シンオウに出動!ポケサンカンパニー!!   作:生牡蠣

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登場!緑の調査員!

ヤマモト隊員の言う通り、ハクタイジムのナタネさんは草タイプの使い手で、状態異常や“やどりぎのタネ”を使った持久戦を得意としていた。

しかし、モウカザルのおかげでタイプ相性が有利だったので、ほとんど危なげなく勝利することができた。

余裕をもって勝利を収めることができたが、今回は相性勝ちって感が否めないから、あんまり調子に乗ってはいけないとはわかっているつもりだけど、やっぱり気分が高揚するなぁ~

 

ジム戦が終わった後、とあることを思い出し、ナナカマド博士に連絡を取ってみた。

とある事、それはヌメラのことである。

ヤマモト隊員曰く、ヌメラは本来ならシンオウ地方にはいないし、こんなに大きくないそうだ。

……もしかしたら、なんらかの病気で突然変異してしまったり、ケーシィなどのポケモンによってどこかからテレポートされてしまったのかもしれない。

せっかく僕の仲間に加わってくれたのだ。少しでもこの子の事を知っておきたい。

僕の持つ図鑑で認識できないなら、せめて博士なら何か知っているのではないかと思いダメ元でポケモンセンターのパソコンで連絡を取ってみた。

 

「ふむ………すまないが、現時点で私が言える確かなことはことは何もない様だ」

 

「そう………ですか…………「しかし」…?」

 

「しかし、確かではない、私の推測で良いなら話してもいいかね?」

 

「あっ……はい、お願いします」

 

今は、情報が全くないのだ。この際推測でもいいから情報が欲しい。

僕の言葉を聞いたナナカマド博士は頷くと、古そうな分厚い本を僕に見せて来た。

 

「コウキ君、君はヒスイという言葉を聞いたことがあるか?」

 

「ひすい…?……いえ、知らないです…」

 

「………そうだろうな。実は、最近見つかった昔の書物にシンオウ地方は以前“ヒスイ”と呼ばれていたとわかってな。その書物によると、どうやら昔と今ではポケモン達の生息状況も異なるのではないかという説が出てきたのだよ」

 

「えっ、今と昔で生息が違うって……?」

 

「うむ、ポケモンに限らず、我々人間もその時代の気候や植生などによって住む場所を転々としているのだ。自らに適した環境を選ばなければ、ズガイドス等の化石ポケモンのように絶滅してしまうことだってあり得る。つまり、昔のシンオウ地方にならヌメラが生息していた可能性もあるのだ」

 

「まぁ、何故現代にもヌメラが出現したのかは謎だがな……」と続けるナナカマド博士。

うーん……昔のシンオウだったら、ヌメラが生息していた可能性があるってことか…………でも、やっぱり今ここにヌメラがいることの説明にはならないよなぁ…

………もしかして、地下のあの場所は昔ヌメラが生息していた環境に似ているのかな…?

 

「あぁ、それと普通のヌメラより大きいとの事だが、ポケモンも環境によって姿かたちが変わる現象が色々な地方で報告されているんだ。おそらく、そのヌメラも病気などではなく、その環境に適した姿に進化したんだろう…先程の説が正しければ、先祖返りというのもあり得るがな……」

 

ナナカマド博士が興味深そうに考え込む。

へぇ~ポケモンも環境によって姿が変わるのか……シンオウの環境はヌメラにとって、大きくなる必要があったってことなのかな…?

 

ナナカマド博士の提案で、ヌメラを一度博士の元へ送ろうとしたのだが、ヌメラは僕から離れたくないのかボールから勝手に出て、僕にのしかかる。

おっも!?僕の身体と同じくらいの大きさの体重を支えるのは流石にきついって!?

そんな僕らを見て、周りの人々も訝しげに見てくるので視線が痛かった。

結局、無理に送ることはないと博士が諦めて、この話は終わったのであった。

 

それと、ヌメラなのだが……なんというか、その………めちゃくちゃ弱い。

ドラゴンタイプと聞いて、ものすごく強いのではと思い、ハクタイジムのナエトル戦でヌメラを繰り出したのだが、足の遅いナエトル以上に動きが鈍く、おまけに“くさむすび”に絡まって、まったく動けなくなる始末。

ナタネさんもナエトルも何とも言えない表情で見ていたのが目に焼き付いている(その後、モウカザルに交代し何とか勝った)

正直、今後この子とやっていける自信はないけど、しょこたん部長のノートに『コイキングでもギャラドスになる!どんなポケモンでも愛を持って育てるべし!!』と書かれているし、根気よく付き合っていこうと思う。

 

ハクタイジム戦を終えた後も色々なことがあった。

サイクリングロードの下にあった洞窟で、迷子の女の子を助けたり、テンガン山で具合が悪そうなおじさんとスピリチュアルな話をしたり………もちろん、色々なポケモンともバトルをして強くなっていると思う。

さて、そんな僕が今何をしているかというと―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どれどれ………(ごりっ)……まっず!」

 

自分の作ったポフィンに悪態をついていた。

ここはヨスガシティ。ポケモンの魅力を競う『ポケモンコンテスト』や、ポケモンが大好きな人たちが集まる『ポケモンだいすきクラブ』の本拠地がある町だ。

この町に着いた時、なりゆきでポケモンコンテストの会場へ行き、なんとそこで僕のママに会った。

なんでも、ママとニャルマーは若い頃、ポケモンコンテストでブイブイ言わせていたらしいのだ。

そんなわけで『僕にもコンテストの才能が遺伝しているのでは!?』という話になり、コンテストに参加したのだが……結果は最悪。

モウカザルはバトルとは違う空気感に緊張してしまい棒立ち。ヌメラに至ってはただ地を這って蠢いているだけであった。

初舞台の出鼻を挫かれて、手持ちと一緒に落ち込んでいると『あー………ぽ、ポフィンを食べさせれば、少しはマシになるんじゃない?』とママに言われたのだ。

ポフィン。それは、きのみを使ったお菓子で、美味しいだけではなくポケモンのかっこよさやかしこさなんかを引き出す力があるというものだ。

流石にこのまま泣き寝入りするわけにはいかないので、早速『ポフィンりょうりハウス』に向かい、こうしてポフィンを作らせてもらっているのだ。

しかし、なかなかうまくいかない。

焦げてしまったり、変な味になってしまったりで、美味しいポフィンが作れない。

………僕はそもそも、コンテスト関係に向いてないのかな…?

もうあきらめて、旅の続きを始めよう。そう考えた時だった。

 

「ねぇ、これ一個貰ってもいいかい?」

 

誰かに声を掛けられた。

振り向くと、メガネをかけ、緑のつなぎを着た優しそうな男性がいた。

男性は、僕の作ったポフィンを指さしていた。

 

「えっ、いいですけど……美味しくないですよ?」

 

「いいのいいの!ではさっそく……」ひょいパク!

 

男性はそう言うと、ポフィンを口に入れた。

しばらく咀嚼していたが、段々と顔をしかめ、まずいものを食べたような顔になった。

だから言ったのに………

 

「うーん……味の偏りがひどいなぁ~……材料はクラボ2個とモモン3個かな?」

 

「えっ!?な、なんで……!?」

 

男性は、僕が使ったきのみの種類と数を当てて来た。

ど、どうしてわかったんだろう?

 

「あぁ、やっぱり?複数のきのみを使うなら、同じきのみを使わないほうがいいよ。その方が味の偏りがなくなって美味しくなるから」

 

「あっ……はい、ありがとう、ございます……?」

 

急にポフィン作りのアドバイスをしてきた男性。

な、なんだ急に?

 

「君、ポフィン作りは初めて?良かったら、僕も一緒に作ってもいいかい?」

 

「えっ……いいんですか?僕、あんまり料理できないですけど…………」

 

「大丈夫!誰でも初めてなことは戸惑うものさ!それじゃさっそくきのみを……」

 

男性に押し切られる形で、僕達はポフィン作りを始めた。

男性は、料理をよくするらしく、僕に助言をしてくれる。

「生地が固まってない時は、ゆっくり回した方が焦げないよ」

「固まってきたら全力で回しても大丈夫!回してれば自然と形も作られていくよ!」

男性のアドバイスは的確で、わかりやすかった。

そして、僕はついにポフィンを完成させた。さて、お味の方は………!!

 

「うん!おいしい!!」

 

モモンの甘みとチーゴの苦み、そしてクラボの酸味がいい具合にマッチして、実に美味であった。

なんだ、僕結構料理できるじゃん!

これも、この緑の男性のおかげだ!

 

「あの、ありがとうござ……うぇ!?」

 

「んー?おぉ!上手くできたじゃん!良かったね~」

 

男性は僕のポフィンを見て、褒めてくれた。

しかし、僕は驚いて何も言えなかった。

何故なら、男性がいつの間にか大きなケーキを作っていたからである。

いつの間にこんな大きいの作ってたの!?僕隣にいて全然気が付かなかったよ!?

 

「あぁ。これ?ガラル地方のマホイップっていうポケモンをモチーフに作ったんだよ~特に顔の部分にこだわっていてね……」

 

男性が話を続ける。

僕が驚いているのには気が付いていない様だ。

少し天然さんなのかな?と思っていると――

 

「こんにちは~いや~久しぶりに来たな~ヨスガシティ」

 

そんな声と共に、茶色の髪に緑のケープを羽織った女性がポフィンりょうりハウスへと入ってきた。

あれ?あの人は……ハクタイジムのナタネさん?

 

「あっ!ナタネさーん、こっちですー!」

 

「おー!我が同志よー!おっひさー!」

 

男性がナタネさんに声を掛け、ナタネさんも男性に近づく。

なんだ、知り合いなのかな?

 

「んー?……おぉ!コウキ君もいるじゃーん!この前のバトル良かったよー!」

 

「あっ、どうも……」

 

ナタネさんが僕に気付き、声を掛けてくれる。

僕の事、覚えててくれたんだ……ちょっと嬉しい。

 

「コウキ?…………あぁ!君がヤマモトの言ってたルーキーくんか!!」

 

ナタネさんの言葉を聞き、男性が僕を見て「そうかそうか!」と頷く。

……ん?今ヤマモトって………………もしかして?

よく見ると、男性の着ていたつなぎには『P.S.C』という刺繍があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はじめまして。僕の名前はババ。ポケサンカンパニーの調査員の一人だよ」

 




・ババ隊員
ポケサンカンパニーの調査部の一人。もちろんそっくりさん
初期の頃は髪の色まで緑で、緑色好きをアピールしていたが、いつの間にか黒髪に落ちついた。
調査部の中では比較的冷静でポケモン知識もある様子だが、一人だけコスプレネタが薄いことを弄られるなど、下手したらヤマモト隊員より影が薄い。
しかし、趣味である料理を生かし、料理が関わるロケでは一目を置かれていた。その実力は折り紙付きで、なんとスシロー企画で作ったオリジナル寿司が公式メニューに採用されていた時期もあるほどだ。現在は料理番組でよく見るが、正直もっとバラエティーに出て欲しい。
ポケモンバトルでは基本能力値が高いポケモンを好む傾向がある。他にも”さいみんじゅつ”や”ぜったいれいど”など一発逆転を狙った戦法も好んでいる様だ。

・ナタネ
ハクタイジムのジムリーダー
かわいい。ダイパリメイクで拍手してくれる演出はずっと眺めていられる

・ヒスイ地方
ポケモンが怖い生き物だと改めて認識できる地方
ギャロップがおっかないんじゃ~……

・ポフィン
ポケモンのお菓子
ミロカロスゲットしたいなら必須のアイテム
リメイクのポフィン作りは難易度がやけに高い

ヤマモト隊員VSギンガ団が上手く書けなかったのでババ隊員編をスタートさせました。
ヤマモト隊員の活躍は……気が向いたら書きたいなぁ…

ここまでご拝読ありがとうございました
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