がっこうぐらし!女教師で全員生還EDを目指すだけ   作:鮪薙

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(りーさんが良い感じに暴走始めてるので)初投稿です


小イベント Part3

【四人が出発した後の話】※チョーカーさん視点

 

来ヶ谷先生と佐倉先生、胡桃に由紀の四人がリバーシティ・トロンに出発、残されたのは私と悠里と瑠璃ちゃんの三人。

 

 思えば私が合流してからこんなに少人数になったのは初めてだなぁとつい、呟けば

 

「そういえば、私も初めてね……とりあえず、琴音さん達が帰ってくるまでは余計に動かないほうが良いかしら」

 

「だな、二階までは先生たちが制圧してバリケードも階段前に設置したって言っても、何か絶対に行かなきゃいけないって用事が出なきゃ近寄らないほうが良いかもな」

 

 このメンバーの中で奴らと戦えるのは私だけ、悠里も来ヶ谷先生から刺股を渡されてるとは言え、瑠璃ちゃんを守る都合上、積極的に攻撃なんて出来ないだろうし。

 

 そう考えると実は私って今、すごく責任重大な立ち位置に居るのでは? 急に出てきた緊張感に思わず今朝、来ヶ谷先生達が一階の倉庫に行ったついでにと部室から持ってきた野球部のバットを握ってチラッと廊下を見る。

 

 勿論ながら声も何も聞こえないので奴らは居ない、居ないがそれはそれとして怖いなコレって思うわけだ。

 

「とりあえず、一時間毎に三階だけでも見回りするか」

 

「一人で?危険じゃないかしら」

 

「だけど、しなきゃしないで奴らが上がってきてたら対処できないからなぁ」

 

 流石に帰ってくるまで見回りなしは危険過ぎる、でも悠里の言葉も一理ある、どうしたものかと悩んでいると

 

「私も、一緒に行くわ」

 

「え、でも瑠璃ちゃんどうすんだよ」

 

「ここで、お留守番してもらうしかないわね。出来るよね、るーちゃん」

 

「うん!ここに来る前も、先生が迎えに来るまでできたから、だいじょうぶ!」

 

 強いな、思わずそんな感想を抱いた。この状況下で、やっと再会できたお姉さんからそんな事言われたら普通は、と言うか私が同じ立場だったら首を横に振る自信しかない。

 

 それを瑠璃ちゃんは大丈夫と言い切った。まぁ、三階だけなので一人になる時間は凄く短い、それに今はまだ大丈夫だろうと雑談に花を咲かせ、話題は今さっき私が気付いたことになった。

 

「そういや、悠里は何時から来ヶ谷先生を琴音さんって言うようになったんだ?」

 

「え、あ、えぇっと、今日の朝から?ほら、琴音さんも先生って言われるのあまり好んでなかったみたいだから、良いかなって思って」

 

 確かに、自分は別に君たちの先生ってわけじゃないから付けなくてもいいって言ってたな。だけど小学校の先生には違いないから、つい先生って付けちゃうんだよな。

 

「ことねせんせーは、せんせーじゃない?」

 

「いや、瑠璃ちゃんにとっては先生だし、私達からしても先生だよ」

 

「そうね、後は少しでも距離感を離しすぎたくないって言うのもあるかしら。こんな状況下だし仲間内でギスギスしたくないでしょ?」

 

 それはそうだ、こんな状況なのに内輪揉めとかやってられるわけがない、そういう事ならそうやって少しずつ気軽な感じになっていくのは悪いことではないかなと思わなくはない。

 

 距離感と言えば、今朝の朝食を作る時に悠里が来ヶ谷先生に教えながら作ってる風景を思い出す。あの時は私達も見ていたのだが、何というべきか、そうだ

 

「楽しそうだったよな、悠里」

 

「へ?そ、そうだったかしら?」

 

「そうそう、来ヶ谷先生も結構楽しげだったし、変なこと言うと仲の良い親子って感じもしなくはなかったかな」

 

「親、子……」

 

 急に表情に影を落とした悠里を見てやっべと冷や汗をかく、街がこんな事になってんだ、親がどうなってるかなんて少し考えれば分かるはずだった。つか、私だってそうだってのに、迂闊すぎたと直ぐに行動を起こすけど。

 

「ご、ごめん、そうだよな、そっちの両親が無事かどうか分かってないのに無神経すぎた……」

 

「ううん、大丈夫よ。それよりも試しにお菓子を焼くのだけど食べる?」

 

「たべるー!」

 

 あまり気にしてないようで良かったと安堵するんだが、だからこそなんかおかしいかなってのも思ってしまった。

 

 なんで、親子っぽいって言われてあんなに喜んでるんだって。さっきまでの笑顔とは全然違う感じの笑顔を浮かべてるんだって思ったけど、すぐに考えないようにした私は焼き上がるまで、瑠璃ちゃんの相手をすることにした。

 

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システムメッセージ

【若狭 悠里】の正気度が大幅に回復しました

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【呼び名を考えよう!】※ゆきちゃん視点

 

モールから帰宅してシャワーを浴びてる時に私はふと気付いた。

 

 めぐねえはめぐねえと呼んでいる。だけどことね先生はことね先生としか呼んでいないことに、これはちょっといかんのではないかと。

 

(先生って付けてると距離感感じちゃうよね、めぐねえのことはそう呼んでるから尚の事ことね先生はそう思っちゃうかも)

 

 うん、それはいけない。すぐにでも考えようじゃないかと着替えて生徒会室に戻ってみたけど、まだことね先生達は荷物を運び込んでるようで居なかったので側のたかちゃんに話してみれば

 

「え、いや、別に気にしなくてもいいんじゃない?」

 

「駄目だよ、だって皆、めぐねえはそう呼んでるのにことね先生だけ呼ばないってきっと寂しいと思ってるよ」

 

「いや、めぐねえって呼んでるの一部じゃん……あぁ、でも距離感を感じるとかって意味ならまぁありかな」

 

 私達がモールに『遠足』に出た後にりーさんとそんな話があったらしい、ならタイミング的にも丁度良かったってことだね。

 

 だけど、どんなのが良いかなとみーくんと圭ちゃんにも聞いてみるけど

 

「うーん、ちょっと浮かばないかなぁ」

 

「というよりも今日が初対面の私達に聞きます?」

 

 初対面とか関係なし! 第一印象でズバッといい案が出てくることもあるからね! と力説してみたけど、みーくんに優しい目で見られてから、悩む仕草を見せてから

 

「ドヤ顔先生」

 

「根に持ってるのね、美紀」

 

 あれは、うん、ことね先生って結構子供っぽい所を見せる時もあるから、あの時は偶々そうだったんだと思う。

 

 ん、子供っぽい、それはつまりめぐねえみたいに親しみやすい、閃いた!! と私の中で電球がピコンと光ったと同時に最後の荷物を運び終えたことね先生、いや、これからは

 

「【ことねえ】、おつかれさま!」

 

「ブフッ、わ、笑ってません、笑ってませんから」

 

「美紀から徹底的に嫌われてる感じあるのは完全な自業自得だからな、琴音先生」

 

 くるみちゃんがことねえにそう言うのだが反応がない、どうしたのかと私が顔を見ると、おぉう、コレは凄く喜んでる顔だ。

 

「気に入った、これからはそう呼んでいいからな、由紀」

 

「……ねぇ、あれって喜んでるって判断でいいの、佐倉先生?」

 

「過去最高にね、子供たちからもそう呼ばれたことないからその反動が来たんでしょう」

 

 ふふん、頭を撫でられながら私はドヤ顔を皆に披露する、返ってきたのはとてもとても優しい目だけだったよ……

 

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システムメッセージ

【来ヶ谷 琴音】から【丈槍 由紀】への信頼度が大幅に上昇しました

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【私達が側に居ますから】※りーさん視点

 

るーちゃん考案によって、今晩は琴音さんも生徒会室で一緒に寝ることになった。

 

 別に断ってくれても大丈夫だとは伝えたのだけど、向こうは心配掛けたお詫びだって言って快くるーちゃんからのお願いを聞き入れて、モールから持ってきたという敷布団を持ってきてくれた。

 

「えへへ~、せんせーとお泊り」

 

「琴音さん、本当にすみません、るーちゃんが我儘を言って」

 

「別にかまわないよ、それにコレくらいの我儘なんて可愛いもんだ」

 

 本当にそう思ってる顔で言われてしまえば、私もそれ以上は何も言えないし、その、私も一緒の空間で寝れるというのは嬉しかったりもする。

 

 勿論、ここに居るのは私達だけじゃなく、由紀さんに胡桃さん、貴依さん、美紀さん、圭さんも居る。けれど、だとしてもこうして三人一緒に並んで寝るという、家族みたいな体験ができるのは非常に嬉しいことにも変わりない。

 

 だけど、就寝する直前、るーちゃんは寝てると確認してから琴音さんから一言

 

「あぁ、そうだ。ちょっと、多分四時間後くらいに私が魘されて起きると思うけど気にしないでくれ」

 

「え、それ大丈夫なんですか?」

 

「寝れてるから平気、けど悠里達を起こしちゃうかもしれないのは申し訳ないなって思ってな」

 

 難儀な事になってるよと頬をかきながら呟いた琴音さんに私はとりあえず、分かったと頷いておく。どれほど魘されるのかが分からなかったからというのもある、けれど寝てから四時間後、私は知った。

 

「うぅ……あっ、く……」

 

「琴音さん?」

 

 直ぐ隣からの声に私は目が覚めて、その方向に向けば琴音さんが酷い顔で魘されている姿、よく見れば汗も酷いことになってて、思わず枕元に置いてあったタオルで汗を拭っていると

 

「ゆるして、くれ……ご、めん……」

 

 これが就寝前に言ってた事、まさかこんなに魘されるなんて……何か、何か出来ることはないのだろうか。けれど私はそういった事への知識は流石にない、かと言って何もしないという訳にも行かないと考えて気付けば、琴音さんの布団に入り込み彼女の苦しそうな顔を優しく抱いてから

 

「琴音さん、平気ですよ。貴女はこんなに私達のために頑張ってるのですから、だから……」

 

 自分をそんなに責めないで、そうやって自分を追い詰めないで、もしそれでも許せないなら私も、それを背負いますから。言葉にはせずに祈るように琴音さんの頭を抱きながら撫で続ける、これで悪夢が収まりますようにと。

 

 気付けば琴音さんから魘されている声が聴こえなくなった。とは言ってもそれは別に悪夢にうなされなくなったというわけではなく

 

「悠里、ちょっとその、苦しい」

 

「っ!!!!???」

 

 即座に私は布団に戻って掛け布団を頭から被った。何やってるの私は!と誰にでもなく自分自身に叫びを入れながらどうにかして眠ってみようとするのだが上手く行かずに今度はこっちが恥ずかしさで蚊の鳴くような声で唸り続けることになって

 

「り、りーさん、大丈夫か?」

 

「聞かないで」

 

「あっ、はい」

 

 見事に寝不足になるのだった。因みに琴音さんはあのあと起きて見回りを変わったらしいのだが特に寝不足みたいな感じもないことに若干の理不尽さを感じたのは秘密である。

 

 そもそも、あの行動は親子どうこうじゃないわよねとも今更ながら思ったのも秘密です。

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システムメッセージ

【来ヶ谷 琴音】の軽度睡眠障害が多少和らぎました

 

【若狭 悠里】が寝不足になりました。




生徒に慰められる元不良先生が居るってマジ?
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