進撃の巨人 The end -ゲームの主人公が生きていました- -誰が為の翼- 作:キラトマト
『お、おいその時代は俺の記憶にもねぇって!!』
「だからだろ!? お前も知らねぇ過去だからこそ、変えることに意味があるんだよ!!」
『無茶だ!!』
「エレンらしくねぇぞそんな言葉!」
2000年弱も時間を逆行したため、体感時間で約7日間も何も無い空間を移動し続けていたグリュック。
『らしいってなんだよらしいって!! てかおい前見ろ前!!』
「あ」
目当ての時代にたどり着いたグリュックだったが、その時代の住人と正面衝突を起こしてしまった。
「ご、ごめんなさい!! 大丈夫!? 怪我はないか!?」
『この女の子……』
「え? まぁいい! 大丈夫!? ほら、掴まって」
彼は少女の手を引っ張り上げ、名前を尋ねる。
「君、名前は?」
『「ユミル」』
エレンとその少女は同時に言葉を発した。
「え?」
「ユミルって言うの」
『……やっぱり』
グリュックは後ろを向いてエレンと話す。
「なんでお前がこの子の名前を……って、ユミル!?」
『あぁ、恐らくは……な。まだ喋れてるってことは王は来ていないんだろう……』
「? おじさんどうしたの?」
「お、おじ……いや、ユミルちゃん、もし今日、悪い人達がこの村に来て、村の皆を殺していくって言ったら、信じる?」
「ふふ、何それ」
ユミルは微笑みながら、彼の言葉を信じていないかのようなことを言った。
『初対面の子にそんなこと言って通じるわけねぇだろ。……てかもしユミルを連れ出して奴隷にさせないって考えてんなら無駄だぞ』
「どういうことだよエレン」
『別の誰かが始祖の巨人になるだけだ。例えば……あの子とか』
エレンは桶で水を汲んでいる少女を指さし言った。
「……ならどうすれば」
『この子は湖に落ちてハルキゲニアって奴に会って巨人化の力を得たんだ。だからそのハルキゲニアを倒せばあるいは……』
「でもそれだと誰かは奴隷にならないといけないじゃないか」
『必要な犠牲……いや、お前はそういうの嫌いだったな』
「お前も、だろ? だったら自力で探し出せばいいじゃねぇか。"こいつ"は無尽蔵のエネルギーが作り出せる。そいつを工夫すりゃ何かできるんじゃないか?」
「お兄ちゃん、さっきから一人でなに喋ってるの?」
「ん? あ、あぁユミルちゃん、何でもない、ないからね」
(史実ならもうすぐエルディア人の部隊が来るはずだが……)
『伏せろッ!!』
「!?」
グリュックはユミルに覆い被さり、突然降り注いだ矢の雨から守る。
「いくらっ、死なねぇとは言ってもよぉ……!!」
『あれが古代エルディアの王……おいグリュック!!』
「分かってる!!」
ユミルを連れ、一度立体機動で退避するグリュック。
「クソッ……はえぇんだよ来んのが!!」
「……知ってたの?」
「い、いや……違う……って言ったら嘘になるけど……と、とにかくあれが悪い人達がだから!!」
『おいまだ撃ってくるぞ!!』
点になるほど離れても懲りずに矢を放つ古代エルディアの民。
「おい!! このままじゃ別の誰かが始祖になるんだろエレン!!」『あぁ……まだまだ期間はあるが……多分ハルキゲニアの方から誰かを引き入れると思う……』
「厄介なやつだなソイツは!!」
『だけど……向こうから姿を現すのなら好都合だ。もし誰も豚を逃がさないのなら誰も傷つかないからな』
「豚? どういうことだ」
『始祖ユミルが豚を逃がして、それで王が処刑しようとしたんだ。それでユミルは逃げて湖に落ちて……そこで彼女は始祖の力を得たんだ』
「つまり……?」
『そんな事件が起きなければ誰も傷つかずにハルキゲニアの方から姿を現すかもしれないってことだ』
「……ならそれを期待するしかねぇな……ハルキゲニアをぶっ倒して巨人化を無くす。それが俺たちの最終目標ってことか」
グリュックに魅力は感じますか?
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感じる
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感じない