「知力」の一夏君、果てなき宇宙(そら)を目指す 作:高橋ヒナタ
ISの数は467機で、実戦配備中が322機
研究用が145機というのが公式設定らしいですが
裏に流れたコアが絶対いくつかあるよね。
凍結されたコアもいくつかあるよね。
と、そう思う今日この頃。
個人的には1割強が裏に流れてると思ってます。
今回出てくる敵ISはそういう感じのやつら。
また新たに特殊タグを使ってみました。
それっぽくなったかな?
米国産ビームアサルトカービンであるM1A1を2丁持ちし
背部にビームキャノンとシールドを背負った敵エース機。
恐らくは独自開発の専用機であろう高機動の中隊長機。
ベースとなった機体の面影が残るカスタム量産機──
ラファール型が5機、ラプターアイズ型が3機
他にも打鉄型やイタリア産と思しき量産機など
様々な地域から掻き集めたであろうISが総勢12機。
それらに加え、YF-48A対IS用戦闘機ハウンドが9機
それが、一夏達を撃墜せんと現れた一団の戦力であった。
「こちらから仕掛ける!」
真っ先に動いたのは、箒の紅椿。
一夏の一角獣の騎士に追随するべく2度目の改修を受け
より洗練された姿となった紅椿。箒はその左腰に携えた
2本の刀を手に駆け出した。
「来たぞ!応戦しろ!」
「囲んで撃ちまくってやりな!」
愚かにも僚機を置いて1人先行してきたとでも思ったのか
進行方向左側面へ上がってきた2個小隊が各々銃を構え
一斉に紅椿目掛けて撃ち始める。
しかし。
「速──」
斬ッ!!
凄まじい弾幕に真正面から突っ込んだかと思えば
ひらりひらりと最低限の動きで銃撃を回避しながら
右手に握った太刀で敵機のライフルを一刀両断。
近接格闘機対策の陣形を容易く食い破って見せた。
「気をつけな!あの小娘共只者じゃないよ!」
「連携して引き撃ちするのよ!」
最初は舐めて掛かっていたのか、襲撃者達は動きを変え
徹底的に近距離を封じる陣形を組んでくる。
「姉さん!援護する!合わせろ!」
「任された!」
しかし箒は一切慌てない。
敵陣を駆け抜けたその勢いを殺すことなく旋回に入り
そこから敵機をしっかりと捉えてその方向へ刀を振るう。
"
強力なエネルギー斬撃を敵へ向けて飛ばしていく。
刺突であっても同様だ。つい先日まで紅椿が握っていた
陣形を組もうとする敵機を牽制する。
さらにそこへ、ナイトライダーからレールガンと
IS用HK-416、ガトリングアームによる支援砲撃が行われ。
斬ッ!
斬ッ!!
先程ライフルを切り落とされた敵機の武器がさらに2つ
卜伴での二連撃によって切り落とされた。
「──"ハウンド"が行ったぞ!」
「抜かりは無いッ!」
残心ののち、ひらりとその場でひと舞い。
ドォンッ!!!
轟音と共に放たれた徹甲弾を回避する。
今のが対IS用徹甲弾。またの名を"猟犬の牙"。
貫通力を以てシールドエネルギーをより多く消耗させ
場合によっては絶対防御ごと搭乗者を貫き絶命させる。
そんな武器なのである。箒は容易く回避して見せたが
並のISパイロットであればこうはいかないだろう。
武装の大型化や戦闘機でISと交戦するリスクなど
問題点が多かったがゆえに開発凍結となった本武装
もといYF-48Aハウンドだが、ただでさえISの足りない
テロ組織にとって、男を戦力として放り込めるそれは
十分に実用に足るものであったのだ。
「とはいえ厄介だな。一夏がああ言う訳だ」
箒とラウラは、この厄介な猟犬共を相手にしながら
複数機のISとの激戦を繰り広げていく──。
一方の織斑一夏。
「…なるほど。"副隊長"が危険視する訳ね。
白うさぎ宇宙開発最高経営責任者、織斑一夏…。
やはり貴方にはここで墜ちてもらいましょうか」
「中々やる…っ!」
彼は最初の宣言通り、敵エースと相対していた。
シンプルな装備構成ながらも確実に他の有象無象とは
明らかにレベルの違う実力者だ。
「やりにくいな…アンタ…!」
一夏が、早々に展開装甲という奥の手を切った。
それだけで敵エースの実力が分かるだろう。
機動力に特化させたフレームが
「副隊長からは『生きたまま連れてくるように』と
仰せつかっています。早めに降伏するのでしたら
多少なり手心を加えてくれるかも知れませんよ?」
「思ってもないことを言うんじゃねぇよ。
死んだ方がマシな結末は御免だね…ッ!」
素顔の見えない彼女は"妙な戦い方"をする相手だった。
絶妙に狙いが付けにくい。思ったように当たらない。
着実に少しずつシールドエネルギーが削られていく。
常に相手のペースで戦わされているような。
何故か既視感を感じるその戦い方に一夏は少し苛立ち
焦燥のようなものを覚えた。
「隙を見せたわね!織斑一夏!」
「"T様"だけに構っていていいのかしら!?」
「アンタの部下かは知らないが!殺気を隠すこと位は
教えてやったらどうなんだ?!バレバレだぞ?!」
「私達なんか眼中に無いっていうの?!生意気よ!」
「化け物…っ!さっさと墜ちなさいッ!!」
それでも、外野からの攻撃は見もせずに回避するのだが。
┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄
「織斑君!F-22の小隊が3時方向へ回った!
6時方向にも戦闘機2個小隊に付かれてる!」
『分かった!ネーナが3時方向、ファルケが6時方向だ!
本音!7時方向のIS小隊を俺の方へ追い立てろ!』
『おりむー、いいのー?!』
『構わねぇ!今更3、4機増えた所でだ!』
一夏達がアクロバティックな空中戦を繰り広げる傍らで
簪のいる艦橋も少しずつ慌ただしくなって来ていた。
[
[
[FUSION REACTOR No.2 OUTPUT:1,503,808kw]
[P.I.C.FROATER POW:98.5%]
[
[PLASMA JET ENGINE
[PLASMA JET ENGINE
[PLASMA JET ENGINE
[!WARNING!]
[!LOOKED!]
[
「回避…っ!」
計器もといウインドウに表示される機体状況を見つつ
目まぐるしく変わる戦況に合わせて丁寧に舵を切る。
エンジン出力を細かく制御して少しでも被弾を減らし
ミサイルに対しては増設チャフコンテナを起動。
時にはフローター出力を上げて速度を落とし
一夏達の戦闘に合わせた航行をしたり。
[
[
しかし、十分に余裕を持たせた状態とはいえ
ステーションとのランデブーが可能な時間は短いため
あまり速度を落としすぎる訳にも行かない。
迅速な敵機撃退と正確なコース取りが求められていた。
現在のルートの予定ルートからの逸脱率は
ディスプレイを見るに大したものではないが
これが大きく逸れるとなると危険という訳だ。
ガァンッ!!!
「うぐッ!」
[SHUTTLE DURABILITY:89.7%]
ミサイルが直撃した。シャトルがガクンと揺れる。
バイタルパートへの直撃は抑えられているが
少しずつ、だが確実に被弾が増え始めた。
「防衛ミッションはね~難しいよね~…」
原因は明白。シャトルが足手まといなのだ。
いくら高性能とはいえ、このシャトルはあくまで輸送用。
自衛手段と言えるものは精々チャフコンテナくらい。
"猟犬の牙"もそうだが、F-15やF-22の機銃でさえ
積み重なればシャトルは簡単に撃墜されてしまう。
大抵のゲームにおいても防衛ミッションというのは
何だかんだ難所になりやすいもので。今回に限っては
護衛対象がフラフラと1人先に進むことは無いが
それでも難易度が高いことに変わりはなかった。
『ラウラ!そいつを抑えてくれ!』
『任せろ!行け、シャーフェス・メッサー!!』
箒とラウラの方は順調だ。寄せ集めのIS部隊程度なら
たとえ猟犬を引き連れていても2輪の椿の花を前にして
撃墜されないよう立ち回るのが関の山。
『本音!すまん!2機取り付かれた!』
『まかせて!しっぽビット、発射ーっ!』
『CEO!援護するよ!』
『取り巻きを片付けてくれると助かる!』
『『了解!』』
一方で一夏達の方は中々に厄介な状況になっていた。
敵エースが堅実な戦い方でかなりしぶとく粘ったため
一夏は取り巻きの攻撃を回避する事は出来ても
シャトルを狙う取り巻きを倒しに向かえていないのだ。
ガガガガッ!!
[SHUTTLE DURABILITY:84.0%]
『こらー!攻撃しちゃ駄目だって言ったでしょー!!』
ライフルの弾が少しずつシャトルの耐久値を削っていく。
本音のお陰で好き放題されていないだけマシだろうか。
しかしそれでも一夏を抑え込めるだけの戦力の存在が
事前に立てていた作戦を大きく揺るがしたのは事実であり
その結果──
『簪ッ!ハウンドが行った!!』
[!WARNING!]
[!LOOKED!]
「やばい…っ!!」
ズガァンッッ!!!
「きゃあっ!!」
『かんちゃん!?』
[SHUTTLE DURABILITY:73.6%]
[P.I.C.FROATER !!POWER DOWN!!:60.5%]
シャトルが大きく揺れる。"猟犬の牙"が命中したのだ。
幸いバイタルパートへの直撃こそ避けられたものの
エネルギーバイパスか何かにダメージが入ったようで
船体を支えるP.I.C.フローターの出力が落ちてしまう。
簪はリアクター出力とエンジン出力を一時的に引き上げ
失った浮力との釣り合いを保つが、フローターの損傷は
間違いなくシャトルの航行に支障をきたすだろう。
「アメリカ上空まで保ちそう?」
「…なんとか…っ!」
「頑張って。私はシャトルの様子を見てくるから」
「えっ…"様子を見てくる"ってそれ死亡フラグ…」
「この束さんにそんなフラグは通じないよん♪ぶい!」
「…まぁ…そんな気は…しますけど」
それでも一行はシャトルを確実に宇宙へと進めていく。
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「クッ…我々がこんなガキどもに…ッ!!」
「最後の警告だ。撤退しろ。この高度から落ちれば
どれだけ綺麗に着水しても助からんぞ!」
「…こんのォッ!ナメるなァッ!!!」
「私の剣の腕を甘く見たな。次はスラスターを狙う。
シールドが残っていれば命だけは助かるかもしれんが…」
「ひぃっ!助けてっ…殺さないでっ!」
「…私の顔はそんなに恐ろしいのか…?まぁいい。
引いてくれるのならこれ以上の追撃はしない」
1機、また1機と敵ISが撃退されていく。
シールドエネルギーを失い後が無くなった敵機は
破れかぶれで突撃してきて海へ墜落するか
恐れをなして蜘蛛の子を散らすように逃げ出すか
そのどちらかであり。
1機、また1機と戦闘機が撃墜されていく。
脱出装置が死なないように破壊されているため
パイロットは全員パラシュートを開いていた。
海に降りた先に救助が来ているかどうかはともかく。
「そろそろ限界のようですね…私も撤退しましょう」
「…あぁぜひそうしてくれ。アンタの相手は疲れる」
箒とラウラがフリーになれば一気に形成は逆転し
程なくして敵エース機も撤退へ追い込めた。
[SHUTTLE DURABILITY:59.7%]
[FUSION REACTOR No.1 OUTPUT:1,658,818kw]
[FUSION REACTOR No.2 OUTPUT:1,700,512kw]
[P.I.C.FROATER !!POWER DOWN!!:55.2%]
[PLASMA JET ENGINE No.1 POW:79.9%]
[PLASMA JET ENGINE No.2 !!POWER DOWN!!:65.2%]
[PLASMA JET ENGINE No.3 POW:91.9%]
[PLASMA JET ENGINE No.4 POW:90.5%]
結果は、地味に痛い被害を被った形であった。
エンジンが被弾した時は一瞬空気が凍ったが
機能停止に陥ることはなく最低限は動いてくれている。
このままのペースであれば問題なく宇宙へ上がれそうだ。
「でも…ちょっと不安だな」
そんな中、一夏がボソリと呟く。
今回の作戦はかなりの強行軍でもあるため
エンジンやフローターを修理している暇は無い。
『もうあんまり軌道に余裕が無い』
「そうか…」
簪から本音経由でシャトルの状態が一夏へ送られる。
それを見て、一夏は予備プランの発動を決めた。
「──クロエ。聞こえてるか?」
『はい一夏様。しっかりと聞こえております』
一夏が連絡を繋げた先は、クロエだ。
一足先に宇宙へ上がり待機していたのである。
「2番艦を出しておいてくれ」
『"テザーケーブル"の用意ですね。了解しました』
「頼む。無くても平気だとは思うが…念の為にな」
もし万が一シャトルが浮力ないし推進力を失った時
クロエの駆る2番艦にシャトルを"牽引"させ
強引に宇宙へ上げてしまおうというプランだ。
燃料は多めに積み込んできたとはいえ
わざわざ地球を一周して打ち上げを断念する位なら
予備プランで対応してしまった方が良いだろう。
しかし。
ビ-ッ!!ビ-ッ!!ビ-ッ!!ビ-ッ!!
[!WARNING!]
[!!
「おいおい…随分と用意周到だな…!」
「嘘…でしょ…?」
行く手には、更に敵が待ち構えていた。
ISの数は少ないが、こちらは疲弊している状態。
これ以上損傷を負えば撃墜の危険性もあるというのに
その状態で更に敵と交戦せねばならないらしい。
戦いの場は、大西洋上空へ移ろうとしていた──
…今後の展開、読めちゃうかな?
でもそれは前々からやってみたい展開だったんだ。
PSYCHO-FIELD。名曲ですよね。
敵エースのT様 cv.皆川純子
正体については今後どこかのパートで。
現時点で察せた人は気付きの天才だと思う。
※修正情報
エンジン出力をパーセント表記からkw表記に変更。