」
そんな言葉から始まり、ガビはエルディアの歴史を叫び放った。しかしそんな彼女を庇い、カヤは故郷の村を2人とともに訪れた。カヤは母親が殺された時の話をするが、ガビは2000年も過去の話を引き合いに出し、話は堂々巡りとなってしまう。しかしファルコの仲裁により終わる。
「お母さんにはなんの罪もありません。ごめんなさい……。何も悪くないのに……」
「軍の情報を敵国に漏らして……それで何で謝るの……?」
そうボソッと呟くガビに、ファルコは気まずそうに目を逸らす。
「ありがとう……ベン。教えてくれて……でもベンが謝るのはおかしいよ。マーレで生まれただけなのに……」
そんなカヤの言葉に思うところがあったのかガビは
顔面蒼白、ファルコは顔を逸らす。
「それで……カヤさんは……その状況からどうやって助かったんですか?」
少し経って、ファルコがカヤに問いかけた。
「ある人が……助けに来てくれたの今の私より少し年上ぐらいのお姉ちゃんとお兄ちゃんが……お姉ちゃんは庭にあった薪割り用の斧を持って入ってきて、巨人相手にそれで戦ったの」
「……」
「薪割り用の斧で? 無茶だ……」
「うん……結局お姉ちゃんは自分を盾にして巨人から私を逃がしてくれた。この道を走れば……いつかあなたを助けてくれる人と会える。だから会えるまで走ってと言って……。それでその後お兄ちゃんと会って、お兄ちゃんとお姉ちゃんで巨人を倒したの。もしお姉ちゃんが生きてたら……行く宛のないあなた達を決して見捨てたりしない。私にそうしてくれたように……」
「……」
「今度ブラウスさんとマーレの人が働いてるレストランに招かれてるの。あなた達をそのに連れて行ってマーレ人に合わせれば……2人共マーレに帰る方法があるかもしれない……」
「……どうしてそんなことするの?」
先程から黙りこくっていたガビがようやく口を開く。
「私は……お姉ちゃんやお兄ちゃんみたいな人になりたいの」
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一方その頃、ナナバ宅に預けられたゾフィアはナナバとともに過ごしていた。
「ナナバ……さん……?」
「あ、あぁ……うん、そうだよ? ……マーレでは私たちが悪魔だって教えられてるんじゃないのかい?」
「そうですけど、別にあまり興味無いです。私はそれよりも興味のあることが出来たので」
「へぇ……なんだい?」
「私を助けてくれた兵士です。何故敵国の、しかも兵士である私を助けてくれたのか、その理由が知りたいなと」
「まぁ……彼に他意は無いと思うけど……」
「他意……?」
「あぁ、彼は襲われてる人はほっとけない性分だからね。まぁ君を助けたのは予想外だったけど」
「あまりよくわからないです。本人に聞いてみないことには」
感想くれると嬉しいです。辛口がいいです
グリュックに魅力は感じますか?
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