進撃の巨人 The end -ゲームの主人公が生きていました- -誰が為の翼- 作:キラトマト
#SP ナナバ誕生日記念
「ナナバさん……」
「? なんだいそんなに緊張して」
「あの……誕生日おめでとうございます!」
「……あぁ……あぁ! そうか! 今日が誕生日だったね私は……はは、忘れていたよ」
「……えぇ」
彼はマーレからの特産品である菓子類と果物をふんだんに使ったケーキに、これまたマーレから輸入したロウソクなるものを刺した誕生日ケーキという嗜好品を皿に乗せてナナバに振舞った。
「どうぞ!!」
この日の為にニコロに料理を教わった。その甲斐あってかこのケーキは一流料理店が出していても遜色ないくらいの出来となっていた。
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「まじでありがとうございますニコロさん!! まっさか教えて貰えるなんて!!」
「いいや気にしなくていいよ、君も恋人に作ってやるためなんだろう?」
「え、そ、そんな恋人だなんて────もう〜」
「俺にもその気持ちはわかるよ、アイツの誕生日ももうあと一ヶ月切ってるからな……」
「アイツ? ニコロさんも恋人いるんですか?」
「あぁ、その子は俺の料理を誰よりも美味そうに食ってくれてなぁ。本当、その顔を見た時は今までで一番幸せだった」
「え〜、ベタ惚れじゃないっすか」
「そういう君はどうなんだい? わざわざ誕生日に振る舞うケーキの為に俺みたいな料理人に教えを乞うたり、その材料の為に金を貯めたり」
「まぁ……俺も……好きっすよ」
(だってさぁ!! ナナバさんだよナナバさん!! 俺より年上だしその……もしかしたら過去に恋人いたかもしんないし……)
「ははっ、ベタ惚れなのは君のその表情でわかるさ。それじゃあまずはベースになるスポンジからだな────」
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そんな風に毎日教えて貰い、たまにサシャがつまみぐいしにくるなか、彼は遂にひとりで作れるようになったのだ。
「どうっすか!? ナナバさん!!」
「……っ」
「え……?」
(泣いてるのか……? え、もしかして甘いもの苦手だったとか?)
「本当に……ありがとう……」
「あ、あぁ……」
(まじでよかったぁぁあああ!! 本当にさぁ!! すっげー不安になったんだけど!?)
「それとこれ!!」
彼はラムジーという少年の住む港の外れにある集落で作って貰った食器を渡した。
(皆で作ってさぁ、一生の思い出になるかも!!)
「あとはあの……ちょっと重いかもしんないんすけど」
そう言って最後に彼はキヨミ・アズマビトから貰ったお召し物をプレゼントした。
「これは……その……」
東洋人の血を引くミカサのツテで和服というものに初めて触れ、彼は作ったのだ。
「ふふ、やっぱり君はまだまだ子供だなぁ」
「そっ、そりゃあナナバさんのが年上ですし? それにナナバさんはその……可愛すぎるのがいけないんすよ」
「っ、もう君は……突然すぎるな……」
「好きっすよ!! ナナバさん!!」
(向こうが照れたらもうこっちのものだからな!!)
「あぁ……そうだ、このケーキ、大きすぎて私1人では食べきれないからさ、一緒に食べないかい? ほら、あ〜ん」
「え、いやスプーンなら取って────むぐっ」
(やっべ反撃食らっちまったよ……やっぱナナバさんにゃまだまだ勝てないな……)
6月30日、グリュック・シュバインの愛する恋人ナナバの誕生日は彼らにとって最高の1日で終わった。
ずっと前から書いてました
グリュックに魅力は感じますか?
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感じない