妖と恋する聖堕天使   作:火の車

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六話

 あこと白石君の勝負は超接戦だ。

 白石君、本当に強くて、ほとんどストライクを取ってた。

 けど、あこも負けない。今日はすごく調子が良くて、ストライク連発!

 最後の一投まで、スコアはずっと並んでる。

 

「__しまった。」

「!」

 

 白石君の最後の一投はピンを一本残した。

 それを確認して、苦笑いを浮かべて、あこの方を見た。

 

「この勝負は俺の負けだ。宇田川は強いな。」

「し、白石君も強かったよ!」

 

 正直、なんだか不思議な勝負だった。

 あこ、いつもはこんなストライク取れないし、何回も変な動きをした。

 まるで、魔法みたいに。

 

「それにしても、少し疲れたな。休憩してから、次に行く所を考えるか。」

「そうだね!」

 

 白石君はソファに腰を下ろして、飲み物に口をつけた。

 運動した後でもクールでかっこいい......。

 そんなことを思いながら、あこは白石君を見た。

 

「どうした?」

「あ、な、なんでもないよ.....///」

「そうか。」

 

 そう言って、テーブルに飲み物を置いた。

 

 どうしよう、目が勝手に白石君の方を向いちゃう。

 変な子だって思われないかな......。

 

「それにしても、宇田川は強いな。初めてとはいえ、まさか負けるとは。」

「ま、まぁね!」

 

 ほとんど偶然だったんだけどね!

 ていうか、絶対にガーターになる場面もあったのに、なぜかストライクになってるし。

 

 なんというか、誰かが操ってるみたいだった。

 

(あれ、どう考えてもおかしいよね.......)

「宇田川。そろそろいい時間だし、昼食でもどうだ?」

「え、あ、うん!そうだね!ここ、フードコートもあるから、そこで食べよ!」

「ふーどこーと?」

「うん!行こ!」

「あぁ(?)」

 

 あこと白石君はそんな会話の後、フードコートに向かった。

 いっぱいボウリングしてお腹すいたー!

____________________

 

 フードコートに来て、ご飯を買ってきた。

 あこはハンバーガーで、白石君はきつねうどん。

 

 うどんが好きなのかな?

 

「__いただきまーす!」

「いただきます。」

 

 学校以外で一緒にご飯食べることはあるけど、2人きりって初めてかも。

 そう思うと少し緊張するけど、ボウリングで打ち解けたから、なんとなく大丈夫。

 着実に距離が縮まってるかも!

 

「うむ、これは中々......」

「美味しい?」

「あぁ。最近の食事は美味しいな。」

「そうだねー!(最近の?)」

 

 白石君って昔の人みたいなこというよね~。

 田舎出身って言ってたから、こういうご飯が新鮮なのかな?

 じゃあ、もっとおいしいお店とか一緒に行けるんじゃないかな!

 

 次のデートの口実が出来た!

 

「白石君ってどんな所に住んでたの?田舎って言ってたよね?」

「どんな所、か......。本当に木と川しかないような場所だったぞ。特に語る事もないくらいには。」

「そんなになんだ。どういう生活してたの?」

「まぁ、ご近所さんが野菜とか肉とかを持ってきてくれるって感じだな。熊とか猪とか。」

 

 す、すごい。

 熊とか猪を狩ってるんだよね。

 なんだか、漫画みたい。

 

「まぁ、田舎は田舎でいい生活だったな。のんびりしてて。」

「そうなんだぁ!いつかあこも行ってみたいなぁ!」

 

 そこで両親に挨拶とか......。

 それで仲良くなって、とか、色々考えちゃうな~。

 

「いつか、あこも行ってみたいなぁ。」

「あはは、やめておいた方がいい。本当に何もないからな。」

 

 白石君はそう言ってから、油揚げを一口食べた。

 なんだか、幸せそうな顔をしてる気がする。

 

 いつも無表情だから、数倍可愛く感じる......!

 

「美味しいな。」

「そうみたいだね!(きゃ~!可愛い~!///)」

 

 うどんじゃなくて、油揚げが好きなんだ。

 じゃあ、いなり寿司とかも好きなのかな?

 今度、お弁当に入れてみようかな?

 

 そんなことを考えながら、あこもハンバーガーを食べ進めた。

 

「__ねぇねぇ、白石君ってどんな女の子が好きなの?」

「ん?」

 

 そんな折に、あこはそんなことを尋ねた。

 こんなに白石君のこと好きだって言ってるけど、まだまだ謎も多い。

 やっぱり、女の子の好みとかは知っておきたい。

 

「そうだなぁ......」

 

 白石君は考えるような仕草をした。

 あ、あるんだ。

 聞いといてあれなんだけど、ないと思ってた。

 

「......特定の誰かとも、特定の誰かではないともいえる、かな。」

「?」

「いや、なんでもない。気にしないでくれ。」

 

 白石君はそう言って、うどんのスープを飲んだ。

 

 どうしたんだろう?

 なんというか、少し焦ってるような気がする。

 いつも反応が薄いから、余計にそう見える。

 

「宇田川。」

「どうしたの?」

「この世にもし運命があるとするなら、どういうものだと思う?」

「え?」

 

 難しい質問だ。

 運命って、何なんだろうね?

 なんていうか、元々決まってるものみたいなイメージしかないかも。

 

「うーん、難しい......。」

「あはは、そうかもな。こういうのは、出会って初めて知るものだし。」

「白石君は知ってるの?」

「......」

 

 あこがそう聞くと、白石君は微笑んだ。

 けど、なんだか不思議だ。

 いつも通り優しそうなのに、いつもと違う何かを感じる。

 不思議な笑顔だ。

 

「悪い、少し席外す。」

「え?」

「トイレに行きたくてな。その回答は戻ってきたらしよう。」

 

 そう言って、白石君は席を立った。

 あこはそれを見て、行ってらっしゃいって言って、見送った。

 

 それから、あこは少し背伸びをした。

 

(運命、かぁ......)

 

 それがどういうものか聞かれると、難しいよね。

 なんとなく意味は分かるけど、ちゃんとは分からない。

 

 いや、そもそも、白石君が言いたいのは意味とか、そう言うのなのかな?

 もっと、違う何かに感じた......ような気がする。

 

(......あこが白石君と出会ったのも、運命なのかなー?///)

 

 そうだったら、素敵だなぁ......。

 前世で恋人とか、夫婦なら、最高かも。

 だって、2回も一緒にいられてるんだから。

 

(そう考えると、なんとなくだけど、運命感じるn__)

 

(ジリリリリリリ!)

 

「!?」

 

 頭の中でいろいろ考えてると、急に大きな音が聞こえて、現実に引き戻された。

 な、何の音?

 そう思いながら、あこは周りを見回した。

 

(こ、これは......!?)

 

 さっきまで遊んでた人たちが慌ててる。

 けど、あこはそこはあんまり気にならなかった。

 

 それ以上に目に入ってきたのは、どこから上がってるのか分からない、ドス黒い煙だった。

 

 

 

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