がっこうぐらし!女教師で全員生還EDを目指すだけ   作:鮪薙

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(順調だった分のツケが発動するので)初投稿です


10日目【昼食後】~【時限式ガバ発動】

皆が今後の未来を語れるくらいには余裕が生まれて、なんか琴音先生も孤児院を開くとか言い出したゲームの実況の続き、もう始まってる!!

 

 あれから時間が進んで昼食後の生徒会室を流しながら再開です。にしても琴音先生が一応とは言え今後の話をできる程度には正気度が戻ってくれて嬉しい限りですよ。

 

 じゃないと最終日に黄色信号が出るところでした。ですがこの調子なら問題なく迎えられそうですね。

 

 高校編ラストになる最終日の『あめのひ』は7日目のそれとは違い数も増えて、停電になるため帰宅を促すことが出来ず、更にはヘリが落ちることにより発生する火災から逃れるために地下に向かわなくとはならないと難易度が上がります。

 

 特に開幕のラッシュと地下への避難は通常キャラでも難所になりやすい箇所ですが、琴音先生はそこに【かれら(小学生)】が混ざるので更にキツくなりやすいです。とは言っても正気度はスキルのお陰で誤魔化すことが出来ますし、PTSDが悪化してもEDゴールなので問題ありません(屑)

 

 でもまぁここまで来て精神ぶっ壊れてのEDは後味が悪いので回避できるように今日と明日を使って琴音先生の正気度と精神はある程度戻しておきますけどね。と言うか若狭姉妹との約束の件があるので下手にそのルート行くとハッピーエンドじゃなくてバッドエンド突入しそうですし……

 

「ことねせんせー、見て見てー!」

 

 お、なんだい大天使るーちゃん、っとどうやらお絵描きをしてたみたいですねぇ、これは……琴音先生かな?

 

「そう! ほら、くるみちゃん、ことねせんせー分かってくれたよ!」

 

「マジかよ、これはなんだ、流石ことねえって言えばいいか?」

 

 ばっかお前、るーちゃんの絵心が最上級だってだけやぞ。と言うのは本気ですが置いておき、るーちゃんの絵は特徴自体はきちんと捉えてるのでそこに注目すれば意外と分かるものです。

 

 因みにこの突発小イベントとも言える【るーちゃんのお絵かき】はきちんと正解してあげると好感度が一気に稼げるので間違えないようにしましょう、間違えてもデメリットはありませんがるーちゃんが少し拗ねちゃいますので。

 

「ただいま~、とりあえず、てるてる坊主は色んなところに飾っておいたよ~」

 

「思うんだが由紀、てるてる坊主ってこの部屋にだけでいいんじゃないか?」

 

「違うんだな~、たかちゃん。色んな場所から晴れるようにって祈りを飛ばすことが大事なんだよ」

 

 なるほど分からん。でもこのノリと勢いで生きてる感じのゆきちゃんは見てて楽しいものがありますよね。【ゆきちゃん化】してないだけで行動全てに周りのNPCの正気度回復効果を撒き散らすとかヒーラー過ぎるっと、そうだそうだ、ゆきちゃんやワンワンワン放送局は出演者が一周したけど、次からはどうするんだい?

 

「あ、確かにそうだね。うーん、くじ引きかな?」

 

「私としてはまた大人組で大暴露大会でも面白いとは思うけどって冗談だから、そんな目で見ないで慈」

 

「はぁ~、あれ本当にあとになって来るんですから止めてほしいですよ」

 

 あれはみんな致命傷の痛み分けで終わっただろ!! いやまぁ、そもそもの始まりが琴音先生なので強く言えないんですけどね?

 

 とりあえず議論の結果、くじ引きとなりました、ではせーの!

 

「……」

 

「め、めぐねえ元気だして?」

 

「未だかつて見たことないくらいに深刻な顔してる」

 

 見てくれよ、この学園生活部に何か深刻なことが起こったみたいな顔してるだろ? くじ引きで琴音先生と当たったってだけなんだぜ? そんな顔するなよ琴音先生が悲しむだろ~

 

 いやまぁ、出来れば大人と生徒で分かれたかったと言えばそっちが本音ですけど、どうする、引き直す?

 

「そんなんで悲しむような人間じゃないでしょうに、いや、あの会話からこうなるって運命の悪戯ってこういう事言うのかしら、とりあえず由紀さん達の意見も聞きましょうか」

 

「めぐねえと組んでみたいから引き直そう!」

 

「そうだなぁ、まぁ、あたしとしては引き直してもらいたいかなってのがある、ほら、同じよりは違うほうが良いだろ?」

 

「(琴音さんと組むチャンスが無くなるから)私も胡桃さんの意見に賛成だわ」

 

「私はどっちでもいいけど、まぁでも二週目早々に被るのはつまらないものはあると思う」

 

「まぁ、組み合わせが一周したわけじゃないですし、その方が良いんじゃないですか?」

 

「だねぇ、私も佐倉先生と来ヶ谷先生と話してみたいし」

 

「わたしは何でも良いよ!太郎丸もきっとそうだと思う!」

 

「ワンワン!」

 

 引き直しに反対ゼロなので再抽選となりましたね。ではくじをキチンと混ぜまして、では二回目、せーの!どうやら今回のワンワンワン放送局は琴音先生とくるみ姉貴のようですね、脳筋ラジオかな?

 

「やりー!よろしくな、ことねえ」

 

「ぐぬぬ……」

 

「りーさんが凄い顔してる」

 

 まぁまぁ、いずれチャンスは来るからさ、ね? りーさんがあんな表情するのは非常に珍しいですが、同時にそれだけの表情が出せるってことは正気度の余裕はもう考えなくてもいいくらいにあるってことですので喜ばしい限りです。

 

 彼女とめぐねえがこのゲーム一番の不安要素だったというのに気付けば誰よりも安定してて頼りになる存在になるとは、このリハクの目を持ってしても見抜けなかった!(節穴)にしてもくるみ姉貴と何を語れば良いのだろうか、これはあれか、【かれら】への戦術指南とかそういう?

 

「でもよ、あたしらの場合だと出てシャベルかネイルハンマーでぶっ潰す、だから戦術もへったくれもあるのか?」

 

「清々しいまでの脳筋戦法……」

 

「でもそれが一番有効なのも事実なんだよね」

 

 みーくんが辛辣なんですけど!!(定例)いやまぁでも実際言えることなんて静かに背後から頭を潰すくらいですからね、まぁ一応トークの中にしれっと混ぜる感じに出しておきますかね。犬山お姉さんの言う通り、銃器とか遠距離武器がない場合はそれが一番【かれら】を対処しやすい方法ですし。

 

 あと気をつけることなんて複数を迂闊に相手にしないとかですが、琴音先生が言っても説得力ないんよね、こいつ購買倉庫で大立ち回りしてるし

 

「あの時か、確かに凄かったかな。沢山出てきたってのに慌てずに薙ぎ倒していくんだもん、いやぁ、見てて本気ですげー!って思ったね」

 

「私も見ててことねえって本当に強いんだ!って思ったけど、自分の身を守るのに必死だったからきちんとは見れてないんだよね」

 

 あん時はマジでワラワラ出てきてヤバかったな。ですがお陰でりーさんがルンルンになるくらいの調味料とか手に入ったから、しかも倉庫も完全制圧状態に出来てたみたいでその後は【かれら】はリスポーンしませんでしたし。

 

「まぁ、とりあえず流れで適当に盛り上がることを話せばいいか、不良時代のことねえの話とか良いんじゃね?」

 

「お、良いねそれ。もうこの際だから徹底的に暴露しちゃわない?」

 

 面白いDJだ、気に入った、貴様の魂も連れて行くのは最後にしてやる。良いんですけどね、どうせ語っても琴音先生にはノーダメージですし、寧ろ子供たちのために戦ったヒーローやぞお前、この元不良は全くそんな事思ってないのが問題だけどな!

 

 さて、このままの流れでワンワンワン放送局まで時間が流れるのですが内容は次の小イベントPartで流すつもりですのでカット、今は第二回一階の要塞化作戦を行ってる場面です。二回目ということでワンワンワン放送局を終えた後でもくるみ姉貴は普通に作戦に参加してるのが助かります。

 

 現状では窓は5割くらい、ハードルの簡易バリケードは4割、トラップの再設置が5割という感じ、とりあえず窓は今は置いておきバリケードとトラップを優先しちゃいましょう。こっちのほうが時間取られないですし、木板を窓に打ち付ける作業はどうしても時間を取られるのがネックですね。

 

 《琴音、ハードルの設置が凡そ終わったわ、コレ以上は置くことは難しいけど、重ねたりは出来ると思う、どうする?》

 

 ういうい、じゃあそれでよろ~、さてトラップの方、琴音先生とゆきちゃんが共同作業してる所は大体終わりましたね、犬山お姉さんの方はどうかね?

 

《こっちもあと十分って所かな~》

 

 それじゃ夕食までには間に合いそうですね。よぉし、これなら明日の作業で要塞化は終わるかな、そうすれば最終日の『あめのひ』ラッシュもかなり楽に超えることが出来ると思います。

 

 では残りは夕食と就寝までの時間、そして就寝なので、その就寝までの時間にめぐねえとのイベントがあったのでそれを本枠で流しつつ、翌日まで三倍速してるのを右枠にして今回はここまで、ご視聴ありがとうございました……ん?

 

 右枠の映像、翌朝になって相変わらず4時間睡眠で目覚めたのは良いんですけど、窓から見える空がどう見ても雨雲にしか見えないんですが? え、あれ、遠くの雲が今光ったけど? え、嘘だろ、おいおいマジかよ夢なら覚めっ

 

__________________________________________

 

【佐倉 慈】にとって【来ヶ谷 琴音】という存在は今も昔も手のかかる親友だという認識から変わったつもりはない。

 

 今日までもそう、パンデミックが起こる前からもそう、少し目を離した隙きに怪我をしたりなんだりする、だから常に気にかけてしまう。

 

「いやぁ、今日も平和だったなぁ」

 

「このまま、そういう日が増えてくれるといいんだけどね」

 

 だから今日は特に何もなかったからと屋上に誘い雑談を交わしている。少しでも彼女の気を楽にしてあげたいという心遣いとも言えるが私も偶には彼女と何気ない雑談を交わしたいと思っていた部分もある。

 

「今日で何日目だっけ」

 

「10日目ね、あれから事態は何も変わってないけどね」

 

「こりゃ、いよいよ国全部が駄目になってるって考えたほうが良いかもな」

 

 かもしれない。生徒たちの前では言うつもりはないがそれでも悠里さんや美紀さんのような勘のいい子は気付き始めているので長くは隠せないだろう。

 

 出来ることがあるとすればその時までに次の手を考えることくらい、とは言え

 

「ここを脱出して次の拠点を探す、もしくは生存者が居る場所に向かうしか無いわよね」

 

「仮にそうするなら大学一択だろうな、あそこなら誰も居ないはないだろう。尤も向こうが私らをどう見るかは分からんがな」

 

 そこもネックの一つだ。仮に敵対の意思を見せられたら私達はどうすることも出来ない。出来ることは大人しく引き下がるだけだ、争うことは避けたいのだから。

 

 けれど敵対の意思を見せられたという事実にきっと生徒たちはショックを受ける。そう考えると現状維持とも言える高校での籠城の方がまだいいんじゃないかと考えてしまうが、物資が無限にあるわけではないのでそれもあまり現実的とはいえない。

 

「ま、難しい話は今は置いて良いんじゃない? あまり考え過ぎると眉間にシワが残るぞ?」

 

「それは困るわね。ところで琴音、今日の話で孤児院を開くって言ってたけど本気なの?」

 

 それは今朝の話、生徒たちから始まった今後についての事で由紀さんから私達にも話を振られてから琴音が答えたことだ。

 

 正直に言うとそんな事を考えてたのという驚きが先に来た、だから今ここで聞いてみたのだけれど

 

「全くの嘘って訳じゃない。ただ本気で開くかって言われるとまだちょっと悩んでる。もしかして私にはあまり似合わないか?」

 

「フフ、そんな事言わないわ、寧ろ天職かもしれないとも思うけど、ただどうして急にそんな事を思ったのかなって」

 

 彼女の口ぶりからすると急に湧いて出た感じだろう、もしかしたら昨日くらいからの可能性はあるけど、ともかく前々から思ってましたっていう感じではないのは確かだ。

 

「ほらさ、悠里と瑠璃の親代わりをするって決めたじゃん?そこで思ったんだよね、この辺だけでもきっと親を亡くしてそれでも生きてる子供が居るって、そんな子たちの事を考えたら纏めて見てやろうかなってさ」

 

 その理由は、どこまでも子供が好きで、子供に優しい彼女らしいものだった。勿論、若狭姉妹の親代わりは別枠として、孤児達の親代わりもするつもりなのだろう、そしてその理由はと私が言う前に

 

「私ってほら、父さんは蒸発、母さんも過労で亡くしてその後はたらい回しからの施設、だから親が居ない苦労とか悲しみってのは理解してるつもりだ」

 

「だから、孤児院をってことか。貴女らしいわね、本当に……でも抱え過ぎは壊れるし、周りも見てて辛いってのも、いい加減理解してるわよね?」

 

「そりゃまぁ。うーん、この辺はきっと母さんのせいだろうな」

 

 初めて聞く話かもしれない。彼女は基本的に親のことは話さない人だったからお母さんの事も私はよく知らないので黙って続きを促せば

 

「私にとって子供を守る大人って母さんが基本でさ。あの人は子供の私に決して弱い所を見せずに毎日笑って仕事行っては帰ってきて、優しくしてくれて……でも今に思えばずっと隠してたんだなって」

 

「もしかして、倒れた日も?」

 

「あぁ、何時もと変わらなかった、本当に、寧ろ倒れて意識が戻らないって話を聞いた時、子供ながらに訳が分からないって思ったよ」

 

 聞けば、そのまま意識が戻ることもなく亡くなったらしい。恐らくはそこまでギリギリに働いて子供に苦労させないようにしてたのだと思うけど、だからって……

 

「正直、休んでよかっただろうがって今でも思う。思うけど、こういう状況になって大人として私がって今こうしてやってることを慈とかに指摘されて気付いたよ、これがあの時の母さんの気持ちだったんだって」

 

 子供に弱い所を見せたくなかった。大人は立派で、お前の母親は強いんだぞと言うのを見せたかったんだと続ける琴音の表情は当時を思い出すように目を閉じていた。

 

 きっと琴音の父親が居なくなって、それで母親である自分まで挫けたら琴音が苦労してしまうと考えての行動だろう、けれどそれはあまりに極端過ぎる行動で、結果として彼女の心に無意識の傷を作ってしまっていた。

 

 悪いとはいえない、けどもっと自分を大切にして琴音と接してくれていれば、今目の前に居るボロボロになりながらも立ち続ける琴音は居なかっただろうと断言できてしまう。

 

「そんな顔するなって慈、私はもう無理しないって、悠里と瑠璃を守らないといけないしな」

 

「……えぇ、そうね、信じるわよ。それともし駄目になりそうなら頼りなさい、これでも私は貴女の親友なんだから」

 

 まだ疲れた感じの笑みを浮かべる琴音に私はそう告げる、もし琴音の母親と今の琴音を比べるとすれば彼女には私という親友が居る、生徒たちという慕ってくれていざって時は止めてくれる存在が居る、なぎささんと言う新たにできた彼女の友人とも言える存在が居る。

 

 貴女は一人じゃない、だから無理して走り続けないで。そんな事を思いながら遠くの空に視線を向けた。

 

 街の明かりがないが故に綺麗に見えるはずの夜空、けれど遠くの空にはそれを遮るかのような雲が広がり、一瞬、光が走ったようにも見えて私は嫌な予感を感じざるを得なかった。




このゲームはね、順調な時ほど怖いんだよ
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