進撃の巨人 The end -ゲームの主人公が生きていました- -誰が為の翼- 作:キラトマト
同時刻、兵団本部ではワインを飲んだ兵士の体は電気が走ったような感覚に陥る。そしてそれはフロック達イェーガー派に拘束され調査兵団に連れられたファルコも同じだった。
「お別れだ、兵長。部下思いのあんたのことだ。多少大きくなったくらいで何にも悪くない部下を、斬り殺したりなんかしないよな?」
巨人と化した兵士たちが次々と木の上から落ちてくる。
「……!」
大口を開け四つん這いで迫る巨人を一旦は躱し、上空に避難する。
『ワインだと……?』
そしてリヴァイは、ひと月前のことを思い出していた。
『どうして任務中に酒がいる?』
『兵長! これは憲兵の連中しか飲めなかったマーレ産の貴重なやつなんですよぉ!』
『調査兵の若いのが頑張って仕入れてくれたのに! ここに置いていくっていうんですか?! 少しくらい楽しみがないと……』
『紅茶があるだろ』
『へいちょ〜〜!!!』
『チッ……めんどくせぇな……いいだろう、持っていけ……』
「クッ……ソ……!!」
その間にも巨人は木を上り、次々とリヴァイの元に集まっていっていた。
(ジークの脊髄液がワインに……!? いつから仕込まれていやがった……体が硬直するって予兆はなかった……嘘だったか? クソッ! 速えぇ……動きが普通じゃねぇ、これもジークの仕業か!?)
「ッ!!」
木を踏み台にし、背後から飛びついてくる巨人を、間一髪で躱し、リヴァイは地面へと落ちていく。だがそれに手を伸ばす巨人が一体。
「!!」
瞬時に刃を引き抜き、指を切り落とす。
「!! ッ──!! バリス……!!」
首の後ろに飛び移るリヴァイ。
(まだ……そこにいるのか……? お前ら……)
四方、いや八方から迫る巨人、彼はガスを片方だけ噴射し回転、巨人の目を撹乱する。
(まだ……死ねねぇさ……
下にいる小型巨人の首にアンカーを刺し、首ごと切り落とす。
(まずは一体……)
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その頃、ジークは生み出した3体の巨人を連れてリヴァイから逃げていた。エレンと合流するために。
「しっかしちゃんと場所と時間覚えているんだろうなぁエレン」
巨人の手に乗りながら、そんなことをぶつくさと呟いていた。しかし、背後からアンカーの音がするのに気がついた彼は、思わず青ざめる。
「ッッッッッ!! 行けぇええええ!!」
既に一体は死んでいた。なら、ともう一体を差し向けるが瞬時の内に身体中を切り裂かれ死んでしまった。そして自分が今乗っている巨人のうなじにアンカーを刺す。
「ッ……!! なんだよもぉぉぉぉぉぉぉ!! またかよぉぉおおおお!!」
巨人化の光が見えたことにより、リヴァイは上空に退避した。
「どこに行ったリヴァイ!!」
獣の巨人と化したジークは先程まで自分が乗っていた巨人の頭と体を掴み分離させる。そして前回の反省から最初にうなじを硬質化させた。
「そこか……!!」
木の間を飛び回るリヴァイを発見したジークは頭を握りつぶし肉片を投げつける。
(クソッ……他の巨人はどうした!?)
「お前の可愛い部下達はどうした!? まさか殺したのか!? 可哀想に!!」
そんな言葉でリヴァイを動揺させようとでも思ったのだろうか、背後で何かが落ちる音がし、瞬時に投げる。
「ッ!!」
(枝……!?)
「必死だな髭面野郎、お前は大人しく読書する以外なかったのに、何で勘違いしちまったんだ……俺から逃げられるって……」
仲間を斬ることに躊躇いがない訳では無かった。しかしその選択に後悔はなかった。ジークの言葉に動揺するほど、やわな精神を持ってはいなかったのだ。
「部下を巨人にしたら、俺が仲間を殺せないとでも思ったのか? 俺たちがどれだけ仲間を殺してきたか、知らねぇだろうにッ!!」
リヴァイの声が巨大樹の森に木霊する。
「ウォォオオ!!」
巨人の体を真っ二つにし、それを上空にいるリヴァイ目掛けて全力で投げつける。
「ッ!!」
しかし、それらは全て躱され、うなじには4本の雷槍が突き刺さる。それは硬質化など物ともせず、ジーク本体にすら届いた。
「うあああぁあ」
強烈な雷の音と共にうなじから飛び出たジークはリヴァイに頭を鷲掴みにされる。
「よぉ髭面……テメェ……臭ぇし汚ぇし、不細工じゃねぇかクソが……。まぁ……殺しやしねぇから安心しろよ。すぐにはな」
グリュックに魅力は感じますか?
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感じない