進撃の巨人 The end -ゲームの主人公が生きていました- -誰が為の翼-   作:キラトマト

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彼らはようやく、長きに渡るエルディア人に対する因縁を絶つことができた。しかし、失ったものが多すぎた。命も、心も。天と地の戦いにて生還した1人の青年は『時空間起動装置』を開発、使用し過去の時代へと赴いたのだった。


第2部 過去を変え、世界をやり直せ
#45 犠牲の裏の正義


「遂に……遂に完成したぞ!!」

 

 ナナバがシガンシナ区へと遠出している間に彼は、自宅の中で歓喜の声を上げた。

 

「何が出来たの?」

 

 ゾフィアの呟きはすぐにかき消される。

 

「これであいつに……エレンに報いることが出来る」

 

 彼がこうなったのには訳があった。それは1年前のエレンとの戦い、『天と地の戦い』と呼ばれる最終決戦が起こる前に遡る。

 

「エレン……?」

 

 あの時、急に景色が変わったと思ったらエレンがいて、そこで彼は……。

 

「よぉ」

 

「エ、エレン!?」

 

 何故か訓練兵時代の姿で彼の前に姿を現したエレン。

 

「話したいことがあってな」

 

「そっか……俺たちエルディア人は『道』とやらで会話できるんだったな。で、なんだよ話って」

 

「頼みたいことがあるんだ。お前にしか託せない」

 

「俺にしかって……何だよ、俺はお前を殺したくなんかねぇぞ」

 

「いや……その後の事だ」

 

「その後って……やっぱ死ぬつもりなんだ」

 

「あぁ……。それでお前に頼みたいことっていうのは……俺の遺骸を使って、過去を変えて欲しいんだ」

 

「は?」

 

 2人の間に、沈黙が流れる。

 

「……」

 

「いやいやいや!! どういうことだよお前!! 過去に戻るったってそりゃ……てかなんだよ突拍子もないこと言って!!」

 

「おかしいこと言ってるってのは重々承知だ。だが頼む」

 

「……つかその感じやめろよ。無理してんだろ」

 

「無理なんかしてないっ」

 

「ほら今の、昔の感じ出てたぞ? 俺はあんとき、お前のこと好きと言ったが、あれはあの時のお前だけじゃねぇ、昔も含めてってことなんだよ」

 

「……昔の感じ。でもっ、俺はもう……そんな資格ねぇよ」

 

「人類を皆殺しにしたからか? そうやって責を負う心があれば十分だ。しかもここには今、俺とお前しかいねぇんだぜ? だったら何も気負う必要ねぇよ」

 

「…………だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ###

 

 そんな会話を交わし、そしてエレンを殺したのだ。だがその直後、会話を思い出した彼はエレンの遺骸を拾い集め、それを利用し『時空間起動装置』を開発したのだった。

 

「まず『進撃の巨人』の能力で過去と未来を行き来できるようにし、次に『始祖の巨人』の能力のひとつの巨人生成をエネルギーに変換、無限に動くようになってるんだ!」

 

「誰に説明してるの?」

 

「あ、あぁゾフィア……いたのか。ってぇ!! ゾフィア!! な、ナナバさんには内緒だぞ? このことは」

 

「……うん」

 

「これでいつでも過去に行けるんだが……そもそもいつの時代に飛べばいいんだよ……エレンの奴もわかってないんじゃねぇか?」

 

 そうブツブツと呟いていた。

 

「……よし、何回でもできるんならまずは……俺の知ってる範囲からだろ」

 

 覚悟した彼は、ある時代へと赴いた。




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