ダンジョンで英雄を目指すのは間違っているのだろうか 作:おやしお
廃教会の地下の隠れ家に入った二人はソファーに座って今日の出来事を話して、ベルの5階層の冒険を聞いてヘスティアは「心配を掛けないでくれ」と。
そして今日のステイタスの更新をしようと。
大手ファミリアと違って団員一人の弱小の数少ない利点である更新の早さである。
ステイタス
神が地上で使うことが許された力、
最初はどの様な素質、力が有ってもLV.1から始まり基本アビリティもI 0から始まり全ては潜在値として隠しパラメーターとなっているのだ。
つまり同じステイタスでも同じ力量では無いと言う事でもある
そしてベルの冒険者として半月でのステイタスは。
LV.1
力 I88 →I99
耐久 I39 →I48
器用 H105→H112
敏捷 H162→H190
魔力 I0
魔法【】
スキル【】
以上の様にほぼ評価がIで攻撃を避ける見切りによって耐久が低く敏捷が高かったのである。
そして空白の魔法スリットからベルは魔法を一つは覚える事が出来ると判断出来る。
この日のステイタスの熟練度のトータル上昇値は65。
久しぶりに攻撃を受けてはいないがミノタウロスの攻撃による床面などの破片を受けて幾つかの傷を負った分だけ耐久の熟練度が向上した様だ。
他にも攻撃を掻い潜っての斬撃で敏捷の伸びも上がり器用もそれなりであった、他には少しでもダメージを与えようとした努力から力も成長していた。
アビリティの評価はIの00~99からAの800~899そしてSの900~999までの十段階の評価と数字による熟練度がある。
単純に言えば数字が上がればそれだけ強くなると言う事で、ランクアップ。すなわちレベルが上がるとそれぞれの評価がI 0から再スタートするのだ。
種族による肉体的素質の差もあるが同じLV.2になってもランクアップ前がオールSとオールDで最大600の熟練度の差が潜在値の違いが有るのだ。
ランクアップによる能力の上昇値は評価の上昇以上の強化が行われるのだが、それでも熟練度が重要なのも確かである。
つまり目に見えるステイタスだけでは間違える事もあるのだ。
例えばオラリオに来る前からLV.1の冒険者に近い力を持っていたベルの様に。
そして力と性格がアンバランスなのを師匠であるザル=ザキューレも育ての祖父も心配していた。
だからハーレムなどより欲望に近い動機を与えていたのだ。と言う建前で祖父の願望を垂れ流していただけだが。
基本アビリティの他にあるスキル。
これはステイタスの数値とは別に特殊効果を与える能力でステイタスが
発現して有利なものが多いが極稀に損なスキルもあるのだとか。
そんな事を更新中にダンジョンでの出会いを果たしたアイズ・ヴァレンシュタインさんの話をしながら、ステイタスなどの事を思い出していたのだ。
そしてベルが使う剛剣
これは【
ヘスティアから渡されたステイタスの共通語に書き直された用紙を見たベルはスキルにスロットが有って聞いてみたら神様は書き間違いと答えて納得はしたが。
「スキルもですけど魔法もスロットが一つあるんですから早く覚えたいですね」
「ボクも詳しくないけれど魔法は知識知性が重要と聞くけどベル君本を読むのが苦手でしょ」
「絵本で神話を良く読んだけれど、勉強はまぁエイナさんのスパルタだけで充分ですし」
冒険者登録後の迷宮アドバイザーとしてのエイナ・チューレの初日の徹夜のスパルタ教育とその後も繰り返し迷宮知識を叩き込まれたのを思い出して遠い目になるベル。
肉体的に酷使されたザル=ザキューレの鍛錬の方が良かったと。
後に他の先輩冒険者からも
実はスキルが発現し書き消していたのだった。
それはベルから聞いたミノタウロスとの一件で運命の出会いと言っているヴァレン何某との邂逅。
しかも、逃げたと言ってもその前に手を握って告白までした(実際は憧れていると言っただけ)と言う、思わずハーレムへの憧れを刷り込んだ見ても居ない育ての祖父を恨むヘスティアであった。
有望な
スキル【
・早熟する
・
・
このような巫山戯たスキルが発現したのだ。
どう見ても自分ではなく宿敵のあのロキ・ファミリアの
故に彼女は黙っていたのだ。
『地上に降りた神々は暇を持て余して娯楽に飢えている。レアだの初だのと言う枕詞があると絶対に突撃してベル君が玩具にされる』
うん、ボクの決断は正しいと理論武装も完璧だと正当化完了。
本音の九割九分はヴァレン何某への嫉妬であることには目を背けているが。
そのまま、バイト先で貰って来たじゃが丸くんと残っていた野菜などを使った料理をベルが作ってささやかな夕食を始めていた。
女神ロキのファミリアの
主神の
その中央部の一番高い尖塔の最上階がロキの私室である。
朱色の短い髪と朱色の細い目。オラリオ有数のファミリアの主神とヘスティアと正反対の存在であった(胸部の存在感も)。
そこへ遠征から帰ったアイズが訪れていた。
ステイタスの更新である。
背中の白い肌にロキの血を垂らし文様を描くと道化師の紋章が現れた。
そしてこの遠征での経験値を引き出していくロキ。
LV.5
力 D549→D555
耐久 D540→D547
器用 A823→A825
敏捷 A821→A822
魔力 A899
狩人 G
耐異常 G
剣士 I
戦闘時に自分と同等ないし格上の方が経験値を得やすいとは言え51階層迄挑戦し始めて見る新種とも戦った2週間余りの遠征で最前線で戦い続けたのに熟練度の上昇値はトータルで僅かに14。
ベルの半日の上層部5階層での経験で得た65と比べてレベルの違いとは言え全く上がっていなかった。
それを見たアイズは上昇をしない事への不満と同時に最早LV.5での自分の伸び代が無くなっていると自覚していたのだ。LV.5になって既に3年停滞していると焦りの気持ちも、そしてより強くなると貪欲なまでの願望を。
「アイズ……
何度も言うが周囲を見ずにつんのめりながらだと必ずコケる。走るなとは言わんが周囲を見て頼るんだ」
普段の酒好きで女好きのだらしのない駄女神ではなく慈愛の溢れる親の顔でそう諭すのであった。
みんな大好き憧憬一途獲得しましたベル君です。
次回より急成長無双のベル君が見られます。