ガンダムビルドダイバーズフリューゲル   作:ポメラニアンドロイド初号機くん

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ども、GUNSTAでキツネスキーと名乗ってる作者です。ついに念願のビルドダイバーズ二次創作!!ご都合主義になりがちかもしれないけどよろしければご覧下さい。


1章 幕開けのフリューゲル
第一話 思春期を退屈と無気力で殺した少年の翼


今思えば俺は常に退屈していた。

唐突に語り出してすまない。俺は烏丸悠悟(からすまゆうご)、高2男子だ。趣味はガンプラ制作とゲーム。他は特になし。なぜなら、ガンプラ制作とゲームは基本的に明確な正解が無いから。対戦形式のゲームなら刻一刻と環境は変わるし、ガンプラは技術の高低に差はあれど自由だから。

自慢ではないが俺は勉強でもスポーツでもなんでもやろうと思えばたいていの事はできるから何をしてもつまらないしうちこめない。勉強ならだいたい求められる模範解答が決まっているし、スポーツだって個人競技なら技術の差で明確に実力差が出る。要は求められる解答や技術を実践して活用できればそれでいい。なかなか他人には理解されない考えではあるが。

俺の幼なじみが言うには俺は言葉通り、「やればできる子」との事だ。なかなか言い得て妙だが、概ね事実。

うちこめるのはガンプラとゲームだけ。そういう訳だからまあ趣味がガンプラ制作とゲームの俺がGBN(ガンプラバトル ネクサスオンラインの略)に興味を持ったのはある意味では必然だった。

俺がGBNを始めようと思った少し前くらいの頃はちょうどブレイクデカールとかいうチートツールが裏で流行していたりと治安が悪かったみたいだが。やっぱしどこのゲームでもチーターはいるらしい。

満足か?ズルして手に入れた力で。俺は……嫌だね。まあ冗談はさておき、その他にも電子生命体「ELダイバー」の誕生とか色々ネットで話題になってた。

最初に受けた印象は良くも悪くもGBNは、話題に事欠かないオンラインゲームだな……という程度の物だった。最近では治安が良くなったらしいが。

そして今日はGBNへの初ログイン。家からお気に入りのガンプラを一つ持ってゲームセンターに向かう。持ってきたのは黒と金の王道カラーリングで頭身の高いガンプラ、ヤタガラス。明確なベース機体は存在せずゲーム「ガンダムブレイカー」での自機を再現したオリジナルのガンプラ。

GBNではガンプラの造り込みでゲーム内での性能が変わるらしいが何を基準として性能が変動するのかはまだわからない。だけどけっこう造り込んだから素組みよりは強いはず。

筐体に既に用意していたダイバーギアをセット。ヤタガラスをダイバーギアの上に置きGBNにログインする。

 

 

ログインしてまず視界に飛び込んできたのは広いロビーと、そこに集う大勢のプレイヤー(←以降ダイバーと表記)の姿だった。ガンダムシリーズで見るような仮面を付けたダイバーもいたし、連邦軍だったりザフトだったりするけど軍服を着たダイバーもちらほら見かける。

 

「さて、ログインしたはいいものの……チュートリアルはないのかチュートリアルは!?」

 

普段から低めの自分のテンションを少し上げて某天然パーマのエースっぽくそう言っては見たが、そういうのは特にないらしい。とりあえずミッションカウンターに向かい、適当にミッションを受けてみる事にする。

 

「ガンプラ大地に立つ……とりあえずこれから始めるか」

 

ぱっと見、一番簡単そうなやつを選んだ。内容はリーオーNPD3機撃破。ミッション受注ボタンを押そうとした時、

 

「もしかして、初心者か?」

 

なんかめちゃくちゃ身長高くて目付き悪い女性ダイバーが声をかけてきた。長い銀髪にパプテマス・シロッコの衣装、ただ者ではない威圧感を放っている。それこそプレッシャーだけでモビルスーツの動きを止められそうなくらいに。

 

「そうですけど……」

 

初心者カモる悪質なダイバーかもしれないのでとりあえず警戒。

 

「まあそんなに警戒すんなって。アタシはジュピターっていうんだ」

 

ジュピターさんは自己紹介ついでにプロフィールを見せてきた。なんと驚くべき事にダイバーランクがSSS。これほぼカンストでは?

 

「スゲーッすね……」

 

「アタシも普段は初心者向けのレクチャーとかはしないんだが、今日はミッション報酬でレア物手に入れて気分がいいから少しくらいなら初陣に付き合ってやるよ。たまにだけどたちの悪い奴もいるからな」

 

まだ完全に信用した訳ではないが、ジュピターさんはたぶん嘘は言ってないし俺をカモる気もなさそうだった。

 

「おねがいしていいっすか?」

 

「任せな」

 

堂々とした態度で快諾するジュピターさん。とりあえずジュピターさんから教わった通りコンソールを操作して格納庫へと移動した。

 

当然と言えば当然だが格納庫には一分の一モビルスーツサイズまで巨大化されたヤタガラスが鎮座している。もともと等身の高めなガンプラだがここまでデカいと圧がすごい。

あと、自分のガンプラが実際にモビルスーツサイズになると一種の感動を覚える。

 

「お前のガンプラでけえな……等身高いのもあるけど全長だとアタシのジ・オと同じくらいか……」

 

どうやらジュピターさんはジ・オを使うらしい。たぶんジュピターという名前もジ・オの開発者兼パイロットのパプテマス・シロッコにちなんだ物なのかもしれない。

 

「ジ・オ良いっすよね……重装甲高機動というチートじみたコンセプトとか、隠し腕のギミックとか……まあ一般パイロットだとG負荷ヤバそうですが……」

 

「おっ、なかなか話がわかる奴だな。シャアは「当たらなければどうという事はない」って言ってるが操縦するのが人間である以上、圧倒的実力差があろうと万が一の被弾はあり得る話だからな~。重装甲と高機動の両立ってのは無理がありそうに見えるが実現さえできれば合理的でもある。そういうシンプルな強さはアタシも大好きだ!」

 

ジュピターさんかなり熱く語ってる。この人めっちゃジ・オ好きだな……まあ俺も嫌いではないけど。それはそうと問題が一つ。

 

「ところで、出撃ってどうするんすか?なんか、動いたは動いたけどカタパルトから出れないんすけど……」

 

カタパルトに待機したままガンプラが動かない。

ヤタガラス……動け!!何故動かん!!Zガンダムにスイカバーされる時のシロッコの気分。

 

 

「ああ、そういや言い忘れてたけど出撃時は音声認識なんだよ。ガンダム作品の出撃シーンで定番の「○○、行きまーす!」みたいな。セリフはなんでもいいけど、なるべくシンプルにしとけよ、後で忘れたりしたら面倒だから」

 

なるほど、そういう事か。実に原作愛に溢れた仕様だ。それなら、

 

「カラスマ・ユウゴ、ヤタガラス。飛翔する!!」

 

ちょっと厨ニっぽいかもしれないけどどうせゲームだ。だったら少しくらいかっこつけてもよかろう。

俺のセリフを認識して、ヤタガラスが動き出す。加速しながらカタパルトを飛び出した。

 

 

カタパルトから出た後に見えたのは、視界一面に広がる空。モビルスーツで飛ぶという現実では有り得ない体験。自然に鼓動が高鳴り、テンションが上がる。

 

「どうだい、GBNの空は?」

 

「マジスゲェ……」

 

これが……GBN……。なるほど、多くの人が夢中になる訳だ!!

 

「しかし、お前興奮すると口数少なくなるタイプなんだな。もうすぐ戦闘エリアだ。今回は比較的簡単なミッションだから敵の攻撃パターンはシンプルだ。テンション上がりすぎて落とされるなよ?」

 

「OK。善処します」

 

俺は感覚を掴む為に少しだけ慣らしとして急旋回や宙返りを試したが、ヤタガラスは俺の操作に問題なく追従した。挙動は大丈夫そうなので機体を加速させてフィールド内に見える光のドーム、つまり戦闘エリアに飛び込んだ。

 

 

戦闘エリアに入って数秒後くらい、レーダーに反応が3機。こちらが敵機を補足するのと同時くらいに向こうもヤタガラスに気づいてビームライフルを撃ってくる。

攻撃そのものは散発的で精度も低く、落ち着いていれば回避も難しくない。2分程回避に専念して感覚を掴む。

 

「よし、操作の方はだいたいわかった……」

 

見える……見えるぞ……俺にも敵が見える。

機体を一気に加速させてリーオーNPDとの間合いを詰める。敵のビームライフルによる迎撃も激しくなるが、充分対応できる。武器スロットからビームブレード(シナンジュのビームナギナタを分割した物)を選択、連結してビームナギナタ形態にして回転を加えて投擲した。

ビームナギナタはまっすぐリーオーNPDに向かって飛んでいき、3機のうち1機を胴体から両断した。残りの2機は素早く反応して回避したが想定内。ヤタガラスは既にリーオーの背後をとっている。ここからが本命の一手。

回転しながら飛んできたビームナギナタをキャッチして即座に分割、ビームブレード形態にして両手に持ちリーオー2機を背後から斬り捨てた。

 

「これで終わりか……どうでしたか?」

 

さっきから無言で様子を見ていたジュピターさんに評価を待つ。

 

「回避の練習してたのがだいたい2分くらい、で、リーオー3機を倒すのに16秒……すげぇなお前……マジで初心者かよ……敵が弱かったにせよ、普通初心者はそんな事できん。合計してもカップラーメンの待ち時間より速いとかありえん……」

 

「どこの世界にビームナギナタ投げて牽制で1機撃墜したあとに敵の背後に回り込んで、飛んできたビームナギナタをキャッチして分割したビームブレードで連続2機撃墜する初心者がいるんだよ……明らかに計算ずくのベテランダイバーがやるようなムーブかましやがる……とりあえずお前、気に入った!!弟子にしてやる」

 

その後は興奮気味なジュピターさんに「経験を積ませる」という名目で色々なミッションを連れ回された。中には明らかに初心者向きではなさそうなミッションとかもあった。時々撃墜されたり一度失敗したミッションを対策を立てて再挑戦したり……GBNデビュー当日にSSSランクダイバーに弟子入り。なんか色々と段階を飛ばしてる気もするが、最高に楽しく、そして波乱万丈な1日となった。

 

 

 

 

 

 

 




GUNSTAの自作品との連動企画。念願のビルドダイバーズ二次創作です。構想は充分なのであとは私自身のモチベーション次第。続くかどうかはわかりませんが興味がありましたらあたたかく見守ってくだされば幸いです
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