ガンダムビルドダイバーズフリューゲル 作:ポメラニアンドロイド初号機くん
気まぐれ更新の為、完結までたいへん長らくお待たせしました。
それでは最終話、どうぞ。
クロツキside
第四次有志連合戦が有志連合側の完全勝利に終わり数日後………
サタケは保釈が打ち切られて再逮捕。事件は一応の解決となった。
聞けばアステリアも、現実世界でモビルドール素体を破壊された訳ではない為にGBN内のシステムに沿って手足を修復されたようだ。アルテミスはG−ORTの制御ユニットとして組み込まれていたが、特に異常はなし。
それと、G−ORTにトドメを刺したカラスマは過度な負荷により強制ログアウトかかったけど無事。強制ログアウト直後に「カラスマが死んだ」と勘違いしたミカゲがめちゃくちゃ取り乱してたけど、カラスマはその後約10分くらいしてから普通に再ログインしてた。
その時のミカゲは、鳩が
GBNに平和が戻り、すべてのダイバーが思い思いの時間を過ごす中、私達はシグレの要望でフリューゲルにフォースバトルを挑む事となった。
「シグレ、お前は確かにうちに来た当初より強くなった。しかし、いくらカラスマと勝負したいからといってわざわざ古巣のフリューゲルにフォースバトルを挑む必要があるのか?」
「前にも言ったろ??俺はカラスマに負けたくない………心配すんな。俺一人のプライドの為にフリューゲルに勝ちを譲るようなヘマはしない。たとえ俺一人の力ではまだカラスマに届かないとしても、俺達で……、
シグレはそう言って不敵に笑った。
クロツキside 終
フリューゲルと
広大な野原一面に、一年中彼岸花が咲き乱れる場所だ。
フリューゲル 選出メンバー
クロ
サヤ
ミカゲ
カラスマ
ジュピター
クロツキ
リタ
シグレ
マツダ
ミツビシ
バトルスタート……………、
クロツキはマツダとミツビシを引き連れてジュピターをマーク、ジュピターの側にはカラスマとミカゲがついている。
シグレとリタのコンビはスナイパーであるサヤと、サヤを守るクロと接敵。
「トランスポート・バレット………」
サヤは初手でリタとシグレ両方を狙い必殺技を使用した。2発の弾丸がワームホールに吸い込まれてシグレとリタに襲いかかる。
「やっぱし撃ってきたか………サヤ。しかし、
シグレは自分とリタめがけて飛んできた、トランスポート・バレットの追尾効果を付与されているダインスレイヴカノンの弾丸の軌道上に、GNソードⅡを放り込んで身代わりにした。GNソードⅡが破壊され、追尾効果が失われる。
「…………!?」
サヤが驚きと悔しさの入り混じった表情で歯噛みする。
「トランスポート・バレットは、何かに命中すれば、追尾を終えるんだよな?さて、クロは任せたぞリタ」
「OKOK。問題ナイチンゲールってね〜………。ところで、ナイチンゲールってMSというよりMAみたいなフォルムだよね………?Hi−νガンダムは正当進化って感じなのにどうしてナイチンゲールだけあんなに異形になったんだろうね〜……」
「リタ、そういう雑談はバトルが終わってからにしてくれ………」
「場を和ませようとしただけだよ………」
「…………、リィラトランザム………」
緊張感に欠けるリタの態度に呆れながらシグレはトランザムを起動してサヤに迫る。サヤを守ろうとするクロにリタはスラスターの加速を乗せたビームキックを繰り出して注意を引き付けた。
「サヤはやらせねぇ!!だから、テメェは今すぐ片付ける………ファンネル!!!」
ビームキックをフレキシブルブースターアームで防御したクロのブラックエンドフィアーズは、ファンネルを6基フルに展開してリタを捕捉する。
「めんどくさ〜………とりあえずプレゼントだよ………」
リタはそう言ってビームサーベルを回転を加えながら投げた。そして、右手に装備したビームガンで回転するサーベルのビーム刃の部分を撃つ。
「ビーム・コンフューズ………」
乱反射、拡散されたビームがクロのファンネルを一瞬で全滅させた。
「クソがァァァァァ!!!」
クロはフレキシブルブースターアームと追加装備のサブアーム2つにザクマシンガン2丁、ザクバズーカ、対艦ライフルの計4丁の銃を装備して乱れ撃つ。しかしリタのザウォートレヴを捉える事はできず、逆にリタが白兵戦の間合いに入るのを許してしまった。
「シグルブレード…………」
リタはスラスターのフルブーストによる加速を乗せてシグルブレードを一閃。クロお得意の斧技を披露する暇すらも与えずブラックエンドフィアーズを斬り捨てた。
「クロ!?」
「おっと、よそ見してていいのか?サヤ………」
シグレは既に「幻夜」とコールドブレードの二刀を抜き放っている。アメジスティアーがソニックスナイパーアドバンスに
肉薄した。
「奥義………、
シグレは、あえて単体攻撃の
ソニックスナイパーアドバンス、撃墜。
「サヤとクロがやられた!!!俺が出る………いいですよね?ジュピターさん」
「ああ、ここはアタシ一人で充分だ………ミカゲと一緒にとっとと行け!!!」
カラスマとミカゲがシグレ、リタの迎撃に向かう。クロツキはそれをあえて見逃した。
「ずいぶんと大見栄を切ってくれたじゃないかジュピター………お前が私に勝てた事が今まで一度でもあったのか?」
「そっちこそ、その一度が今この時になる覚悟はあるか?」
ジュピターは不敵に笑いながら、勝ち目の薄い戦いに自ら挑む事を選択した。
「お前とのバトルは久しぶりだな、カラスマ………」
「シグレ…………」
「リタ、お前はミカゲを頼む。それと、俺の戦いに手を出すな」
「はいはい…………めんどくさ〜…………」
リタは気だるげにそう言ってミカゲに向き直る。
「失せろ、餓鬼畜生有象無象塵芥…………!!!」
ミカゲはそう叫びながら複合近接武装「ブラッドローズ」を振りかざした。リタはその一撃をアクロバティックにかわして、ついでとばかりにビームキックでブラッドローズの柄を切断した。
「!?」
「ポールウェポンの一番の弱点は、柄だよ………」
「私に
ミカゲはブラッディフレームツェペシュの腰につけた刀を抜き放つ。鞘から抜かれた色香ノ殺女の、夜のように深い黒の刀身が露わになった。
「たぶんガーベラストレートがベースだから…………、とりあえず武器はシグルブレードのままでいいかな?」
リタは使用武器の確認をしてそう呟いた。
「……………!!!」
ミカゲが薩摩示現流の蜻蛉の構えから色香ノ殺女を振り下ろす。実は、ミカゲはジュピターから薩摩示現流を少しだけ教わっていたのだ。
リタは、最速で振り下ろされる刃を紙一重でかわし、ミカゲから距離を取る。
「逃さん!!!」
居合の構えからの踏み込みとスラスターの加速を伴う中段斬り。
「めんどくさ〜………刀持ったら精神的なスイッチ入るなんて貴方はかつての武士ですか…………?」
リタは冷静にツッコミを入れながらミカゲの一太刀に対し、スラスターのフルブーストで前進して充分な加速を乗せ、シグルブレードで切り結んだ。
ミカゲとリタが切り結んだ一瞬、互いの力が拮抗する。そこから押し勝ったのは、リタの方だった。
ザウォートレヴが純粋なスラスター推力でブラッディフレームツェペシュに勝っている事とシグルブレードの切れ味、この2つの要素がミカゲの敗因となった。
リタは色香ノ殺女ごと、ブラッディフレームツェペシュを斬り捨てた。
カラスマは四銃ノ型でシグレを迎え撃つも、四丁全ての銃をコールドクナイの投擲により破壊されてやむを得ず四剣ノ型に移行する。
「四剣ノ型…………これの対策を考えるのは苦労したぜ………だが、手はある!!!それがこのフルセイバーパックだ」
シグレはフルセイバーパックから4基のソードビットウェポンを分離して自機の周りに浮遊させた。
「いくぞカラスマァァァァァ!!!」
「こい…………、シグレ!!!!」
アメジスティアーは幻夜とコールドブレードの二刀を振りかざしてカラスマのバエル・フギン=ビヨンドに斬りかかる。二刀対四剣、手数でシグレが勝てる要素はない。そのはずだった。
案の定、シグレの斬撃はバエル・フギン=ビヨンドのサブアームに装備されたバエルソードに防御されて、すぐさまカラスマはシグレに対して反撃の動作に移る。そこに、アメジスティアーの周りに浮遊していたソードビットウェポンが割って入る。
「!?」
シグレのソードビットウェポンは手数の足りなさを完璧にカバーして、バエル・フギン=ビヨンドの四剣の型を完全に封じ込めた。これこそがシグレの秘策、多刀流。
「終わりだ………カラスマァァァァ!!!」
「まだだ、まだ終わらんよ………」
カラスマはバエル・フギン=ビヨンドのリミッターを解除した。
バエル・フギン=ビヨンドのカメラアイが、獰猛な輝きを宿す。右手側のバエルソードの無造作な一振りでアメジスティアーの周りに浮遊していた全てのソードビットウェポンが破壊された。それだけでなく幻夜とコールドブレードも無惨にへし折られてしまう。その後、バエル・フギン=ビヨンドはサブアームをパージした。
たまらず距離を取るシグレだが、バエル・フギン=ビヨンドは目にも止まらない速度でアメジスティアーとの間合いを詰めて脚部ハンターエッジを伴った強烈な回し蹴りを放つ。吹き飛ばされたアメジスティアーに追いついてバエルソードを一閃。シグレはあと一歩のところでカラスマに届かなかった。
「リタ、あとは頼んだ…………!!!」
「めんどくさ〜………正直、クロツキに任せたいけどもここで逃がしてくれるほど甘くはないよね………」
リタはカラスマのバエル・フギン=ビヨンドの方を見て、そう呟いた。
「悪いな、この状態の負荷に俺が耐えられるのは、3分くらいが限界なんだ。だから、速攻で片付ける」
「ちなみに〜……、3分過ぎるとどうなるの…………?」
「過度な負荷により安全措置で強制ログアウトかかる」
「へ〜………、なら、3分間待ってやる!!!」
「ハハハ、それ絶対戦う気ないだろ!!」
リタとカラスマは数秒くらいの談笑の後に激突した。
「叩き斬る…………!!!」
カラスマは瞬間移動さながらの速度で間合いを詰めて、もはや技も型も捨て去った純粋なる暴力による荒々しい斬撃を繰り出す。その攻撃も既に予想していたリタは、先読みでスラスターを吹かし、回避する。
「(危なかった〜……、わざと隙を作って攻撃の方向やタイミングを誘導してなかったら、かわす事すらできなかった………)」
「かくなる上は私も………、パーメットドライヴ!!!!」
リタはついに必殺技を発動した。リタのザウォートレヴはもはや青い光の軌跡しか見えないほどに加速して、リミッターを解除したバエル・フギン=ビヨンドを翻弄した。
「あいつ………、亜光速で移動しているのか!?」
カラスマは戦慄した。
リタの必殺技、パーメットドライヴ…………、それはパーメット粒子そのものを推進力に変えて亜光速まで加速する、どこまでも速さを追い求める実にリタらしい必殺技であった。
「まだ終わらない………!!パーメットドライヴ、フルブースト!!!シグルブレード・タキオンスラッシュ……!!!!」
亜光速で飛行するザウォートレヴの加速を乗せたシグルブレードの一撃。もはやバエル・フギン=ビヨンドの速度では逃げるのもかわすのも間に合わない。迎え撃つ他ないと判断したカラスマはバエルソードを構えた。
「ドッズファンネル!!、バエルソードファンネル!!」
カラスマは今打てる手を全て打ち、リタを迎え撃つ。
リタはパーメットドライヴの加速の中、ブラオアーフォーゲルを機体から切り離し、ドッズファンネルの迎撃をさせる。
しかし亜光速まで加速した状態ではまっすぐ自分に向かってくる4本のバエルソードファンネルを回避する事はできず、機体を損傷してしまう。
とっさにコックピットをかばった右腕に1本、右肩に1本、両足に1本ずつバエルソードが刺さっている。しかしリタは止まらない。リタもまた、まっすぐバエル・フギン=ビヨンドに向かっていくだけだ。
リタは加速したまま、カラスマの間合いに飛び込む。
「そこだァァァァァ!!!」
カラスマはタイミングよくバエルソードを振るい、シグルブレードと切り結んだ。一瞬が無限にも感じられるわずかな拮抗状態、そして…………、
「俺が…………、負ける!?」
カラスマのバエルソードが折れて、バエル・フギン=ビヨンドがリタのシグルブレードに両断された。
「カラスマが…………、やられた………!?マジかよ………」
満身創痍でクロツキの前に倒れ伏しているジュピターのジ・オ。そのコックピットの中でジュピターはフリューゲルの敗北を知った。
「結局、勝負に負けて試合に勝ったって感じだな………」
シグレは少し不満げにそう呟く。
「不服か?ったく………お前がフリューゲルを抜けた時は俺も皆も結構ダメージでかかったが、今はいい仲間に囲まれて楽しくやってるみたいじゃないか………たまにはフリューゲルに遊びに来てもいいんだぜ?」
カラスマはそう言って爽やかに笑った。
「ああ!!んでもって、いつかはお前を超えてやるよ!!!」
シグレもまた、不敵に笑いながら明るく返した。
「シグレ、いい顔してるな………」
クロツキはシグレとカラスマの方を眺めながら目を細めた。その時、
「もふもふ………」
「本当だ………もふもふ………」
「!?」
アステリアとアルテミスがクロツキの尻尾を触っていた。
「何をするかこの無礼者どもがァァァァァ!!」
クロツキの騒々しい叫びが辺り一帯に木霊した。
多くの出会いがあって、繋がりがあって、
フリューゲル、ついに完結。これからは「蒼き俊星のリタ」の更新頑張ります。それにしても、自分自身で書いてる二次創作どうしのクロスオーバー………なかなか楽しかったです。結果論ですが、蒼き俊星のリタを書き始めたからフリューゲルの最終話を無事迎える事ができました。自分の作品を楽しんで読んでくれている読者さんがもしいたのならこれからは、新作の主人公リタもどうぞよろしくお願いします。
それでは、ここまでこの連載に付き合ってくれて、ありがとうございました。