ONE PIECE 赤き神父   作:ヴァンプッシュ

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気長にやっていきますね!


1話

皆さんは「Fate/Apocrypha」という小説を知っているだろうか?

 

Fate/Apocryphaは第三次聖杯戦争の折に冬木の地から失われた大聖杯が発見されたことから物語は始まる。ユグドミレニア家の魔術師たちである「黒」の陣営と、ユグドミレニア家討伐のために魔術協会に雇われた魔術師の集まりである「赤」の陣営、二つの勢力による「聖杯大戦」がルーマニアのトゥリファスにて開始される。

 

通常ではサーヴァントが7騎で戦うところをApocryphaではもう7騎追加した事で計14騎のサーヴァントと戦う事になる。

戦争ではなく大戦と言うのも納得だ。

Fateシリーズの中でも私は結構内容が濃いものだと思う。

 

この漫画には魅力的なキャラが多数登場する

 

圧政者絶対殺すマン「筋肉マッスル」スパルタクス

 

様々な英雄達を育てた「英雄達の師匠」ケイローン

 

男勝りの円卓の狂犬「叛逆の騎士」モードレッド

 

ファフニールを討ち滅ぼした「竜殺し」ジークフリート

 

などと言った面々が出てくる。

どれもかっこよかったが、私がその中でも大好きなのが天草四郎時貞だ。

 

聖堂教会から派遣された監督役を兼任する若き神父。聖杯大戦を利用して己の大望である「人類の救済」成就せんとし、目的のためならば他人から必要な要素を躊躇なく奪い、敵対する者は逡巡なく駆逐するという強靭な意志の持ち主だ。

 

天草は修道服と赤い外套を身に纏う褐色で白髪が特徴の青年。

一見すると、まだあどけなさの残る面貌と人当たりの良い穏やかな好青年だが、年齢に見合わない雰囲気が好きだ。

基本的には、誰にでも柔和で礼儀正しい態度を崩さないため、律儀で堅苦しく真面目ではあるがスマホゲームのFate/Grand Orderでは、自分が用意した仮面を被ってノリノリで遊んでいたり、自分の雰囲気が胡散臭く見えることを自覚した上で自作したクッキーをくれたり、オリオンのバレンタインのお返しのお菓子で遊んでいたりと、外見年齢相応に遊び心を見せる時もある。

 

天草のようになりたいと憧れていた部分もあった。あんなに何かの為に真っ直ぐに生きれたらと思っていた。

 

そう思いながら寝て意識が覚醒した時、私は無人島に一人寝そべっていた。

最初は何が何だか分からず、只々困惑した。家で寝ていて起きたら無人島にいたのだ。呆然と辺りを見渡すのと水面に映る自分の姿を見ると、私は何故か天草四郎時貞となっていた。

見た目は少し幼いが、数年すれば原作の天草になるような気がした。

 

 

 

 

無人島に来てから早2年。

 

最初は私自身、ドギマギしながら過ごしていたが、人間慣れれば適応するもので、結構な時間を過ごしていたからこの身体にも慣れた。

 

最初にまず確認したのは魔術の有無だった。

アニメでは黒鍵と言う剣を使っていたので試しで念じてみたら両の指の間に3本ずつ出てきた。あとは天草が使っていた日本刀「三池典太」が出て来た。これは赤のキャスターである、ウィリアム・シェイクスピア使った魔術「エンチャント」によってCランク相当の宝具と化しておりこの場に出したのも宝具となっているようだった。

 

それと魔術師が使う魔術もある程度使えた。使えるのは「強化魔術」「結界魔術」「治療魔術」「飛行魔術」あとは簡単な魔術の5つだ。だが、Fateに出て来た魔術とは違い私が使っている魔術はとても良い性能だった。治癒は簡単な怪我(打撲とか)はすぐに治療できるし、飛行の魔術は空を飛ぶ感覚に慣れるのは大変だったが風を感じられて楽しい。

 

強化も戦闘では便利だったので島にいた猛獣を狩るのは簡単だった。戦闘に関しては、黒鍵を使用して倒していた。黒鍵は一度標的に弾かれても、再度標的に襲い掛かるよう追尾の術式を黒鍵の刀身に施した。また黒鍵の刀身を伸ばして即席の盾として作り出すことも出来るようになった(某麻婆神父のアレである)。

 

もちろん、刀による我流の剣術も併用しながら修行した。ここに来るまでの自分は戦いなど知らない一般人だったのだ。まだまだ自分自身は弱い為、日々の修行が必要であるし強くなるに越したことはない。

幸い、グロ耐性はあったので生き物を斬り飛ばしても大丈夫だった。

 

島を散策した時、森の中にある洞窟で財宝の山があった。その財宝の存在を知っていたかの様に大小様々な髑髏の旗がついた海賊船がよく来るようになった。やって来る海賊は荒っぽい格好をしていて下卑た笑い声をあげる奴らばかりで周りの邪魔な草木を破壊しながら進んで来た。

 

海賊船なんかApocryphaに出てきたか?と疑問に思ったが、私の姿を確認した海賊達は財宝はどこにあるのかと、早速脅して来たが私が何も反応しなかったことが気に食わなかったのか馬鹿笑いしながらそのまま襲いかかってくる為、返り討ちにした。

この島に住んでから結構経つが今日倒した海賊の船からやっと新聞を見つけることができたので読んでみる事にした。新聞は日本語のようだったのですぐに読むことが出来そうだ。

 

新聞を見てそこに書かれていた内容に私は驚いた。

 

《四皇の海賊「白ひげ」魚人島を縄張りに!!》

 

四皇、白ひげ、魚人島。これだけのワードで私はこの世界がONE PIECEだと知った。ONE PIECEも好きでよく漫画やアニメを見ていた為よく知っている。

 

白ひげが魚人島を縄張りにしたのは原作開始から確かに10年前であったはず。

 

それに時系列で見ればONE PIECE FILM GOLDで登場したテゾーロの好きな相手ステラが死亡する年だったはず。

 

私は救いたいと思った。テゾーロ達もそうだが、天竜人の奴隷となった人達を助け出したいと思った。例え偽善者と言われ罵られるとしても私はやり遂げるとここに誓った。幸い移動には海賊達から奪った船がある為、ここから聖地マリージョアに向かう。調べたらすぐ近くにあるようですぐに出船した。

 

♦︎

 

《聖地マリージョア》

 

ドゴォォォン!!!

 

「ライナー中将ォォッ!!!侵入者です!」

 

「あぁ!分かっている!クソ…どこの誰だ!?侵入者は?何人だ!?」

 

報告に来たのは運悪くマリージョアに配属された新米の海兵だった。いきなりの爆発、そして侵入者の存在。中将はすぐに尋ねる

 

「ひ、一人です!侵入者は一人です!!」

 

「なっ!?ひ、1人だと!?」

 

たった1人の人間が世界貴族である天竜人の住まう地―マリージョアを襲撃したのだ。海軍中将も焦った。まさか天竜人の住むこのマリージョアに襲撃してくる馬鹿が居るとは思わなかったからである。

 

「は、はい!特徴は黒いf『ドシュッ』…ガッ…。」

 

「ッ!?貴様!『ドシュッ』…ガハッ!」

 

小さな断末魔が響く。

 

「あまり騒がないでください」ヒュン

 

糸が切れた人形のように、切られた海兵が地面へと倒れる。シロウは黒鍵にこびりついた血を地面に飛ばす。

 

侵入者であるシロウはここに来るまで何人もの海兵を切り捨てて来た。たった今も中将と一般の海兵を見つけ倒したあとは道中見つけた奴隷達は首輪に爆弾が付いていたので簡易的な魔術で錠を外して逃す。これの繰り返しだった。

 

捕まっていた奴隷達はシロウに泣きながらお礼を言い逃げていった。奴隷達はミンク族、巨人族、魚人族、人魚族、小人族など様々な種族達が奴隷としてこのマリージョアにいた。この世界に来る前にもこうゆうのを見ると気分が悪かったが、実際に見ると心に刺さる。

 

なんて酷いことだと…。

 

虐げられた者達の気持ちや天竜人によって既に命を落とした者達を助けられなかったことが更に悔やまれる。

 

「さて…大将が来る前に一人でも多くの人達を解放しましょう」

 

「お、おい!あんた!」

 

「…貴方は?」

 

声をかけられ振り向くとそこには目的のテゾーロ本人がいた。

 

「あんたもしかしてさっき海兵が言ってた侵入者か?俺の名前はギルド・テゾーロ。あんたステラっていう女性見なかったか!?」

 

「私は道中の奴隷達を解放しながらここに来ましたが…私は見ていませんよ。ですが…この先行けばまだいる可能性はあります。一緒に来ますか?」

 

「ああ!連れて行ってくれ!!」

 

同意を得た後、黒鍵で牢屋の鍵を壊しテゾーロの爆弾付きの首輪を外した。

 

「か、鍵を使わずに。あんた能力者か?」

 

「いいえ違いますよ。そんな事より早くしないと…あまり時間がありません」

 

騒ぐテゾーロと一緒にしばらく奥に進むと一人の天竜人が女性の奴隷を連れ出そうとしていた。

 

その女性はテゾーロの言っていたステラだった。

 

「(彼女がステラですか。テゾーロが最後まで想い続けた女性…)」

 

「早くわちきの元へ来るんだえ!」

 

「いや!絶対にいきません!」

 

「この!奴隷風情がこうしてやるえ!!」

 

「ッ!!ステラッ!!」

 

天竜人が右手に持っている鞭をステラに振るおうとした時、後ろから3つの剣が天竜人に突き刺さり死亡した。

 

「え…テゾーロ?テゾーロ!!」

 

「ステラ!!」

 

再開した二人は互いの存在を確かめ合うように抱きしめあった。

 

「その方がステラですか?テゾーロ?」

 

「ああ!彼女がステラだ」

 

「助けてくれてありがとうございます」

 

「お礼は無事に逃げ延びてから言って下さい。流石にもう限界ですかね…大将が来ます。早く逃げなさい」

 

奴隷は解放し終わり、これ以上はここにいても意味はない。そう思い二人に背を向け歩き出した。

 

「ま、待ってくれ!あんたの名前を教えてくれ!!」

 

テゾーロに名前を聞かれ足を止め目線だけをテゾーロに向ける

 

「名前ですか…天草…」

 

テゾーロ達に振り返り名乗りを挙げた。

 

「『天草四郎時貞』難しければ『シロウ』と呼んでいただければいいです」

 

 

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