朝早いのに思ったよりも二階に居た【かれら】の数が多くて焦ったのは秘密だぞ?なゲームの実況の続き、もう始まってる!!
前衛三人組で二階を制圧できそうな場面から再開です。昨日は購買には二体しか居なかったのに今日はもう10体居たり、昼前なのに食堂に早弁したかったのか10体居て、チョーカーさんが危うく噛まれそうになるハプニングがありましたが、まぁ何とか片付けることが出来ました。
えぇ、例え琴音先生のスタミナと体力が想定よりも減ってるように見えても怪我してないし、感染もしてないので問題ないです、多少の操作ガバがあって危機一髪があったようにも見えましたが問題ないんです!!!
「琴音先生、大丈夫か!?」
「ごめん、私がヘマしたから……」
なんて声出してやがる二人とも(ORG)実際、やらかしたのはシュレディンガー状態なの忘れて扉が閉まってた購買と食堂を開けた琴音先生の責任だからヘーキヘーキ。
にしても全部を自分が倒したわけじゃないとは言え、結構な数を倒したのに経験値が半分行くかどうかって、このキャラ戦闘でのレベリング渋すぎるでしょ、分かってましたけど。
まぁ今回の目的はレベリングじゃなくて、二階の安定化。これで簡易バリケードを三人で階段に作っておけば翌日以降は数をかなり抑えられて、物資の補給が容易になります。更に『雨の日』の時間稼ぎも楽になるのでこの苦労は必要経費ってやつですね。
それにチョーカーさんも【かれら】を札害することにはある程度は慣れてもらえたので防衛戦の時に大いに活躍してくれるとは思います。ただやっぱり手製槍だと彼女には合わないですね、やはりバットを拾いに行かないと。やっぱり欲しいよね、バット
「バット?それって来ヶ谷先生が使うのか?」
「前に話したからって、わざわざ拾いに行かなくてもいいんじゃねぇの?」
私のじゃなくてチョーカーさん用なんだよなぁ……そもそも既にシャベルとネイルハンマーを所持してる琴音先生にはコレ以上の武器は要らないですし、くるみ姉貴も『くるみのシャベル』で固定装備ですし。つか何だよそれ、どうして同じシャベルなのに威力にこんなに差があるんだよ。
あ、知ってると思いますがNPCが武器を所持すると、その武器の耐久は無限になります。なので半壊してる武器でも最後まで振り回してくれるのでプレイヤーからすると良いなぁそれってなります。
何が言いたいかというと、今日で一階の部室からバットを拾いに行ったとしても新品はないだろうなという話です。
「え、私の?う、うーん、まぁ貰えるなら貰っておこうかな」
「タカエがバット、あ、でも結構似合うかもなそれ、パンクって感じがする」
「それは褒めてるのか?」
「すっごく」
なにやらくるみ姉貴とチョーカーさんが盛り上がってますが、良いですね、青春って感じますよ、話してる内容は青春な感じでじゃない気がしますけど。
まぁそんな話はおいておき、そろそろお昼になるのでせっせと簡易バリケードを作りきって、くるみ姉貴とチョーカーさんは食糧を持って、琴音先生はその他の資材を持って帰るぞー。でも帰るまでが任務だから油断しないように行きましょう。
とは言っても流石にここまで制圧してれば【かれら】は居ないので問題なく拠点に帰宅、ちょっとチョーカーさんの回復した正気度が再度削られてしまいましたが、るーちゃんとゆきちゃんのリジェネを受けて昼食を食べた際の回復で補えるので大丈夫でしょう。
おっす、めぐねえ達、三階は問題なかったかい?シャベルを突き立てて見張ってましたって感じの格好が板についてきてて先生泣けてきそうだよ。
「おかえりなさい、こっちは大丈夫よ、出来る限りだけどバリケードも頑丈にしたわ、でもコレ以上はやれることはないわね」
む、このセリフが出たということは現状の製造ランクだとコレが上限って感じですね。まぁ正直、少人数、それこそ主人公の他に原作の学園生活部しか居ないとなればスキルを上げてもう少し強化が望ましいですが、今回のように人数が居るなら無理にする必要はないので余裕があれば程度に考えていいでしょう。
るーちゃんも手伝ってたようでドヤ顔で琴音先生の前に現れました、褒めてあげましょう、この時にスマイルも忘れてはなりません。それに何度もこういうことをしてれば笑顔を浮かべる=和んでると周りも理解してくれるので、これが万が一できなくなるほどに追い込まれた場合に仲間が気を掛けてくれるようにもなるので大事です。
「そういや、ゆきの奴が琴音先生の笑顔は慣れれば怖くないとか言ってたな」
「まず、由紀の意見を参考にして良いのかどうかから始めたいが、良いか?」
「そりゃいい、今日の昼飯を食べながら話そう、りーさんとめぐねえにも声を掛けておく」
お、何だお前ら、まだ琴音先生スマイルに疑問を持ってるというのか。ほら、見てください、この顔!これが誰かを害する悪人の笑顔だって言いたいんですか!?
駄目だよコレ、誰が見ても悪人面だよ(掌返し)これで小学校教員が務まってたのを考えると偉業の域ですよ。いや、子供故にるーちゃんみたく結構怖がられなかった可能性が……?つまり、ゆきちゃんは(察し)
「ほらほら、琴音を苛めるのは程々にして、昼食の準備をしちゃいますよ」
「もう、みんな酷いよね~」
「ね~」
三人のその優しさが心に染みるんやなって、これにはまた軽く凹んでいた琴音先生もニッコリ。笑うな、また場が固まる(辛辣)
でも良いんだ、琴音先生がその立場を担うことで皆が笑顔であれば。それに先生自身も凹むとは言え悪い気がしてないので慣れてる感じありますから、無問題です。
んなことよりお昼だお昼。ほら、りーさん、なにか手伝うことは、え、今日はないから座ってて大丈夫?そう……あ、パスタでソースも今回は補充した中にあったの使うからってことか、それじゃ自分はペペロンチーノで
「パスタだ、あぁ、パスタだ」
「思うと、パスタのソースも結構種類多かったよなあの購買」
「カルボナーラ、ミートソース、ペペロンチーノにと一通りありましたね」
原作知識がある視点から見ると端っからこの状況を想定してたからってのが絡んでそうですけど、調味料も妙に充実してましたし、缶詰も種類ありましたし、軍用レーションとかあっても不思議じゃないのがこの学園クオリティ。
と言うよりも、一部の施設は明らかに拠点にするつもり満々な物資の数々と設備なんですよね。近い内に行こうとしてるリバーシティ・トロンもモールなので不思議じゃないとは思いつつも避難所とか準備が良すぎる気がしますし、あそこって確かランダルコーポレーションが関わってましたよね?
やっぱ、企業が大きく関わってる街とかは駄目だな!(傘並感)あ、あとは楽しい雑談をしながらの食事なので、また眺めていましょう。でも今後はイベントとかが無ければカットとかでも良いかもしれない、ここはまぁその時その時の気分で決めましょう(編集者の屑)
楽しい食事でしたね……(天丼霧)午後は下校時間が過ぎるまでは武器の制作などをして時間を潰しましょうか。作るのは殺傷武器からは手製槍と非殺傷のゴムボール付き槍、素材は既に集めてあるのでせっせと作っちゃいましょう、先生の知力ならスキルさえあれば完璧な出来なものが短時間で出来ます。ふふん、これは業物ですね間違いない(自画自賛)って、めぐねえからアイコンが出てますね、寄ってみましょう。
「琴音、ちょっと時間ある?」
おぉう、めぐねえ、イベント多い、多くない?まぁ、一階への捜索にはまだ時間はあるから頷いて着いていきましょう、しかし用は一体、いや、まさか
「ちょっと、職員室に来てほしいのよ」
キタコレ、コレは間違いない、『
今夜に懺悔イベ(仮称)がある手前、このタイミングというのはちょっと間が悪いと思わなくないですが、ここで断って一人で読んで発狂されても困りますし、共に行きましょう。
え、発狂する危険性があるのは琴音先生だって?だとしてもめぐねえが近くにいるから正気に戻してくれるかもしれないだろ!!懺悔イベでの正気度消失の危機?それもめぐねえが居るから……
めぐねえ頼りじゃねぇかオメェの計画!普通だったら聞かないわそんな言葉(冷静)まさか、めぐねえが命綱になるとはこの海のリハクの目を持ってしても見抜けなかった。
さて、茶番はコレまでにして来ましたね、職員室、そして二人の目の前には『
いざ、正気度を犠牲にした希望を得るためのページを開きましょう、という所で少々短いですが今回はここまで、ご視聴ありがとうございました……あっ、正気度が、琴音先生の正気度が
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緊急時以外は決して読まないように、教頭先生や校長から厳しく聞かされていたマニュアル。それを昨日思い出した私は昼食を終えたタイミングでLL室で何かを作っている琴音に声を掛けた。
「琴音、ちょっと時間ある?」
「ん?丁度作業が終わったからあるけど、どうしたの?」
終わったというそこには今朝、貴依さんが使ってたのと同じモップの先端を加工し、そこにハサミの刃を付けた槍のようなものと、同じくモップをベースにしてあるが先端にはゴムボールが付けられている槍のようなもの二本。恐らくは【かれら】に対する備えだと思うのだが、その出来の良さに手先の器用さは相変わらず高いなと関心してしまう。
ってそれを関心してる場合じゃない、確か午後は下校時間が過ぎたら一階の倉庫に向かうって言ってたので、あまりのんびりは出来ないから本題に入ることにしよう。
「ちょっと、職員室に来てほしいのよ」
「職員室?あぁ、そう言えばあまり、あそこも探索してなかったか。刺股とかあればいいけど」
これじゃ、流石に心許ないしとゴムボールの方の槍を手で弄りながらの言葉に、どうだったけと思うがどうせ見ることになるから考えなくてもいいかと切り替えて、琴音と共にLL室から出て職員室に向かう。
距離は無いのですぐに到着。琴音が職員室の惨状に顔を顰めつつも、部屋の捜索を始める中、私も目的のマニュアルを探し始める。確かこの辺りに……あった。
職員用緊急避難マニュアル、表紙にある以下の場合のみ閲覧の欄に書かれてる内容はどれも確認しようがないのだが、それを咎める相手も居ないので大丈夫と誰に言うでもなく心の中で唱えてから
「琴音、こっちに来て頂戴」
「お、これまだ使える刺股じゃんって、どったの?」
「これ、私達の間で緊急時のみに読むようにって言われてたのがあって」
取り出したそれを私の机の上に置き、琴音にも見えるようにすれば物々しい感じの表紙の文字に目を細めてから
「校外秘に禁転載、しかもA-1警報?そんなの聞いたことないけど、慈は」
「私もないわ、この状況になってから警報みたいなもの。でも今も非常時だし読んで見る価値はあると思うの」
少なくとも役に立たないということはないだろうと伝えれば、向こうもそれもそうだと頷き返してくる。そして表紙を捲ればそこに書かれていたのは機密保持条項、とても普通の緊急避難マニュアルとは思えない。
「機密保持条項、何だか、災害の時に読ませるような文面じゃないわねこれ」
私もそれは感じた、地震とかではなくそれ以外のことを想定したかのような、そこまで考えて手が小さく震える。
震えながら、次のページを開き書かれている内容を読んだ時、目を見開いた。
隣の琴音も同じく言葉を失っているという感じでページを読んでいる。そこに書かれていたのはこの状況そのものに陥った時の対処及び避難場所について、つまりは
「これを、想定していた……?感染症って、いや待って、兵器って」
「偉い奴だけが生き残るシステムだったってことか、クソが」
しかも地下の避難場所に入れるのは15人だけ。生徒を救うことを一切考えていないそれを読んで、思わず口に手を当てて後退りしそうになるが、隣の抑揚が死に失せたような琴音の声を聞いて踏み止まり、小学校にはこういうのはなかったのかを聞いてみるが
「無かった、そもそもこの学園の設備と比べるまでもなく普通の学校だったし」
「じゃあ、やっぱりこの学園そのものが」
「それ専用だったってことだろうな。別にいいさ、だったらとことん利用してやるだけだ」
吐き捨てるように出してきた言葉に先程と違い感情は確かにあった、あったのだがそれは負を込めて煮詰めたような物だった。
復讐、怨嗟、そういった物に近い。いや、当然だろう。これはパンデミックと言う事故で起きたものかもしれないが、これを兵器として利用しようとしてた者たちが居て、そこから流出した結果起きたのだから。
自分の中で何かが削れそうになった気がするが、そんな彼女を見てそれを防ぐ。彼女が負に囚われそうになるというのならば親友として引き戻す、そのためにも自分が揺らいではいけないのだ。
「そうね、どうやら地下に15人で一ヶ月ほどの物資があるらしいから、今の私達ならもっと長く使える、使わない手は無いわね」
多分ぎこちないだろうけどニコリと彼女がよくやる勝ち気な笑みというものを意識して浮かべながら言葉を紡げば、琴音は驚いたような顔で私を見てから笑みを返し
「驚いた、まさか慈からそんな言葉が出てくるなんて、ショックで寝込むとばかり」
「馬鹿にしないでよ、こんな非常時に寝込んでられますか。そうしたら貴女が今以上に無茶して、心を壊してしまうでしょ」
図星だったのだろう、誤魔化すように目を逸らしてからマニュアルの続きのページを読み始める。どうやら地下へは一階の機械室から進めるらしい、そこには抗ウィルス薬も存在するという。
また最後のページには緊急連絡先と拠点一覧、書かれてたのは連絡先には【ランダルコーポレーション】拠点の方は殆ど塗りつぶされているが読めるのはここ【私立巡ヶ丘学院高等学校】と【聖イシドロス大学】の2つ。
「この大学、確かここと設備は同じくらいだった気がする」
「つまりランダルコーポレーションが噛んでるってことか、コイツラが黒幕で決まりだな」
ランダルコーポレーション、この街に入れば聞かないことなんて無い企業、まさかそんな一企業が細菌兵器を作ってたなんてと強い衝撃を受けてしまう。だが今はそれを考えてる場合じゃない。
次の問題はコレをどうするか。生徒たちに明かすか、隠すか。私としては隠したくない、全てを明かし、自分たちが行ったことではなくとも謝罪するべきだと。
「慈、とりあえず今はあの子達には黙っておこう」
「だけど……」
「これを考えてたのは上の腐った連中だ、慈が責任を感じる必要はない。それに隠し続けるってわけでもない。ただ今はまだあの子達も不安定だ、だからもう少し余裕が出てから、その方が良いと思う」
彼女の言う通りかもしれない。まだ事が起きて三日目、色々と余裕が生まれたとは言え先行き不安はまだ大きいだろう。そこでこんな話を持ってきては心の安定を失う子が出てくるかもしれない、それは望んでいることでない。
それに今日は悠里さんに例のことを話す日でもある、ならば尚の事、今のタイミングではない。
「確かに、今はまだ早いわね。でも物資、この抗ウィルス薬のこともあるから早めには取りに行きたいけど」
「だな、医療品は今日は保健室も見ておくけど多くあって損はない、早くても明日か、明後日か」
とりあえず二人でそう決めてから、このマニュアルは厳重に仕舞っておくことにして自分の鍵付きの引き出しの中に入れておく。それにしても衝撃な事実が出てきて一気に疲れてしまったような感覚を覚えてしまう。
思わず、気を緩めてしまったからだろうか、職員室に近付いてくる足音に気付かなかった。
「あ、先生、ここに居ましたか」
「っ!?」
「悠里、どうした?」
驚きながら振り向けば悠里さんの姿、それから時計を見れば彼女が探しに来た理由が直ぐに分かった。
「えっと、そろそろ下校の時間だと伝えておこうかと思って」
「うわ、マジか。ありがと、んじゃ胡桃と由紀に出る準備をしておくように伝えといてくれ」
「ゆきちゃんですか?あ、そう言えば倉庫に行きたいって言ってましたからね、分かりました」
礼をしてから去っていく彼女の後ろ姿を眺めつつ、今のやり取り聞かれてないわよねと不安になる。多分、大丈夫だとは思うけど。
「油断、してたな」
「大丈夫だとは思います、それよりも早く行きましょうか」
また遅くなれば今度は由紀さんが来てしまうかもしれないと歩き出し、琴音も遅れて動き出す。だから気付かなかった。
背後の彼女の目にドス黒い何かが映し出していたことを、少し前を歩いてしまったから聞こえなかった。
「必ず、追い詰めてやる、どんな手を使ってでも」
親友の、道を踏み外しかねない声と言葉を……
めぐねえがただの主人公な件について、そして琴音先生が段々と歩く地雷になり始めてる不具合
誤字報告等、本当にありがとうございます、国語力は高くない作者ですからまぁ、おかしいよねってなります。