リンリンのお兄ちゃん   作:U.N.

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四話

シャーロット・リンリン

懸賞金 6億

 

シュトロイゼン

懸賞金 4000万

職業 料理人

 

シャーロット・クリム

懸賞金 0

 

エム・デス

懸賞金 0

 

 

 

 

A月A日

海賊になることを決めたはいいが、船がない。

小型船でも買おうと思って値段を調べたら、目が飛び出るような金額だった。

どう頑張っても年内に買うのは無理だ。

でも、一般人から奪うのはポリシーに反するし、師匠にバレたらぶっ殺されるので、初めに見つけた海賊船を奪うことにした。

 

海賊船は意外と直ぐに見つかった。

俺達はリンリンのゼウスに乗って船まで乗り込み、そのまま四人で制圧。

数分とかからず海賊団は全滅し、船員は全員縄で縛り上げられ、鋼板に並べられた。

 

 

「くそ!何だあの化け物は!」

「何でこんな強ぇ奴等が俺達みたいな木っ端海賊に」

「ちくしょう。テメェら俺達に何の恨みがあんだよ?」

 

涙を流して悲痛な声を上げる男達。

 

いや、別に恨みがあった訳じゃないんだよ。ただ船が欲しかっただけで。そう丁寧に教えたら「ふざけるな!」と怒鳴られた。

 

相手にするのもめんどくさくなったので、無視してシュトロイゼンと話をする。

 

「コイツら有名な海賊なのか?」

「中堅だな。ルーキーって訳ではないが、特段強い訳じゃない。白ひげやロックスとか有名海賊の関わりもないから心配もないな。てか、あったら止めてるし」

「そうか。なら問題なくこの船を頂けるってわけだな」

「そう言うことだ」

 

こうして俺達は新たな船と船医と航海士と船大工(クルー)を手に入れた。それ以外の船員は特に必要なかったので、残りたいなら残って良いし、出てきたいなら出てけばいいし、歯向かうならぶっ殺すと伝えておいた。

 

「お前、海賊にだけ厳しくねえか?」

「海賊は海の塵屑だからな」

「誰が言ってたんだよ?」

「俺とエムの体術の師匠だ」

「師匠?」

「ああ、海軍の退役軍人だぞ。ちなみに、階級は本部中将だったらしい」

「マジかよ。だから、六式使えたのか」

 

 

B月B日 約十年後

あれから海賊として活動を続けている。

とは言え、やってることは殆どが自給自足の海上生活。

たまに面白そうな噂を聞きつけ遊びに行ったり、時々見かける海賊船を潰して金品を奪ったり、追ってきた海軍から逃げたりと忙しい時もあるが、概ね平和な毎日を送っている。

 

また、海賊団を潰す度に、傘下に入りたいヤツは入っても良いと言ってるので今では50人くらいの大所帯になった。船も小型船から大型船にシフトチェンジし、家具や寝具も揃っている。もちろん、この船も家具も寝具も殆どは海賊から奪ったものである。

 

今迄潰した海賊船は20を越える。人数で言えば800人を越える。その半分くらいは俺達の仲間になるのを拒否して何処かへ消えた。一度仲間になったやつらもその殆どは厳しい規則に嫌気が差して船を降りた。

まあ、厳しいって言っても、軍隊みたいな分刻みで予定が決まってるとかではなく、海賊として可笑しい規則があるって意味だ。

 

基本的に一般人への略奪や暴力は禁止。強姦もダメ。仲間殺しもタブー。破ったヤツはぶっ殺す。それがこの船のルールである。

 

まあ、海賊が掲げる規則じゃないのは俺にも分かる。が、譲る気はない。そもそも俺は海賊になりたかったわけじゃないし、海賊嫌いだし。海賊ぽく振る舞う理由もない。

 

 

まあ、色々言ったが今の船は俺の思想を容認した変わり者が集まってるだけあり、かなり平和だ。こうしてゆっくりと部屋で日記を書けるほど平和だ。夜ってこともあるが実に静かで良い夜であr──

 

「うわあああああああああああああ!!?」

 

悲鳴が響いた。何事だと腰を上げたと同時に今度は悲鳴のような大声が響いた。

 

「リンリンの食い煩いだぁああああ!!」

 

その言葉を聞き、俺は船室から飛び出て、鋼板へとジャンプする。

 

「船長!よかった!起きてたのか!リンリンがまた!」

「ああ、分かってる。やれやれだ。バリバリルーム!」

 

俺の声と同時にリンリンを囲むように直方体のバリアが現れる。え?お前オラオラの実の能力者だろ?って指摘はもっともだが、それについては後述するので今はスルー。

リンリンは「タルトォ〰️」と恐ろしい声を上げながらバリアを殴り続けている。

 

「シュトロイゼンにさっさとタルトを作らせろ」

「は、はい!」

 

俺が部下に命令を下してる間も、リンリンはバリアを殴り続ける。

ドシンドシン!と凡そ人が物を殴った音とは思えない轟音が夜空に響く。

 

今のこの船の唯一の心配事はリンリンの食い煩いであった。

 

 

Q.どうしてクリムはオラオラの実食ったのに、バリバリの能力使えるの?

A.クリムが使ったわけじゃないから。

あの時バリバリの実を使ったのはクリムではなく、クリムの右手の人差し指に着けた指輪のホーミーズだ。このホーミーズにバリバリの実を食べさせ、その能力を使わせることで、クリムがあたかもバリバリの実を使ってるように見せてたのである。

何で部下に食べさせずに指輪に食べさせたのかと言えば、理由は二つ。

一つは、バリバリの実を手に入れた時、まだ信頼できる部下が少なかったこと。

一つは、去るもの追わずのポリシー故に、部下に与えても出ていってしまう可能性があったこと。これが普通の悪魔の実ならまだ良かったのだが、バリバリの実はリンリンの食い煩いを止めるために有効な能力だったので、出ていくかもしれない奴には与えることは出来なかった。

 

もちろん、悪魔の実を食べたヤツは船から出ることを禁ずる規則を作っても良かったんだが、無理矢理この船に止めても反乱分子になったら意味がないし、略奪とか強姦をすれば俺はそいつを許せない。どんな能力であれ、ぶっ殺していただろう。そんなわけで俺はホーミーズにバリバリの実を食べさせたのだ。

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