今この目に映る景色が、ほんの数時間前までは普通に人々が行き交い、喧騒に包まれていたと言ったら一体どれほどの人々がそれを信じるだろうか。
建物は崩れ、暴徒が放った火炎瓶でそこら中で炎が立ち上り、子供だろうが年寄りだろうが見境なく殺されるこの状況を地獄と言わずしてなんと表現しよう。
既にこの都市を守るべき存在である軍は一掃され、ただひたすらに暴徒たちが鬱憤を晴らす為の場と化している。
そんな地獄を突き進む集団の姿があった。ロドスアイランド、通称ロドスの面々だ。目的であったドクターの救出を終え、暴徒を無力化しつつ都市からの脱出を目指している。製薬会社であることを忘れそうなくらいには強かな兵力を保有してる為、ここまで難なく移動出来ていた。
だが倒しても倒しても白い仮面を付けた暴徒達は鬱陶しいくらいに現れる。
今度は先程とは規模が違う、下手をしたら百を超えているであろう数の仮面の暴徒達、レユニオンが立ち塞がった。彼らの行く道は前途多難である。
「くっ!まだ出てくるのか!」
「あぁクソ!なんだってこんなに!」
いくら倒しても奴らはどこからか現れてロドスに襲いかかる。訓練もされてない上に統率も殆ど取れてないような集団でも、数の暴力だけは戦術として扱う事が出来たようだ。襲いかかってくるレユニオン達は狂ったように「ロドスロドスロドス!!!!」「感染者の恨みを知れ!」などと叫びながら獣のように、引くことを知らない。
「まずいな...一人一人の力などたかが知れてるが、如何せん数が多すぎる。」
「あぁ、このままでは押し込まれるのも時間の問題だ」
冷静にこの状況を見れる一部のオペレーターは、このままでは長くは持たないと気がついているようだった。だがこの数の敵を前に決定打に欠けているため、どうすることも出来ない。
こうしてる間にも、空は動き続ける。
血の味だ。久しく感じていなかった鉄の味が口いっぱいに広がっている。ここまで来れば素人でも、もう助からないと気がつくだろうな。
後悔は無い、ハーモニーを守る為に死ねるのなら俺は後悔は無い。それに、あの優秀なパイロットが、ラスティモーサにタイタンを託されたアイツが、きっと成し遂げてくれると信じてるから。
『パイロットの出血量が安全基準値をオーバーしました。止血剤の投与を開始します』
「もういい、もう大丈夫だAW」
『プロトコル3、パイロットの保護』
3つのプロトコルに則って思考、行動する相棒はまだ諦めてないらしい。さっきから熱心に止血剤をぶち込んでくる。でも、それでも止まる気配が無い。
思えば、こいつとリンクしてからもうかなりの時間が経っているんだなと、今になって気がついた。血が流れ意識が遠のくにつれ走馬灯のように、フロンティアを駆け巡った日々が頭をよぎる。あぁ、皆、皆死んじまったな。ラスティモーサも、アンダーソンも、フリーボーンも。
良い奴から死んでいく、精鋭だろうが新兵だろうが、死ぬ時は至極あっさりと死んじまう。...慣れたと思ってたんだが、案外俺はピュアだったらしい。
『パイロット...あなたが助かる方法が....ひとつ...だけ』
「AW?お前ももう限界か、なんて言ってるのか分からんぞ」
『フェーズダッシュ...起動』
「な!?おいAW!!??」
「どこだよここ」
『不明、記録されている惑星の情報に合致しません』
敵にタイタン出した方がいい?
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出して
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出さないで
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パイロットだけならいいよ