篠ノ之束は不本意ながらも凡人達に合わせて動く   作:クローサー

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※注意※
今回、震災に関する描写があります。不快だと思った方や刺激を感じる方は直ちにブラウザバックをお願いします。

アンケートを見ながら話を考えていたら、今回の話を思いついてしまった。
幾ら過去の出来事とはいえ…ちょっと気を付けないとな。


第3ステップ 篠ノ之束は作ってみる

どんな技術を凡人共に見せてやろうか考えていた彼女ですが、悩む事に面倒くさくなって、最終的にこう決断しました。

 

 

面倒くさいから取り敢えず色々作っちゃおうか!!

 

 

天才なのにそんなノリで良いのか?と思うかもしれませんが、ストッパーも無しにノリで勢いで色んなことを今までやって来たので、もう今更です。

 

そういう事で、早速研究設備と生産設備を稼働して同時並行で開発を開始しました。

 

開発する技術はパワードスーツ、完全自律AI搭載車両、核融合技術、放射能除去技術、難病治療薬、次世代医療技術など、兎に角色々とです。

 

早速研究所のキャパシティが耐えられなくなりそうだったので、早速空き部屋の一部を生産設備や研究設備に改装し始めました。

 

自分の先見性に自画自賛していましたが、それを見ている人は誰も居ませんのでどうでも良いですね。

 

 

その中で、一番早く形になりそうな技術は「放射能除去装置」と「パワードスーツ」でした。

 

 

「パワードスーツ」はSF作品でよく見るものの通りですが、「放射能除去装置」に関しての説明は必要ですよね。

 

これは、大雑把に言えば使い捨ての手榴弾型のナノマシン散布カプセル。安全ピンを抜いて、放射能を取り除きたい所に投擲。安全ピンを抜いてから5秒後にカプセルが破裂して、内部のナノマシンが破裂の勢いで周辺に勢いよく拡散します。

そして拡散したナノマシンは放射能に反応して稼働を始め、特殊な反応によって周辺の放射能を無害化し、ナノマシン本体は砂化して不必要な副作用を防ぐ優れものです。

 

欠点としては手に持てるサイズの為、1個の除去範囲は広くない事と、酷過ぎる放射能汚染に対しては同じ範囲に複数個必要な事くらいです。本当なら高過ぎるコストの問題などがありますが、別にお金儲けの事なんか微塵も考えていない彼女には無視できる事でした。

 

早速試作品が完成したので、こっそり入手していたウラニウムなどの放射能を発生させるものを一つの空き部屋に適当にばら撒いて、数日間放置して実験の準備を行います。

 

数日後、対放射能装備を装着した試作パワードスーツを着込んで準備を整えた彼女は、試作型放射能除去カプセルを沢山用意して、即席の2重ロックで厳重に封鎖していた空き部屋に入室しました。

 

途端に装備していた自家製ガイガーカウンターがけたたましい警告音を発し始めました。

 

ガイガーカウンターを見てみると、毎時約1000ミリシーベルトを指していて、とんでもない放射能汚染が発生していることを明確に表していました。

 

取り敢えず、彼女は足元にカプセルをポイッと放ってみます。

 

安全ピンを抜いてきっかり5秒後にカプセルが破裂してナノマシンが拡散し、正常にナノマシンが働き始めます。

 

 

するとどうでしょうか。ナノマシンが砂化していくのに比例して、ガイガーカウンターの放射能数値がどんどんと減っていくではないですか。

 

 

しっかりと効果が発揮されていく様子に彼女は笑顔を浮かべながら、しっかりとデータを記録していきます。

 

効果が途切れたのを確認して、1個分のデータを纏め終えると部屋の放射能の浄化を始めました。ポイポイポイと安全ピンを抜いて色んなところになげるのを繰り返します。

 

10分後には、ウラニウムなどが置かれている至近距離の空間を除いて、すっかり放射能汚染は消え去っていました。

 

せっせとそれらを隔離ボックスに詰め込んで封印すると、改めてカプセルを投げて除去し、清掃ロボットを室内に入れてナノマシンの砂を清掃させました。

 

実験を終えた彼女は、早速収集したデータを元に論文の執筆を始めます。流石にウラニウムなどを使った事をそのまま書けば違法な事をしている事がわかってしまう為、そこは理論値としてボカしてそれっぽく仕上げます。

 

信憑性はその分失われてしまいますが、数打ちゃ当たるという前提で色々な技術を開発しているので、気にしませんでした。

 

本人も「パワードスーツの性能が凡人共には気に入りそうだよねー」という独り言を呟いている位です。

 

彼女ですらも凡人共にはウケないだろうなぁと余り見向きをしていなかった「放射能除去カプセル」。

 

それを使う日がすぐに来る事になるとは、天才の頭脳であっても予想出来ませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20XX年3月11日14時46分18秒。

 

北緯38度06.2分、東経142度51.6分の地点を震源とした超巨大地震が発生。

 

モーメントマグニチュード9.0による大地震では収まらず、地震によって誘発された最大遡上高40.1 mの超巨大津波によって、東北地方及び関東地方の太平洋沿岸部に更なる深刻な被害を被る事になる。

 

更に最悪な事に、津波によって福島県の原子力発電所が損傷、全電源を喪失。原子炉制御を完全に喪い、メルトダウン(炉心融解)が発生。

 

 

東日本壊滅の危機の一報は、日本を震撼させる事となる。

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