自由時間になったしで図書室に来て適当な本を読んだら急にキャラたちが何かを理解し始めた上に変なフラグも成立した疑惑があるゲームの実況の続き、もう始まってる!!
琴音先生とみーくんとチョーカーさんがこのパンデミックって実は過去に一度あったんじゃね?ということに勘付いてしまった所から再開です。
あの、これ私知らないんですけど(調査不足)え、今まで図書室に行っても起きたことないじゃんこんなイベント、一定以上の知力? でも生徒キャラでも似たような数値のキャラで図書室に来たことあるけど見たことないし……
日数経過と知力が条件とか? 大体ここに来るのなんて序盤ですし、『雨の日』以降って来ないのが殆どですし。
まぁ条件の調査は誰かやるでしょ(人任せ) それよりもどうしてこんな資料が都合よく学校の図書室にあるんですかねぇ? これって大学での資料じゃないんかいな。
うーん、でもここで真相系のフラグなんて立ててどうするん? もしかしてあれか、大学編に突入したら幾つかのフラグをスルーできるとか?
そうだとしたらRTAで役立ちそうではありそうですよね、『おたより』まで駆け抜けてるRTAは動画としては見たことないですけど、ランキングとかはあるので走ってる人は居るみたいですし。
「今思ったんだけど、この昔話、魚って書いてあるけどさ。本当に魚だったのかな?」
「あ、そうか。あくまで魚って書いてあるだけで本来は違うかもしれない、昔話だから比喩って事か」
そう言えば、哺乳類には感染するのは分かってますが、魚って判定的にはどうなんでしょうね。鳥は感染しないのは原作でも分かってますけど、他の動物への感染って情報出てましたっけ?
でも鳥類は大丈夫なの見ると、魚類も平気そうではある。それはそれとして蛙とかワニとかヤモリとかはどうなるんでしょうねこれ
「どうと言われましても、実験するわけにも行きませんから分からないとしか」
「あ~、犬も感染するって考えたら太郎丸も気を付けないとあれだよな、まぁ噛まれるようなことがあるってことはないと思うけど」
そも、太郎丸が襲われる=るーちゃんに危機が迫ってるだから、ヤバ過ぎるんよそれ。
「確かにそうだ」
「瑠璃ちゃんが待機してるのは基本的に三階ですからね、そこまで突破される状況なんて考えたくもないですよ……あの、一つ疑問に思ったこと言っていいですか?」
お、なんじゃいみーくん、君がそう言うってことはロジカル思考に何か引っ掛かったってことだから遠慮なく言って、どうぞ。
「沼が原因で昔話の魚は【かれら】化したと考えられますよね? これは沼に何かがあるってことでいいんでしょうか?」
「そういうことになると思うけど、どう思う、先生」
先生的にも同感だと頷いておきましょうか。ていうか、たったコレだけの情報からドンドン真相に近付いていくの【ロジカル思考】恐ろしすぎる。
だから隠しルートで気づかなくてもいいこと気付いて暗部に追われるとかいうルートがあったりするんだぞ、みーくん。
「ですよね。じゃあ、沼を支流にしてるこの川の水って、安全なんですか?」
おいやめろ、急に正気度を削るような疑問投げてきてんじゃねぇぞロジカル思考(手のひら返し)(暴言)そもそも、この学園の水はそこから汲んでるのでもし水が危険物だったら既に全滅してる、つまり今問題がないということは平気だという証拠!
まぁでも、不安になるのは分からんでもないからしゃーなしとしておきましょう。プレイヤー視点では那酒沼とその支流の水がこの細菌、通称【Ω】の活動を抑制するものだと知ってますがゲーム内のキャラは誰も知りませんからね。
「あれ、じゃあ沼には特に危険は無いということ……?いや、それだとこの昔話と矛盾する、どういうことだ」
「来ヶ谷先生、美紀ってこう、あれだよな。科学者思考と言うか、探偵とかやらせたら絵になりそうなくらいに思考巡らせるよな」
探偵みーくんとかで短編を一本出せそう(小並感)実際、よくホームズ姿のみーくんとかは人気出そうな気がする。しまった、モールに行ったならその辺りのコスプレ衣装を探すのもありだったかもしれないな
あ、このゲーム、知っての通りコスプレ衣装もちゃんと全キャラ分ありますよ! 種類も結構豊富で、多分制作スタッフの力が一番とは言わずもかなり入ってる物がたくさんあります。
勿論、我らが大天使るーちゃんにもございます。特にエンジェル衣装は見るだけで浄化されていくの間違いなしです。
「仮に私がやるとしたら、来ヶ谷先生にも着てもらいますよ。似合うと思うんですよね、コテコテの暴走族の総長の服装って」
「やめろ、美紀。想像が簡単について色々とヤバいから」
なんや、鉄パイプでも持ってやろうか? 堪えきれずにチョーカーさんが吹き出しましたね。実際、琴音先生のコスプレ衣装にはそれがあるので視聴者兄貴姉貴達も一度は見てみような! その格好でバイクに乗った日には警察のお世話になるの間違いなしですよ(警察が生きてるとは言ってない)
ん、なんかトランシーバーが鳴ってますね。はいはい、こちら琴音、何かあったん?
《いや、今何処にいるかなって》
相手は犬山お姉さんですね。あ、今時間を確認しましたがそろそろワンワンワン放送局やんけ!! おい、二人とも、話は考えたのか!?
「……やっべ」
「来ヶ谷先生が急にあんな話振るからですよ!?」
事の始まりはみーくんが琴音先生が読んでる本が気になったってのが始まりだったと記憶してるのですが? 割と今回は琴音先生悪くないと思うのですが、チョーカーさん、どう思うよ
「え!?あ、まぁ、私も話に集中しちゃったから……」
「ぐぅ、その通りなのが悔しい」
《あ、二人も側に居るんだね。そろそろ時間だから準備に戻って欲しいって伝えておいてよ。それじゃ》
もう話題を探す時間もないねぇ? まぁ犬山お姉さんには素直に話しておきなさいな、向こうもそれならそれで二人にあった話題を振ってくれるだろうからさ。
という訳で放送室へと戻りましょう。あ、勿論、今回見つけた本や資料はめぐねえと犬山お姉さんへの説明のために持ち帰ります。
話す必要はないと思いますけど、もしかしたらこれがなにか特殊EDの切っ掛けになる可能性もありますし、どうせこのゲームのことなので喋らないとそれはそれで何か別の影響が出そうですので。
今回のワンワンワン放送局も小イベントPartで流すのでカットじゃい! はい、犬山お姉さんが話題を振ってみーくんとチョーカーさんが答えての今までのラジオと比べるとかなり普通な感じに終わりましたね。
普通なとは言いましたが、この拠点に移ってからの放送を考えれば初めての司会から話題を振って日常的な会話で盛り上げるラジオですよ。大人組は暴露大会だったし、りーさんとゆきちゃんは豆知識と料理番組だったし、くるみ姉貴と圭ちゃんは【かれら】への対策の放送だったし。
勿論ながら、そのすべてが悪いとか良いとかはありませんけどね、個性が強く出るのもワンワンワン放送局の面白いところですし。おう、お疲れお二人さん!
「由紀先輩が疲れたと言ってたのでどれほどかと思ってましたが、本当に終わった瞬間にドッと来ますね」
「緊張してたってことなんだろうけど、いや、本当に楽しいけど疲れるなぁ」
「ハハハ、その辺りは慣れてないと誰でもこうなるさ。さて、次は……るーちゃんと太郎丸?」
流石にその二人だけで出演は出来ないので誰かもう一人は必要となりますね。まぁここは無難にりーさんでしょ、ってことなんだけど、大丈夫?
「大丈夫ですけど、その、一つ良いですか?」
りーさんから要望とは珍しい、遠慮なく言ってくれていいのよ? と言うかりーさんは遠慮し過ぎだってそれ一番言われてるから、なのに抱え込んで正気度が気付いたら大変なことになるとか何回あったことか……
「もし問題ないなら、琴音さんも一緒に出てもらえないかと、その方がるーちゃんも話しやすいと思いますし」
その程度のことならお安い御用ですが、人数制限ブッチするけどそこは大丈夫なん?
「大丈夫大丈夫、んじゃそれで決まりってことで」
コレは次のワンワンワン放送局も賑やかなことになりそうやなぁ……さて、ここで犬山お姉さんにアイコンタクトを送ります。勿論、めぐねえにはバレないようにです。
向こうも受け取り頷いてきましたね。それと並行してりーさんに今日は洋食が良いなと伝えておきましょうか。
「あ、分かりました。確かジャーマンポテトとかのドイツの料理も地下の食糧にあったのでそれを使いますね」
「珍しいですね、琴音から夕食のリクエストするなんて」
ちぃ、今までリクエストしなかったのが仇となったか。けどまぁ、めぐねえもこっちがなにか隠してることには気付いてはいないので偶にはリクエストがしたくなると返しておきます。
何故か、怪訝な表情をされるとかお前普段からどれだけ食に無頓着だったんだよ元不良! まぁでもジャーマンポテトと聞いて楽しみだと言うゆきちゃんの反応で流れましたね。ここからは特にやることもないので夕食まで倍速、倍速中の映像では琴音先生が図書室から持ち帰った本と資料を何気なく自分の荷物に隠しましたが、偶にコレを直感で見つける子が居るから油断ならない、主に大天使一号るーちゃんと大天使二号ゆきちゃんなんですけど。
っと等速に戻ったということは夕食の時間ですね。テーブルに並ぶはジャーマンポテトとコロッケ、芋芋しいおかずにご飯にスープ、そして生徒組にはジュース、大人組には……ふふ、手が震えてるぜ、めぐねえ?
「こ、これは……」
では、缶ビールを前にプルプル震えてるめぐねえを流しつつ、今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。
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今にして思えば、リバーシティ・トロンから戻ってからの二人の様子がおかしかった部分が確かにあったような気がすると私【佐倉 慈】は思い至る。
帰ってきて、なぎささんが二階の食堂へ持ち帰ったものを冷蔵庫に入れてくる時に手伝おうかと言えば、大丈夫だと返され、すぐさま琴音があれこれと私に会話を振ってきて、内容も一階の防衛のことだったので、その時は気にしなかった。
けれどあれは私を生徒会室から動かさないための策だったと考えると妙に納得がいく。その後も私を決して二階には行かせないように、それでいてごく自然に三階に残るようにさせる行動の数々は嵌められた私にしてみれば見事なものだったとすら言えてしまう。
恐らく私が気付く最後のチャンスだったのはワンワンワン放送局後に琴音が悠里さんに夕食のリクエストをした時だろう。彼女は基本的にリクエストをしたりしない、高校を卒業後も何かと夕食に誘ったり、彼女の家に遊びに行ってその壊滅的な食生活に呆れてなにか作ろうかと言った時も向こうからコレが良いとかの話は出たことがない。
だというのに急にリクエストをしたことに驚いて、洋食が良いなんてあまりに分かりやすいヒントを出されて私は気付けなかった。
「どうした慈、遠慮することなんて無いぞ。手が震えるなら素直に呑んじまえ」
「いやぁ、まさかこんな状況になってから呑める日が来るなんて思いもよらなかったよ」
二人がなにやら好き勝手言っているが、これを手に取る訳にはいかない。今は非常時で、もしなにか起きた際には大人はすぐに動けるようにしないといけない訳で……だからこそ、この魔性の飲み物【ビール】の誘惑に負けてはならない。
「呑める、わけ、ないでしょ……非常時なのよ? 酔ったりしたらどうするのよ」
「1缶程度の缶ビールで慈が酔う? 面白い冗談だ、何だったら6缶呑んでもぴんしゃんしてるくせに」
「もしかしなくても、ジョッキとか何杯呑んでも大丈夫とか言っちゃうくらいなの?酒豪って言ってたけど」
「ジョッキどころか、瓶ビールすら数本空けても平気だ」
人のお酒事情をドンドン暴露しないでくれるかしら!? いや、まぁ、確かに事実ではある、私はその、琴音に言わせるとお酒にめっぽう強い、ジョッキだって10以上呑んでも平気で、美味しい瓶ビールなんて時間とお財布が許すなら幾らでも飲みたいし呑める。
いや、そうじゃない。この非常時に酔わなくても呑むという行為自体がその、どうなのかという話をしてましてね!?
「めぐねえだけじゃねぇけどさ、一日くらい羽目を外してもいいと思うんだよな、あたし」
「そうそう、じゃないと倒れちゃうよ、めぐねえ!」
「万が一酔っても、一日くらいなら問題ありませんから」
「そのために今日の夕食はおつまみにもなりそうなのを選んだんですよ?」
「まぁ、私も佐倉先生達が呑むことに賛成だから呑んでくれよ」
「ずっと気張り続けるのも疲れると思うから、今日は休んで下さいよ」
「ことねせんせー、さくらせんせーは飲まないの?」
誰一人反対意見が出ない!? この感じはもう既に根回しが終わってたってことよね。う、うぅ、そう、良いのね、良いなら私は遠慮しませんから!
決意をしてカシュッと缶ビールのプルタブを開ける、約一週間ぶりのこの音を聞いた瞬間、私の中の枷が全て外れて
「いただきます」
グイッとあおり呑む、ゴクッと喉を鳴らすと同時に流れるアルコール、口に広がる程よい苦味、その全てが懐かしいとも思えてしまい、そのまま一気に1缶目を空にしてからコツンとテーブルにそっと置く。
コレがもし居酒屋だったらジョッキがドンッ! だった。
「ぷはぁ~!」
「これは、想像以上に良い飲みっぷりだ」
「久しぶりに見たなぁ、んっく、はぁ、美味い」
駄目、やっぱりお酒が飲めない日々はキツかったんだと認識させられた。見れば琴音となぎささんも飲み始め、生徒たちもジュースで乾杯して楽しげに食事を始めていた。
けど、今は少し話をしよう。そう、私に呑ませたってことは分かってるわよね琴音?
「ほれ、缶ビールは全部で12、安心しろ、半分以上は慈の分だから」
「ありがと、それで琴音。あんたいい加減に他人に頼りなさいよ」
「……あの、慈さん?酔ってます?」
酔う訳ないじゃない、でもあれなのよね。お酒が入ると色々と説教したくなるの、あら、何をしまったって顔をしてるのかしら琴音。
まさか忘れてたとか言わないでしょ? だいたい貴女ね、胡桃さんから聞きましたが
「守れれば自分は壊れてもいいとか、何を巫山戯たことを抜かしてるんですか?」
「胡桃?」
「ごめん、でもことねえの事は共有したほうが良いかなって……」
「話を続けるわよ?」
開けたばかりの缶ビールを半分ほど呑んでから、ジトっとした視線を琴音に送りつつ
「貴女は守れれば満足かもしれない、けれどね、それで貴女が壊れたら守られた方は辛いだけなの、分かる?」
「あっと、いや、まぁ、はい」
歯切れが悪い! もう、これは今日はガッツリと説教しつつ、夜の見回りの件も突きつけた方がいい、じゃないと何も理解しないわね。
「……怖いね~、酔ってないのに」
「もしかして佐倉先生が私達の前で呑むのを拒否したのってコレを見られたくないから?」
「めぐねえ、でも何だか楽しそうだよ?」
「されてる側の琴音さんも、懐かしむ感じですね」
なぎささん達がなにか言ってますが、それよりも琴音です。って何を楽しそうな顔してるんですか、コレでも結構真面目に怒ってるんですよ?
「日常に帰ってこれた気がしてな。あぁ、はいはい、悪かったって」
「分かってるの? そもそも精神が限界なのを隠そうとしてるその態度すら私にしてみれば説教の案件なんだけど?」
「うぅ……お酒美味しい」
「現実逃避しない」
けれど、琴音の日常に帰ってこれた気がしてという言葉は同意できる。そうね、もし事が収まって落ち着いたら、大人三人で飲みに行くのもありかもしれないとすら思えるくらいに、私も精神的余裕が気付けば生まれていた。
えぇ、琴音もだけど、私も気付かない内に余裕じゃなくなってたのね。
「はぁ、ジョッキで呑みたい」
「居酒屋って、もう何処も残ってないんだろうな」
「だろうね~」
その事実を認識した時、私はちょっと落ち込んだ、行きつけの居酒屋が無事じゃないことに気付いてしまったから……
ぐびねえ言うよりも酒豪めぐねえじゃんこれ