ガンダムビルドダイバーズフリューゲル 作:ポメラニアンドロイド初号機くん
ですが「そろそろ続き書かないとヤバいかな〜」みたいな焦りで再開した次第です。
まあそもそもそんなに読者もいない超ド級マイナー作品ですので忘れられても仕方ないとは常々思っていますがねwww
自虐はこれくらいにして第十一話、どうぞ。
「フリューゲルもだいぶ実力派フォースになってきた、ここらでお前らの訓練も最終段階に入る!!」
ある日のGBNにてジュピターさんはそう宣言し、最後の試練を俺達に課した。その内容はというと……
ハードコアディメンション「ヴァルガ」、それはディメンション全体で無制限のフリーバトルが解禁されたGBNの深淵。リスキルや高火力ブッパの範囲攻撃、はたまた徒党を組んでの集団リンチすらなんでもありの魔境。
神ゲーGBNにおいての唯一のクソ要素とも言える。ヴァルガに潜る事を某漫画の用語になぞらえて「絶界行」と言う事からもその過酷さが伺い知れる。
ジュピターさんをはじめとしたGBNハイランカーの中にはヴァルガを修行の場とする者も少なくないとか……
そしてSSランクダイバーにして俺への距離がやたら近い自称、偉大なる妖狐のヨヅキもその一人だった。
「ヴァルガはわっちの庭みたいな物じゃ。一緒にいればまず大丈夫じゃぞ、カラスマ♡」
「幼なじみをさしおいてカラスマとデートなど許さない……胴に風穴空けられたいようだな女狐……」
「負けヒロインが何か言っとるの〜www」
睨み合うヨヅキとミカゲ。いつも通りの修羅場だ。ワーイモテモテ〜、嬉し……………くねぇ!!
そうしてフリューゲルのメンバーを班分けした後にジュピターさん所有のジュピトリス級戦艦でヴァルガのゲート前まで移動。ちなみにこのジュピトリス、ジュピターさんがフルスクラッチしたというのだから驚きだ。もしかしたらあの人、輸送シャトルとかも作れるかもしれない。冗談抜きでそのうちビルドダイバーズみたいにお手製シャトル持ち込んでロータスチャレンジをフリューゲルでクリアできるかも。
「ここからはガチの戦場だ……何が起こってもおかしくない。覚悟だけは済ませておけ」
ジュピターさんは全員にそう告げ、俺達フリューゲルの絶界行が始まろうとしていた。
「それはそうと、なんでしれっと俺と一緒のコックピットに乗ってるんだ?アステリア」
何故かバエル・フギンのコックピットに乗り込んでいるアステリア。
「この子と友達になったから……この子、カラスマの事が大好きみたい。一緒にいる時間はまだ短いけどボクにたくさんカラスマの話をしてくれたんだ……」
アステリアはバエル・フギンを指差してそう言った。
ELダイバーはガンプラの声が聞こえる、とか聞いた事があるがアステリアも例にもれずそうらしい。
そういえばアステリアはよくガンプラの格納庫に入り浸ってたな……
「「くっ………カラスマと二人乗り羨ましい………!!」」
ヨヅキとミカゲの二人が悔しげに同じ言葉を呟き、再び睨み合う。案外似たものどうしなのかもしれない。本人達に言ったらブン殴られそうだけど。
フリューゲルの面々はクロ、サヤがリーダーの班、シグレと元彗星隊から選抜されたホンダ、ミツビシ、マツダ、スズキ(メンバーの名前が有名自動車メーカーの名前と同じなのは偶然)のシグレ班、俺、ヨヅキ、ミカゲ、その他元彗星隊メンバー何人かのヨヅキ班に分かれてヴァルガに突入した。
ヴァルガ突入後、降下中のフリューゲル御一行を出迎えたのは情け容赦ない砲火だった。降下中に俺達の班も何人かやられた。これがヴァルガの洗礼………、手荒い歓迎だ。
「班ごとに散開!!狙いを分散させろ!!!」
クロは高出力のビームライフルによる物と思しき狙撃をブラックエンドアクセルのIフィールドで防御しながら指示を出す。すかさずサヤが射線から割り出した狙撃ポイントにダインスレイブカノンでカウンター狙撃。その間わずか0.5秒。とりあえずクロとサヤはほっといても大丈夫そうだ。
「了解……シグレ班、俺についてこい!!」
アメジスティアーが先陣を切りホンダ、ミツビシ、マツダ、スズキが追従する。よく見るとこいつらのザク、全機アメジスティアーの追加武装パックを装備している……僚機全てに自機の追加武装を運搬、運用させて一つの部隊とする、フリューゲルの戦術屋であるシグレらしい発想だ。シグレもなんだかんだで生き残りそうだな………
「さて、俺達も行きますか……」
地上から俺達を迎撃してくる敵機体をバスターライフルで障害物ごと薙ぎ払いつつ、ヨヅキ班はクロやシグレ達とは別のポイントに移動した。
シグレside
傭兵時代によくヴァルガで修行したが、やはりこのヒリついた空気、殺るか殺られるかの緊張感は癖になる。あの頃は一人だったが今は戦術屋としてここにいる………少しは自重しないとな。俺は戦術屋としていずれロンメル大佐に並び立つ存在になる……いや、いつかは大佐すら超える!!!
今回の修行はその為のまたとない機会だ。ありとあらゆる戦術を試し尽くし、ヴァルガにその存在を示してやる……
「戦術屋の本領発揮といきますか……」
そう呟いた俺の表情は知らず知らずのうちに獰猛な笑みを浮かべていた。
シグレside 終
他の班と別れてヨヅキ班の面々も散発的な戦闘を繰り返し耐久戦となる。今のところ特に問題なく生き残れている。
ヴァルガでのサバイバルって言っても思ったより楽だな~と、そう思った頃にそれは現れた。
突如、メガ粒子砲が雨のように降り注ぎ俺達を襲う。
ヨヅキ班の面々は散開して回避するが、回避しきれなかった僚機が次々と撃墜される。
砂煙が晴れた後に姿を現したのは真紅の巨体、ネオジオングだった。
「ヒャハハハハァ!!みんな消し飛ばしてやるぜぇ!!」
いかにも悪役、といった風情のネオジオングを駆るダイバーが悪役そのものの高笑いをしている。
「まさかネオジオングとはの〜、わっちも長くヴァルガに通っておるが、こんなデカブツを持ち込むダイバー初めて見た……」
感心してる場合じゃないのでは??
「カラスマ、すぐに蹴散らすから少し待っておれ……」
そう言ってヨヅキの天津九尾頑駄無はテールファンネルを展開した。
「木っ端微塵になりやがれぇ!!!!」
機体各部のメガ粒子砲を乱れ撃つネオジオングだったが、ヨヅキはテールファンネルのバリアでその全てを無効化して日本刀型のビームサーベルを抜き放ちネオジオングに肉薄する。ネオジオングはファンネルビットを展開するがそれすらもテールファンネルとビームサーベルで次々に破壊されていく。
「まずい………!?サイコシャード!!」
ネオジオングのサイコシャードは一度発動すれば敵機体の全武装を使用不能にする奥の手。しかし、
「判断が遅い………」
ヨヅキはサイコシャードごとネオジオングに鋭い一太刀を浴びせ、打ち倒した。
「そ………そんな馬鹿なぁぁぁ………!?」
爆煙に包まれるネオジオング。SSランクダイバーの実力は本物だった。
「愛の勝利、じゃな♡カラスマ♡♡」
「女狐コロス……!!」
ヨヅキのラブコールに殺気だつミカゲ。次の瞬間、ミカゲのブラッディフレームツェペシュは天津九尾頑駄無に向けてシールドに併設されたガトリングを乱射し始めた。あ~あ……マジで仲間割れ始めたよ……
「負けヒロインごときが身の程を知れ!!」
アーマーペネトレーターを投げ捨てて腰に帯びた刀「黒刀
実はブラッディフレームにバーサーカーモード積んでる??
バーサーカーモードというよりはヤンデレモードだが………
その時、爆煙からボロボロのシナンジュベースの改造機体が飛び出してきた。
「「……!?」」
「ヒャハハハハハァ!!!」
シナンジュ改造機体の背中のコンテナからファンネルビットが伸びて乱闘しているミカゲとヨヅキに襲いかかる。ネオジオングだけでなくシナンジュの方にもサイコミュジャック機能があるらしく、ブラッディフレームツェペシュと天津九尾頑駄無のコントロールが奪われた。
「くっ……!!こんな奴に……!!!」
天津九尾頑駄無のテールファンネルがバエル・フギンを捕捉し、襲ってくる。
ヨヅキだけでなくミカゲのブラッディフレームツェペシュもまた色香ノ殺女を振りかざしバエル・フギンに向かってきた。
「ヒャハハハハハァ!!これがシナンジュマリオネッターの真骨頂だぁ!!」
「外道が……カラスマ、わっちを撃て!!こうなったのもわっちの自業自得じゃ!!」
「悔しいが女狐に同意する……私達もろとも奴を倒せ!!」
操られたミカゲとヨヅキの機体による猛攻を凌ぐ俺とバエル・フギン。もう二人を撃つしかないのか………
「撃ちたくない……撃たせないでくれ……」
力なく呟いた言葉は宙に消える。俺は無力だ………フリューゲルのエースだなんだって言われててもこのザマだ……
「この子が諦めないでって言ってる……自分を信じてって……」
突然、アステリアがそう言って俺の手を握った。
「でも、俺に何ができる………?」
「できるよ……カラスマとこの子なら……ボクが保証する」
アステリアはそう言うとバエル・フギンのコンソールを指差した。どうやら必殺技を獲得したようだ。
「なら………一か八か!!!やってやる!!!」
俺は光の翼を展開させてバエル・フギンを目一杯加速させる。次第に光の翼のエネルギーが機体を包み込み、触れた者全てを焼き尽くす破壊の化身へと転じた。それだけではなく、光の翼のエネルギーを全身に纏ったバエル・フギンから枝分かれするように無数のエネルギー弾が放出される。
バエル・フギンから枝分かれしたエネルギー弾はブラッディフレームツェペシュと天津九尾頑駄無のバイタルパートを避けてテールファンネルと両機体の四肢だけを破壊して行動不能にし、それだけにとどまらず戦場全体に降り注ぐ。
「なんだよその必殺技はァァ!?」
「行っけぇぇぇ!!!
光の翼のエネルギーを全身に纏ったバエル・フギンは自らを剣とし、シナンジュマリオネッターを跡形もなく消滅させる。
その後、機体のエネルギーを使い果たしたバエル・フギンは重力に引かれて落下した。
「ハハハ……まさか機体の全エネルギーと引き換えの一撃とはな………っていうか辺り一帯更地になってるし………」
ありがとうな、バエル・フギン………
ジュピターside
その日、GBN掲示板のヴァルガスレがフリューゲル殴り込みの話題で盛り上がっていた。夜天のシグレが小隊を率いて無双していた……とか、クソデカいレールガンブッ放す赤いザクとファンネルにパイルバンカーの殺意マシマシな黒いザクのコンビの話とか、黒いバエルの必殺技で辺り一帯が更地になった……とか。
全部あいつらの話題だ。アタシの弟子達がヴァルガで生き残るだけでなくこうも爪痕を残すとは予想外だったが、これはうれしい誤算というやつだ。
特にカラスマ………辺り一帯を更地にする程の必殺技という話が本当なら、実に面白いじゃあないか。
どうやらアタシの弟子達はかなり愉快な方向に成長しているようだ。
ジュピターside 終
第十一話はカラスマ覚醒回でした。
カラスマの必殺技、
簡単にいえば光の翼のエネルギーを機体全体に纏った突進攻撃ですがそれだけでなく、「枝」と呼ばれる本体から分かれた余剰エネルギーによるホーミング弾を無数にばら撒きます。
まさしく災害級の破壊力ですがその代償は機体の全エネルギーを使い切ってしまう事。威力は規格外ですが使ったら必ず行動不能になる必殺技です。一度の戦闘につき1回しか使えないので使い勝手としては正直微妙……って感じの技です。