妖と恋する聖堕天使   作:火の車

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十四話

 はっくんと呼ぶようになって2週間、あこ達はラブラブだ。

 毎日一緒に学校に行ってるし、帰ってるし、お昼も一緒だし。

 なんだか色々あったけど、すごく幸せ。

 それに......。

 

「林間学校だよー!」

「楽しみだね......!」

「りんかんがっこう?」

 

 そう!1年生でのお泊り行事、林間学校がある!

 小中学校でもしたけど、今回ははっくんも明日香もロックもいる。

 絶対に楽しい!

 

「あこ、それはどういうものなんだ?」

「知らないの?」

「あぁ。」

「林間学校って言うのはねー......なんかこう、楽しいのだよ!」

「そうか。」

 

 正直、林間学校で何をするかなんて分かってない。

 友達と一緒にお泊りするってイメージしかないし。

 

「一応、学習なんだけどね。登山とか飯盒炊爨が何の学習になるのか分からないけど。」

「なるほど。」

「白石君ってそう言うの得意そうだよね。」

「まぁ。(あれはそう言う事だったのか。)」

 

 はっくんは大体のことは出来そうだし、安心だね!

 女子はあこと明日香とロックで確定だから、心配ないし!

 

 ......ん?

 

「はっくんって、男子の友達いるの?」

「いや、急にどうしたの?」

「いっつもあこ達と一緒にいるし、いないんじゃないかなって。」

「あぁ、いないぞ。」

「いないの......!?」

 

 ロックは目を真ん丸にしてる。

 うん、そうだよね?

 ほんとに話してるところ見たことないもん。

 

 ていうか、なんでちょっと誇らしげに?

 

「まぁ、なんとかなる。」

「そう?」

「あぁ。」

 

 そうして、あこ達は朝の時間を過ごした。

 はっくん、班のメンバーどうするんだろう?

 心配だけど、大丈夫って言ってるし、良いかな?

__________________

 

 “狐白”

 

 林間学校とやらの班?を決めるらしい。

 正直、この場にいる人間たちのことはよく知らん。

 それに、あこに邪な感情を向ける輩がおるやもしれん。

 

 故に、わしがする行動は一つ。

 

「白石さん、班のメンバーは......」

「これで。」

「これは......」

 

 別に、何も難解なことはない。

 ただ、いると思わせればいいだけのこと。

 造作もないことよ。

 

「分かりました。役割もこれで間違いありませんね?」

「はい。」

「では、行っていいですよ。」

 

 わしは席に戻る。

 まぁ、こんなものだろう。

 これで、あこに変な虫がつくことはない。

 

「はっくん、まさか、使った?」

「あぁ。」

 

 今のあこに、わしの催眠系の術は通じない。

 一度、わしの妖力に触れさせたからのう。

 耐性が出来たのじゃろう。

 

「他の男をあこに近づけたくないからな。」

「も、もう///」

(愛いのう......)

 

 わしはあこの頭を撫でた。

 柔らかい髪じゃ。

 やはり、よく似ているのう。

 

「な、撫でるの、好きなの?///」

「あぁ。」

「そ、そっか......///」

 

 幸せそうな顔をしよる

 

 そんなに嬉しいものかのう?

 

「あ、そうだ!バス、隣座ろうね!」

「分かった。」

 

 わしはそう言って、頬を緩めた。

 りんかんがっこう......じゃったか?

 思っているより、楽しめそうじゃ。

__________________

 

 “あこ”

 

 放課後、あこははっくんの不思議な力で送ってもらってる。

 あんなにすごいこと、こんな気軽に使っていいのかな?

 疲れたりしないのかな?

 そんなことを思いながらも、甘えてしまうあたり、妖術って便利だなって思う。

 

「妖術ってすごいよねー。こんなに楽に移動できるなんて。」

「そうかのう?早く移動するなら、飛ぶ方が楽じゃし、大したものでもないんじゃが。」

「あこも出来るようになりたいなー!はっくんはどうやって使えるようになったの?」

「......まぁ、使えるようになるのは簡単じゃよ。ただ、あこにはまで早い。」

「?」

 

 はっくんは少しだけ暗い表情を浮かべた。

 絶対に、はっくんは何かを隠してる。

 そう言う確信はあるけど、これ以上は踏み込めない。

 なんというか、まだダメな気がする。

 

「いつか分かる時が来る。(そして、それが......)」

「はっくんって年上っぽいよねー。」

「一応、あこより1000は年上じゃが。」

「あ、そっか。」

「見た目は20の頃から変わらんからのう。所謂、不老不死と言われるものじゃ。」

 

 え、そうなの!?

 妖ってみんなそうなのかな?

 それとも、はっくんが特別なのかな?

 

(いつか、はっくんみたいになれる可能性もあるのかな?)

(......あまり勧められんのう。妖術も、不老不死も。)

 

 ずっと感じてたけど、あこの人生、すごいことになってるよね?

 こんな出会い、絶対に他の人できないよね?

 なんか、選ばれし者みたい!

 

「ふっふふ~♪」

「どうかしたかのう?」

「なんだか、あこが夢見てたことが現実になってるみたいで、すごく面白い!」

「それはよかったのう。」

「うん!」

 

 まだまだ、楽しいことがたくさんある気がする!

 はっくんとなら、どんなことでもできる気がする!

 

 なんて、こんな呑気なことを考えてたあこは、バカだったと思う。

 はっくんと一緒にいるのがどういうことか、あこはすぐに知ることになる。

__________________

 

 数日後、朝早くにあこたちは学校に来てる。

 全員は少しだけ眠たそうで、なんだかこっちも眠たくなる。

 眠気って移るのかなぁ?

 

「眠そうだな、あこ。」

「あ、はっくん~。」

「おはよう。」

 

 はっくんは全然、眠そうじゃない。

 あこたちとはやっぱり違うのかな?

 羨ましい......。

 

「おはよ~。」

「はは、仕方ないな。」

「!」

 

 はっくんは笑いながら軽く指を振った。

 すると、あこの体からはダルさが消えて、体が軽くなった。

 これも、妖術か。

 

「折角の旅だ。楽しく行こう。」

「うん!そうだね!」

 

 はっくんの言葉にあこは頷いた。

 その後、クラスが先生に呼ばれて、バスに乗り込んだ。

 

 さぁ、林間学校に出発だー!

 

 

 

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