がっこうぐらし!女教師で全員生還EDを目指すだけ   作:鮪薙

35 / 52
(これ書き終えたの深夜1時なので)初投稿です


8日目【コミュイベント~図書室にて~】

材料を集め終えて、るーちゃん達へのお土産も無事に手に入れてほくほく顔でリバーシティ・トロンから戻ってこれたゲームの実況の続き、もう始まってる!!

 

 駐車場に到着した所から再開です。お土産とジュースは比較的細かくて軽いので入れてあるリュックサックを背負ったまま避難用ハシゴで直接帰れるので良いのですが、やっぱり木板とかは大きさもあるので一階から地道に運ぶしか無いですね。

 

 いや、そもそも一階で使うんだから車に置いといても良いのでは? あ、でもワゴンを開ける音で外の【かれら】をおびき寄せてしまうかもと考えると持ち運んでおいたほうが良いかな?

 

「そこら辺考えるのはジュースとかを冷蔵庫に入れてからにしたほうが良いかもよ」

 

 そうですね。って、おいおいおいおい、これは缶ビールじゃねぇか! 誰が持ってきたって聞くまでもねぇな、なぁ犬山お姉さん?

 

「美紀ちゃんと圭ちゃんにも許可取ったからさ、偶にはちょっと私達も肩の力抜こうよ」

 

「恐らく、他の人達も賛成してくれると思いますよ」

 

「いいんじゃね?特にことねえなんて力入れ過ぎてるんだし」

 

「そうそう、だから大人三人で飲んで下さい」

 

 飲酒イベント解禁ですね。これは非常にありがたい、大人組の正気度が大幅に回復しますし、琴音先生の精神力も改善される筈ですので今日は宴にしましょう。

 

 まぁその時は夕食でしょうし、皆もジュースで乾杯だな! その為にもこの缶ビールとジュースは早く二階の冷蔵庫にぶち込みに行きます、じゃないと温くなったりとかで効果ガタ落ちしますし。

 

 残ってる荷物は一階の窓の封鎖とかトラップとかに使うアイテムなので別に腐ったりするやつじゃないので、後でにして大丈夫なので通信でめぐねえにハシゴを降ろしてもらうように伝えましょう。

 

《皆無事ね、今から梯子を下ろすわ》

 

 オッス、お願いしまーす。ただ、梯子が直ぐに降りてくるワケではないので一応周囲は警戒しておきましょう、大丈夫やろで【かれら】の不意打ちに合うとかよくある話ですし(5敗)とは言っても本当に数秒の話なので過剰に警戒して精神をすり減らす必要もないですけどね。

 

 さて、無事に梯子を使って生徒会室に直帰なう。みんな~、いい子にしてたかな~? 確かめぐねえが授業もしてたと思うけど、ここでちょっと皆のステータスと琴音先生の経験値状況も見ておきましょうか。

 ふーむ、居残り組は満遍なく知力が上昇してますね、るーちゃんも例のドリル集で勉強してたみたいやね、よしよし、して琴音先生の経験値状況はっと。

 

 お気づきの視聴者兄貴姉貴達も居ると思いますが、この先生、なんとかれこれ2日ほど、しかも『雨の日』も超えたというのにレベルが上っておりません。

 コレは別にバグとかではなく、必要経験値が跳ね上がってるのが原因です。今回の遠征でやっと九割半、今日の残りのイベントでやっとひとつ上がりそうな感じです。

 

 本当に琴音先生だと【かれら(小学生)】の存在やこのレベル事情のお陰で縛るつもりはなくても高難易度を低レベルプレイになるから困りものです。

 

 まぁ、それでもクリアできるようにデザインされてるのは制作スタッフの努力のお陰ではあるのですが……いや、それでもリバーシティ・トロンや『雨の日』の襲撃に【かれら(小学生)】混ぜたりするのは悪意だよ、嫌がらせの域だよお前。

 それがなかったらもっと安定してこのキャラでもクリアできるわ。【かれら(小学生)】の何が凶悪って、琴音先生特攻ってだけじゃなくて、他のキャラでも十分に正気度と精神を削ってくる部分ですよ。

 

 居るだけで被害が出るの確定とか雑魚の鑑かこの野郎……そうでもしないと琴音先生の特性が腐ってしまうってのも理解できるんですけどねぇ

 

 まま、エアロ(良くない)システム様がそう仰るならプレイヤーはそれに従いながらクリアを目指すだけよ。それよりも、生徒会室に戻ったのならばまずやることは一つだよなぁ? どうやらジュースと缶ビールは秘密裏に犬山お姉さんが冷蔵庫に入れてきてくれるらしいし、るーちゃんにただいまと言ってあげましょうね~

 

「おかえりなさい、ことねせんせー!」

 

「胡桃さん達から聞きましたけど、数が多かったみたいですね」

 

 『雨の日』の所為で押し寄せてたみたいですからね~、りーさんの言う通り日用大工の道具や材料を取り扱ってるコーナーにはそれなりに存在してましたね。

 それでも【かれら(小学生)】が居なかったから助かりましたけど、通常なんてくるみ姉貴と琴音先生の黄金コンビに敵うわけないんだよなぁ。

 

「ま、あの程度なら楽勝だな、確かに」

 

「それ、油断ですから気を付けないと駄目ですよ」

 

 みーくんの正論には黄金コンビは黙るしかねぇ……ですがロジカル思考から出てくるこういったアドバイスはNPCが聞くと今後は気を引き締めたり、プレイヤーキャラもオート時の行動にその辺りの注意が生まれたりと良い事なのでありがたく聞きましょう。

 

 さて、では本日のメインイベントの一つとして居残り組にお土産を持ち帰ってきたぞよとリュックサックから入れてたものを取り出して、渡してあげましょう。まずはいきなり本命のるーちゃんや! ほら、(みーくんと圭ちゃんとくるみ姉貴推薦の)なんか有名らしいキュートなクマのヌイグルミやで

 

「え、これいいの!?」

 

「あらあら、るーちゃんの為にありがとうございます、琴音さん」

 

 あ~、このニコニコ笑顔でぬいぐるみを抱きしめてる、るーちゃんが見れるだけで最高やなって……お、太郎丸がるーちゃんに近寄ってぬいぐるみを嗅いでますね。いたずらしちゃ駄目だからな~、それとぬりえ帳と色鉛筆も出してあげましょう、それとりーさんにもあるんやで、ほい!

 

「あ、え、あっ、ありがとうございます。レシピ集ですか……ふむ、これは助かります」

 

 ふふん、今の反応を見るに自分にも用意されてるとは全く思ってなかった感じやな? 琴音先生の気配りスキルを嘗めてもらっては困るのだよ、頑張ってるのはるーちゃんだけじゃないからね、この様にゆきちゃん達にもあるんだから!

 

「こ、これは、ことねえ、コレ本当に良いの!?」

 

 え、なに、そんなに凄いお菓子でも混ざってた? おみやげコーナーの保存が効きやすくてお高めの物を適当に持ってきただけなんだけど……

 

「これはね、リバーシティ・トロンで一日限定数十個しかないクッキーなんだよ! うわぁ、私も実物は初めて見たよ~」

 

「……知ってたか、美紀、圭」

 

「すみません、知りませんでした」

 

「私も初耳、あの感じだと来ヶ谷先生もだよね?」

 

 おう、知らんわそんな話。もしかしたらレアイベントを引き当てたのかも? でも何かゆきちゃんの正気度が回復してるし、色々とバフが掛かってるみたいだからええじゃろ。

 

 他の皆も良い感じに喜んでますね~、チョーカーさんとかくるみ姉貴が持ち帰った漫画を見てまさかまた読めるとは的なこと言ってますし、やっぱり気になってた?

 

「まぁ、買ってたからな、私もコレは」

 

「マジか、あとでちょっと話さね?」

 

「あぁ、だが新刊しか手元にないのが悲しいなコレ」

 

 流石に全巻回収は重量が跳ねるのでいやぁキツイっす。とここで時間を確認、ってあら、ワンワンワン放送局の17時までまだありますやん、うーん、めぐねえ、一階で使う材料取りに行って良い?

 

「考えたけど、何も今日中じゃなくてもいいんじゃない? 昨日の今日で慌ただしくは流石に疲弊していくだけよ」

 

「確かにそうだ、折角だから今日の残りは休みで良いんじゃない?」

 

 むむ、めぐねえと二階から帰ってきた犬山お姉さんがそう言うとなると引き下がるしかないですね。まぁ確かに何も今日中にやらなくちゃいけない急ぎの案件ではないので大丈夫ですけど。

 

 せや、このプレイではまだ一度も図書室に行ったことないですし向かってみましょう。おや、みーくんとチョーカーさんも来るのかい? あぁ、ワンワンワン放送局のネタを探しに行くと、んじゃ三人でちょっくら行ってくるぜ!

 

 と言っても琴音先生は二人みたいに目的があるわけじゃないですし、適当なコーナーで適当な本を手に取って……あっれ、これ例の沼の事書いてね?と言う所で今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

__________________________________________

 

今日のワンワンワン放送局は遂に私【直樹 美紀】の順番が来てしまった。出来れば圭とが良かったけど、昨日出てしまって、今回の相方は貴依先輩、けれど感じ的には圭と似てて話しやすいので助かるとは思ってる。

 

 そんな私たちは今、図書室に来てそのワンワンワン放送局で話すための話題を探している。正直に言うと今もまだ決まってない、出来ればこの状況下で役立つようなことを話したいのだが

 

(悠里先輩が殆ど話してしまったし、それ以外の事も昨日で出ちゃったからな)

 

 見れば、貴依先輩も同じ様に頭を悩ましている。慣れてないラジオ出演で更に話題も考えなくちゃいけない、普通に考えて大変なことだと今更ながらに思う。

 

 まぁ最悪、犬山さんから話題を振られるとは思うのでそこまで深刻なことではないのだけれど、とここで一緒に付き添いで来た来ヶ谷先生は何処に行ったのだろうかと本を閉じて、視線を動かせば

 

(そこは確か、歴史関連だっけ?)

 

 あまり読んだことなかった所だなと思いながら来ヶ谷先生を見れば、一冊の本を手に取り真剣な表情で読んでいた。

 

 手に持ってるのはこの地域の歴史に関することが書かれていると思われる本、時折何かを考え込むような表情をしてからページを捲っていく姿に思わず

 

(先生みたい、って小学校の先生でしたね)

 

 失礼なことを考えてしまったが、事あるごとに天然なのか素なのかわからないボケをしてくるので忘れそうになってしまうのが悪い。

 

 だけど、何がそんなに気になるのだろうかと自分が持ってた本を棚に戻してから来ヶ谷先生の側に近寄り

 

「なにか気になることでも?」

 

「少し、な。とは言っても偶々手に取った本に書かれてることが気になったが正しいが」

 

 どうやら、図書室に行きたいとは言っても明確に目的があったようではないらしい。その中で暇つぶしにと手に取った本で気になることがあり、さっきまでの表情をしていたと。

 

 でも一体何が来ヶ谷先生をそこまでの表情にさせたのだろうかと聞いてみれば、唐突に先生は私に質問を投げかけてきた。

 

「確か【那酒沼】って、この地域の沼のことだよな?」

 

「あまり記憶にはありませんが……ちょっと待ってください、地図を持ってきます」

 

 でも名前は確かに聞いたことがあるような気がして、私は地域の詳細な地図が書かれている本を引っ張り出してからテーブルの上で広げ、来ヶ谷先生もそれを覗き込む。

 

 そこで貴依先輩も何事か近寄ってきて、どうしたのかと聞いてくるので

 

「来ヶ谷先生が、那酒沼は何処だったかと聞いてきたので、えっと……あった、ここですね」

 

「近くではないか、けど川があるな。そこから流れて、もしかしてこの学校の浄水設備も水はここから……?」

 

「ここからだと、何か?」

 

 恐らくは私達に聴かせてるのじゃなくて独り言のような感じに呟きながら沼の近くを流れている川を指でなぞっていき、最後の浄水設備の話になる。

 

 少し考え込む来ヶ谷先生、それから自身が手に持っていた本を開いて

 

「見てくれ、男土の昔話。男土ってのは巡ヶ丘の昔の呼ばれ方で、その昔話に那酒沼の事が出てきてる」

 

 本に書かれていたのは那酒沼のおしゃべり魚という題名の昔話。内容は飢餓の年にとある漁師が沼に船を出して魚を獲った。

 すると魚は悲鳴を上げ、食ってくれるなと叫ぶ、されど家族のためだ堪忍しろと打ち殺し、持ち帰るのだが翌朝、一家は死に、魚の腹から人の指が出てきた。

 

 それから沼に船を出すと祟りがあると言われ、今も船は出てないと言う内容。言ってしまえば、よくある昔話と言うか、怪談に近い話でコレの何が引っ掛かったのかと聞けば

 

「妙に具体的過ぎる気がしてな、題名にもはっきりと沼の名前が出てるのも少し引っ掛かった」

 

「ですが、他の昔話もはっきりと名称が出てくるのもありますし、珍しいことではないのでは?」

 

「これって、殺したはずの魚が一家を食べたってことか?」

 

 何気ない貴依先輩の発言に私もそうだと思いますがと答えようとした時、急に引っかかりを覚えた。

 

 そう、この昔話の通りなら魚は打ち殺してるはず、なのに次の話で翌朝に一家は死に、魚の腹から人の指が出てきている。つまりこの魚は殺されたのに動き出して食い殺した……それってまるで

 

「【かれら】、みたいだ」

 

「……それか、私が引っかかりを覚えたのは」

 

「昔話って、大体あれだよな、本当にあったのを物語風にして語られること多いって聞くけど、まさか」

 

 仮にそうだとすれば、このパンデミックは初めてじゃない!? いや、でもそれじゃ

 

「その時は、どう対処したっていうんだ」

 

「もう少し何か無いかを探してみよう、昔の事件とかの資料とか、都合良くあったりしないか?」

 

「こういう時、図書室の主が居れば直ぐなんだけど、そうだ、奥の部屋とかどうだ?」

 

 貴依先輩が示したのは図書室の受付の奥の扉、その先に何があるのかは私も知らないが、もしかしたら資料とかがあるかもしれない。

 

 入ってみる価値はあると思いますと来ヶ谷先生に視線を向ければ、腰からネイルハンマーを取り出して

 

「そう言えば、そこって誰でもいいから部屋の中見たっけ?」

 

「……佐倉先生に通信で聞いたほうが早いかも」

 

「そうですね、私もちょっと心当たりが無いですし」

 

 確認してみれば、探索済みだったとのこと。だが見立てどおり部屋の中には資料や、貸出禁止の本などが保管されており、三人で手分けして時間の許す限り読み漁っていけば

 

「喉に大きな傷の遺体、こっちは葬儀場から盗まれたと思われる遺体、けれどこれにも喉に大きな傷……もしかして、【かれら】になって動いたってことか」

 

「喉って【かれら】が真っ先に喰い付こうとしてくる場所だから、有り得る話だな」

 

「おいおい、これ私達、トンデモナイことを知っちゃったんじゃ……?」

 

那酒沼、そこに関連する昔話、そして過去に起きた奇妙な遺体の事件、最後に来ヶ谷先生が見つけた記事に私と貴依先輩は絶句した。

 

 内容は男土市の中心で爆風が発生、大規模な火災と建物の倒壊などで大勢の住民が犠牲になったという事故の記事。

 

「事故、か?一応記事には不発弾か?みたいなことは書かれてるけど」

 

「もし過去にもパンデミックが起きてると推測するなら、これは事故じゃないと私は考える」

 

「私も来ヶ谷先生に同意見です。これは事故ではなく……」

 

 パンデミックを封じ込める、もしくは証拠ごと消し飛ばすための人為的な爆撃だ。そこまで考えてゾワッとした、悠里先輩から感じたそれとは違う寒気を覚え、嫌な考えが過りそうになるが

 

「考えるな美紀、少なくても今それを行うほどこの国に力はない」

 

「そう、ですよね。すみません、考えすぎました」

 

「この話、どうしよっか」

 

 満場一致で黙っておくことになった。ただ来ヶ谷先生は大人組には話しておくとのこと、まぁそれなら問題ないと思います、それに知っておいた方がきっと良いと思うから。




プレイヤー視点:なんか余計なフラグ立たなかった今?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。