リンリンのお兄ちゃん 作:U.N.
シャーロット・リンリンの兄。歳は二歳差。一人称俺。
Ⅹ月Ⅹ日 八歳
リンリンが国外追放された。俺は当時熱にうなされていたので知ったのはリンリンがいなくなった三日後だった。
器物破損とか傷害事件とか起こしすぎたらしい。
心当たりが多すぎて納得せざる得なかった。いや、嘘だ。全然納得しなかった。騒ぎ、怒り、両親に詰め寄った。何故止めなかったんだ!と怒鳴り散らした。
しかし、いくら子供が騒いでも現実が変わることはなく、一通り騒いで落ち着いた後は、こんなことをしても意味はないと悟り、旅費を貯め、自分でリンリンに会いに行こうと決めた。幸いにして居場所は分かっている。エルバフの羊の家にいるらしい。
△月△日 悲報
エルバフにいるはずのリンリンは何故か違う場所で事件を起こしていた。小都市を壊滅させたらしい。懸賞金までついていた。6000万だそうな。
「な何やってんだよ!あのバカリンリン!」
本当になにやってんの?都市壊滅させるとか悪ふざけじゃ済まないぞ!海賊にでもなる気かよ!?てか、エルバフで暮らしてるんじゃなかったの?どゆこと?!聞いてた話と全然ちがうんだけど!
力加減は分からずとも心優しかったリンリンが何故こんなバカなことをしだしたのか全くわからない。正直言えば、写真に写る燃え盛る街をバックに笑みを浮かべるリンリンを見て一瞬怖いと思ってしまった。でも、兄として家族として、このまま妹を放置することはできず、すぐにでもリンリンに会いに行こうと決心する。
「今すぐんなバカなこと止めてやるからな!」
───と決心したのは良いが、旅費を貯めだしたのは半年前。まだ目的金額まで全然貯まっていない。そのため、普通に金払って目的地に行くことは出来ない。ので、雑用でも何でもするからと船長に頼み込んで乗せてもらった。普通ならこんな子供の話同情しても聞かないのだが、オラオラの実の能力で押しきってやったぜ!
「はぁ、仕方ねぇな。乗せてやるよ。」
「ありがと!おじさん!」
そうして、船に乗ろうとする直前。聞き覚えのある声がクリムの足を止める。
「ちょっと待ちなさい!バカクリム!」
振り向くと、青い短髪の少女が仁王立ちで立っていた。
「え、エムちゃん!何でここに!?」
「こっちのセリフよ!アンタこそ何何も言わずに出てこうとしてるのよ!」
「そ、それは」
だって言ったら絶対に止められるじゃん。一応両親には置き手紙を置いておいたから大丈夫……なはず………。(逸らし目)
「俺にはどうしても確かめなきゃならないことがあるんだよ!止めても無駄だ!」
「止めないわよ!」
「だから止めても、え?止めない?」
「止めないわ!その代わり私も行く!」
「え〰️〰️〰️〰️〰️!」