妖と恋する聖堕天使   作:火の車

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二六話

 はっくんと海に行く3日前。

 あこはRoseliaの皆の水着を買いに行ってきた。

 はっくん、青が好きらしいからそれで選んだけど、あこの魂ってどんななの?

 分からないけど、取り合えず可愛いのは選べたと思う。

 

「__うーん。」

 

 今は水着を着て、鏡で確認してる。

 けど、不安を感じる。

 あこはこれまで、はっくんとは結構一緒にいたけど、まだはっくんについては知らないことが多い。

 それで、今気になってるのは......。

 

(はっくんって、おっきい方が好きなのかな......!?)

 

 あこの体型は子どもっぽい。

 りんりんとかリサ姉に比べたら、その差は一目瞭然だ。

 これから成長はするけど、現時点で言うと......。

 

(はっくんに失望されたらどうしよう......)

 

 付き合ってるって言っても、そういうことはまだしてない。

 妖力流し込まれて遊ばれてるけど。

 はっくんはそういう所はしっかりしてくれてるから。

 

(も、もう少し胸があれば......)

 

 一応、はっくんから幻覚を見せる妖術は習ったけど、本人に通用するわけない。

 ていうか、あこのは限界があるし。

 不自然すぎると普通の人にもバレちゃうし。

 

(い、いやいや!はっくんなら大丈夫大丈夫!あこのこと、1000年も待ってたくらいだもん!)

 

 はっくんなら、絶対に似合うって言ってくれる。

 ていうか、普段の態度を見てたら、そう思う。

 でも、わがままを言うなら、はっくんをドキドキさせてみたい。

 いっつもあこばっかりドキドキさせられてるし。

 

(でも、今は難しいかなぁ......)

 

 いつか、そうできればいいかな。

 今はたくさん食べて、大きくならないと!

 妖がそれで成長するかは知らないけど。

__________________

 

 日差しが強くて、肌がチリチリする。

 体温の調節できるらしいけど、まだ危ないからはっくんが教えてくれないんだよね。

 まぁ、下手したら死んじゃうらしいし、仕方ないんだけど。

 

「暑い~......」

「__ふむ。人の世の夏は暑いのう~。」

「あ、もう来てたの?」

「少し前にのう。」

 

 家の前で待ってると、はっくんは後ろに立っていた。

 相変わらず気配は感じなかったけど、もう驚かない。

 だって、もう慣れたもん。

 

「はっくんも熱さ感じてるの?」

「一度、体感してみたくてのう。昔よりもかなりの暑かった。」

「やっぱりそうなんだ。」

 

 はっくんに体温調整してもらおうかな。

 でも、暑い日に海に入るのが気持ちいし......。

 うーん、自分でできるようになるまでは我慢しよ。

 

「さて、そろそろ行くとしよう。」

「うん!」

「では、海まで行く。今のあこなら大丈夫かもしれぬが、一応、目を瞑っておいておくれ。」

「分かった!」

「出来る限り急ぐことにしよう。」

 

 はっくんはあこを抱きしめると、フワっとした風を感じた。

 こんなすっごく早く動いてるだけっていうけど、感覚的には瞬間移動なんだよね。

 ていうか、どこの海に行くのかな?

__________________

 

「__着いたぞ、あこ。」

 

 一瞬だった。

 これから何年たっても、この速さで動ける気がしない。

 まぁ、そんなことはいいんだけどね。

 

「わぁ!」

 

 それよりも、あこは目の前の景色をみて声を上げた。

 目の前には、広大で、綺麗な青色の海!

 潮の香りもして、いつもいる街とは違う。

 

「ここは人間が多くいた海の近くじゃ。この辺りならば、落ち着いて遊べるじゃろう。」

「よく見つけたね!」

「走っている際、偶然見つけてのう。」

「そうなんだ!__あ、でも。」

「?」

 

 あこは辺りを見回した。

 ここは人は少ないけど、隠れる場所もない。

 つまり、水着に着替える場所がない。

 流石にはっくんの目の前で裸になるのは......。

 

「どこで、着替えれば......///」

「ふむ。結界を張ろう。あこの肌は、あこが望んだ時に目にしたいからのう。」

「う、うん///(望んだ時、か......///)」

 

 あこが頷くと、はっくんは軽く指を振った。

 すると、近くに妖力の塊が現れた。

 これが結界か。

 

「あこも感じておるじゃろう?その中に入れば、わしの目にもあこの姿は映らぬ。」

「そ、そうなんだ。じゃあ、着替えてくるね!」

「うむ。」

 

 あこははっくんにそう言って、結界の中に入った。

 でも、問題が起きた。

 

(と、透明!?///)

 

 結界は特に周りの景色を区切ってない、透明だった。

 いつもなら、中の景色も変えてるのに。

 はっくんが見られないレベルの結界だから、そこまで作れなかったのかな?

 

(だ、大丈夫だよね......?///)

 

 はっくんの方を見ると、ボーっと海を眺めてる。

 視線とか、そういうのは全く感じない。

 ていうか、周りからあこの存在自体が認識されてないみたい。

 

(あ、あんまりはっくんを待たせちゃ悪いし、早く着替えないと///)

 

 意を決して、着替えを始めることにした。

 服を脱いで、下着姿になって、それも脱ぎ去る。

 愛しい存在の前で、一糸まとわぬ姿になってる。

 その状況に、胸の奥から、変な感情が湧き上がってくる。

 体が熱くなって、ドクンドクンって心臓が動いてる。

 

(も、もしも......///)

 

 この姿のまま、はっくんの前に現れたらどんな反応をするだろう。

 照れる......のはない。

 でも、少し、冷静さがなくなると嬉しいな。

 いつもと違って、少しだけ必死にあこを求めてくれたら......。

 

(......そうなったら、多分、あこは嬉しいな///......って!///)

 

 暑さでおかしくなってた。

 あこからそう言う事はまだって言ったんだもん。

 はっくんはちゃんと守ってくれてるのに、あこが破るのはダメだよ。

 

「はぁ......早く着替えて、はっくんの所に行こう///」

 

 あこは首をブンブンと振って、すぐに水着に着替えた。

 暑さでおかしくなってるんだ。

 早く海に入って、頭を冷やそう。

 

 

 

 

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