がっこうぐらし!女教師で全員生還EDを目指すだけ   作:鮪薙

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(原作が今手元にないから早く買い直さないとなので)初投稿です

とりあえず琴音先生の情報は活動報告の方に書いておけば良いのかなこれ


一日目~二日目早朝

地獄は始まったけど先生に休む暇なんてものはないゲームの続き、もう始まってる!!

 では屋上に逃げ込んだところから再開です。先ずは恐怖で琴音先生に抱き着いてきたるーちゃんを安心させてあげましょう、こうした精神のケアは相手にもですが、このキャラにも重要なことです。

 

 もうこの時点で視聴者の中には気づく方もいらっしゃるかもしれませんが、会話をしてるだけとは思えないくらいに正気度が回復して、精神力にバフが掛かっておりますね? これは『子供好き』と言うキャラが所持している2つ目の特徴の効果です。詳しい説明はもう少し後に行いますが、これによって開幕早々に削られた正気度をある程度戻し、尚且つ精神力へのバフで校舎内を探索する。

 つもりだったのですが、パンデミック開始直後に不可抗力(重要)で【かれら(小学生)】を札害してしまったのが悪かったようで、一段回のバフではデバフを消しきれてませんし、正気度も想定よりも低いですね……

 

 なら一日休んでから翌日に探索すればいいじゃんとか思われそうですが、このキャラで二日目の朝、つまりは【かれら】が増える時間を迎えれば終わりです、比喩でもなんでもなく正気度の終わりを迎えることが出来てしまうので今日中にやらなければならないのです。更に言えばチャート的には学校に残ってる資材次第ですが二日目の早朝には高校を目指します。RTAじゃないのにRTAみたいな効率プレイを要求させてくるのか(困惑)

 故に強行します、今の時間なら校舎内に居る【かれら(小学生)】の数は相当少ない筈ですから、このデバフと正気度でも二体までだったらまだなんとかなるはず。とりあえずるーちゃんを安心させてからもう少し会話を挟んでから校舎内を捜索すること、その間は彼女はここで待機してくれという趣旨を伝えます。

 

 まぁ勿論ながら渋られますが、外に居たら寒さで風邪をひいてもおかしくない、必ず戻るし一階ごとに呼びに戻るということを伝え、何とか信頼をしてもらってから保険セーブをしてから屋上から校舎に戻ります。

 校舎に戻ったら先ずは階段下を確認、【かれら】は……思ったよりも少ないですね、これはいい乱数を引いた疑惑ありますよ。

 

 このチャンスをふいには出来ません、今もこうして削れていく正気度のためにも階段を降りて簡易バリケードを作っておきます。こうしておけば万が一【かれら】が屋上に向かおうとすれば音で気づけますし、何よりも正気度の減少を抑えることにも繋がります。

 

 バリケードの形成を終えたら、次は図工室を目指し、そこで資材と武器を調達するのですが今回は妙に乱数に好かれたようで室内に居た【かれら】は一体、しかも通常の個体ですので近くに落ちてたドライバーを使って不意打ちによる一撃で沈めましょう。

 脳天への一撃に不意打ちボーナスが入れば立てる者は居ません、返り血もそこまで発生しないしで、うん、美味しい! ですが貰える経験値はやっぱ少ないっすね琴音先生……まま、ええわ、目的は資材と武器ですし早速捜索してみましょう、最悪は武器さえ手に入れば良いのですから。

 

 お、ダクトテープは助かりますね、これで高校組と合流してからバリケードの強化に役立ちます。ドライバーのお代わりも貰えて他にもバリケード関連に使えそうな資材を重量が重くなりすぎない程度にリュックサックに詰めて、だが武器、武器はどこだ。

 ありました! しかもネイルハンマー、リーチこそ難ありですが威力は何故か拳銃一発と同等とかまるでどこかの絶望村のやつみたいだぁ。そこに琴音先生の『喧嘩慣れ』の効果も合わされば威力が更に上がり耐久も最後まで使えるリーサルウェポンに変貌します、これで今日の探索は一階まで問題なく撲札先生として巡れそうですね。

 

 では図工室からはイソイソと出て三階の巡回を行います、暫くは撲札先生と化した彼女が【かれら】をしばき回しては安全確保した部屋にるーちゃんを呼ぶ作業がながされるだけですので、暇になる、み~な~さ~ま~の~た~め~に~

 先程、後で説明するといった『子供好き』についてお話します、クッ○ー☆?あれは条約違反だって聞きましたが……。

 

 これは名前の通りの物であり、《同行者もしくは付近に小学生以下のキャラが居る場合は正気度が常に回復し続け、精神力にバフが掛かる》と言う強力な効果を有しています、なので先程の屋上での会話の時の正気度の回復が通常よりも大きく、精神力にバフが掛かったって事なんですね。

 また今回は他の小学生以下のキャラが恐らくは出現していないので少々腐り気味になってしまってますが《小学生以下のキャラから好かれやすい、また周りからも好印象が与えられやすい》と言う効果も持っています、一応後者の周りからも好印象が与えられやすいの効果はしっかりと出るので完璧に腐ってる訳ではないのが救いという感じですかね。

 

 しかし、これにも『喧嘩慣れ』と同じようにデメリットを抱えています、と言うかこのデメリットの所為で使用者少ないんじゃないかとすら思ってしまいます。

 そのデメリットをと言うのが《【かれら(小学生)】を目撃すると正気度が減少、札害してしまうと更に正気度が減少して精神力にデバフ付与》これ、かなり凶悪なデメリットなんですよね。このキャラは確実に小学校スタートなので、パンデミックを子供たちが多い校庭とかで迎えてしまうと凄まじい勢いで正気度を削られていきますし、校舎内で迎えたとしても戦闘を行ってはいけないといったのもこれが理由です。

 

 また、るーちゃんを置いて屋上に出てから直ぐに正気度が減少していったことに気付いた兄貴姉貴たちも居ると思われますが、これも彼女の《小学生以下のキャラを待機させ、そのエリアから出ると正気度が減少し続ける》デメリットの影響です。まぁこの状況下で一人残しての行動は心配になるからね、仕方ないね。

 ですがこちらのデメリットはそのエリアに続く入り口、もしくは通路にバリケードなどの防備を整えれば大幅に抑えることが可能ですし、今は無理ですが高校生以上のキャラが同じエリアに居れば気にならないレベルになります。

 

 つまりこのキャラで大事なのは仲間が居ないこの一日目から【かれら】が登校して来る二日目の朝までの時間、そこまでに小学校を脱出することができれば最悪は回避できるというわけなんですね~(その後も事故がないとは言ってない)

 ここでじゃあるーちゃんを同行して守りながら進めば良いのではと思う視聴者兄貴姉貴たちが居そうですが、そこもこのキャラは封じてきます、正確には出来なくはないですがリスクがあまりに大きすぎる、ですけど。

 と言うのもこのキャラ《同行者の小学生以下のキャラが負傷すると正気度の最大値が減少、出来る行動がその対象を守るを中心になる》と言うデメリットを抱えているからですね、因みに犠牲になったら当然の権利のように《正気度と正気度の最大値が大幅に減少して、茫然自失になって数十秒ほど操作不能になります》リセですそんなの。

 

 こんな感じなので、るーちゃんの同行は危険過ぎますので、なら可及的速やかに単独で安全確保、その上で合流してまた行動するというのが基本になるんですね、これRTA?。

 あ、待機させて別行動で減った正気度ですが、画面を見てもらえると分かるようにモン○ンの体力の赤ゲージみたいのが残ってますよね、これはその対象を待機させているエリアに戻って合流すればその分は瞬時に回復してくれますので、そこは安心できる点ですね。

 

 さて、動画の方では二階までの大雑把な制圧は完了、るーちゃんを家庭科室に連れてきた場面ですね。レベルは……まぁ職員室の【かれら】の数次第ですがそこで一つは上がりそうですかね、え、一体だけとはいえ【かれら(小学生)】と接触して正気度と精神力がまた危険域だって?操作不能になって死ななければ安いからヘーキヘーキ(屑)それよりも家庭科室をるーちゃんと協力して漁ります、今必要なのは水を貯めるペットボトルが最低でも四本、明日の朝食になる食べ物ですね。

 一応、琴音先生がカロリーメイト(フルーツ)を所持してるのでそれでも良いのですが、これはこれで好感度と正気度の回復などに利用できるので、使うのはまだ避けたいですし、さぁるーちゃん! 君の直感で良い物を探し当ててくれ、大丈夫ここまで乱数良かったんだから行けるって!

 

 乱数腐ってんじゃねぇかこれ!!!(掌返し)うせやろ、あるのがお菓子が数個とジュースが数本って、もしかして今日の授業あれか、お菓子についてとかそんな感じのだったのか? 確かに何もないよりは遥かにマシですけどさぁ……とりあえず、空のペットボトルはあったので水を確保して、え、嘘でしょ(SZK)一本目を満タンにしたら断水したんですけど(憤怒)

 うーん、これは二日目の早朝には小学校を脱出して、途中でコンビニに寄るのを考えたほうが良いですね、それでもお菓子とジュースもまるっきり外れじゃないですし、精神力と正気度を回復してくるのは助かりますし。

 

 ていうか、多分これ【かれら】の出現数の乱数が良かっただけに、物資の乱数は悪いの引いた感じですかね、あのダクトテープとネイルハンマーは情けだった可能性が微レ存?

 まぁ無いならないでまた琴音先生には撲札先生になってもらい、職員室まで進軍しましょう、モタモタしてる時間なんてものは無いですからね、暫くは問題なさそうなので3倍速じゃい!

 

 

LevelUp!!

 

 ヨシ!(るーちゃん猫)いや、本当に【かれら】の出現乱数は良いの引いてますね……今までで一番少なかったまでありますよ、お陰でレベル上がらんのではないかと不安になりましたが。だけど無事に制圧できたのでとりあえず無事なカーテンで外からの視界を遮り、入り口にはバリケードを作っておきましょう。琴音先生、ほら、休んでる暇はないですよ、働いて下さい。

 BGMが変わりましたね、一応のセーフティエリアには出来たようです。尤も明日の【かれら】が来始める時間になれば崩れますけど、その頃には居ないから気にしなくて大丈夫です。

 

 あとは荷物を整理してから寝るだけですね、流石に今日はるーちゃんも琴音先生も食事は喉を通りませんでしょうし。荷物の方は食料と水以外は悪くなかったですね、保健室で医療品を少々、教室では防犯ベルが数個確保できたのはありがたい、これがあると脱出が容易になります。

 防犯ベルや比較的軽いものをるーちゃんのランドセルと途中の教室で借りた手提げ袋に入れて、残りは先生のリュックサックに詰め、時間までるーちゃんと会話をしましょう、互いの正気度の回復が明日に続くのです。

 

 やはりこの状況下で不安がってますね、それにりーさんの事もあるので正気度が少し低いです。でも精神力は琴音先生よりも高いのは流石だと言わざるを得ませんなぁ、っとどうやらそろそろ眠気が限界のようなので先生の膝枕と途中の保健室から持ってきた毛布を掛け、まぁ琴音先生はまだ寝ないんですけどね。

 可愛らしいるーちゃんの寝顔を見つつ今しがた上がったレベルで貰えたポイントを使って、スキル【暗殺】を会得。目的としては無音で排除もそうなのですが、出来る限り返り血を浴びにくくするっていうのが殆どですね、不意打ちの度に浴びてたらやってられませんし。

 事態も飲み込めてない状態で【かれら】と戦ったのもありつつも、夜間の警戒で12時位までは起きてくれますが、流石の琴音先生もここが限界らしく、次第に視界が暗くなりますね、ではおやすみなさい~

 

 オッハー!!!(激寒)

 

 ってちょっと待って? え、四時? 四時間しか寝てねぇぞ、危機察知になにか引っ掛かった感じでもないし……ははーん?

 メニューを開いてみましょう、それで答えがわかるはずです。あ、はい、PTSDですね、その中の軽度の睡眠障害が出てるのでこれが原因ですね。

 

 引くかなぁとは思いましたが、でも寝れてはいるのでリセットからのロードで回避する必要もないかな、続行です。

 まぁ、起きたのなら少し職員室を漁りましょう、懐中電灯やラジオがあるかもしれませんし、まぁどっちも高校にあるので要らないといえば要らないものでもありますけど。

 

 やはり物資の乱数は良い方ですね、どっちもありましたし、がっこうぐらし!のメイン武器、シャベルを見つけました。恐らくは新品を購入して倉庫に持っていくつもりだったのが職員室に置いてあったのかと、でも少し血が付いてるのを見るに誰かがもう振るったみたいですね。

 さて、やることがなくなってしまいました、二度寝は出来そうにない、うーむ、せや! ここで携帯電話の電話帳を見てみましょう、そこにめぐねえの番号がありますね、起きてるとは思えませんが掛けてみましょう、こうすれば向こうも自分たちが無事であることが分かって安心してくれるでしょうし、まぁ次に使えるかは分かりませんけど。

 

「琴音?無事だったの?」

 

 とか思ってたら出た、それに名前で呼び捨て、相当仲がいい感じですね助かります。それはそれとして彼女も既に起きてるとは、めぐねえもPTSDなの? 会話して探ってみますか。どうやら単純に寝れなかっただけですね、とりあえず互いの無事を喜びつつ状況を確認、屋上でめぐねえの他に3人の生徒、よしよし、いつものメンバーは無事のようです。

 たかちゃんはまだトイレでしょうし、彼女は今日、自分たちが学校に向かった時にでも救出すればいいので順調と言えますね。次にめぐねえからこちらの状況を聴かれますので、ここまでの流れも話しておきます。

 

「ねぇ、私達のところに来ない?こっちなら物資とかも充実してるから」

 

 まさか、その言葉がめぐねえから出てくるとは思っていなかったのでちょっとプレイヤー困惑、あれ、なんか妙に口調もハキハキしてるし、声もしっかりしてない? ですがそれならそれで問題ありません、もしかしたら要介護ヒロインじゃなくなってるなら寧ろ大助かりですし。

 勿論めぐねえからの提案に助かると伝えておきましょう、すると嬉しそうな声で気をつけてと伝えられます、どちらにせよ今日中には向かうつもりでしたしスムーズにことが進むのは良いものですね~

 

 通話を切って、職員室で集めたものをまたリュックサックに詰めて、ん? 何やら危機察知が反応してますね、【かれら】が向かって来てるのでしょうか、でもこんな早い時間には来ないと思うのですが、まさかもっと面倒な方か?

 どちらにせよ確認してみなくては分からないので近くのカーテンを少しだけ捲って外を、ってうわ、【かれら】だ、このデータ、ちょっと今までにないこと多すぎひん?

 

 これ向かってきてますよね、流石に早朝に行動とは言え四時に窓を叩かれてとか、るーちゃんの正気度がヤバいので打って出ましょう、一体なら楽勝ですし。

 シャベルを装備してるーちゃんを起こさないように動きまして、昇降口から外へ、へいへーい、ここに新鮮なお肉が居るぜ! って無視された!?

 

 なんで? なんで? ええい、ともかく琴音先生に背後を見せるなら、何かわからんがくらえッ! の勢いで暗殺を発動、へっ、雑魚がよ……って、ん? キャラが動かん、まさかイベント?

 

『倒した際に鞄から何かが出てきた、どうやら手紙のようだ』

 

『拾ってみれば、遺書のようなものに感じる、読んでみますか?』

 

 え、なにこれ知らん、まぁ読んでみましょう、まさか『職員用緊急避難マニュアル(ネクロノミコン)』じゃあるまいし、正気度が蒸発することはないでしょう

 

『手紙を開いてみれば、これを読んでいるということは私はもう死んでいるということ、そして読んでいる人に出来れば小学校と高校に居る娘を助けてくれという内容だ』

 

『最後に名前が書かれている、それを読み、驚愕と同時に胸を締め付けられる感覚に囚われた、そこに書かれていたのは【若狭姉妹】の名前、自分は彼女たちの親を殺してしまったのだと』

 

 ……え、本当に知らないんですけどこのイベント!? あぁ!!!正気度が!正気度が!!?? と言うところで今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

______________________________________________________

 

これが夢であれば、私【佐倉 慈】はそう思ってしまった、突如始まった地獄のような光景が、辿り着いた屋上から見た光景が、その全てが夢であれば、と。

 

 だけど夢じゃなかった、目が覚めて、ここが屋上であると理解してしまったから、まだ肌寒い朝の風が現実だと告げてしまっていた。

 

 人が人を食らう、悪夢のような光景が現実、それを思い出すだけで吐き気が溢れてきてしまうのを無理やり抑え込む。時間は手元の携帯電話を見るに四時らしい、普段ですらこんなに早くは起きない、だけどまた寝に入ろうとは思えなかった。

 

 自分に抱き着いている生徒の一人【丈槍 由紀】さんを起こさないように離してから起き上がり、屋上から見える街を眺める。

 

 まだ黒煙が上がっているが、火災の方は落ち着いたらしい。だが昨日は聴こえていたサイレンの音などは聞こえない、もう警察や病院は機能してないのだろうかとすら思ってしまう。

 

 それから鞣河小学校の方に視線を向ける、幸い黒煙などは上がってないことに安堵したいが、それは出来なかった。

 

 あそこには親友が教師として働いている、彼女【来ヶ谷 琴音】は無事だろうかと、思わず手元の携帯電話を見つめてしまう。まだ電波は届いており使える、もしかしたら数分後には使えなくなってしまうかもしれない。だから電話帳を開いて連絡をしてみようとするが、もし隠れている最中だったら? これが原因で奴らに見つかり、殺されてしまったら?

 

 そんな悪い考えが頭を過ぎればその手を止めてしまう、どうか無事であってくれと祈ることしか出来ないのかと自分の無力さに打ちひしがれそうになったとき。

 

「ッ!?あっ」

 

 携帯電話が着信を拾い、驚きながら画面を見てみればそこに表示されていた名前に声が漏れる。そこに映されてたのは親友の名前、すぐに出ようとして、迷いが生じる、もしかしたら誰かが拾って掛けてきてるだけではと。いや、それを考えたらキリがない、意を決して通話ボタンを押してから

 

「琴音?無事だったの?」

 

「その声が聴けて、安心したよ、慈」

 

 琴音の声に安堵の息が漏れる、この状況になって親友の声が聞けることがこんなにも心に余裕を生み出してくれるのかと、だが同時に私は彼女が今現状で相当無理してることに気付いてしまった。

 

 彼女はどうせ隠しているつもりなのだろう、昔からそうだ。怪我も、心が辛いと感じていてもそれを周りに悟らせまいとする。だから今も何でもない風な口調で、寧ろ私を安心させようとした声で話しかけているつもりだろう。

 

 (声が酷く震えてる、やっぱり向こうも……)

 

「そっちはどんな状況?ていうか、慈がこんな早い時間に起きてるなんて、悪夢でも見た?」

 

「偶々、目が覚めてしまっただけよ、それで状況だったわね。今は屋上に、私と他に3人の生徒で避難してるわ」

 

 悪夢、この言葉が出たということは琴音はそれに魘され、この時間に起きてしまったのだろうかと思いつつ聴かれたことを話してみれば、彼女は

 

「そう、そんなに救えたのか、流石ね、先生」

 

 思わず何があったのかと衝動的に聞きそうになるのを堪える。今ので確信してしまった、琴音はもう限界になりつつあるんだと。隠すつもりであった感情が声と言葉にここまで出てくるなんて今までの彼女には無かったことだ。

 

 とりあえず彼女の状況を聞いてみれば、初めは屋上に避難してから職員室まで向かい、そこに小学生一人と共に居るのだと。だけど水は既に断水、食料も禄になく、早いうちに小学校を自身のバイクで脱出するつもりだと。なら

 

「ねぇ、私達のところに来ない?こっちなら物資とかも充実してるから」

 

「それは、助かるけど。大丈夫なの?」

 

「貴女とその小学生が来ても問題にならないわ、それにこっちも人手は欲しいから」

 

 なんて言ったが、実際は彼女をこれ以上無理させてはいけないという感情。今の話から察するに屋上から職員室に向かうまでに奴らを殺したはず、その中には……。彼女は子供好きだ、その為だったら体を張ることすら躊躇わないし、どんな相手にも喰らいつく。

 

 その彼女が一人の子供を守るために奴らとなってしまった子供を手に掛けた、その事実が琴音を襲ったとしたら、心はもう既に限界を超えていてもおかしくない。だけど小さな命を安心させるために弱音を吐くことも、弱気なところを見せることも隠して、心を偽っているとしたら。

 

「分かった、今日中に向かう、途中でコンビニに寄るけど何か欲しいものは?」

 

「もう、気にしなくてもいいのに、でもそうね、生理用品とかを持ってきてくれると嬉しいわ」

 

「了解っと、あぁそうだ、そっちに若狭 悠里って居る?」

 

 思い出したかのように聞いてきた内容に居ると伝えれば、どうやら助けたその一人の小学生は悠里さんの妹さんらしく、伝えておいてくれと頼まれた。

 

 それから少し会話をしてから通話を終える、最後の方は彼女にも余裕が生まれたように見えるが、ギリギリなラインだろう、そんな状態でも琴音は体を張って、心を偽って守ろうと動いている、なら……

 

「え、三階を?」

 

「はい、実は二人ほど今日中にここに避難してきます、それまでに三階のせめて職員室側だけでも安全にしておきたいのです」

 

「確かにいつまでも外に居る訳にはいかないですからね」

 

 朝、皆が起きて朝食を食べてから話を切り出す、校庭から見た感じではまだ数は少ないはず、動くなら今しかないと。

 

 それに対して【恵飛須沢 胡桃】は出来なくはないけど、と言ってから

 

「流石に、一人じゃ時間掛かるぞ?」

 

「分かってます、だから……」

 

 近くに置いてあった、恵飛須沢さんのとは別のシャベルを手に持ち、しっかりと全員を見据える。

 

 出来れば生徒だった【かれら】を殺すというのは避けたい、だがそれじゃ駄目だ、琴音ならばそんな事しなくても自分がと言うだろう、だけど駄目だ。

 

「私も手伝います、二人なら安全にやれますから」

 

 佐倉慈は覚悟を決めよう、今を生きてるこの生徒たちのために、心を壊しかけている親友のために




文字数増えてるやんけお前!!!!!
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